GCP実地調査/ 適合性書面調査 2015年5月作成 トレーニングの際はスライド, ノートの両方を確認してください

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GCP実地調査/ 適合性書面調査 2015年5月作成 トレーニングの際はスライド, ノートの両方を確認してください ※2015年7月、資料中のwebリンクを一部修正

目次 医薬品医療機器総合機構(PMDA)とは GCP実地調査/適合性書面調査とは 1~3 PMDAによる調査の準備 1~3 海外規制当局による査察 海外規制当局による査察の準備

医薬品医療機器総合機構(PMDA)とは 詳細については、PMDAのホームページ「http://www.pmda.go.jp/index.html」から確認してください。 「医薬品医療機器総合機構ホームページ http://www.pmda.go.jp/index.html」より引用 基本

GCP実地調査/適合性書面調査とは 1/3 治験依頼者が当該医薬品の承認申請後にPMDAにより実施される調査のこと (一般的には承認申請から調査開始まで4~5か月程度) GCP実地調査/適合性書面調査とは治験依頼者が当該医薬品の承認申請後にPMDAにより実施される調査のことです。一般的には承認申請から調査開始まで4~5か月と言われています。 ・GCP実地調査:当該医薬品の臨床試験を実施した医療機関(多くの場合2~4施設)と治験依頼者を対象に実施 ・適合性書面調査:治験依頼者を対象に実施。実施場所は、治験依頼者またはPMDA(最近では、GCP実地調査と同日に、PMDAが治験依頼者を訪問して実施されることが多い) 詳細は「医薬品のGCP実地調査/適合性書面調査」(http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html)を参照して下さい。 「医薬品のGCP実地調査/適合性書面調査」より引用 http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html 基本

GCP実地調査/適合性書面調査とは 2/3 GCP実地調査に該当した実施医療機関には、PMDA信頼性保証部の調査員が事前の日程調整のうえ訪問し調査を実施します GCP実地調査においては、調査員からGCP省令や関係通知に基づき治験の準備、依頼から治験中の経過等に関する質問や詳細なコメントを求める場合があります。 調査員はその情報を持ち帰り、関係部署との連携のもとにGCP上の問題点を検討しPMDAとして評価します。 詳細は「医薬品のGCP実地調査/適合性書面調査(http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html)を参照して下さい。 「医薬品のGCP実地調査/適合性書面調査」より引用 http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html 基本

GCP実地調査/適合性書面調査とは 3/3 全ての調査に対して結果通知書が発行 【調査のポイント】 具体例: ①実施医療機関と治験依頼者間のやりとりや文書間に矛盾がないこと ②原資料等の記録から、治験が再現できるように、治験中から意識しておくこと GCP実地調査/適合性書面調査の全ての調査後に結果通知書が発行されます。 仮に「GCP不適合」と判断されると、申請取り下げや一部のデータを削除し解析を実施し直すなどの事態になりかねません。  【調査のポイント】 実地調査で調査される内容と適合性書面調査で調査される内容の整合性が重要です。具体的には実施医療機関と治験依頼者間のやりとりや文書間に矛盾がないことと、原資料等の記録から、治験が再現できるように、治験中から意識しておくことが重要です。 基本

PMDAによる調査の準備 1/3 PMDAよりGCP実地調査の依頼(通常、FAX)が来たら… 治験依頼者への連絡 【調査準備のポイント】 GCP実地調査は、治験に関わる各担当者が協力して進めることが重要です。 PMDAからのGCP実地調査の依頼が通常FAXで来ます。  GCP実地調査の依頼が来たら、 ・治験依頼者へ連絡し、GCP実地調査に向けた協議を開始します。 ・PMDAとのGCP調査の日程を原則1週間で決定し、必要な場所を確保します。 ・院内の治験スタッフに連絡をし、GCP実地調査が行われることを連絡します。 【調査準備のポイント】 GCP実地調査が速やかに行えるように、実施医療機関に保管されている資料を準備し、実施時の状況について適切に説明できるようにすることが必要です。そのために、GCP実地調査は、誰か1人で対応するものではなく、実施医療機関全体での対応が必要となり、治験に関わる各担当者が協力して進めることが重要です。 実践

