電子制御設計製図Ⅰ 第二回 担当教員: 北川輝彦 2013 年 4 月 17 日
自己紹介(北川) 岐阜高専・電子制御工学科を卒業( 2001 年) 岐阜高専・専攻科を修了( 2003 年) 岐阜大学大学院医学研究科 博士前期課程修了( 2005 年) 現在、博士後期課程にて博士号を取得途中 専門:画像認識関係(医療画像ソフトウェア関係) 5 号館 3 階 西から 2 番目 北川 ( 輝 ) の表札 2008 年 4 月から本校に勤務 趣味:岩石、鉱物、化石採集
専門:画像認識関係(医療画像ソフトウェア関 係) X 線 CT 装置 非造影 X 線 CT 画像 (1 症例で約 1000 枚の画像 ) 読影医 (X 線 CT 画像や MR 画像などの医療画像から病 変部の発見、診断をする専門医 ) への負担が増大し、 疾患部の見落としや誤診の原因に。 三次元 CAD( 計算機支援診断 ) システムの開発
専門:画像認識関係(医療画像ソフトウェア関 係) 非造影 X 線 CT 画像 (1 症例で約 1000 枚の画像 ) 非造影 X 線 CT 画像における肝臓領域を担当。 肝臓領域を自動抽出する手法の開発 (2006 年 ) 。 自動抽出された 肝臓領域 ( 緑色 ) 自動抽出された 肝臓領域 (3 次元 )
専門:画像認識関係(医療画像ソフトウェア関 係) 非造影 X 線 CT 画像における肝臓領域を担当。 肝臓領域を自動抽出する手法の開発 (2006 年 ) 。 肝臓内血管領域の自動抽出、分類手法を開発 (2008 年 ) 。 血管強調 MIP 画像 (coronal) 自動抽出された 肝臓領域 (3 次元 ) 血管強調画像 (axial) 原画像 (axial)
専門:画像認識関係(医療画像ソフトウェア関 係) 肝臓内に発生する病気の発見、診断システムの開発 血管強調 MIP 画像 (coronal) 自動抽出された 肝臓領域 (3 次元 ) 血管強調画像 (axial) 原画像 (axial) 脂肪肝,肝のう胞,肝炎,肝硬変,肝細胞癌など
電子制御工学の概要 コンピュータ 自動車 航空・宇宙 医療機器 情報 / 通信 ネットワーク ロボット 電子機器 電気 知能化システム 環境機器 電子 機械 情報 制御 計測 実験・実習
ロボットで例える電子制御工 学 設計 電子制御設計製図 動作 ロボット工学,機械運動学 材料力学,電気回路,電子回路 ディジタル回路 神経 計測工学,電子デバイス,ディジタル回 路 頭脳 制御工学,情報処理,電子計算機 ディジタル回路,情報処理(アルゴリズ ム)
電子制御設計製図(シラバス)につ いて 授業の目標と期待される効果 図面を作図するだけに留まらず,CADシステムを利用 することを通じて情報機器の基礎知識を習得し,さらに機 械工学と電気工学にまたがる幅広い分野の知識を駆使した デザイン能力の育成を目的としている 1)機械製図に関する規格を理解する 2)製図技法を理解する 3)情報機器について理解する 4)電気回路の作図力を身につける 5)論理回路の作図力を身につける 6)CADソフトの利用方法を習得する
3 次元形状モデルの種類 次元 CAD の基礎知識 P.5 ~ ワイヤーフレームモデル サーフェスモデル ソリッドモデル
ワイヤーフレームモデル 3 次元形状モデルの種類 3 次元形状を点と線で表現したモデル データ容量:小 処理速度:速い
サーフェスモデル 3 次元形状モデルの種類 3 次元形状を面で表現したモデル データ容量:中 処理速度:中
サーフェスモデル 3 次元形状モデルの種類 3 次元形状を面で表現したモデル データ容量:中 処理速度:中 中身:空
ソリッドモデル 3 次元形状モデルの種類 3 次元形状を中身の詰まった 立体で表現したモデル データ容量:大 処理速度:遅い
ソリッドモデル 3 次元形状モデルの種類 3 次元形状を中身の詰まった 立体で表現したモデル データ容量:大 処理速度:遅い 中身:実体
境界表現 (B-REP) 方式、 CSG 方式の 2 種類 3 次元形状モデルを表す方法 B-REP (Boundary Representation) 方式 サーフェスモデルに面の向きを加えたモデル CSG (Constructive Solid Geometry) 方式 プリミティブ ( 要素 ) を組み合わせたモデル
