1 マネジメント・ストラテジ 最適化 / グラフと図解による分 析 基本情報技術概論 II ( 第6回 ) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 中間試験 12/7 ( 月 ) 1,2 限 工 -11.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 変量データの記述 (度数分布表とヒストグラム) 経済データ解析 2009 年度後 期. あるクラスのテストの点数が次のように なっていたとする。 このように出席番号と点数が並んでいるものだけでは、 このクラスの特徴がわかりづらい。 → このクラスの特徴がわかるような工夫が必要 → このクラスの特徴がわかるような工夫が必要.
Advertisements

QC七つ道具 工業高校におけるキャリア教育 高等学校(工 業) パレート図パレート図 特性要因図 ヒストグラム チェックシート 散布図 グラフ 管理図 層別特性要因図ヒストグラムチェックシート散布図グラフ管理図層別.
中学校段階での 相関関係の指導 宮崎大学教育文化学部 藤井良宜. 概要 現在の学習指導要領における統計の扱い これまでの相関関係の指導 相関関係の指導のポイント 相関関係.
2016 年度 計量経済学 講義内容 担当者: 河田 正樹
1 データベース 基本情報技術概論 ( 第 11 回 ) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 DB.
生体情報論演習 - 統計法の実践 第 1 回 京都大学 情報学研究科 杉山麿人.
統計学入門2 関係を探る方法 講義のまとめ. 今日の話 変数間の関係を探る クロス集計表の検定:独立性の検定 散布図、相関係数 講義のまとめ と キーワード 「統計学入門」後の関連講義・実習 社会調査士.
1 プログラム言語 と 言語プロセッ サ 基本情報技術概論 II ( 第1回 ) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史.
基本情報技術概論(第2回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
第4章 ABC/ABMと原価情報 原価計算・原価低減の新技法 1.ABCとは何か 2.ABCの有効性 3.ABMとは何か 4.ABMの有効性.
基本情報技術概論 I 演習(第5回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
データ分析入門(12) 第12章 単回帰分析 廣野元久.
基本情報技術概論(第10回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第12回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
補章 時系列モデル入門 ー 計量経済学 ー.
QC 7つ道具 【①グラフ:可視化】 データを集め、可視化することによって、状況が把握しやすくなる。
QC 7つ道具 【①グラフ:可視化】 データを集め、可視化することによって、状況が把握しやすくなる。
Excelによる統計分析のための ワークシート開発
実証分析の手順 経済データ解析 2011年度.
Pattern Recognition and Machine Learning 1.5 決定理論
初級ミクロ経済学 -生産者行動理論- 2014年10月20日 古川徹也 2014年10月20日 初級ミクロ経済学.
第三回 線形計画法の解法(1) 標準最大値問題 山梨大学.
月曜3限 1132教室 担当者: 河田 正樹 年度 経済データ解析講義内容 月曜3限  1132教室 担当者: 河田 正樹
第4回 (10/16) 授業の学習目標 先輩の卒論の調査に協力する。 2つの定量的変数間の関係を調べる最も簡単な方法は?
基本情報技術概論(第4回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
システム設計 ー問題発見から改善まで(2)ー
第3章 二つの変数の記述統計 二つの変数を対象として変数同士の関係を捉える 量的変数どうしの関係 質的変数どうしの関係.
第5章 回帰分析入門 統計学 2006年度.
正規性の検定 ● χ2分布を用いる適合度検定 ●コルモゴロフ‐スミノルフ検定
1変量データの記述 経済データ解析 2006年度.
1-1企業活動 1-1-1経営・組織 (Point) ・企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解する。
基本情報技術概論(第8回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第3回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 データ入力 データ分析 報告書の作成.
補章 時系列モデル入門 ー 計量経済学 ー.
第13回 QC7つ道具(データの可視化・活用) 経営情報論A
第Ⅱ部 協力ゲームの理論 第9章 シャープレイ値.
情報工学総合演習 D-I 近似アルゴリズム 埼玉大学 理工学研究科 山田 敏規、 橋口 博樹、 堀山 貴史
シミュレーション論 Ⅱ 第15回 まとめ.
市場規模の予測.
応用社会システム計画 (第10回) ここで、学習すること 学籍番号: 氏名: ■これまでの講義内容の整理 ■計画問題の設定と手法
 統計学講義 第11回     相関係数、回帰直線    決定係数.
小間田 春彦 高 雷 小林 磨生 小針 由香 小林 亮 毛塚 智彦
IT演習B ストラテジ系3 データ整理技法(問題解決手法)、QC七つ道具
在庫管理 東京工業大学 曹徳弼 内容 在庫の分類 ABC管理 ロット編成手法 EOQ WW法 新聞売り子問題 発注方式.
数量分析 第2回 データ解析技法とソフトウェア
主成分分析 Principal Component Analysis PCA
市場規模の予測.
基本情報技術概論(第6回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
事業リスク分析をベースとした 意思決定・事業評価手法
部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS
第5章 計算とプログラム 本章で説明すること ・計算の概観と記述法 ・代表的な計算モデル ・プログラムとプログラム言語.
データの型 量的データ 質的データ 数字で表現されるデータ 身長、年収、得点 カテゴリで表現されるデータ 性別、職種、学歴
基本情報技術概論I (第4回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
総合講義B:インターネット社会の安全性 第7回 情報システムの信頼性
基本情報技術概論(第2回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第2回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
シミュレーション論 Ⅱ 第1回.
データ構造とアルゴリズム (第5回) 静岡大学工学部 安藤和敏
ビールゲームにおける結果と考察 9班:ユベントス.
基本情報技術概論(第10回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
メディア学部 2010年9月30日(木) 担当教員:亀田弘之
情報の集約 記述統計 記述統計とは、収集したデータの分布を明らかにする事により、データの示す傾向や性質を要約することです。データを収集してもそこから情報を読み取らなければ意味はありません。特に膨大な量のデータになれば読みやすい形にまとめて要約する必要があります。
基本情報技術概論(第13回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第5回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第6回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
基本情報技術概論(第5回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
1変量データの記述 (度数分布表とヒストグラム)
情報コミュニケーション入門b 第9回 表計算ソフト入門(3)
回帰分析入門 経済データ解析 2011年度.
Presentation transcript:

1 マネジメント・ストラテジ 最適化 / グラフと図解による分 析 基本情報技術概論 II ( 第6回 ) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 中間試験 12/7 ( 月 ) 1,2 限 工 -11

2 中間試験 12/7 ( 月 ) 1, 2 限 工 -11 教室 ( 要確認 ) 試験範囲 : 11/30 の講義分まで ソフトウェア ( 第 4 部 12 ~ 14) システム開発技術 ( 第 5 部 ) マネジメント・ストラテジ ( 第 9 部 ) 持ち込み不可 荷物はイスの下に。 机の上 や 机の棚に 物がある場合は、 不正行為とみなします。 問題用紙や解答用紙の配布を始めたら、 私語厳禁。(私語も不正行為とみなします。) 情報処理技術者試験の過去問 ※ 配布資料のみで説明 した部分についても、 出題範囲である

3 最適化 日程計画 ( アローダイアグラム ) (→ 第5回資 料 ) 線形計画法 ゲーム理論 / マキシミン戦略 組合せ問題 在庫管理 (ABC 分析、定量発注、定期発注 ) …

線形計画問題 (LP, Linear Programming) 制約条件を満たしつつ、 目的関数を最大 ( または 最小 ) とする 例 ) 線形計画法 線形計画問題で最適解を求める手法 図を描いて解く他に、 単体法 ( シンプレックス法 ) や 内点法 がある 4 線形計画問題 と 線形計画法 目的関数 最大化: x + y 制約条件: 3 x + 2 y ≦ 12 x + 2 y ≦ 6 x ≧ 0, y ≧ 0 目的関数や 制約条件は 線形 ( 1次 式 ) テキスト p.432 例題 4 のように、 x, y が整数のみを取る場 合は、 整数計画問題と呼ばれ、 ( 本当は ) 本質的な難しさが上がる __________

