21世紀スキルと情報科教育 -教育内容・方法・評価の観点-

Slides:



Advertisements
Similar presentations
専門教科「情報」(2) 6/1/07. 各科目(続き) 課題研究 課題研究(1) 目標 情報に関する課題を設定し,その課題の解決 を図る学習を通して,専門的な知識と技術の 深化,総合化を図るとともに,問題解決の能 力や自発的,創造的な学習態度を育てる.
Advertisements

1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
情報科指導法Ⅰ 第 15 回 模擬授業と総括. 自由利用マーク 文化庁 2003 年~ プライバシーマーク.
キー・コンピテンシーと生きる 力 キー・コンピテンシー – 社会・文化的,技術的道具を相互作用的に活用する力 – 自律的に行動する力 – 社会的に異質な集団で交流する力 生きる力 – 基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと, 自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え, 主体的に判断 し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力.
1.情報教育について 2 情報教育. 情報教育とは 児童生徒が自ら考え、 主体的に判断・表現・行動 児童生徒は主体的に学ぶ 「情報活用能力」を育成する教育.
情報科は、 高校のみの設置でよいか? 柏市立田中小学校 西田 光昭 URL 日本情報科教育学会記念フォーラム.
平成26年度栃高教研情報教育部会 中部支部会講演会資料 スマートフォン・タブレット端末を利 用した 教育実践の最新事情 宇都宮大学 川島芳昭.
身の回りの IT 情報科教育法 後期 10 回 2004/12/18 太田 剛. 目次 1. 最終提出の確認 2. ルータの説明 ( 先週の続き ) 3. 身の回りの IT 1/8 の授業は情報科教員の試験対策です。
平成 22 年度 情報教育担当者研修講座 研修1 「教育の情報化」 愛媛県総合教育センター 情報教育室 ○ 国、文科省の政策 ○ 教育の情報化 ○ 授業におけるICT活用.
情報モラルと著作権 道徳・特別活動・総合的な学習の時間. 目次  情報モラル 情報モラル  著作権 著作権  関連する Web ページの紹介 関連する Web ページの紹介.
研修のめあて 授業記録、授業評価等に役立てるためのICT活用について理解し、ディジタルカメラ又はビデオカメラのデータ整理の方法について研修します。 福岡県教育センター 教員のICT授業活用力向上研修システム.
平成19年度 「長崎県国語力向上プラン」 地区別研修会
教育の情報化に関する手引のポイント 平成21年6月 平成21年度情報教育担当者研修
5 情報モラル教育 4.道徳や各教科等における  情報モラル.
情報モラル.
大分県教育庁佐伯教育事務所 学校改革担当指導主事 有田千香
富山大学教育学部 附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮
総合学科における全員履修科目としての「情報」の取り組み -教科情報必修化にさきがけて-
教職院 ナッキョン 奈良市高畑町 得意: 授業での「つかみ」
新しい学習指導要領 特別支援学校学習指導要領改訂、 移行措置等について
 テーマ別解説 情報モラルの5つの領域 岐阜聖徳学園大学 教育学部 准教授 石原 一彦.
      特別支援学校 高等部学習指導要領 聴覚障害教育について.
東京経営短期大学 経営総合学科 准教授 玉田 和恵
ICT活用指導力向上研修会 ~児童生徒の情報活用能力を高める指導方法~
情報処理学会・経営情報学会 連続セミナー第3回 情報システム構築アプローチ 主旨
ラーニング・ウェブ・プロジェクト(Learning Web Project) -自立・共愉的な学習ネットワークの形成に向けて-
平成21年度 特別支援学校新教育課程中央説明会 (病弱教育部会).
保健学習の進め方・指導案の書き方 さいたま市立三橋小学校   豊島  登.
子どもたちが発達段階に応じて獲得することが望ましい事柄
ICT(情報通信技術)を 活用した体育教材の開発
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
地域研修、校内研修実施カリキュラムの設計
どこで、何を使って?(準備物と場の設定)
統計リテラシー育成のための数学の指導方法に関する実践的研究
情報教育の位置づけ 目標 年度の重点 情報化社会の創造に進んで参画できる主体的な子供の育成
平成19年度10年経験者研修 「教科指導等研修(Ⅱ)」
新学習指導要領の手引 技術・家庭科(技術分野)
情報科教育法第3回 普通教科「情報」の構成 理学部数学科 清 水 克 彦.
ヘルスプロモーションのための ヘルスリテラシーと 聖路加看護大学『看護ネット』
基礎看護の授業を通して思考力,判断力,表現力,技能を育成する指導方法の工夫改善についての研究
テストと評価をどう改善したらよいか 2005年7月25日 兵庫教育大学 成田 滋.
新学習指導要領説明会 技術・家庭(技術分野) 内容の数が2から4へ  ・改善の基本方針  ・内容の解説  ・指導計画の作成.
ICT活用指導力チェックシート(小学校版)
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
東京経営短期大学 経営総合学科 准教授 玉田 和恵
小中連携を進めるために! 外国語教育における 三つのステップと大切にしたいこと 岐阜県教育委員会 学校支援課
思考力・判断力・表現力等の育成に向けて 平成20年12月26日 徳島県立総合教育センター.
初回授業オリエンテーション 理科(生物) 大野 智久.
第60回 北海道小学校長会教育研究 宗谷・稚内大会
「人生100年時代」に求められるスキル 【OS】 【アプリ】 人生100年時代の働き手は、【アプリ】と【OS】を
情報科の評価 情報科教育法 後期5回 2004/11/05 太田 剛.
中学校保健体育科 1 改訂の趣旨及び要点 新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業づくり 改訂の基本的な考え方 目標の構成の改善 内容の構成の改善
知識・技能を活用する 問題解決型協働学習の 指導法及び評価に関する研究
平成15・16・17年度 田辺市教育委員会指定研究校 『情報化社会を生きる児童の育成』
柏市立田中小学校 教頭 西田光昭 : 教育ソリューションフェア2008 情報モラル指導で、今大切なこと 情報モラルの指導とは 柏市立田中小学校 教頭 西田光昭 :
デジタルアーカイブ専攻 コア・カリキュラム構成の設定と学習内容・行動目標 デジタル・アーキビスト の養成 育成する人物像 入学前課題
平成17年度鈴木研究室ゼミ発表 2005/8/7 教育情報システム学講座4年 :継田 優子 2019年5月5日(日)
平成30年度グランドデザイン 学校の教育目標 生きる力 佐伯市立宇目緑豊小学校 ふるさとを愛し、 豊かな心と自ら学ぶ意欲をもち、
IT活用のメリットと活用例 校内研修提示資料.
生きる力を育む国語教育 説明的文章の読解を通して 鹿沼市立南摩中学校                 坂井清貴.
●●市における教育ICT環境整備方針 (概要)
図15-1 教師になる人が学ぶべき知識 子どもについての知識 教授方法についての知識 教材内容についての知識.
文脈 テクノロジに関する知識 教科内容に関する知識 教育学 的知識
現在対応 将来展望 変動的 操作スキル プログラミング 情報モラル 探究スキル 普遍的 図13−1 情報活用能力の構成要素 (p.176)
千葉県柏市立土南部小学校 西田 光昭 学校における情報モラル指導の実際 千葉県柏市立土南部小学校 西田 光昭
Kinjo-Gakuin Univ. © 2007 Motohiro HASEGAWA
2019年度 すべての教職員のための授業改善研修 本研修の背景とねらい
学校における教育の情報化の推進と校内研修の企画運営
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
学習指導要領の改訂 全国連合小学校長会 会長 大橋 明.
Presentation transcript:

