土木基礎力学2・土質 圧密現象と圧密試験.

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土木基礎力学2・土質 圧密現象と圧密試験

圧密ってなに?  粘性土などの透水性の低い土に圧縮力がかかった場合、水が抜けにくいので、圧縮に時間がかかってしまう。また、砂質土に比べ間隙の体積が大きいため圧縮量も大きくなる。

では、ある供試体に圧力をかけたときどういった現象が起きるでしょう。 〔パターン1〕 ある供試体に 急激に 圧力をかけます つぶれてしまいました

〔パターン1〕の変形の理由  急激に、圧力を加えると、体積の減少はなく変形だけが生じる。 この現象を 座  屈 という。

圧縮がかかり、体積の大きさが変わるという意味は、  圧縮がかかり、体積の大きさが変わるという意味は、 〔圧縮前〕  間隙が多く、粒子がつまっていない状態が 〔圧縮後〕  間隙の空気や水が抜け、目が詰まること。

〔パターン2〕 埋め立てに適した、配合の土に  ある程度の力を連続してかけると 体積が減少します。

図のように、機械などで連続して圧力をかけ、間隙の空気を追い出すことを。 〔パターン2〕の変形の理由  図のように、機械などで連続して圧力をかけ、間隙の空気を追い出すことを。  土の締め固めという。 ※実際の現場では、締め固めをし易い土を埋め立てや、築山に使います。使用する土は空気や水が抜けやすい。

では、圧密とはどんな条件のとき起きる現象なのでしょうか?

〔パターン3・圧 密〕  図のように、ある構造物を建造したとき、  地盤に、分布荷重が発生します。   この部分をモデルとして図解しましょう。

〔圧密現象〕 ちょっと変形 圧力発生  瞬時には変形しません 時間経過 さらに 時間経過 さらに、 ちょっと変形

つまり!  荷重が発生してから  長時間かかって  圧縮が少しずつ進行する。

さらに、圧縮量が 大である。

圧縮による形状変化の理由 ○砂質土の場合 粒子が大きいので、間隙の幅も大きくなり、水や空気が抜けやすい。  粒子が大きいので、間隙の幅も大きくなり、水や空気が抜けやすい。  間隙の量が少なく、粒子が大きいので、沈下量も少ない。

圧縮による形状変化の理由 ○粘性土の場合 粒子が小さいので、間隙の幅も小さくなり、水や空気が抜けにくい。  粒子が小さいので、間隙の幅も小さくなり、水や空気が抜けにくい。  間隙の量が多く、粒子も小さいので、沈下量が多い。

まとめ 圧密とは  粘性土の様な、透水性が低く、間隙の空気や水が抜けにくい土の場合、圧縮に時間遅れが生じ長時間かかって体積が減少していく現象の事である。  また、間隙が大きいため沈下量も大きい。

地盤改良工事の必要性 ○圧密が生じる地盤の問題点 ① 圧縮力を受け、地盤が安定するのに時間がかかる。 ② 圧縮量が大きいので、沈下が大きい。 構造物を建てる事には向かない。 地盤改良工事の必要性