PMDAによる調査の準備 2/3 調査直前提出資料の準備 調査当日に備え必要な資料を保管場所から搬出 PMDAの依頼日から原則3週間で提出 電子媒体での提出も可能 提出資料は、PMDAホームページから確認 http://www.pmda.go.jp/files/000159163.pdf#page=22&r=s&r=s 調査当日に備え必要な資料を保管場所から搬出 治験審査委員会に関する資料 治験に関する保存文書 原資料 治験薬に関する記録 等 実施医療機関からPMDAへ調査直前提出資料を提出する必要があります。PMDAの依頼日から、原則3週間で提出します。 提出資料は、PMDAホームページ(http://www.pmda.go.jp/files/000159163.pdf#page=22&r=s&r=s)に記載されています。 これらの資料は各1部提出になりますが、電子媒体での提出も可能になっています。 また、実地調査に必要な資料を保管場所から搬出するなど物理的な準備が必要です。 実地調査時に必要な資料としては、 ・治験審査委員会に関する資料 ・治験に関する保存文書 ・原資料 ・治験薬に関する記録 等が考えられます。  実践

PMDAによる調査の準備 3/3 自己点検の実施 http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0002.html 【準備のポイント】  通常、調査の準備は治験依頼者と協議して進めます。   ALCOAに則った原資料の作成や必須文書などの整理・保存が重要ですが、治験終了までに完了しているという前提がある  ため、調査準備の時点で手を加えることは避けましょう。  PMDAのホームページで各種チェックリストが公開されていますので、当日どのようなことが行われるのかを事前に自己点検しておくことは有用です。 PMDAホームページ (http://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0002.html)に各種チェックリストが公開されています。 【準備のポイント】 通常、調査の準備は治験依頼者と協議して進めることになります。  ALCOAに則った原資料の作成や必須文書などの整理・保管が治験実施中~終了までに完了している、という前提ですので、調査準備の時点で手を加えることは避けましょう。 原資料等の記録から、治験が再現できるように、治験中から意識しておくことが重要です。 関連参考事例:<治験119>質問番号:2012-31 GCP実地調査の準備のための直接閲覧 【質問1】 治験の契約期間が終了後(治験終了報告済)、GCP実地調査を受けることになりました。GCP実地調査の対応をするにあたり、治験依頼者から直接閲覧等の依頼があります。個人情報保護から直接閲覧をすることでの守秘義務の書類等を再度交わす必要があるのでしょうか。契約期間においてはその条文があるのですが、契約期間外になると効力がなくなると解釈します。 【質問2】 治験の契約には、規制当局の調査に協力することが盛り込んでありますが、契約期間終了後にGCP実地調査を受けるに当たり契約期間を延長するべきなのでしょうか。延長すると質問1も解決するのですが。 ⇒薬事法第80条の2第10項において、治験依頼者の役員および職員は、正当な理由なく、治験に関し職務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないとされております。したがいまして、治験依頼者は、契約期間に拘わらず被験者の秘密を保全する法的義務があり、新たに契約の締結又は治験契約の期間延長(以下、「契約の締結等」)を行う必要はないものと考えます。また、GCP実地調査の受入れにつきましては、治験依頼者との契約を必須とするものではありませんので、そのような観点からも契約の締結等を行う必要はありません。なお、ご質問のような原資料等への直接閲覧につきましては、GCPで規定するモニタリングや監査とは異なるものですので、あくまで治験依頼者と実施医療機関との両者の合意に基づき任意で行われるものと考えます。 実践

PMDAによるGCP実地調査 1/2 実施医療機関へ調査員が訪問し、以下の視点で調査を実施 被験者への人権等の配慮 有効性安全性の評価に影響を及ぼす事例の有無 治験実施に十分な施設、人員を有しているか 治験審査委員会の運営状況 同意の取得方法は適切か 原資料等の記録の保存体制 治験実施計画書に従い実施されているか 治験実施計画書からの逸脱を認識し、再発防止されているか 原資料に記載された有害事象等が症例報告書に記載されているか 等  【調査のポイント】  調査当日には、調査員によりインタビューが行われます。  それぞれの役割に応じて準備しておく必要があります。 「新医薬品のGCP調査について」より引用 https://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/gcp/0006.html GCP実地調査は、実施医療機関へ調査員が訪問し、スライドに示したような視点で調査が行われます。 【調査のポイント】 調査当日には、調査員によりインタビューが行われます。 調査員は実施状況に不明な点があれば確認のために質問しますが、その時点で特に問題視されているというわけではありません。質問に対しては状況を説明しましょう。 説明の際には、根拠資料となる適切な記録を提示しての説明を心がけましょう。 特に、治験中に生じた不測事態について説明する際は、検討過程や対応も含めて記録を元に説明できることが望ましいです。 また、役割に応じた準備を行っておく必要があります。例として、以下のように考えられます。 治験実施体制や治験に関する保管文書:治験事務局 治験薬保管に関する項目:治験薬管理者 カルテや臨床検査値など症例に関する原資料:治験責任・分担医師、CRC 毎年行われている、公定書協会主催GCP研修会での資料を見ると、GCP実地調査時の実施医療機関指摘事項が例示されていますので、確認することは有用です。 関連参考事例:<治験119> 質問番号:2007-35 GCP実地調査に治験依頼者が立会う旨を治験契約書に記載することの必要性 実践

