Kerr-Taub-bolt空間上の多体ブラックホール Ken Matsuno,1,* Hideki Ishihara,1 Masashi Kimura2 1Osaka City University, Japan 2University of Cambridge, United Kingdom *matsuno@sci.osaka-cu.ac.jp
研究の動機 空間3次元 時間1次元 高次元時空上の理論 高次元ブラックホール (BH) に注目 高エネルギー現象 強重力場 我々は 4次元時空 に住んでいる 量子論と矛盾なく,4種類の力を統一的に議論する 超弦理論 超重力理論 余剰次元 の効果が顕著 高次元ブラックホール (BH) に注目 高次元時空上の理論 高エネルギー現象 強重力場
ブラックホールの地平面 4次元: 真空, 定常 ⇒2次元球面 S2 の地平面を持つKerrブラックホール 5次元: ⇒ 色々なトポロジーの地平面 ブラックリング ( S2×S1 ) ブラックホール ( S3 )
ブラックホールの漸近構造 4次元ブラックホール: 漸近平坦(Minkowski時空に近づく) 5次元ブラックホール: 色々な漸近構造が考えられる (動径方向) (角度部分) (時間) 漸近平坦: 漸近部分平坦: : 5次元Minkowski : レンズ空間 : 4次元Minkowski+ コンパクト余剰次元 Kaluza-Klein ブラックホール
ひねられた余剰次元を持つ 5次元ブラックホール時空 (Squashed Kaluza-Klein Black Holes)
Kaluza-Kleinブラックホール計量の漸近形 4次元 Minkowski コンパクト余剰次元 S1 ψ (L: 余剰次元サイズ) 4次元 Minkowski
Kaluza-Kleinブラックホール計量の漸近形 4次元 Minkowski コンパクト余剰次元 S1 squashed Kaluza-Kleinブラックホール計量の漸近形 4次元 Minkowski ひねられた S1 ψ (L: 余剰次元サイズ) 4次元 Minkowski
5次元 squashed Kaluza-Klein BH 異なる漸近構造を持つ5次元ブラックホール 5次元 squashed Kaluza-Klein BH 5次元 漸近平坦 BH r=0 r=0 rg ∞ ∞ rg 4次元 Minkowski + コンパクト余剰次元 5次元 Minkowski 近傍: 5次元的 遠方: 4次元的 1つの解で記述 至る所、5次元的
帯電squashed Kaluza-Kleinブラックホール H. Ishihara, K. Matsuno, Prog. Theor 帯電squashed Kaluza-Kleinブラックホール H. Ishihara, K. Matsuno, Prog. Theor. Phys. 116, 417 (2006). 5次元Einstein-Maxwell系の厳密解
多体ブラックホール解 Einstein系 (真空⇔Rμν=0): BH間の重力(引力)で潰れない様, 突っ張り棒 (string等) 例外: 回転でつり合い 5次元Black Saturn解 余剰次元サイズ一定の5次元多体BH解 Einstein-Maxwell系: extremal charged multi-BHs 重力と電磁気力(斥力)のつり合い ⇔ (質量)=(電荷) 例. 4次元Majumdar-Papapetrou解 D次元Myers解 ひねられた余剰次元を持つ5次元多体BH解 …
4次元 extremal charged BH
4次元Reissner-Nordstrom BH パラメータ: 質量M, 電荷Q (M≧Q≧0) ホライズン(gtt=0): M=Q: extremal charged ブラックホール パラメータ: M (=Q) >0 ホライズン(gtt=0):
4次元extremal charged BH 座標変換: R=r-M ホライズン(gtt=0): R=0 関数H: point source(R=0)に対するラプラス方程式の解
4次元 extremal charged ブラックホールの正則性 R=-M : gtt→-∞, grr→0 R=∞ : gθθ→∞, gφφ→∞ R=0 : gtt→0, grr→∞ θ=0, π : gφφ→0