原料 A, B を使って、製品 X, Y を生産する。 製品 X, Y を販売した時の利益は、 共に 1 トンあたり 1 億円。 製品 X, Y 各 1 トンの生産に 必要な原料は、表の通り。 原料 A, B の在庫は、それぞれ 12 トン、 6 トン。 5 線形計画問題 と 線形計画法 製品 X, Y の生産量を、それぞれ x, y とす る 最大化 : x + y 制約条件: 3 x + 2 y ≦ 12 … 原料 A x + 2 y ≦ 6 … 原料 B x ≧ 0, y ≧ 0 製品 X 製品 Y 原料 A 32 原料 B 12

線形計画問題 と 線形計画法 6 最大化: x + y 制約条件: 3 x + 2 y ≦ 12 x + 2 y ≦ 6 x ≧ 0 y ≧ x + 2 y = 12 x + 2 y = 6 x y ( 3, 3/2 ) … x + y の最大値は 3 + 3/2 = 9/2

マキシミン戦略 7

ゲーム理論 複数のプレイヤーが、 それぞれ自分の利得が大きくなるように行動 する 合理的な意思決定方法は ? 経済学、経営学、政治学、数学などの 様々な分野でに影響を与えている マキシミン戦略 複数の選択肢がある時に、最悪の場合の 利得を最大にする選択肢を選ぶ戦略 8 例 ) 選択肢 1 : 利益 100 ~ 5,000 選択肢 2 : 利益 500 ~ 1,000

在庫管理 9

在庫 販売業では、仕入れてきた商品 製造業では、材料、仕掛品、製品 在庫の過不足 在庫不足 → 商品を売り逃す ( 販売機会の損 失 ) 在庫過多 → 在庫の維持費用がかさむ 会社の資金がモノに形を変えている → 商品を販売するまでは、利益を生まない 発注費用 ( 発注回数に比例、発注量に反比例 ) と 在庫維持費用 ( 発注量に費用 ) のバランスを考える 10 もう少し広い視野から、サプライチェーン・マネジメント (SCM) をする ことが多い

パレート図による ABC 分析 在庫の重要度を分析し、適切な管理法を用いる パレート図 在庫金額の大きい順に商品を並べた棒グラフ + 累積在庫金額の折れ線グラフ 11 A クラス 累積在庫金額の割合 A クラス 在庫の 約 80 % B クラス C クラス B クラス 在庫の 約 15 % C クラス ________________

パレート図による ABC 分 析 A クラス 在庫の約 80 % を占める品目 少しの品目で、在庫に占める割合が大きい 定期発注方式 ( きめ細かな在庫管理 ) B クラス 在庫の約 15 % を占める品目 定量発注方式 (A クラスより緩やかな管理 ) C クラス 在庫の約 5 % を占める品目 品数が多いが、在庫に占める割合が小さい 定量発注方式 or 2ビン法 ( ニ棚法 ) 12 A クラス、 B クラス、 C クラスの割合は目安なので、場合によって多少 増減する

定量発注方式 ( 発注点方式 ) 在庫が発注点まで減ったら、発注 1回の発注量を決めておく ( 発注量は一定 ) 消費量の変動が大きいと、在庫切れの可能性 あり 13 発注点 時間 発注量 ここ で 発注 ここ で 届い た 発注間隔はバラバ ラ

定期発注方式 ( きめ細かな在庫管理ができ る ) 一定の発注間隔ごとに、消費量を予測、発注量を決 定 安全在庫を下回らないように、発注量を決める 14 時間 発注間隔は一定 安全在庫 現在の在庫量 + 発注残 + 発注量 – ( 予測消費量 + 引当て済み在庫 ) ≧ 安全在庫

定期発注方式で、印刷用紙を毎月初めに購入してい る。納期は、3か月である。今月の発注量は、何千 枚か。 練習: 定期発注方式 15 当月初在庫量 180 月間平均使用量 60 発注残 50 安全在庫量 30 ( 単位 千円 )

グラフと図解による分析と表現 16

グラフの種 類 折れ線グラフ 時系列にしたがった変化などを表す 棒グラフ データの大小関係を表す ヒストグラム ( 度数分布図 ) 度数・頻度を表す 帯グラフ、円グラフ 割合、構成比を表す レーダーチャート 複数項目の大きさや バランスを比較する 17

グラフの種類: 散布図 2種類のデータの分布・相関関係を表す 18 相関係数 正の相関 弱い 正の相関 無相関 弱い 負の相関 負の相関 10 回帰直線 : データとの距離の2乗和が最小の 直線 ________________

