4章.福祉車両 本章のポイント 1.各福祉車両の種類と特徴 2.車いす乗降装置の種類と特徴 3.車いす固定装置の種類と特徴

Slides:



Advertisements
Similar presentations
高齢化社会と福祉車両市場 および日産自動車の取り組みのご紹介 2004 年 7 月 9 日 株式会社オーテックジャパ ン 販促企画部 眞崎 敏史.
Advertisements

1/19 試験機を安全にお使いいただくために 万能試験機 (株)島津製作所 分析計測事業部. 2/19 万能試験機は、素材や製品の機械的強度特性を測定するための試験装置です。 試験には、常に危険が伴うことを強く意識し、安全に対する心構えを身につける必要があり ます。 操作者は必ず取扱説明書を熟読し、正しくお使いください。
*運転実技講習のチェックポイントについて事前に理解を深めます 1.利用者への気配り(利用者擬似体験乗車) 2.運転技術 8章.運転実技 本章のポイント ①安全確認を十分に行いながら運転する ②利用者が安心して乗車できるよう、安全確認の動作ははっきりと 行いながら運転する ③必要に応じて利用者に声かけを行いながら運転する.
ハイブリット カー 1. ハイブリットカーの歴史 2. ハイブリットカーとは? 3. ハイブリットカーは安いのか 4. ハイブリットカーについての賛否 5. ハイブリットカーの課題 6. ハイブリットカー以外のエコカー 7. ハイブリットカーの未来.
6章.移送サービスでの運転 本章のポイント 4.高齢者の運転 5.マイカーを使用する際の注意 1.移送サービスの流れ 2.移送サービスにおける 安全運転のための心構え 3.移送サービスで求められる 運転マナー.
(住所を入力して下さい) 電話 03-●●●●-●●●● FAX 03-●●●●-●●●●
在宅向け・介護用小型リフト 平成26年11月20日    株式会社ミハマ.
RoboCarTM カーロボティクス・プラットフォーム 電気自動車 充実した環境認識プラットフォーム スケールモデル ユーザアプリ
公立刈田綜合病院 ヘリポート 中央受付・外来診察棟 リハビリガーデン 診  療  科  目
ユーザーマニュアル Model : BB-CAR-P900 ● 目次 各部の名称とはたらき
福祉用具国民会議 フォーラム   きらめき輝く            を支える福祉用具 当事者エンパワメント ネットワーク          近藤 秀夫    『生きる』  
7章.安全・安心な運行と緊急時の対応 本章のポイント 1.車両の日常点検 2.リスク対応 3.リスク防止 4.最近の交通事故の状況
小学生の 福島県郡山警察署.
■神戸市勤労会館と東横インの詳細を調査しました。   調査日: 10月8日(火)午後2時~3時半   担当者: 島本義、ヘルパー、島本次男         坂上、ヘルパー、十川 ●東横イン・EVについて.
2013年8月30日19:00~22:00 群馬県障害者学習センター 参加者18名
5章.法律・制度 本章のポイント 1.関係する道路運送法 2.関係する道路交通法 3.移送サービスに関する制度
エコカー購入補助金制度は、今後の国会審議によって制度の施行を含めて内容等が変化する可能性があります。
本日の超特選商品 - 車載用 ハイブリッド脱臭装置 - ~ 今年の夏はエコで快適に ~.
本時の目標 エネルギーを有効に活用するにはエネルギー変換効率を髙める必要があることを知る。
「できることから今すぐやろう!」シート 書き出したものを全て実行することが難しい場合、 社長が判断し、できることからやろう! 前提
試験機を安全にお使いいただくために SMVシリーズ
試験機を安全にお使いいただくために サーボパルサ
看護・介護のための 人間工学 地域農業システム学科 2年 大森結生.
28 梁の振動制御系における移動可能なアクチュエータの検討
第9次「高知県交通安全計画」(案)の概要 ~道路交通の安全について~ 【目標】 平成27年の交通事故死者数を38人以下にする
アクリル パートⅢ アクリル工作について 2005/06/01kana.
聴覚障害者用警告音通報装置 ロードケア Road Care
ITS(高度道路交通システム)とは何か?
C 情報に関する技術 プログラムによる計測・制御
平成28年度農作業安全総合対策推進事業 一般社団法人全国農業改良普及支援協会 一般社団法人日本農業機械化協会.
移送サービス運転協力者        研修 移送サービス運転協力者        研修.
非定常作業の安全確保 ロックアウト・タグアウト
交通事故の現状と要因 写真)交通事故 素材集-交通安全  「police of 九州」 写真)交通事故 「police of 九州」より.