4次元 extremal charged ブラックホールの正則性 R=-M : 時間的曲率特異点 (RμνρσRμνρσ →∞) R=∞ : 無限遠 (Minkowski時空) R=0 : 正則なホライズン θ=0, π : 適切なφの同一視で正則な点
R=0面を超える座標 Eddington-Finkelstein座標 dv=dt+H2dR 正則 ! R=0 v=一定 R=一定
φの同一視 t=一定, R=一定, θ=0 近傍: φ~2πの同一視
φの同一視 t=一定, R=一定, θ=0 近傍: φ~2πの同一視 φ … 0 2π 4π …
φの同一視 t=一定, R=一定, θ=π 近傍: φ~2πの同一視 φ … 0 2π 4π …
Killingベクトル場 ∂/∂φ: 固定点θ=0,π ((∂/∂φ)2=gφφ=0) φ~2πの同一視で正則なS2 Killingベクトル場 ∂/∂φ: 固定点θ=0,π ((∂/∂φ)2=gφφ=0) ∂/∂φ 2π(∂/∂φ) φ … 0 2π 4π …
Killingベクトル場 ∂/∂φ: 固定点θ=0,π ((∂/∂φ)2=gφφ=0) φ~2πの同一視で正則なS2 Killingベクトル場 ∂/∂φ: 固定点θ=0,π ((∂/∂φ)2=gφφ=0) φ~βπ (β≠2) の同一視点を追加すると θ=0,πにconical特異点 2π(∂/∂φ) φ … 0 2π 4π …
conical特異点
φ … 0 2π 4π … 固定点を持つKillingベクトル場に対して 途中に同一視点を追加すると φ~2πの同一視で正則なS2 Killingベクトル場 ∂/∂φ: 固定点θ=0,π ((∂/∂φ)2=gφφ=0) φ~βπ (β≠2) の同一視点を追加すると θ=0,πにconical特異点 固定点を持つKillingベクトル場に対して 途中に同一視点を追加すると Killingベクトル場の固定点がconical特異点になる 2π(∂/∂φ) φ … 0 2π 4π …
5次元 extremal charged BH
5次元extremal charged BH の正則性 : point source(R=0)に対する調和関数 R=∞ : 無限遠 (Minkowski時空) R=0 : 正則なホライズン θ=0 : ∂/∂Ψ - ∂/∂φ の固定点 θ=π : ∂/∂Ψ +∂/∂φ の固定点
Ψ +φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 t=一定, R=一定, θ=0 近傍: Ψ +φ= const.に沿って, φ~2πの同一視
Ψ +φ= 2πに沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ +φ= 4πに沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ +φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 t=一定, R=一定, θ=π近傍: Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視
Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ -φ= 0 に沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Ψ -φ= 0 に沿って, φ~2πの同一視 4 2 -2 2 4
Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 正則なS3 4 2 -2 2 4
Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 正則なS3
Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 正則なS3 2π(∂/∂Ψ-∂/∂φ) 2π(∂/∂Ψ+∂/∂φ)
同一視点の追加 2次元球 S2 : 不可能 (必ず conical 特異点) 2次元トーラス T2 : 可能 (固定点のないKilling vecs.) 3次元球 S3 では?