QC ( 品質管理 ) 19

QC ( 品質管理、 Quality Control) QC ( 品質管理 ) あらかじめ決めた要求基準を満たした 製品 / サービスを提供するため、 作業工程の問題点を洗い出し、改善する PDCA サイクルで改善 (Plan, Do, Check, Action) QC 七つ道具 品質管理のために収集したデータを分析し、 改善のための情報を得るための図表 主に、 数値による定量的な分析 新 QC 七つ道具 … 主に、 言語による定性的な分 析 20 日本規格協会 / 品質管理検定

QC 七つ道具 特性要因図 特性 ( 結果 ) とその要因 ( 原因 ) の関係を 系統的に表す ( 魚の骨のような図 ) ブレーンストーミングにより、要因を出しつ くす 21 問題点 要因 1 要因 2 要因 4 要因 3 要因 1-1 要因 1-3 要因 1-2 要因 3-1 要因 3-3 要因 3-2 要因 3-4 要因 2-1 要因 2-3 要因 2-2 要因 4-1 要因 4-2 要因 4-3

散布図 (→ p.18) 2種類のデータの分布・相関関係を表す パレート図 (→ p.11) 度数順に並べた棒グラフ + 累積度数の折れ線グ ラフ ヒストグラム … 度数・頻度を表す チェック表 … 正常稼働の確認 / 問題の原因調査 層別 母集団を ( 作業者ごと、日ごとなど ) いくつかの 層に分け、各集団に偏りがないか分析する 管理図 時系列の測定値をプロットした折れ線グラフ 中心線、上側 / 下側管理限界線を引いて、管理す る 22 QC 七つ道具

連関図法 問題点に対する要因を列挙し、原因と結果の論理的 な関係を矢印で結ぶことで、全体構造を把握する 親和図法 (KJ 法も、この一種 ) ブレーンストーミングで得た言語データを、 関連事項ごとにグループにまとめて整理・分析する 系統図法 目的達成のための手段を列挙し、各手段を実現する ための手順を列挙しと系統的に順次展開する PDPC (Process Decision Program Chart) 目的達成へのあらゆる方策を挙げ、事態の進展や時 間の推移に従った過程の変遷をまとめ、最適過程を 決める アローダイヤグラム (→ 第5回資料 p.3 ~ 7) マトリックス図法 マトリックスデータ解析 ( 多次元主成分分析 ) 23 新 QC 七つ道具

24

練習: 定期発注方式 定期発注方式で、印刷用紙を毎月初めに購入してい る。納期は、3か月である。今月の発注量は、何千 枚か。 25 当月初在庫量 180 月間平均使用量 60 発注残 50 安全在庫量 30 ( 単位 千円 ) 安全在庫 発注量 – 60 x 4 ≧ x 3 60

26

27

この教材のご利用について この教材は、以下に示す利用条件の下で、著作権者にわざわざ許 諾を求めることなく、無償で自由にご利用いただけます。講義、 自主学習はもちろん、翻訳、改変、再配布等を含めて自由にご利 用ください。 非商業利用に限定 この教材は、翻訳や改変等を加えたものも含めて、著作権者 の許諾を受けずに商業目的で利用することは、許可されてい ません。 著作権の帰属 この教材および教材中の図の著作権は、次ページ以降に示す 著作者に帰属します。この教材、または翻訳や改変等を加え たものを公開される場合には、「本教材 (or 本資料 ) は saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ の教材です (or 教材を改変したものです」 との旨の著作権表示を明確に 実施してください。なお、この教材に改変等を加えたものの 著作権は、次ページ以降に示す著作者および改変等を加えた 方に帰属します。 同一条件での頒布・再頒布 この教材、または翻訳や改変等を加えたものを頒布・再頒布 する場合には、頒布・再頒布の形態を問わず、このページの 利用条件に準拠して無償で自由に利用できるようにしてくだ さい。 28 この文面は、 TOKYO TECH OCW の利用 条件を参考にしまし た

配布場所 この powerpoint ファイルの著作者 堀山 貴史 改変等を加えられた場合は、お名前等を追加してください 図の著作者 p. 6 ~ 21 堀山 貴史 29 この教材のご利用について