境界表現 (B-REP) 方式 サーフェスモデルに面の向きを加えたモデ ル 3 次元形状モデルを表す方法 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体
境界表現 (B-REP) 方式 3 次元形状モデルを表す方法 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ① ② ③ ⑤ ④ ⑥
境界表現 (B-REP) 方式 3 次元形状モデルを表す方法 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ① ② ③ ⑤ ④ ⑥ ①⑤④
C SG方式 プリミティブ ( 要素 ) を組み合わせたモデル 3 次元形状モデルを表す方法 プリミティブ
CGS 方式 プリミティブ ( 要素 ) を組み合わせたモデル 3 次元形状モデルを表す方法 プリミティブの集合演算 ( 和・差・積 ) を行う +
基本形状 ( プリミティブ ) 3 次元 CAD のモデリング手法 掃引法 立体の集合演算 ( ブーリエ演算 )
陰線消去・陰面消去 3 次元 CAD の CG 技法 モデルの前後関係で隠れた線や面を探し出し、 表示上から消去し、よりリアルな表示に描画 陰線消去前 陰線消去画像
シェーディング 3 次元 CAD の CG 技法 光源の位置や面の傾きなどをもとにして, 3 次元モデルに明るさや色を与える CG 技法。 フラットシェーディング (flat shading) グローシェーディング (gouraud shading) ラジオシティ法 (radiosity)
テクスチャマッピング 3 次元 CAD の CG 技法 モデルに製品の表面の素材を貼り付ける手法 周囲の環境を映りこむ金属表面や凹凸の表現も可能 バンプマッピング (bump mapping) 環境マッピング
1.3 業務の中での CAD システ ム P.9 ~ PLM (Product Lifecycle Management) 製品の企画、設計、開発、製造、メンテナンス、 製造停止までの一連の製品ライフサイクルを管 理するシステム リードタイム * の短縮が目的 * 商品やサービス、資材などを発注してから納品されるまでに要する時間のこと。 製造業であれば加工を行っている時間だけではなく、 非加工時間(待ち時間や運搬時間)を加えたものをいう。通常は日数で表す。
業務の中での CAD システム 2 次元 CAD と3次元 CAD を用いた仕事の流れの 違い 2 次元 CAD 出力は部品図や組立図。構想設計の結果検討図 を作成、試作や解析評価をクリアした後に部品図 や組立図を作成し、試作や解析評価を行う。 構想設計検討図 試作 / 解析 詳細設計 部品図 / 組立図 試作 / 解析
業務の中での CAD システム 2 次元 CAD と3次元 CAD を用いた仕事の流れの 違い 3 次元 CAD 出力は 3 次元モデル。試作・解析用のデータを作 り直す必要が無く、作業の効率化を図れる。 構想設計試作 / 解析詳細設計試作 / 解析
CAD 関連システムの種類 効率的に製品の企画と設計を行うことが目的 CAM ( Computer Aided Manufacturing ) 生産に必要な情報を数値データ化し,この数値デー タを元に対象物を生産する設計・生産システム CAE ( Computer Aided Engineering ) CAD の過程でシミュレーションや技術解析などの工 学的な検討を行うこと PDM ( Product Data Management ) CAD データを中心にして,製造に必要な部材の仕入 れから設計,製造,物流までを統合したシステム
CAD 関連システムの種類 効率的に製品の企画と設計を行うことが目的 DMU ( Digital Mock UP ) 3 次元データを用いた、メカニックな動きを含む試作検 証 CG ( Computer Graphics ) 3 次元データに実物に近い表現を付加
1.4 データ形式 P.11 ~ CAD システムは入力した図形を正確に再現した り,拡大,縮小による誤差をなくしたりするため, 入力図形の座標値や図形に応じた属性を持つベク トルデータを用いている. 一方,ペイントソフトなどでは,画像として扱 うイメージデータ(ラスタデータ)で図形をドッ トの集まりで持つため,拡大した場合には図形品 質などが劣化する.
