インスリン スライディングスケール 2007年11月 16 日 研修医勉強会. ①インスリン治療の導入 1 型糖尿病 1 型糖尿病 2 型糖尿病 2 型糖尿病 妊娠・授乳時の血糖正常化(食事療法でのコントロール不良) 高血糖性昏睡 重症感染症、外傷、外科手術 重篤な肝障害・腎障害 経口血糖降下剤無効例、副作用で使用できない例.

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7. 消化器系と代謝. 肝炎 ウイルス性肝炎 A 型肝炎 - 経口感染 B 型肝炎 - 垂直感染( 子宮内感染 ) 、性行為感染 C 型肝炎 - 医原性(輸血、血液製剤等) D 型肝炎 E 型肝炎 - 経口感染 G 型肝炎 TT 型肝炎 肝炎ウイルス以外のウイルスによる肝炎: EB ウイルス、サイトメガロウイルス、ヘルペスウイルスなど.
今 日 の ポ イ ン ト今 日 の ポ イ ン ト 糖尿病人口は予備群を含めると 2,050 万人1.1. 糖尿病は血糖値が高くなる病気 ただし自覚症状がほとんどありません 2.2. 血糖値が高い状態を「高血糖」といいます3.3. インスリンの作用が弱くなったために高血糖に なったのですが、高血糖は必ず改善できます.
血糖値の調節 膵臓 肝臓 筋肉 血 糖 脳 インスリン ↑ 200 g/ 日 120g/ 日 乳 酸 乳 酸 グリコーゲン グリコーゲン グリコーゲン グリコーゲン ( 食事 ) 脂肪組織 Plasma Glucose Blood Glucose 尿糖 血糖値は制御された値 であり制御機構が正常 なら全く血糖は上昇し.
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1. ご高齢の糖尿病患者さんと 若い人との違いはなに? 2. ご高齢の糖尿病患者さんの 治療上の注意点 3. ご高齢の糖尿病患者さんの
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インスリン スライディングスケール 2007年11月 16 日 研修医勉強会

①インスリン治療の導入 1 型糖尿病 1 型糖尿病 2 型糖尿病 2 型糖尿病 妊娠・授乳時の血糖正常化(食事療法でのコントロール不良) 高血糖性昏睡 重症感染症、外傷、外科手術 重篤な肝障害・腎障害 経口血糖降下剤無効例、副作用で使用できない例 ブドウ糖毒性解除を目的とする場合 著明な高血糖、ケトーシス、極端なやせなど高度のインスリン不足 高カロリー輸液実施時 ステロイド誘発性糖尿病

インスリン ・保存法 原則4度の冷蔵庫で保存 一度凍結したインスリン製剤は使用できない 開封したインスリンアナログ製剤は 28 日を超えて使用し ない 開封したインスリンアナログ製剤は 28 日を超えて使用し ない 室温( 25 度)でも数ヶ月間は特に問題ない 室温( 25 度)でも数ヶ月間は特に問題ない・インスリン注射部位と吸収を規定する因子 吸収速度 注射部位腹壁>上腕>大腿 注射穿入深度筋肉>皮下>皮内 運動亢進 局所マッサージ亢進 局所温度高温>低温 喫煙遅延 微小血管症亢進 インスリン濃度 40単位 /ml>100 単位 /ml インスリン投与量 少量 > 大量

②インスリン製剤の作用動態 24 時間 1.5 時間 時間 4-8 時間 1-2 時間 時間 2-8 時間 時間 8 時間 1-3 時間 30 分 3-5 時間 時間 15 分 作用持続時間最大作用発現時間作用発現時間

②インスリン製剤の作用動態 ・基礎分泌補充 食事の前や夜間就寝中など血糖が低いときで も微量のインスリン分泌は持続 食事の前や夜間就寝中など血糖が低いときで も微量のインスリン分泌は持続 → 肝臓からの糖新生が過剰にならない → 肝臓からの糖新生が過剰にならない 基礎分泌の補充;持続型・中間型のインスリン・追加分泌の補充 食事摂取による血糖上昇、インスリン分泌 → インスリンの作用でブドウ糖は速やかに肝臓や 抹消の組織に取り込まれる → インスリンの作用でブドウ糖は速やかに肝臓や 抹消の組織に取り込まれる 追加分泌の補充;速効型・超速攻型インスリン

