ハノイの塔 1年9組 馬部 由美絵.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 線形代数学. 2 履修にあたって 電子情報システム学科 必修 2005 年度1セメスタ開講 担当 草苅良至 (電子情報システム学科) 教官室: G I 511 内線: 2095 質問等は上記のいずれかに行なうこと。 注意計算用のノートを準備すること。
Advertisements

1 章 方程式と不等式 2 章 2 次関数 3 章 図形と計量 1 節 式の計算 2 節 実数 3 節 1 次不等式と 2 次方程式 高校数学Ⅰ part1-1-1 ← ココ 作: Linoal.
立命館高校2年9組 畑 響太.  インターネットでこの研究を見つけ、自分も このテーマについて知識を深めたいと思った  このテーマの研究は研究者の方が先に行って いるが、まだわかってないことが多い  植物の葉の付き方でなく、植物のいろいろな 部分に数学の要素が発見されている.
ハノイグラフの生成と最短経路の導出 東京電機大学 理工学部 村田和也 松浦昭洋
2行+αチョンプに関する考察 京都大学 ○後藤順一 伊藤大雄.
3次元nクイーン問題の 解に関する研究 論理工学研究室 伊藤精一
数当てゲーム (「誤り訂正符号」に関連した話題)
Problem A: ねこかわいがり♪ 問題作成: 山本 解法作成: 山本・高橋 解説: 山本.
豊中高校土曜講座「数学セミナー2003」 プラトン多面体の数学 なぜ正多面体は5種類しかないのか 大阪府立豊中高等学校 深川 久.
パスカルの三角形  ~3次元への拡張~ 立命館高校 2年 池内 正剛.
Problem J Tile Puzzle 原案:野田 担当:平野,吉田,泉,松本.
アルゴリズムとデータ構造1 2005年7月8日
折り紙幾何学 ~折り紙で数学を楽しもう~ 2903 木村 麻里.
独自ルールを用いた “ハノイの塔”の拡張 立命館高校 3年9組 馬部 由美絵.
問題文をしっかり読んでみよう! ステップ 1 ☆どんな問題なのかな? ☆何を求める問題なのかな? ☆条件・きまり・約束はないかな?
高等部の知的障害児が、 購入する物の代金を一人で 財布から出して支払うための支援
クイズ 「インターネットを使う前に」 ネチケット(情報モラル)について学ぼう.
プログラミング論 I 関数の再帰呼び出し
第2回 内容 ハノイの塔―無向グラフと有向グラフ 教科書の 1.3 節 pp.7-12 参照
3次関数・4次関数の極値に 関する高専1年生の発見
好きな本 ☞班級: 應日二甲 ☞學號: 4A0E0097 ☞姓名: 柳心詒.
第7回 卒研進行状況 04A2029           古賀慎也.
第3回:ボールを上下に動かそう! (オブジェクトの移動、一次元)
2009年度卒業研究発表会資料 excelによるデータ分析手法を研究 氏名:荒尾 直也 ゼミ名:飯田ゼミ.
中間発表 アリの王国更新 金華山の写真整理 柏崎 奈々 中間発表を始めます。
情報 第2回:状態遷移 その2.
理論試験速報 理論問題部会長 鈴木 亨 先生 (筑波大学附属高等学校) にインタビュー.
第四回 ゲーム                 05A1054         前田嵩公.
学習の流れ 本時のねらい 「2次方程式を利用して、いろいろな問題を解決しましょう。」 ↓ 課題の提示 カレンダー 図形での活用場面4
思考力・表現力を高める 学習の流れ 本時のねらい 「数学的活動を通して思考力・表現力を高める」 ↓
中学数学1年 1章 正の数・負の数 §3 乗法と除法 (9時間).
ネットワーク理論 Text. Part 3 pp 最短路問題 pp 最大流問題 pp.85-94
ワークショップ型研修の進め方 .
プログラミング2 関数の再帰呼び出し
2011/06/21-24 情報知能学科「アルゴリズムとデータ構造」 担当:白井英俊
2節 連立方程式の利用 1.連立方程式を使った問題
自由席にしています。 資料のある席へお座りください.
ルンゲクッタ法 となる微分方程式の解を数値的に解く方法.
他の平均値 幾何平均 調和平均 メデイアンとモード 平均値・メデイアン・モードの関係.
日本におけるクレジットカード決済 2012-09-14 1mg0450s ゆきち.
変換されても変換されない頑固ベクトル どうしたら頑固になれるか 頑固なベクトルは何に使える?
席替えシュミレーション.
関数の再帰呼び出しとは ハノイの塔 リダイレクト レポート課題
黒はいや!   白のパンダにして!.
アルゴリズムとデータ構造 2010年7月26日
情報とコンピュータ 静岡大学工学部 安藤和敏
2011年度 情報科学&情報科学演習 ~ 定番プログラム(2) ~.
トリックは数学です(2) ~創作マジックの教材化~ 平 井 崇 晴 甲南大学 非常勤講師 第57回 近畿数学教育学会例会 ポスター発表
アルゴリズムとデータ構造 --- 理論編 --- 山本 真基
環境教育関係の素材作り 島田 篤.
行列式 方程式の解 Cramerの公式 余因数展開.
情報の集約 記述統計 記述統計とは、収集したデータの分布を明らかにする事により、データの示す傾向や性質を要約することです。データを収集してもそこから情報を読み取らなければ意味はありません。特に膨大な量のデータになれば読みやすい形にまとめて要約する必要があります。
アルゴリズムとデータ構造 2012年7月2日
数値解析ⅡーI ~オセロゲームのプログラム~
アルゴリズムとデータ構造1 2008年7月24日
アルゴリズムとデータ構造 2011年6月28日
本当は消去できていない!? ~データを完全消去する方法~
本当は消去できていない!? ~データを完全消去する方法~
執筆者:難波和明 授業者:寺尾 敦 atsushi [at] si.aoyama.ac.jp
アルゴリズムとデータ構造 2013年7月2日
アルゴリズムとデータ構造 補足資料9-1 「ハノイの塔」
学校名 チーム名 代表者 共同執筆者1 共同執筆者2 共同執筆者3 共同執筆者4.
ヒープソート.
ICML読む会資料 (鹿島担当) 教師ナシ の 構造→構造 マッピング 読んだ論文: Discriminative Unsupervised Learning of Structured Predictors Linli Xu (U. Waterloo) , … , Dale Schuurmans.
プログラムの一時停止時に 将来の実行情報を提供するデバッガ
プログラミング2 関数の再帰呼び出し
オートマトンって? (Turing machine).
情報数理Ⅱ 第10章 オートマトン 平成28年12月21日.
各種荷重を受ける 中空押出形成材の構造最適化
プログラミング論 バイナリーサーチ 1.
Presentation transcript:

ハノイの塔 1年9組 馬部 由美絵

動機 数学について研究したことが無かったので、早苗先生の「数学玉手箱」でネタを探した。そこでこのハノイの塔というパズルを見つけ、おもしろそうだと思ったので、このテーマについて研究してみることにした。

調査 ハノイの塔とは パズルの一種であり、すべての円盤を右端の棒に移動させることができたら完成。 調査 ハノイの塔とは パズルの一種であり、すべての円盤を右端の棒に移動させることができたら完成。 すべての円盤を移動させるには2ⁿ―1回 の手数がかかる。 インドに建つ64段の円盤を移し替えたとき、世界が滅びると言われている!? 64枚の円盤を移動させるには、最低でも1844京6744兆737億955万1615回かかり、1枚移動させるのに1秒かかったとして、約5,845億年かかる

実験 目的  実際に自分でパズルをやり、調べた際に書かれていた手数の回数と一致するか確認する。

実験(1) 準備 ダンボール・ストロー3本 を使い、写真①のような 「ハノイの塔」を作った。 方法  ダンボール・ストロー3本  を使い、写真①のような  「ハノイの塔」を作った。 方法  ルールに従い、「ハノイの塔」を使用して左のストローに積み重ねられた円盤を右のストローに移動させる。その際、移動させた回数を記録し、そこから方程式を証明する。1段から6段までの各段数をそれぞれ実験する。

結果 調べた数値と今回の実験(1)の結果を比較してみると、一致していることが分かった。 段数 1段 2段 3段 4段 5段 6段 回数 1 7 15 31 63 次に、棒を4本に増やしてみても数値が同じになるか確かめてみた。

実験(2) 準備 実験(1)で使用した 「ハノイの塔」にストロー をもう一本追加し、棒を四本にした 「ハノイの塔NO.2」 (写真③) 方法  実験(1)で使用した  「ハノイの塔」にストロー  をもう一本追加し、棒を四本にした  「ハノイの塔NO.2」  (写真③) 方法  上記の「ハノイの塔NO.2」を使用し、実験(1)のように1段から6段までの各段数を実験する。 写真③