ラスタデータとベクトルデータ ベクトルデータ ラ スタデータ
ラスタデータとベクトルデータ ベクトルデータ ラ スタデータ
中間フォーマット,中間ファ イル 中間フォーマット: 異なる CAD システム間でデータ交換を行うことを目的とし た, 統一規格のデータ形式のフォーマット 中間ファイル: 中間フォーマットで出力したファイル ( a ) IGES ANSI( 米国国家規格協会 ) 規格の中開ファイル。 3 次元データを扱えるが情報量が大きく変換に時間がか かる
( b ) DXF Autodesk 社 AutoCAD のデ-タ互換を目的とした 2 次元のデータ変換用フォーマット。 ローエンド、ミッドレンジ CAD のデファクトスタン ダード。 ( c ) BMI キャダムシステム社 MicroCADAM のデータ互換を目的 としたフォーマット。
( d ) STEP ISO( 国際標準化機構 ) で開発中の製品モデルと そのデータ表現及び交換に関する中間ファイル。 IGES に替わる次世代のデータ交換規格。 ソリッドモデルまで対応。 ( e ) SXF CAD データ交換標準開発コンソーシアム (SCADEC) が 策定。建設分野の CAD データ交換の標準化を目的。
コンピュータとは? 内部に蓄積された手順に従って 計算などの処理を実行する機械
コンピュータの五大機能
コンピュータの世代 コンピュータ前史 第 1 世代 (1960) 真空管 第 2 世代 ( ) トランジスタ 第 3 世代 ( ) IC ( 集積回路 ) 第 3.5 世代 ( ) LSI ( 大規模集積回路 ) 第 4 世代 (1980 ) 超 LSI ( 超高密度集積回路 ) コンピュータに使用する計算用回路素子で分割
コンピュータ前史 1649 パスカル 歯車式加減算機 1833 バベジ 解析機関 コンピュータに使用する計算用回路素子で分割 パンチカードを読み取る入力装置 演算結果を印刷する出力装置 演算装置、記憶装置を持ち、 現在のコンピュータの基本を備える
第 1 世代 1946 モークリー、エッカート ENIAC 真空管のフィラメントは切れると交換する必要 平均寿命 2000 時間、 2 万本の使用のため、 1/10 時間 (6 分 ) で真空管が故障 → 工夫で週に真空管 2,3 本 弾道計算用 真空管 18,800 本 床面積畳 60 畳、重量 30 t、 1 k W ストーブ 150 台の消費電力
第 1 世代 1946 モークリー、エッカート ENIAC 真空管のフィラメントは切れると交換する必要 平均寿命 2000 時間、 2 万本の使用のため、 1/10 時間 (6 分 ) で真空管が故障 → 工夫で週に真空管 2,3 本 プログラムの変更: 真空管や回路の配線を つなぎかえる必要。
第 2 世代 1958 IBM 、米軍 IBM-7070 、 7090 真空管より小型の トランジスタを利用した回路
第 2 世代 1958 IBM 、米軍 IBM-7070 、 7090 真空管より小型の トランジスタを利用した回路
第 3 世代 1964 IBM System/360 トランジスタを多数チップに収めた IC( 集積回路 ) を用いた世代
第 3 世代 1964 IBM System/360 トランジスタを多数チップに収めた IC( 集積回路 ) を用いた世代
第 4 世代~現在 1970 IBM 370 IC( 集積回路 ) をさらに高集積化した LSI を (Very Large Scale Integration) 用いた世代
コンピュータの五大機能 コンピュータには五つの機能で成り立つ … ことが多い。 必ずしもと言うわけではないが、 ノイマン型コンピュータの大半にはこれらがあ る。 それではその五つの機能とは?