PMDAによるGCP実地調査 2/2 調査に関する評価 調査当日:調査員からの講評 後日:GCP実地調査結果通知書 【ポイント】 GCP実地調査が終了すると、調査当日には調査員から講評があります。これは、正式な規制当局の見解ではなく、調査員の見解です。調査員はGCP実地調査で得た情報を持ち帰り、関係部署との連携のもとにGCP上の問題点を検討し、後日、正式なGCP実地調査結果通知書が届きます。 【ポイント】 GCP実地調査終了時には、調査当日の調査員からの質問により、どのような点を注意して治験を実施すればよいのかが分かります。 また、当日の講評及びGCP実地調査結果通知書の内容を振り返り、対応が必要なものについては、今後の治験のために対策を講じる必要があります。  実践

海外規制当局による査察 米国での医薬品の承認申請に日本の治験データが使用されると、FDA*による査察、同様にEU諸国ではEMA#による査察が行われることがあります。 通常、治験依頼者を通じて打診があります。 査察後の措置の例 ⇒ FDAの場合:問題となる事項に対して、FDA Form483による   指摘やWarning Letterによる警告を行う場合があります *FDA:Food and Drug Administration (http://www.fda.gov/) #EMA:European Medicines Agency (http://www.ema.europa.eu/ema/) 例えば、米国における医薬品の承認申請に日本で実施された治験のデータを使用する際、日本でのPMDAによる調査と同様、実施医療機関に対してFDAによる査察が日本の治験依頼者や実施医療機関に対して行われることがあります。 欧州ならEMAによる査察となります。 通常は治験依頼者を通じて、実施医療機関に打診があり、その後正式に通知が出されます。 GCP違反や重大な事項に対して、FDAは査察後の措置としてFDA Form483による指摘やWarning Letterによる警告を行います。 過去のWarning Letterはこちらから確認できます。 http://www.fda.gov/iceci/enforcementactions/WarningLetters/default.htm また、FDA査察の結果はホームページに掲載されます。 http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/cliil/index.cfm 実践

海外規制当局による査察の準備 PMDAによる調査の準備と同様に、通常は治験依頼者と協議して進めることになります。 詳細は、以下のガイダンス参照 ・Compliance Program Guidance Manual For FDA Staff –Chapter 48 Bioresearch Monitoring Human Drugs - In Vivo Bioequivalence (Program 7348.001, October 1, 1999) - Clinical Investigators and Sponsors-Investigators (Program 7348.811,December 8, 2008) 【準備のポイント】 日本の場合と同様ですが、ALCOAに則った原資料の作成や必須文書などの整理・整頓がより重要です。 日本のPMDAによる調査の準備と同様に、治験依頼者と協議して進めることになりますが、詳細は下記のガイダンスを参照してください。 ・Compliance Program Guidance Manual For FDA Staff –Chapter 48 Bioresearch Monitoring Human Drugs - In Vivo Bioequivalence (Program 7348.001, October 1, 1999) - Clinical Investigators and Sponsors-Investigators (Program 7348.811,December 8, 2008) 【準備のポイント】 準備についても、日本の場合と同様ですが、ALCOAに則った原資料や必須文書などの整理・整頓がより一層重要になります。 なぜなら、海外査察の場合、施設完結型の調査、つまり施設内で継時的推移や事実の説明を求められることが一般的です。従いまして、治験実施前~治験実施中にALCOAの原則に則って治験を遂行しましょう。 関連参考事例:<治験119> 質問番号:2011-28 海外規制当局による査察 実践

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