ワクチン療法の開発(ジェンナー) 英国のジェンナーは、牛飼いの女性から牛 痘に罹ったものが天然痘にならないことを 聞いて、牛痘の接種による天然痘の予防法 を思いついた。牛痘の膿を少年に接種し、 その後真性の凍瘡を接種しても発病を免れ たことから、予防接種の有効性が証明され た。(1796年)

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ワクチン療法の開発(ジェンナー) 英国のジェンナーは、牛飼いの女性から牛 痘に罹ったものが天然痘にならないことを 聞いて、牛痘の接種による天然痘の予防法 を思いついた。牛痘の膿を少年に接種し、 その後真性の凍瘡を接種しても発病を免れ たことから、予防接種の有効性が証明され た。(1796年)

北里柴三郎は、コッホのもとで破傷風 菌の純粋培養を開始し、空気に触れさ せないようにして培養することに成功 した。その後破傷風菌の毒素を少量ず つ注射して破傷風にかからなくなった 動物の血清を注射すれば、破傷風にか かったヒトを直せることを発見した。 (血清療法) 血清療法(北里柴三郎の功績)

I 型アレルギー メカニズム 花粉症 アレルギー性気管支喘息 蕁麻疹 ヨードアレルギー 蚊や蜂の刺傷 抗原 IgE 抗体 ヒスタミンを 含む顆粒 化学伝達物質 (ヒスタミン)を 放出 血管透過性亢進 平滑筋収縮 肥満細胞 1)抗原刺激で IgE 抗体が産生される。この抗体は、好 塩基 球や肥満細胞の IgE 受容体に結合する。 2) 2 度目には、抗原が細胞表面の IgE 抗体と結合して 好塩 基球や肥満細胞の脱顆粒が生じる。 3)脱顆粒によりヒスタミンが放出され、血管透過性が 亢進。 4)化学伝達物質が好酸球を動員し、末梢血中の好酸球 が 増加する。

II 型アレルギー 血液型遺伝子型血清凝集素 AAA もしくは AO 抗 B BBB もしくは BO 抗 A OOO 抗 A 抗 B ABAB- 血液型不適合輸血 細胞表面膠原に対する抗体により障害が起こる反応で、 補体と細胞表面の相互作用によって細胞膜の表面に穴 があけられ、細胞は溶解する。 補体依存性細胞障害または NK 細胞依存性細胞障害 標的細胞 抗原 抗体 補体 細胞破壊 標的細胞 マクロファージ による貪食 グッドパスチャー症候群 (抗糸球体基底膜抗体陽性)

III 型アレルギー 補体 抗体 抗原 補体 抗体 抗原 炎症と組織破壊 蛋白分解酵素 の放出 抗原抗体複合体 への補体結合 抗原と抗体が結合して抗原抗体複 合物が形成され、組織に沈着し、 そこに穂体が結合すると、好中球 が呼び寄せられ、活性化好中球が 蛋白分解酵素を分泌する。その結 果、組織破壊が起こる。

III 型アレルギー疾患(免疫複合体病) 型抗原免疫複合体の沈着部位 感染症微生物の感染局所、血管、糸球体 一部 吸入アレルゲン有機物性肺 塵芥 自己免疫自己抗原血管、関節、糸球体

IV 型アレルギー ツベルクリン反応が代表的 ツベルクリン( tuberculin )は、 Koch が作製した結核菌の成分 これを皮内に注射して48時間後に直径10 mm の発赤があれば陽性と判定する。陰性の 場合には結核菌に感染していないと判断されて BCG の注射をうける。 感作 T 細胞 ( CD8 ) 感作 T 細胞 ( CD8 ) 抗原 細胞 傷害 マクロファージ サイトカイン 感作T細胞が抗原と結合する と、サイトカインが産生され、 局所へのマクロファージやT 細胞の集積が誘導され、細胞 傷害をきたす

接触性皮膚炎( IV 型アレルギー )

V 型アレルギー 標的細胞 機能亢進 機能低下 II型アレルギーの亜型で、抗受容体抗体が受容体の機能を亢進させたり、 低下させたりする。標的細胞のホルモン受容体に抗受容体抗体が結合して、 II型とは違って標的細胞は破壊されず、抗受容体抗体が、ホルモンの作 用をブロックしたり、リガンド用作用を呈する。 バセドウ病では、甲状腺ホルモン受容体に対する抗体が、甲状腺機能を亢 進させる。

外因の関与するアレルギー性疾患 1.細菌の関与するアレルギー 1)リューマチ熱(  溶血性連鎖球菌感染)( III 型アレルギー) 2)連鎖球菌感染後急性糸球体腎炎( III 型アレルギー) 2.非細菌性アレルギー 1 )花粉症( I 型) 2)気管支喘息( I 型) 3)接触性皮膚炎( IV 型) 4)薬剤アレルギー (ペニシリンのアナフィラキシーは I 型) (ペニシリンによる溶血性貧血は II 型)

免疫の望ましい作用と望ましくない作用の比較 機序免疫反応物望ましい作用望ましくない作 用 アナフィラキシー IgE 抗体抗体、補体、細胞が 組織へ侵入するため の血管透過性の亢進 I 型アレルギー 細胞傷害性 IgM 抗体 IgG 抗体 細菌の殺傷 II 型アレルギー 免疫複合体 IgG 抗体感染巣への多形核白 血球の動員 III 型アレルギー 細胞依存性 T 細胞ウイルス感染細胞の 破壊 IV 型アレルギー

芽胞形成菌 細菌細胞は周囲の環境がその細菌の生 育に不利な状況になると死滅していく のが一般的である.しかし,ある種の 細菌は乾燥,高温などの環境条件が悪 くなると芽胞とよばれる耐久器官を作 り生き延びている. この芽胞を形成す る菌で好気性の細菌を Bacillus 属(炭疽 菌、セレウス菌),嫌気性の細菌を Clostridium 属(ボツリヌス菌ウェル シュ菌、破傷風菌)と呼んでいる.両 者ともグラム陽性の比較的大きい桿菌.