③インスリン投与量の調節法 ③ - 1.後ろ向き調節; Retrospective ・血糖の動きを振りかえって量を決める。 ・通常血糖が比較的安定している時は、 2-3 日の血糖の動きを見てから高すぎ、ある いは低すぎる時間帯に効いている責任インス リン量を調節。

③インスリン投与量の調節法 ③ - 2.前向き調節; Prospective スライディングス ケール スライディングス ケール ・インスリン必要量を予測 ・測定した血糖値によりその時点で注射するインスリン 量を決める ・測定した血糖値によりその時点で注射するインスリン 量を決める ・特にシックデイでインスリン必要量が増えたときはど れくらい増やしたらよいのか予測がつかず、また急 を要することが多い ・特にシックデイでインスリン必要量が増えたときはど れくらい増やしたらよいのか予測がつかず、また急 を要することが多い ・血糖を頻繁に測定し、それに応じて速効型インスリンを 追加 ・朝の血糖値を下げるために眠前の中間型を 2-4 単位 皮下注する。 ・目標;朝の血糖値が 120mg/dl

③インスリン投与量の調節法 ③ - 2. スライディングスケール(持続静脈注射の例) ③ - 2. スライディングスケール(持続静脈注射の例) 血糖値 ( mg/dl ) インスリン量 80 以下 インスリン停止し、 2 時間後再検、医師に報告 80 ~ 200 現状維持 201 ~ 300 4U 早送りし、持続注射はそのまま継続、 2 時間後再検 301 ~ 350 4U 早送りし、持続は 0.5U/ 時間増加、 2 時間後再検 351 ~ 400 6U 早送りし、持続は 0.5U/ 時増加、 2 時間後再検 401 以上 医師に報告 ・速効型インスリンは 0.1U/kg/ 時間から、開始する。 ・速効型インスリンは生理食塩水に混注し、 1U/ml の濃度で使用。 ・目標血糖値; 150 ~ 200mg/dl ・インスリン投与ラインは側管をつなげない。(もし側管からのワンショットなど を行うと、瞬間的に大量投与されてしまう⇒低血糖になるおそれあり) (聖路加国際病院内科作成スライディングスケールを 引用) 患者の意識状態が悪くなるほど血糖値が高いとき(ショック状態やアシドーシスのときな ど)は毛細血管が収縮しているためインスリン皮下注射では吸収されにくい。

③インスリン投与量の調節法 ③ - 2. スライディングスケール(間欠的投与の例) SSASSB 血糖値 ( mg/dl ) 速効型インスリン(皮下注) 80 以下 低血糖処置 81 ~ 単位 101 ~ 単位 151 ~ 単位 2 単位 201 ~ 単位 4 単位 251 ~ 単位 6 単位 301 ~ 単位 8 単位 351 ~ 単位 10 単位 400 以上 医師に報告 NDP (National Demonstration Project on TQM for Health =「医療の TQM 実証プロジェクト」)よ り引用 ・原則として SSA から開始。 SSA 、 SSB にてもコントロールが 困難と判断された場合独自にインスリン投与量を指示する。 ・高血糖が続く場合はインスリン投与量を増量する。 ショック等に陥っていない、高血糖の場合

③インスリン投与量の調節法 インスリンとその降下を 反映する血糖値の関係 (責任インスリン) 反映する血糖値の関係 (責任インスリン) 就寝前中間・持続型 深夜 就寝前 夕食前(超)速効型 夕食後 夕食前 昼食前(超)速効型 昼食後 昼食前 朝食前(超)速効型 朝食後 就寝前・持続型 朝食前 責任インスリン測定時間 *朝食前血糖値上昇に注意 夜注射した中間型インスリンの作用の ピークが 3-4 時頃にきて、その後徐々に 効果が減弱、血糖が不安定になる。 ・暁現象( Dawn phenomenon ) 夜間の成長ホルモンなどの分泌により、明け方 3-4 時頃 からインスリン必要量が増える。 ・ソモジー効果( Somogyi effect ) 夜間インスリン量が増えないと、次第に血糖が上昇。反跳性 の高血糖で、低血糖の後に拮抗ホルモンの影響で血糖上昇。 → 夜食、就寝前の中間型を減量

