今太陽活動周期 (Cycle24) における黒点群とフレア活動 石井貴子 (京大・理・天文台) SMART/FISCH Hida Obs., Kyoto-U.
もくじ ・今サイクルの相対数、フレア数、無黒点日数など ・ X-class flare を発生させた活動領域 飛騨の観測例を中心に - Moreton wave, EUV wave & filament oscillation - White light flare - Largest region
(2008年1月5日JST)
その後、 なかなか黒点が増え ず こんな記事も。。 2008年9月14日毎日新聞
黒点相対数の変化 Cycle 22 Cycle 23 Cycle 24 相対数の極小は2009年始め 値もゼロに近い (前サイクルは10) international sunspot number monthly smoothed R=k(10*g + f) 一つ黒点があったら、 k=1 なら 11 相対数 =( 観測者の係数 )*(10* 黒点群数 + 黒点数 )
年間無黒点日数 (多い順) 年 日数 年 日数 年間無黒点日数 Cycle 23 から Cycle 24 今サイクル 最初の大フレア( X-class flare )の 発生は、 2011 年 2 月 その後の 2011 年 8 月にも 無黒点日あり
極大 (max_1) と極大 (max_2) の間で ひと月のうち一日でも無黒点の日があった最初の月 (a) と最後の月 (b) a-b の間の期間 [ 月 ](c) 、その期間の無黒点日の総数 (d) a b cdmax_1max_ (23) (22) (21) (20) (19) (18) (17) (16) (15) (14) (13) (12) (11) (10) (09) (08) (07) (06)1829 100年ぶり に多い 無黒点日数
無黒点日の数と、次の極大での最大黒点相対数に 負の相関(無黒点日が多かった次のサイクルは活動が低調)
Dalton Min. 今サイクルの相対数は、 Dalton Min. よりは多い 100年前(1900年ごろ)も太陽活動は低調 2008年ごろの無黒点日の数は、100年前と同じくらい 今サイクルは、100年ぶりに低調な太陽活動周期
X-class flare の数と X-class flare を発生した活動領域(黒点群)の数の年変化 Cycle 23 Cycle X-class flares in 25ARs from 2011 through X-class flares in 51ARs
黒点相対数とフレア発生数の年変化 Cycle 23 Cycle 24 Cycle 21Cycle 22
datepeak (yymmdd)(hhmm)classNOAAHida X x X x X o X o X o X X X X X x X o X o X x X X x X o X X o X o X x X X o X x X o X o X x X X X x X X o X X X x X X o X X o X X X X X x X-class flare 補足率@飛騨: 33% (14/43) 日本時間の昼に限れば 56 % ちゃんと晴れは、その半分
もくじ ・今サイクルの相対数、フレア数、無黒点日数など ・ X-class flare を発生させた活動領域 飛騨の観測例を中心に - Moreton wave, EUV wave & filament oscillation - White light flare - Largest region
2011年8月から9月の X-class flare を三回連続で飛騨天文台で観測 X6.9 on 2011-Aug 年 2 月現在でも、今サイクル最大のフレア 第二位 : X 第三位 : X
Flare & Moreton wave & EUV wave 波が prominence と filament をゆらす (Asai et al ApJ) 2011 年 8 月 9 日 X6.9 フレ ア
2011 年 9 月 7 日 ( 日本時間 ) X2.1 フレア 多数の フィラメントが 振動
Shen et al ApJ 786 Filament をゆらした のは EUV wave 2011 年 9 月 7 日 ( 日本時間 ) X2.1 フレア Ha +0.5 A
datepeak (yymmdd ) (hhmm ) classNOAA Hid a X X x X o X o X x X X x
2012 年 3 月 7 日 X5.4 & X1.3 フレア
Takahashi et al ApJ in press プロミネンスをゆらしたものが 弱い衝撃波であることを プロミネンス振動の励起過程を モデル化し数値計算と比較して確認
もくじ ・今サイクルの相対数、フレア数、無黒点日数など ・ X-class flare を発生させた活動領域 飛騨の観測例を中心に - Moreton wave, EUV wave & filament oscillation - White light flare - Largest region
大きさ : 2-3 秒角 継続時間: 秒 Ishii et al PASJ 2011 年 9 月 7 日 ( 日本時間 ) X2.1 フレア (SMART/FISCH 連続光 H-alpha)
白色光フレア start 22:18:17 peak 22:18: 年 9 月 7 日 ( 日本時間 ) X2.1 フレア (SMART/FISCH movie 連続光 H-alpha)
生データで確認できた白色光フレアの場所は 負極性の H-alpha のメインのカーネルに対応 ⇒画像回復処理をかけた結果、 正極性側にも増光あり、点状ではなくリボン状、 時間とともに広がる様子もみえた (Kawate et al. in prep. もうじき投稿予定 ) H-alpha コントア:磁場 黄:+20G (磁気中性線) 赤:+700G 青:-700G
2013 年 5 月 13 日、 14 日、 15 日と、三日連続で X フレアが発生 5/14 X3.2 flare の e vent movie (mpeg) が放送で使用された 2013年5月17日(夕方) フジテレビ ニュース
X3.2 flare SMART/FISCH H-alpha (上) 連続光 (下) Two ribbon white light flare! 浅井さん 春学会で発表予定
SMART / FISCH white light flare ( 生データで ) X > 3 ribbon, multi brightening X ~ 2 point like 2013 年 11 月 6 日 (JST)X3.3 フレ ア
もくじ ・今サイクルの相対数、フレア数、無黒点日数など ・ X-class flare を発生させた活動領域 飛騨の観測例を中心に - Moreton wave, EUV wave & filament oscillation - White light flare - Largest region
京都大学大学院理学研究科附属天文台技報 「スペックルマスキング法による画像復元プログラム」 一本潔、川手朋子 (京都大学学術情報リポジトリ「紅」に登録済)
フレアの規模と活動領域の大きさ (1996年~2011年 13,111 flares ) 活動領域の大きさ 単位 micro - hemisphere = 3x10 16 cm 2 ( A > 1000 = 肉眼黒点) NOAA CME の発生が なかったのは何故か? ⇒ 柴田ほか 2015 年春学会で 発表予定
大きなフレアは大きな黒点で発生 (大きな黒点で必ず大きなフレアが発生するわけではないが 小さな黒点では大フレアは発生しない) スーパーフレアを起こすような 太陽で24年ぶりの大黒点と 黒点の大きさ(想像図) そこでのフレア(実際) Maehara et al Nature X-class flare in NOAA スーパーフレアに関するポスター発表 野津湧太(P19)、前原裕之(P24)
NOAAyearmonth Carrington longitude latitude # of X-class flares # of papers Feb Mar Aug Sep Sep Nov Jan Mar Jul Jul Oct May Oct Oct Nov Nov Jan Feb Mar Apr Jun Sep Oct Nov Dec
まとめ ・無黒点日数 100年ぶりの多さ ・相対数 100年前程度 ・フレア数 C-class flare: 相対数相応 X-class flare: 43 X-class flares in 25 ARs (from 2011 though 2014) 飛騨での観測 14 flares SMART/FISCH white light : 4 flares +?
X-class flare を発生した活動領域の Carrington 経度分布
Carrington 経度ごとの X-class flare の数 (Cycle24)