AEによるしきり弁漏洩評価 しきり弁の漏洩の評価 しきり弁の漏洩の評価 密閉された配管等から流体が漏洩する場合に、漏洩部分から下記に示すように弾性波が放出される.その原因として「漏洩する流体の流れが流出部で乱流となり応力を発生する」「一旦圧縮された流体が外部へと流出するときに再び膨張し、圧縮エネルギーが放出される」などの諸説があるが、弾性波の放出という観点からは一種のAEの放出と考えることができる.すなわち、逆に配管から発生するAEを評価することにより配管の流体リークを検出できることになる.その一例として、しきり弁の保全に使用した例を紹介する.
漏洩時のAE特性 しきり弁の漏洩評価の方法としては、しきり弁前後の流体圧を測定する方法などが行われているが、検査工数が多大であり、より簡易的な検査方法が求められる。しきり弁の弁をしきり、発生するAEの振幅分布を測定した結果を下記に示す。横軸がAEの振幅を、縦軸がAEの発生数を示す。通常、弁が十分に機能して内部流体が弁から漏洩しない場合にはAEの発生が認められないが、流体が漏洩した場合には図に示すように振幅の大きなAEの発生が認められる。 漏洩による弾性波の放出
漏洩時のAE特性 しきり弁 AEの振幅分布の変化