<就労分野(就労移行支援・就労継続支援)>

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<就労分野(就労移行支援・就労継続支援)> サービス管理責任者研修テキスト 分野別講義  「アセスメントと      サービス提供の基本姿勢」 <就労分野(就労移行支援・就労継続支援)> 平成25年9月26日

(社福)大阪市障害者福祉・スポーツ協会 サテライト・オフィス平野 酒井 京子 1.分野別事業概論 「はたらく・働き続ける」をあたりまえに (社福)大阪市障害者福祉・スポーツ協会 サテライト・オフィス平野             酒井 京子

(1) 就労分野における研修目標の確認 (アセスメント等) (目標や将来像が不明確な支援) (教育・福祉・労働との連携) (1) 就労分野における研修目標の確認 (アセスメント等) ○ 本人の潜在的な能力や働く力を見いだし、最大限に引き出す環境の中でアセスメントができているか。 (目標や将来像が不明確な支援) ○ 本人自身が、「働きたい」という希望を描けるような、支援内容を検討する。 (教育・福祉・労働との連携) ○ 就労支援に当たっては、労働施策をはじめとする地域の関係機関や、企業との連携が大切である。    事業所内で自己完結することなく、ハローワーク、障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどどの連携支援で、職場の開拓や就労・定着支援が実施可能となる。

就労分野におけるサービス管理とは ・良いサービス、質の高いサービスとは何か? ・就労はサービスの結果(成果)が数値化されやすい?     就労移行支援事業        -  就職率 ○○%     就労継続支援事業(A型・B型) ー  工賃 ○○○○円 ・一定の年齢になったら、「働く」ことが当たり前になっているか   「子は学び、大人は働く」という価値観 ・働くことの意味を考える   社会の中の役割を担うという意味、確認   地域で雇用を創る

・児童、地域生活(知的・精神)、地域生活(身体)、就労、介護の5分野があるが・・・ (2)サービス管理責任者の役割 ・児童、地域生活(知的・精神)、地域生活(身体)、就労、介護の5分野があるが・・・ ○ 障害の種別を超えて、分野を超えて、共通の人間観をもつことが大切 ○ 同じプラットフォームに立ってこその連携     サービス管理責任者の役割      「つなぐ」 その1

(2)-2 就労分野におけるサービス管理責任者の役割を考える (2)-2 就労分野におけるサービス管理責任者の役割を考える 1.本人を知る  本人や本人を取り巻く生活環境要因をアセスメント   →「働きたい」という思いに寄り添った個別支援計画 2.仕事を知る  仕事、企業、雇用状況、産業動向、経済状況、社会状況をふまえたうえでのサービス提供 サービス管理責任者の役割         「知る」 その2

就労移行支援事業による一般就労への移行率別の施設割合の推移 厚生労働省障害福祉課調べ (一般就労移行率) (23年4月分 回答率:71.2%) 23年4月 一般就労への移行率が20%以上の施設 40.1% (施設数: 463) 22年4月 一般就労への移行率が20%以上の施設 30.2% (施設数: 310) 21年4月 一般就労への移行率が20%以上の施設 29.3% (施設数: 224) 20年4月 一般就労への移行率が20%以上の施設 21.4% (施設数: 9)

(3)サービス提供の視点 ・潜在的な能力や働く力を見いだし、最大限に引き出す環境を整えているか ・社会経済活動の一員としての自覚や誇りがもてる労働のあり方を提供しているか ・施設外支援及び施設内での支援において社会経済活動に主体的に参加できる労働環境を提供しているか

働く意欲のある障害者が必ずしも働けていない現状 養護学校の卒業者の半数以上(55%)が福祉施設へ 社会就労センター調べ(平成12年) しかし実際に就職のために施設を出た人は年間1%程度

自立支援法における就労支援の流れ・・・サービス管理責任者の視点 本人・病院・特別支援学校・施設 Step2 就労支援サービスの提供 Step3:働いている人の状態 労働関連の施策・企業などから 就労移行支援 就労継続支援 1)生涯計画   就労継続の課題(賃金・稼働年齢)   雇用企業の課題(経営環境・人権    意識・世代交代)   ハッピィーリタイアと再就労(働いた   ために失われたこともある) 2)軌道修正   スティグマ(stigama)の払拭   インセンティブの保持   グループ就労   定年・老後 3)チェックとマネジメント   工程管理と職務分析   働くことの意義・意味の確認   A 型 B 型 相談支援事業所 地域自立支援協議会 1)生活支援策との連携(地域生活の確立) 2)他の就労分野への移行 3)労働者性の確保(働くに値する労働環境・労働条件) Step1 相談・アセスメント・サービスの マッチング 職務開発 職業指導/業種・業態 職場実習 インターンシップ 企業との連携(PWI) 委託訓練 フォローアップ  (当事者・企業) 雇用主としての自覚と運営 人たるに値する労働条件 安定的な賃金支給 業種・業態のイノベーション 地域振興策などとの協同 コミュニティー・ビジネスの創設 (福祉文化の創設) 働きやすい作業環境 ①就労への思い ➁就労アセスメント ③希望するサービス ④関係者・周囲の支援 個別支援計画の作成 サービス遂行・支援環境の再点検 1) 支援計画の妥当性 2)連携軸   ネットワーク(他領域との連携)   自立支援協議会における社会資源の共有   関連サービスとの協同や市民などの 共感・賛同者 3)支援者の課題解決力(寄り添う・向き合う) 構え・立ち位置・支援者の力量・社会(環境)の方向 4) 地方自治体・地域の課題(社会資源) 5) 運営法人・運営主体の課題 6)) 制度の課題    アセスメント サービス提供のプロセス・管理・モニタリング サービス内容のチェックとマネジメント

(4)働くことを考えるー障害のある人の雇用、労働 人に仕事を合わせるのか、仕事に人を合わせるのか 適材適所という考え方/環境を作っていくという考え方 能力主義・効率主義を超える何かをどう創造していくか 事業主の言葉より   「当社でも障害を持った方々が一緒に働くようになって、サービスが向上したと言われる。障害を持った方と一緒に仕事をするとなると、同僚・店長が気遣いをする。その気遣いというのは、本来障害を持った方だけに向けるものではなくて、職場の全員に向けるものであり、そもそもお客様に向けるべきものだ。障害を持った方の雇用を通じて、各店舗で人に対する思いやりみたいなものや、一緒に仕事をしていこうという姿勢が生まれたのではないかと思う。」  (職業安定広報2006.9月号 株式会社ユニクロ代表取締役会長兼社長 柳井氏)

・福祉サービスにおいて労働の場を提供する 意味、役割とは (4)-3 福祉サービスにおける労働 ・福祉サービスにおいて労働の場を提供する 意味、役割とは ・本人のもつ力を最大限発揮できる労働のあり方 12

様々な制度や社会資源を活用して就労に至った例

1.「地産地消」 2.「伝統文化を引き継ぐ」 3.企業との連携 4.行政との連携 5.医療との連携 さまざまな就業支援の展開の切り口 ~地域の一員としての事業展開~ 1.「地産地消」 2.「伝統文化を引き継ぐ」 3.企業との連携 4.行政との連携 5.医療との連携

就労支援のチャンス 本人 地域のニーズ 就労・就業のチャンス! 支援者の思い スキル 経営  収益力