心理測定論 信号検出理論
信号検出理論 もともとはレーダーの精度の研究 ノイズの中からターゲットを見つけ出すための最適な調整とは何だろうか? TannerやSwetsらがそれを心理学に適用 (ほかには情報理論での発展も)
信号検出理論キーワード ヒットとフォルスアラーム 反応バイアス ノイズ 感度尺度 d' (ディー プライム) ROC曲線
ノイズ レーダーでも脳でも、どうしても発生してしまうもの 技術が発展すればノイズのない機械が作れる? ⇒ 分からない。物理的な究極のレベルでも「熱雑音」や「量子的ゆらぎ」(「量子雑音」)がどうしても生じてしまうため
ヒットとフォルスアラーム
反応バイアス 反応の偏り(bias) 状況によっては、多少自信がなくてもとりあえず「yes」と答えておいたほうがいい場合もあるし、逆の場合もある 人間、誠実であろうと努力してもなかなか反応バイアスから逃れられない
感覚尺度 d’ 正答率だと、反応バイアスの影響を受けていて、その人の感度そのものをどれだけ反映できているか分からない 感覚尺度 d’ 正答率だと、反応バイアスの影響を受けていて、その人の感度そのものをどれだけ反映できているか分からない しかしd’は反応バイアスに影響されない、純粋な感度そのものを測れる (少なくとも現時点ではそう言われている)
d’の計算を理解するための最低限の知識 正規分布(ガウス分布) 標準偏差
ROC曲線 実はこれが根本 フォルスアラーム率を横軸に、ヒット率を縦軸にしたグラフ 実験から得られたROC曲線をどう説明するか、が「信号検出理論」各理論の目的 当然ながら、その理論が適切かどうかは、その理論から予測されるROC曲線が現実に測定されるROC曲線にどれだけ一致するかで決まる
心理学での適用例 感度の測定 (閾値という観点より優れた観点である、とする研究者も多い) 記憶 (→健忘症研究にも) (閾値という観点より優れた観点である、とする研究者も多い) 記憶 (→健忘症研究にも) ちょっと変わったところでは、「医療診断の妥当性」への適用も