5D Minkowski 時空: S3トポロジーのみ許される : 固定点 θ=0, π : 固定点 R=0 正則なS3
5D Minkowski 時空: S3トポロジーのみ許される : 固定点 θ=0, π ⇒ 斜め45度の線上に同一視点の追加不可能 : 固定点 R=0 正則なS3 conicalなS3
5D Minkowski 時空: S3トポロジーのみ許される : 固定点 θ=0, π ⇒ 斜め45度の線上に同一視点の追加不可能 : 固定点 R=0 ⇒ 同一視点の追加で原点にconical 特異点 ! 正則なS3 conicalなS3 conicalなS3
5D extremal charged BH: レンズ空間 L(p;q) トポロジーO.K. : 固定点 θ=0, π : ホライズン上と外 (R≧0) に固定点なし L(1;1)=S3
5D extremal charged BH: レンズ空間 L(p;q) トポロジーO.K. : 固定点 θ=0, π ⇒ 斜め45度の線上に同一視点の追加不可能 : ホライズン上と外 (R≧0) に固定点なし ⇒ 同一視点の追加で 正則なレンズ空間 L(p;q) BH L(1;1)=S3
5D extremal charged BH: レンズ空間 L(p;q) トポロジーO.K. : 固定点 θ=0, π ⇒ 斜め45度の線上に同一視点の追加不可能 : ホライズン上と外 (R≧0) に固定点なし ⇒ 同一視点の追加で 正則なレンズ空間 L(p;q) BH L(1;1)=S3 L(2;1)=S3/Z2 L(3;2)
5次元extremal charged BH ホライズン上 & ホライズン外側 (R≧0): 正則なBH時空 : point source(R=0)に対する調和関数 ホライズン上 & ホライズン外側 (R≧0): 正則なBH時空 トポロジー: S3に加えて, レンズ空間 L(p;q) (互いに素な自然数 p, q)
5次元extremal charged BH ホライズン上 & ホライズン外側 (R≧0): 正則なBH時空 4D Euclidean space: : point source(R=0)に対する調和関数 ホライズン上 & ホライズン外側 (R≧0): 正則なBH時空 トポロジー: S3に加えて, レンズ空間 L(p;q) (互いに素な自然数 p, q)
5D Einstein-Maxwell系の静的な厳密解 : ラプラス方程式 harmonic function H with point sources ⇒ extremal charged multi-black holes dsRicci flat2 = (4D Kerr-Taub-bolt 空間) : 新しい多体BH解
Kerr-Taub-bolt空間上の多体BH
厳密解
厳密解
解の極限 α=0, μ=ν then ν→∞ : 1 BH on Euclidean space α=0, μ=ν : 1 BH on Taub-NUT space α=0, μ=ν(1+a4/(128ν4)) then ν→∞ : 2 BHs on Eguchi-Hanson space α=ν=0 : 2 BHs on Euclidean Schwarzschild space α=0, μ=5ν/4 : 2 BHs on Taub-bolt space ν=0 : 2 BHs on Euclidean Kerr space
4D Euclidean space R=0 : ∂/∂Ψ の固定点 : NUT (1点にshrink) Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 Taub-NUT 空間 : NUT at r=0
4D Euclidean Schwarzschild space r=2μ : ∂/∂w の固定点 : ボルト (2次元) w= const.に沿って, φ~2πの同一視 φ= const.に沿って, w~8πμの同一視
w= const.に沿って, φ~2πの同一視 φ= const.に沿って, w~8πμの同一視 4 2 -2 2 4
Kerr-Taub-bolt空間上の多体BH解の漸近構造 遠方: 有効4次元時空 質量M, 電荷Q : extremal charged solution
ホライズン r=rb , θ=0,π: (∂/∂t)2=gtt → 0 , grr → ∞ Killing ホライズン?