中学生の自転車交通事故防止 自己紹介等を行う画面です。 左クリック1回で次の画面に変わります。 福島県郡山警察署.
Ⅲ 歩行用トラクター(耕うん機) 耕うん機事故の4つの特徴 後退時の事故(24.1%) 1 土壌が固いことによる事故(24.1%) 2
ハイブリッドカーは本当にエコなのか 経営学部市場戦略学科 MR8084 長谷川 裕太.
『防犯対策』 オムロンUPS導入シーン 人為的に電源供給をSTOPされても安心です! UPS導入メリット ブレーカー/電線破壊
社用車を『安全』&『便利』にご利用頂くためのご提案!
石川雅彦・斉藤奈緒美:リスクアセスメント力が身につく 実践的医療安全トレーニング Web付録 ©医学書院 2016
BMW純正ドアLED プロジェクター ライト 3月入荷始まりました お車のドレスアップに如何でしょうか
フルスペックでありながらコストをおさえたT400がおすすめです。
本器具は、天井取付専用です。指定以外の取り付けを行うと火災・落下の原因となります。
○○○がご案内する省力化機器 省力化 電動パンチ 分厚い書類もスピーディーに軽がるパンチ。
雨でもオフィスエントランスをキレイに。 かさビニぽいぽい 傘ぽん カサタテ 梅雨の時期にオススメ。
内航船における自動操舵装置の適正使用へ向けて
電動3輪車製作実習装置 2軸駆動電動車両の製作実習装置 KENTAC 5310B 概要 製品構成 仕 様 ■概要 ①電動3輪車 車体本体
電動の総2階建てバス (フルダブルデッカ-) の開発研究計画
第20回福祉用具国民会議 在宅生活で福祉用具がどう使われているか?
タブレットPC 盗難防止グッズが登場! ■吸盤式 セキュリティワイヤーロック 強力な吸盤で簡単固定!
産業労働局観光部におけるバリアフリー対策の取組状況について
イスは体に一番近い家具です!ワーカーの快適性や生産性に最も影響します。
平成22年度 農作業安全フォトコンテスト入選作品 中国四国農政局長賞「小さな助っ人」(岡山県真庭市 大浦正夫さんの作品)
PP BCD TT2+1 25/100/FM 雷サージ保護 PP BCD TT (2+1回路)     PP BCD TT2+1 25/100 (/FM) (続流制限形)   連結2極式サージ保護デバイス 保護カテゴリー  BCD TT2+1電源系統における等電位ボンディング用.
Ⅰ 耕うん・代かき 事故の3つの特徴 作業機取替、点検修理中の事故(24.1%) 1 降車・乗車時の事故(24.1%) 2
(鉄道駅) ・高低差を解消 ・公共通路へは90cm以上幅の通路 ・1つ以上の80cm以上幅の通路 ・ホームと車両の段差と隙間を小さくする。 ・ホームドアや可動式ホーム柵 ・点状ブロックと誘導ブロック、 ・エレベーター、エスカレータ設置、トイレ・券売機を障害者対応に ・エレベーター140×135cmとし、音声案内を ・トイレ構造の点字案内 ・階段のてすり ・オストメイト対応の流し場など.
現状 医療側チーム構成 開発終了後 (のイメージ) 診断が3分で可能に 例:診断に長時間かかる
2009年10月15日 日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA) 清水 壮一
第4班 王 健強 倉本吉和 須賀孝太郎 和田英志 服部修策 池内 玄
概念設計のステップ(1) 仕様書作成 仕様書の見直し(本質的項目だけに絞る) 全体機能の定義(Input と Outputだけを記述。)
PP BCD TT1 25/100 雷サージ保護 PP BCD TT (3+1回路)     PP BCD TT 25/100 (/FM)
設計工学 内容 目的 ★もの作りのための設計 ★実際の現場で役立つ設計 ★機械設計や機械作りの楽しさを知る。 ★工学的な理屈を考える。
NHKロボコン用ロボットのアイデア提案 考案者:内田(Terry), 篠原(PK).
内容 簡単な観察を行い,光学顕微鏡の基本操作を身につける。
6 安全帯.
PP BCD TT1+1 25/50 雷サージ保護 PP BCD TT     PP BCD TT1+1 25/50 (/FM) (続流制限形)  
NHK アイディア対決 ロボットコンテスト スノーファイターのロボット案.
FA05 開き戸をそのまま自動ドアに 開き戸用自動ドア お使いの開き戸を自動化 お客さまのご要望に応えます ドア重量 30kgまで対応
UDタクシーに乗ってみよう!キャンペーン 集計結果
タウンモビリティを通じて.
バリアフリー車両に係る特例措置の延長 (自動車重量税)
Presentation transcript:

4章.福祉車両 本章のポイント 1.各福祉車両の種類と特徴 2.車いす乗降装置の種類と特徴 3.車いす固定装置の種類と特徴 4.ヘッドレスト・シートベルト 5.その他の装備

1.各福祉車両の種類と特徴 1.各福祉車両の種類と特徴 (1) 車いす仕様車 ■リフト付車両 リフトと車内の床が一体で、昇降や    ワンボックスなどの車両をベースに改造された車両のこと。  ■リフト付車両    リフトと車内の床が一体で、昇降や    格納が全自動になったものが主流    になっている。

■スロープ付車両 ・車両を低床化・ニールダウン(車高調整)してスロープを開くものなどがある。  ・車両を低床化・ニールダウン(車高調整)してスロープを開くものなどがある。  ・スロープ式は軽自動車や小型車両クラスで主流となっている。

(2) 電動昇降シート車    助手席やセカンドシートが回転し、車外の低い位置まで電動や油圧で昇降するタイプのこと。常時車いすを使用するほどではない歩行障害の人では乗降が楽な場合もある。 (3) 助手席回転シート車    座席を回転させることにより、  乗り降りを楽にした車両のこと。 回転シート 出典:「バリアフリー化タクシー車両等の開発及び標準仕様の策定調査」      平成15年3月 、 国土交通省自動車交通局 (4) 運転補助装置付き車   上肢だけや下肢だけでも運転できるように運転補助装置を取り付けた車両のこと 。

2.車いす乗降装置の種類と特徴 (1) リフト ※取り扱いについては車両の説明書に従ってください。 ●リフトを昇降させるアームの形式から、片もち式と両もち式、  収納方式の違いで、手動折りたたみ、自動折りたたみ、手動格納、  自動格納がある。リフトを動かす方式は油圧と電動モーターがある。 ●有線でのスイッチ操作かワイヤレスリモコンの一方または併用で  操作する。

●車いす後退防止装置(フラッパー)は、必ず使用する。 ●万一リフトが故障した場合には、マニュアルを見て緊急操作方法   を講習会などの際に練習する。 ●長年使用していると、歪みが出たり、砂利やゴミが駆動部分に   はさまったりすることもありますので、定期的にチェックが必要   になる。油圧駆動などでは油もれなどもチェックが必要になる。

(2) スロープ ●車両を低床化して折りたたみのスロープと組み合わせ、車いすの乗降 をしやすくした車両。 (2) スロープ   ●車両を低床化して折りたたみのスロープと組み合わせ、車いすの乗降   をしやすくした車両。 ●車体がニールダウン(車高調整)して下がるタイプもある。   車いすの乗降補助として後退防止ベルト、ウインチ付きのタイプもある。 ●スロープ上をまっすぐに進む(後退する)ようにする注意が必要である。 車いすに後退防止ベルトをつける車種もある 頭や足があたらないように注意する

3.車いす固定装置の種類と特徴 (2) 専用型 (1) 汎用型 ※取り扱いについては車両の説明書に従ってください。 利用者が使用している車いすとの適応と固定手順も確認しておく。 不確実な固定は、事故の際に利用者のケガにつながるばかりか、自動車保険を請求する際に不利になる場合がある。 (1) 汎用型   ・ベルトまたはワイヤーの先端にフックを車いすに引っかけ、引っ張ることにより車いすを固定。   ・ベルトやワイヤーがねじれたりゆるみが出ないようにする。 (2) 専用型       ・ワンタッチ式、あるいは機械式。   ・車いす側に固定装置の受け具に対応した部品を取り付けることにより、少ない動きで固定と解除が簡単にできる。

4.ヘッドレスト・シートベルト (1) ヘッドレスト (2) シートベルト ※取り扱いについては車両の説明書に従ってください。  ヘッドレストは、乗車中に頭部を安定させるだけでなく、追突などの際に頭部が急激に前後に動くことによる首の「むち打ち損傷」などを防止する上でも重要になる。 (2) シートベルト 道路交通法では、体に障害がある場合には、シートベルトの装着が免除されているが、移送サービスでは、原則として装着するようにする。 ・ベルトは腰骨から浮かないように。 ・ベルトが首筋に当たらないように。 ベルトはスカートガード(肘掛の下のプレート)と座面の間を通し、腰骨から浮かないようにする ヘッドレストと一体となった車いすの例

5.その他の装備 (1) ストレッチャー固定装置 (2) 車いす収納装置 (3) 点滴ビンフック・点滴ビン固定装置  医療行為はできないが、フックの操作や点検を行う。 点滴ビンフック

医療行為はできないが、酸素の残量やボンベの固定の具合などの点検を行う。 (4) 酸素ボンベ固定装置    医療行為はできないが、酸素の残量やボンベの固定の具合などの点検を行う。 (5) 電源供給装置    人工呼吸器や吸引器に電力を供給・充電したり、電動車いすのバッテリーに充電する。 (6) 乗降中(乗車中)表示灯    ドアが開いている間、追突事故等を防止するため、車両後部に点灯する表示灯のこと。

(7) バックモニターカメラ   車両の後退前に車両後部の死角に人などがいないか確認するカメラのこと。 (8) スライドステップ   主にワンボックスタイプの車両のスライドドア下部に取り付け、乗降性を向上させるもの。 (9) 補助ステップ (10) 手すり連動ステップ