降水セルから見た 甑島ラインの形成過 程. 諫早ライン 1997/07/11/16:00JST 2001/06/19/11:30JST 五島ライン 五島列島 甑島列島 長崎半島 甑島ライン 2002/07/01/12:20JST 長さ:約 80km 長さ : 約 70km 長さ : 約 150km.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
2012 年 7 月黒潮続流域集中観測 モデル感度実験 防災科学技術研究所 飯塚 聡 2012 年 12 月 17 日:東北大 学.
Advertisements

CMIP5 気候モデルにおける ヤマセの将来変化: 海面水温変化パターンとの関係 気象研究所 気候研究部 遠藤洋和 第 11 回ヤマセ研究会 1.
星間物理学 講義4資料: 星間ダストによる散乱・吸収と放射 1 星間ダストによる減光 ( 散乱・吸収 ) 過程、放射過程 のまとめ、およびダストに関わるいろいろ。 2011/11/09.
リモートセンシング工 学 2007 年 1 月 11 日 森広研 M1 本田慎也. 第 11 章 気象レーダーによる観 測 雲、雨、風など 気象災害 → 特に台風、集中豪雨、竜巻、 ウインドシアー 大気の激しい撹乱現象をレーダーで 観測し防災に役立てることが重要.
太陽多波長フレアデータ解析研究会 NSRO-CDAW10 ピーク時のループトップ電波源(2周波)の高さ (統計解析)
スマトラXDR観測報告(HARIMAU2007)
数値気象モデルCReSSの計算結果と 観測結果の比較および検討
バングラデシュ周辺における 各種降水量推定値の検証
PLの実験内容(2002~2003) He-Ne 一様励起のみ 魚の地図を作成 Ti-Sa 魚、船、原子的平面の温度依存性 (4K-60K)
山口市における ヒートアイランド現象の解析
GPS3点観測によるF領域 イレギュラリティのドリフト速度の測定
400MHz帯WPR/RASSによる 梅雨前線帯の降水過程と温度場の観測
東 邦昭 Observational Study on Mulutiscale Structures of
永井晴康、都築克紀(原研)、植田洋匡(京大防災研)
*大気の鉛直構造 *太陽放射の季節・緯度変化 *放射エネルギー収支・輸送 *地球の平均的大気循環
CMIP5マルチ気候モデルにおける ヤマセに関連する大規模大気循環の 再現性と将来変化(その2)
通信情報システム専攻 津田研究室 M1 佐藤陽介
南西諸島で梅雨期に観測されたセル群列の構造と形成過程
東京大学地震研究所 地震予知研究センター 平田直
近年の北極振動の増幅 Recent Arctic Oscillation amplification
2013年7月のヤマセについて 仙台管区気象台 須田卓夫 昨年のまとめ(赤字は研究会後の調査)
夏季における首都圏の ヒートアイランドの実態について
バングラデシュにおける対流活動と局地風に関する研究
半無限領域のスペクトル法による竜巻を模した渦の数値実験に向けた研究開発
西スマトラ山岳域周辺の 気候学的な水蒸気輸送日変化
※今後、気象台や測候所が発表する最新の防災気象情報に留意してください。
YT2003 論文紹介 荻原弘尭.
Chiba campaign MAX-DOAS(2D) day9 2017/11/29
スケールモデルサイトにおける「風の道」の野外実験
熱帯海上における降水特性による 降水・循環の将来変化パターンの マルチモデル間の違い 廣田渚郎、高薮縁 (東大AORI) 2011/6/9.
冬季北大西洋振動が 翌冬の日本の気候に与える影響
長崎半島周辺における 停滞性降雨帯(諫早ライン)の 構造と発達過程に関する研究
Triple Doppler radar analysis
磁気浮上領域での太陽ジェットと エネルギー解放
風を使って風よりも速く 高速帆走のメカニズムを 考えてみよう
南北両半球間を横断する 水蒸気輸送と降水量との関連性
2009年秋の北極海ラジオゾンデ観測によって観測された 大気の順圧不安定とメソ渦列
都市表面における 熱輸送速度の実験的研究 スケールモデルによる野外実験と風洞実験の比較 大久保 典明
沖縄偏波降雨レーダー(COBRA)で観測 された台風0418号の風速場の特徴
2.3 津波の基礎.
400MHz帯WPR/RASSによる風速と気温 プロファイルの定常観測の現状と課題
速度ポテンシャルと 流線関数を ベクトルで理解する方法
平成27年11月24日~11月28日 熊野灘海域 おだまき・西川・丹下・大河内・山本
Johnson et al., 1999 (Journal of Climate)
Chiba campaign MAX-DOAS(2D) day1 2017/11/21
CMIP3/CMIP5気候モデルにおける ヤマセに関連する大規模大気循環の再現性 ~モデル解像度による違い~
冬季、東シナ海・日本南方海域における 温帯低気圧の発生に関する気候学的研究
下降流(Downflow)の観測と磁気リコネクション
ヤマセ時に津軽海峡で発生する強風 島田照久(1) 川村宏(1) 沢田雅洋(2) 余偉明(2)
梅雨前線に伴う沖縄島を通過した 線状降水システムの構造の変化
CMIP3 マルチモデルにおける熱帯海洋上の非断熱加熱の鉛直構造 廣田渚郎1、高薮縁12 (1東大気候システム、2RIGC/JAMSTEC)
「ヤマセの季節変化と経年変化について」 境田清隆(東北大学環境科学研究科)
星間物理学 講義1の図など資料: 空間スケールを把握する。 太陽系近傍から 銀河系全体への概観、 観測事実に基づいて太陽系の周りの様子、銀河系全体の様子を概観する。それぞれの観測事実についての理解はこれ以降の講義で深める。 2010/10/05.
2015 年 5 月下旬のインドの熱波について 報 道 発 表 資 料 平成 27 年 6 月 2 日 気 象 庁
2015 年5 月下旬のインドの熱波について 報道発表資料平成27 年6 月2 日気 象 庁
竜巻状渦を伴う準定常的なスーパーセルの再現に成功
Maxwell3Dによる電場計算の結果 佐賀大学大学院工学系研究科博士前期課程2年                        青座 篤史.
佐藤晋介(NICT)、古本淳一(京大生存研) 科研費研究 「局地豪雨予測のための先端的データ同化と雲解像アンサンブル手法に関する研究」
潮流によって形成される海底境界層の不安定とその混合効果
(MONTHLY WEATHER REVIEW 1991) CHUAN-YONG CHANG AND MASANORI YOSHIZAKI
北海道大学 理学部 地球科学科 惑星物理学研究室 B4 近藤 奨
2006 年 11 月 24 日 構造形成学特論Ⅱ (核形成ゼミ) 小高正嗣
地球環境気候学研究室 513M230 松本直也 指導教員 立花義裕
津波 tsunami 修正.
Chiba campaign MAX-DOAS(2D) day /12/04
400MHz帯ウィンドプロファイラとCOBRAで観測された台風0418号の鉛直構造
雲解像モデルCReSSを用いた ヤマセ時の低層雲の構造解析
地上分光観測による金星下層大気におけるH2Oの半球分布の導出
海氷の生成を考慮した 流氷運動の数値計算 指導教官 山口 一 教授 船舶海洋工学科 80403 昆 純一.
Chiba campaign MAX-DOAS(2D) day7 2017/11/27
Presentation transcript:

降水セルから見た 甑島ラインの形成過 程

諫早ライン 1997/07/11/16:00JST 2001/06/19/11:30JST 五島ライン 五島列島 甑島列島 長崎半島 甑島ライン 2002/07/01/12:20JST 長さ:約 80km 長さ : 約 70km 長さ : 約 150km 以上 降水セルひとつひとつが 甑島ラインを形成するまでの過程を明らかに する。

長島 風プロファイル計算地 点 下甑島 上甑島 鹿児島 川内 ドップラーレーダーデータ (気象研レーダー・ NASDA レーダー) Regional Analysis data 鹿児島ゾンデデータ

降水セルとは 降水セルの定義 「高度 2km での反射強度が 24dBZ 以上の閉曲線」 を降水セルと定義する。 降水セルの特徴 2424 降水セル ・水平スケール ・鉛直スケール ・移動速度 ・移動方向 ・寿命 約 5 ~ 12km 約 1 ~ 6km 平均 8 ~ 12m/s ほぼ北東方向 最大約 35 分 12m/s 約 25km 35 分後 発生 ラインの形成 降水セルの ②移動方向 ①寿命 ③移動速度 ④発生数 ⑤発生位置

高度 2km における降水セル の発生地点( )分布図 第 1 領域 第 3 領域 第 2 領域

第1領域 第2領域第3領域 第2領域

10:4010:4510:50 古いセルの後面にできる例 A A A B A A A A B Ⅰ b Ⅱ

b Ⅰ b Ⅱ 10:45 b Ⅰ b Ⅱ A A A B

11:4011:4511:50 A C A C A C A D A D 古いセルの右側にできる例 Ⅰ b Ⅱ

11:40 b Ⅰ b Ⅱ b Ⅰ b Ⅱ A C A D

◆ 2002 年 7 月 1 日に形成した甑島ラインの形 成過程を調べた。 まとめ ・甑島上だけでなく、風下側海上、長島 付近においても、降水セルの発生が見られ た。 ◆特に第2領域では、 ・ライン形成前半には、 古いセルの後面に新たなセルが発生。 ・ライン形成後半には、 古いセルの後面だけでなく、 前面や右側にも新たなセルが発生。

諫早ライン 1997/07/11/16:00JST 2001/06/19/11:30JST 五島ライン 五島列島 甑島列島 長崎半島 甑島ライン 2002/07/01/12:20JST 長さ : 約 80km 長さ : 約 70km 長さ : 約 150km 以上

Froude number Fr = 0.82 By Smolarkiewicz and Rotunno(1989) h: top height of a mountain U 0 : a uniform horizontal wind N: Brunt-Vaisala frequency 山を乗り越える気流の傾向が強い U 0 =6.9m/s , N=1.08×10 -2 /s , h=604m ・ RH85% 以上の湿潤 (surface ~ 800hPa) ・ LCL=375m ・ LFC=1743m V (m/s) U (m/s) シアの大きさ: 5.0×10 /s -3 環境場