r=rb , θ=0 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v, ρ, θN,φN, ΨN)
ρ=0 (r=rb , θ=0) : smooth, round Killingホライズン r=rb , θ=0 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v, ρ, θN,φN, ΨN) (0≦θN≦π/2) ∂/∂v : ρ=0 で, ヌル&面に接し, 直交 ρ=0 (r=rb , θ=0) : smooth, round Killingホライズン
r=rb , θ=0 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v, ρ, θN,φN, ΨN) θN=0 : ΨN =const. に沿って、φN~2πの同一視 θN=π/2 : φN =const. に沿って、 ΨN~2πの同一視
r=rb , θ=0 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v, ρ, θN,φN, ΨN)
r=rb , θ=0 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v, ρ, θN,φN, ΨN)
r=rb , θ=π 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v’, ρ’, θS,φS, ΨS)
ρ’=0 (r=rb , θ=π) : smooth, round Killingホライズン r=rb , θ=π 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v’, ρ’, θS,φS, ΨS) (0≦θS≦π/2) ∂/∂v’ : ρ’=0 で, ヌル&面に接し, 直交 ρ’=0 (r=rb , θ=π) : smooth, round Killingホライズン
r=rb , θ=π 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v’, ρ’, θS,φS, ΨS) θS=0 : ΨS =const. に沿って、φS~2πの同一視 θS=π/2 : φS =const. に沿って、 ΨS~2πの同一視
r=rb , θ=π 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v’, ρ’, θS,φS, ΨS)
r=rb , θ=π 近傍: (t, r, θ, φ, Ψ) ⇒ (v’, ρ’, θS,φS, ΨS)
4次元Kerr-Taub-bolt空間の正則性
4次元Kerr-Taub-bolt空間 (結論) トポロジー: S3 ではなく, 至る所レンズ空間 L(p;q) (互いに素な自然数 p,q≠1) ボルト(r=rb)上の θ=0, π にのみ傷 (他は正則) ⇒ 傷の上にBHを置いて, 正則な5次元BH時空:
Killing ベクトル場の固定点 θ=0 : θ=π: r=rb : r=rb かつ θ=0, π: 各固定点における4次元計量の正則性 ?
r=finite, θ=0 近傍:
r=finite, θ=π近傍:
r=rb近傍:
r=rb近傍: ボルト(R=0)“洋ナシ型”
ボルト(R=0)を張る(θ, χ)上の任意の点(θ=一定, χ=一定)近傍:
ボルト上(R=0), θ=0 近傍:
ボルト上(R=0), θ=0 近傍:
ボルト上(R=0), θ=0 近傍:
ボルト上(R=0), θ=π近傍:
ボルト上(R=0), θ=π近傍:
ボルト上(R=0), θ=π近傍:
Kerr-Taub-bolt空間における同一視 同一視の条件:
A. Ψ+φ= const.に沿って, φ~2πの同一視 B. Ψ -φ= const.に沿って, φ~2πの同一視
2π(∂/∂Ψ-∂/∂φ) 2π(∂/∂Ψ+∂/∂φ)
条件Cを満足する同一視点の存在領域 (境界上を除く) 条件A~Cを全て満足するような S3トポロジーのKerr-Taub-bolt空間は存在しない
Kerr-Taub-bolt空間のトポロジー: レンズ空間 L(p;q) 条件A, Bを満足する同一視点 ∂/∂Ψ±∂/∂φ線上 以外の場所に, 条件Cを満足する同一視点追加:
S3トポロジー
レンズ空間 L(3;2)トポロジー
レンズ空間 L(3;2)トポロジー
レンズ空間 L(3;2)トポロジー 2π(∂/∂Ψ-∂/∂φ) 2π(∂/∂Ψ+∂/∂φ)