結果 調べた数値と今回の実験(2)の結果を比較してみると、一致していることが分かった。 段数 1段 2段 3段 4段 5段 6段 回数 1 9 13 17

考察 実験(1)の結果から、求めたい段数の移動回数は、ひとつ前の段数の移動回数に2をかけて1引いたものになることがわかる。 M=2x-1      M=2x-1 実験(2)の結果から、求めたい段数の移動回数は、ひとつ前の段数の移動回数に4たしたものになることがわかる。      M=4+x *求めたい段数の移動回数をM  求めたい段数の一つ前の移動回数をXとする

発展 ハノイの塔にひそむ規則性① 板の枚数2とスタートとゴールをのぞいた「一時待避用の棒」の本数1とを用いて「hanoi(2, 1) == 3」と表現する。 この待避用の棒が1本あることを「スペースが1個ある」と表現する。 スペースが1個のハノイの塔問題に関しては「hanoi(n, 1) = 2 * hanoi(n - 1, 1) + 1」が正の整数nに付いて成り立つ。  スペースが2以上の場合には、  いったいどういう規則性があるのか調べてみた。

発展 ハノイの塔にひそむ規則性② スペースが1つの場合の移動回数 発展 ハノイの塔にひそむ規則性② スペースが1つの場合の移動回数  0, 1, 3, 7, 15, 31, 63, 127, 255, 511, 1023, 2047, 4095, 8191, 16383, ... スペースが2つの場合の移動回数  0, 1, 3, 5, 9, 13, 17, 25, 33, 41, 49, 65, 81, 97, 113, 129, ... スペースが3つの場合の移動回数  0, 1, 3, 5, 7, 11, 15, 19, 23, 27, 31, 39, 47, 55, 63, 71, ...          この上3つの数列の隣り合う数字の差(段差数列)を求めると、それぞれ  1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128, 256, 512, 1024, 2048, 4096, 8192, ...  1, 2, 2, 4, 4, 4, 8, 8, 8, 8, 16, 16, 16, 16, 16, ...  1, 2, 2, 2, 4, 4, 4, 4, 4, 4, 8, 8, 8, 8, 8, ... そして、同じ数がいくつ続くかを新たな数列にすると、それぞれ  1: 1, 1, 1, 1, 1, ...  2: 1, 2, 3, 4, 5, ...  3: 1, 3, 6, 10, 15, ...                              この数列の列はパスカルの三角形を45度回転して斜めに読んだものであることがわかります

発展 ハノイの塔にひそむ規則性③ スペースが3個の場合の数列は三角数と呼ばれる。 発展 ハノイの塔にひそむ規則性③   スペースが3個の場合の数列は三角数と呼ばれる。   つまり、スペースがm個のハノイの塔の移動回数の数列の階差数列は、 m次元の三角形を用意して、 0段目には1、1段目には2、k段目には2kと書き、小さい順に読みあげたものである。 階差数列が2になっているのは、1枚板を増やしたときに移動回数が2増えるということ。   2はスペースがmの時にm個続くが、これはm個スペースがあれば、m枚までの板は積み重ねずに平たくスペースに並べられるということ。   そして4が続く領域では「一度小さい板を空いているスペースに置いた後、大きい板を別のスペースに置き、スペースが足りなくなったので小さい板を大きい板の上に移動する」という作業が行われている。   この時、スペースがm個なら、最初に平たく置くことができたm枚のうち、小さい方のm-1枚は一番大きい板に乗せることができ、残ったスペースはm-1個になる。これが繰り返されることで三角数が現れる。

感想 数学的に解析するレポートというのは初めてだったので、きちんと実験によって結果を出し、まとめることができるか不安だったが、考察・発展までまとめてレポートを完成させることができたのでよかった。 ただのパズルだが、自分で実際にやってみることで規則性がよりよく理解することができた。他にも、数学の授業や携帯サイトなどで、数学的なゲームをしたこともあります。そのようなゲームにも、何か規則性が隠れているかもしれないな、と思った。また機会があれば、いろんなゲームの規則性を見つけてみたい。

参考文献 インターネットサイト 一般化したハノイの塔の問題にひそむ規則性 ハノイの塔 – Wikipedia 本  一般化したハノイの塔の問題にひそむ規則性  ハノイの塔 – Wikipedia 本  パズルで算数アタマをみがく本(中学入試攻略編)  著者:秋山仁  発行所:小学館

ご静聴、ありがとうございました!!