ユーザー支援報告 寺崎順 筑波大計 算科学研究センター 1.何をやるのか 2.どういう人達がやるのか 3.依頼者にとって何がいいのか 4.どういう依頼が来たか、どう回答したか 5.ウェブページ 6.まとめ 2013 年 3 月 6 日 東京.

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ユーザー支援報告 寺崎順 筑波大計 算科学研究センター 1.何をやるのか 2.どういう人達がやるのか 3.依頼者にとって何がいいのか 4.どういう依頼が来たか、どう回答したか 5.ウェブページ 6.まとめ 2013 年 3 月 6 日 東京

1. 何をやるのか? すでにお持ちの研究用数値計算プログラムの最適化、 これからつくろうとしているプログラムを将来の発展 まで考えてどのような構造にすればよいか、また どのような手法を用いればよいか、 シリアルプログラムの並列化、さらにその大規模化 等の問題あるいは作業過程に関して、ユーザー支援 チームメンバーが個々の支援要請に応じて検討の上、 助言・提案を行います。

2. どういう人達がやるのか? ユーザー支援チームメンバーリスト 1 / 2

ユーザー支援チームメンバーリスト 2 / 2

総勢 26 名、うち戦略プログラムによる被雇用人員 19 名。 自分の研究を行いながら、ユーザー支援を行っている。 専門分野人数 Lattice QCD 11 名 計算システム 5名5名 宇宙 5名5名 原子核 4名4名 技術支援 1名1名 計算システムはアルゴリズムとプログラミングを含む

3. 依頼者にとって何がいいのか? いろいろな専門の豊富な経験をもつ支援員が結集している ― Fortran, C, C++, MPI, OpenMP, Cuda, IDL などをカバー、 ― 物理はもとより応用数学、可視化もカバー ひとりまたは限られたグループでの議論では解けないプログラ ミング上の問題が解決できることがある。解けなくても何らかの 情報が得られる。 ・ 用いるプラットフォームは PC から超並列計算機まで何でも可、 ・ 大規模計算や並列化に限らず、どんなに些細な問題でも扱う、 ・ 最先端のプログラムを開発中の研究者の方々はもとより 院生の皆さんからの依頼も歓迎。

4. どんな依頼が来たか、どう回答したか? 抜粋を以下に示す。 1 問題 複素対称行列の一般化固有値問題の並列サブルーチンが必要だが どこにもない。つくるにはどうすればよいか。 解決法・参 考情報の要 約 上記サブルーチンの作成を外注し納入された。それをもとに完成 形を作成中。 2 問題 5 次元行列を用いる格子 QCD 計算のため、様々な線形ソルバの収束 の可否やスピードなどを知りたい。 解決法・参 考情報の要 約 上記データの収集を外注し、レポートが納入された。それをもと に公表できる最終レポートを作成中。 3 問題 格子 QCD の線形ソルバへの応用のため multigrid 法一般の考え方と具 体的なやり方の解説を求む。 解決法・参 考情報の要 約 この方法の一般的説明と格子 QCD への応用の二つの解説レポート を作成し依頼者に提出した。

4 問題 宇宙ダストの低速衝突での合体、破壊、変形を調べるため, 付着力 を入れた弾性球の N 体計算コードを OpenMP を用いて並列化してい るがシリアルコードに比べ実時間が短縮されない。 解決法・参 考情報の要 約 原因の可能性としてメモリアクセスなどを指摘し、プロファイリ ングの注意点を述べ、改善方法として、メモリアクセスをできる だけ速くする方法、ロードバランスの向上、リダクション処理の 試みを提案した。 5 問題 アスキーデータを高速に数値化する方法を知りたい。 解決法・参 考情報の要 約 ファイル読み込みをブロックごとに分け、次のブロックを読み込 んでいる間に以前に読み込んだデータの数値化を別スレッドで行 うことで高速化が行える。その詳細をレポートで示した。。 6 問題 3次元 Magnetohydrodynamics シミュレーションの結果から、 Interactive data language (IDL) を用いて磁力線構造の可視化を行いた い。また、可能であれば、磁力線構造が変化する様子を示すムー ビーを作成したい。 解決法・参 考情報の要 約 IDL を用いてサポート担当者が開発し公開している 3 次元可視化ツー ル及び磁力線描画ツールを、サンプルプログラムと共に渡し、使 い方を説明した。

7 問題 粒子と核子の相互作用が中心力ポテンシャルで与えられている場 合の、 ΛN 散乱断面積の計算の手順を教えてほしい。 解決法・参 考情報の要 約 重心系における Schrödinger 方程式の動径部分を差分化した式を示 し、その解き方の概略と位相のずれ、ならびに断面積の計算式を 示した。 8 問題 低次元の超対称ゲージ理論の並列計算用コードで、質量シフトを 伴う疎行列の逆行列を解くアルゴリズム ”multi-mass solver” を要す る。このための Multimass shift BICGStab 法より高速なアルゴリズム があれば知りたい 解決法・参 考情報の要 約 Multimass shift BICGStab 法の特性を説明し、この方法の前に 2,3 の方 法を試すことを推奨して、参考文献を紹介した。 9 問題 2Gb を超えるデータを C で一度にファイルに出力するにはどうすれ ばよいか。 解決法・参 考情報の要 約 fopen, fread, fwrite, fclose を使えばよい。そうでないと割り込みの排 除が保証されない。

依頼内容件数 (2012 年度 ) 件数 (2011 年度 ) 応用数学75 プログラミング技 術 54 物理の方法44 可視化20 ソフトウェアの情 報 12 依頼者の専門件数 (2012 年度 ) 件数 (2011 年度 ) 宇宙53 素粒子93 原子核55 その他01 依頼は、内容、分野、難易度において極めてさま ざま。 2012 年度 計19案件、( 2011 年度 計15案件)

各案件が終了した後、回答をレポートにして、ウェブサイトに アップロード。 JICFuSレポート一覧 今までに行われたユーザー支援事例の分類 I. 分野別 1. Lattice-QCD 2.宇宙 3.原子核 II. プログラミング技術による分類 1. MPI 2. Open MP 3. Fortran 90 4. C, C++ Key word for search III. 数学の手法 1.線型方程式 2.微分方程式 3.他 IV. 理論物理の方法 V. ライブラリ、ソフトウェア III. 数学の手法 1.線型方程式 2.微分方程式 3.他 IV. 理論物理の方法 V. ライブラリ、ソフトウェア

ユーザー支援チームメンバーの計算経験レポート

6. まとめ ユーザー支援活動の定義、実行メンバー、今年度の依頼 内容と回答の抜粋、昨年度との統計的比較、ウェブサイ トについて述べた。 今回強調したいこと : 発足以来、分野、難易度、内容において極めてさまざま な 32案件を受け付け、お手上げだったことは一度もない。 ぜひ、引き続きユーザー支援をご利用 下さい。