Kerr-Taub-bolt空間のトポロジー: レンズ空間 L(p;q) 条件A, Bを満足する同一視点 ∂/∂Ψ±∂/∂φ線上 以外の場所に, 条件Cを満足する同一視点追加: 固定点 (r=rbかつθ=0, π) を持つ ∂/∂Ψ, ∂/∂φの途中に同一視 点 ボルト(r=rb)上の θ=0, π にのみ傷 (他は正則) ⇒ 傷の上にBHを置いて, 正則な5次元BH時空
L(3;2) :
q-=4 p=3等分 q+=5
L(3;2) :
q-=5 p=3等分 q+=7
Kerr-Taub-bolt空間のトポロジー レンズ空間 L(p;q) (互いに素な自然数p, q≠1) p=3, q+=5, q-=4: p=3, q+=7, q-=5: トポロジーはただ1種類の L(3;2)
Kerr-Taub-bolt空間のgeometry トポロジー L(3;2): 条件Cを満足する同一視点の2系列
Kerr-Taub-bolt空間のgeometry トポロジー L(3;2): 条件Cを満足する同一視点の2系列
μ=μ(ν, p, q) α=α(ν, p, q) ds42=ds42(ν, p, q) : 量子化された Kerr-Taub-bolt空間 Kerr-Taub-bolt空間のgeometry トポロジー L(p;q): 条件Cを満足する同一視点(p, q±)の組 μ=μ(ν, p, q) α=α(ν, p, q) ds42=ds42(ν, p, q) : 量子化された Kerr-Taub-bolt空間 ボルト
まとめ Kerr-Taub-bolt空間上の多体ブラックホールを表す 5次元Einstein-Maxwell系の厳密解を構成した 遠方: 有効4次元時空 ホライズン近傍: smoothな5次元ブラックホール時空 トポロジー: S3 ではなく, 至る所レンズ空間 L(p;q) (互いに素な自然数 p,q≠1) BH ボルト BH
Appendix
α=0 μ=ν : Taub-NUT μ=5ν/4 : Taub-bolt ν=0 : Euc. Sch. S3 or L(p;q) BHs
α>0 μ=ν>0 S3 トポロジー (RμνρσRμνρσ=finite)
α>0, μ=ν>0 の場合 ボルト上の誘導計量: θ=0 近傍: θ=0 θ=π近傍: 座標変換 θ’=θ (θ-2π)/2
α>0, μ=ν>0 の場合 ボルト上の誘導計量: θ=0 近傍: θ=0 θ=π近傍: 座標変換 θ’=θ (θ-2π)/2 θ=2π?
α>0, μ=ν>0 の場合 θ’=-π2/2 (θ=π) における正則性? θ >πに拡張可能? ボルト, θ=π (θ’=-π2/2) 近傍: θ’=-π2/2 (θ=π) における正則性? θ >πに拡張可能? θ=0 θ=π
Appendix 2
次元低下 高次元時空 ⇒ 有効的に 4次元時空 Kaluza-Klein model “とても小さく丸められていて見えない” 高次元時空 ⇒ 有効的に 4次元時空 Kaluza-Klein model “とても小さく丸められていて見えない” Brane world model “物質がBraneに拘束されている為に見えない” 余剰次元方向 余剰次元方向 4次元
“Hybrid” Brane world model Bulk Brane Brane Brane (4次元時空) : 物質 と 重力以外の力 が束縛 Bulk (高次元時空) : 重力のみ伝播 Brane上の重力の逆2乗則 ⇒ (余剰次元) ≦ 0.1 mm 加速器内で ミニ・ブラックホール 生成 ? ( 高次元時空の実験的検証 )
squashed Kaluza-Klein BH解の一般化と応用 回転パラメータを含むブラックホール解 多体BPSブラックホール解 Dilaton場や非可換ゲージ場を含む重力理論におけるブラックホール解 厳密解が得られたことにより… 安定性などの摂動的研究、熱力学、ホーキング輻射、… squashed Kaluza-Kleinブラックホールの周りの試験粒子の運動 ( geodetic precessions, 重力レンズ, … ) ⇒ 物理の観測結果との比較により具体的に検証可能な高次元時空モデル
5次元squashed Kaluza-Klein BH ブラックホールの周りの試験粒子の運動 5次元漸近平坦BH 5次元squashed Kaluza-Klein BH 安定円軌道なし 安定円軌道 5次元squashed Kaluza-Klein BH: 現実の天体周辺を記述できる ⇒ 重力源周りの物理現象 (近日点移動等) に現れる高次元補正
Squashed Kaluza-Klein BHのまとめ ブラックホール時空を表す厳密解を構成した 地平面近傍:5次元時空 遠方: 有効4次元時空 * 試験粒子:安定円軌道を運動可能 現実の天体周辺を記述する高次元時空の有力候補 物理の実際の観測結果との比較により 具体的に検証可能な高次元時空モデル