③インスリン投与量の調節法 ・インスリンの追加や減量は 2-3 日間同じ傾向を示し た場合に行い、 1 回につき 1 時点のみ、 2-4 単位の修 正に留める。 ・血糖コントロールがつき、1日に必要なインスリン の単位数が大体わかったら、その総量の 2/3 を朝に、 1/3 を夕食前に振り分けて持続型インスリンの2回 打ちにする。 ・理想は朝前に持続型:レギュラーインスリンが 7 : 3 の割合でっ混合されたインスリンを使い、夕前に 持続型:レギュラーインスリンが 5 : 5 の割合で混 合されたインスリンを使用する。 ・その後、朝の血糖値が高かったら夕のインスリンを 増量、夕の血糖値が高かったら朝のインスリン量を それぞれ増量して血糖コントロールをはかる。

④スライディングスケールの注意 点 血糖が低いと投与インスリン量が少なく なり、その後血糖上昇を来す。 血糖が低いと投与インスリン量が少なく なり、その後血糖上昇を来す。 血糖が高いと投与インスリン量が多くな り、その後血糖低下を来す。 血糖が高いと投与インスリン量が多くな り、その後血糖低下を来す。 血糖コントロールが不安定にな る!! ・長期間スライディング(皮下注)を使用しない。 2 回打ちもしくは 3 回うちに変更する。 ・専門家にコンサルトをする。

注)ある期間内におけるHbA1値降下による網膜症進展の危険 度を示す。1年間という短期間でみる限り、血糖降下をはかるこ とによる網膜症進展の危険性は、3ヶ月間にHbA1値を3%降 下させた場合には、約4.5倍の危険性があるが、12ヶ月間に 1%降下とかなりゆっくり低下させた場合には、その危険性は1. 1倍と低い。それだけ、血糖降下が緩徐なほど網膜症進展の危険 性が少ないといえるが、長期的にみた場合には、高血糖は明らか に網膜症を進展させる方向に働くのだから、HbA1値で2%/ 6ヶ月ぐらいの割合で血糖降下を行うのが網膜症進展を防ぐ上で 望ましい仕方だといえる。 注)ある期間内におけるHbA1値降下による網膜症進展の危険 度を示す。1年間という短期間でみる限り、血糖降下をはかるこ とによる網膜症進展の危険性は、3ヶ月間にHbA1値を3%降 下させた場合には、約4.5倍の危険性があるが、12ヶ月間に 1%降下とかなりゆっくり低下させた場合には、その危険性は1. 1倍と低い。それだけ、血糖降下が緩徐なほど網膜症進展の危険 性が少ないといえるが、長期的にみた場合には、高血糖は明らか に網膜症を進展させる方向に働くのだから、HbA1値で2%/ 6ヶ月ぐらいの割合で血糖降下を行うのが網膜症進展を防ぐ上で 望ましい仕方だといえる。 血糖降下と網膜症進展の危険性 累積期間HbA1値降下の割合 1%1%1%1% 2%2%2%2% 3%3%3%3% 3 ヶ月 ヶ月 ヶ月 ヶ月 船津英陽:日本医師会雑誌(平成2 年11月5日号): 158,1990 より 血糖降下をはかる前に眼科受診を!!

浅羽 Dr. からの補足 ・血糖値 250mg/dl 以上ではインスリン抵抗性があったり、インスリ ン感受性が低下している場合がある。 ・例えば、朝のインスリン投与量は昼前の血糖値を見てインスリン量 を決めるのがよい。 ・インスリン投与量はころころ変えない。 ・インスリンを使うことによりインスリン抵抗性が改善され、血糖値 が下がるときが出てくる。 ⇒予測してインスリン投与量を減らす。 ⇒予測してインスリン投与量を減らす。 目安は血糖値 250mg/dl 以下 目安は血糖値 250mg/dl 以下 ・血糖値が 400mg/dl であった人が 30 分で 200mg/dl に低下したら、 交感神経の働きにより低血糖症状が引き起こされることがある。 ・血糖値 250mg/dl 以上では白血球の貪食能が低下する。 ⇒周術期の血糖値は 250mg/dl 以下が理想。 ⇒周術期の血糖値は 250mg/dl 以下が理想。