21世紀スキルと情報科教育 -教育内容・方法・評価の観点- 九州工業大学情報工学研究院 西野和典

1.21世紀スキル ATC21S(Assessment & Teaching of 21st Century Skills) 概念から実践へ 思考の方法 ○創造と変革 ○批判的思考・問題解決・意思決定 ○学び方を学ぶ・メタ認知 仕事の方法 ○コミュニケーション ○コラボレーション 仕事の道具 ○情報リテラシー ○ICTリテラシー 世界で生きるために ○市民性(地域と世界の視点) ○生活と職業 ○個人及び社会的責任  概念から実践へ 協調的な問題解決 ICTリテラシー

(2)キー・コンピテンシー(主要能力) コンピテンシー: 単なる知識や技能だけではなく、技能や態度を含む様々な心理的・社会的なリソースを活用して、特定の文脈の中で複雑な要求(課題)に対応することができる力。 ア.DeSeCo(Definition and Selection of Competencies: Theoretical and Conceptual Foundations)   →OECD(経済協力開発機構)のサポートを受けて,各国の専門家が結集して立ち上げたプロジェクト ①社会・文化的,技術的ツールを相互作用的に活用する能力  →相互作用的に「知識や情報を活用する能力」や        「技術を活用する能力」を身に付ける。 ②多様な社会グループにおける人間関係形成能力 ③自律的に行動する能力

■チームで働く力 (多様な人々とともに,目標に向けて協力する力) (3)社会人基礎力(経済産業省,2006年) ■前に踏み出す力 (一歩前に踏み出し失敗しても粘り強く取り組む力) →主体性,実行力,働きかけ力 ■考え抜く力(疑問を持ち,考え抜く力)  →計画力,課題発見力,創造力 ■チームで働く力 (多様な人々とともに,目標に向けて協力する力)  →発信力,柔軟性,情況把握力,傾聴力,   規律性,ストレスコントロール力

(4)問題解決力の育成 定式化しにくい課題に取り組む →情報活用能力が求められる →真に生徒のためになる力 そのためには・・・、  (4)問題解決力の育成 定式化しにくい課題に取り組む   →情報活用能力が求められる →真に生徒のためになる力 そのためには・・・、 情報を収集・整理・判断・応用する力 情報を分解・統合・創造する力 情報を表現・伝達する力 これまでの学校教育 教科の限られた問題を個人で解決 → 正解や理解すべき内容がある (受験学力)

(5)授業を変革する 知識の伝達から, 教育者の意識変革 知識創造教育への転換 が必要! ⇒「変化に対応する」ではなく  知識の伝達から,  知識創造教育への転換   ⇒「変化に対応する」ではなく    「変化を切り拓く」教育を! ★そのためにも 「教育の情報化」を推進するとともに、 「教育の内容・方法の変革」が求められる。 教育者の意識変革 が必要!

「情報社会のフロンティア」に! 「もの(物)作り」から 「こと(情報)創り」へ 「こと」は,最初に創ることのみに 価値が生じる世界     「こと(情報)創り」へ  「こと」は,最初に創ることのみに  価値が生じる世界   ×copy cat ×me-too product 「情報社会に対応する」ではなく 「情報社会のフロンティア」に!

授業の変革と教育の情報化 アクティブ・ラーニング ・一斉学習+個別学習+協働学習 ・問題解決学習 (情報活用力,仮説・実験・検証,PDCA, 批判的思考力の育成) ・PBL(Project Based Learning) ・探究学習 ・協調的学習(ジグソー学習など) ・eラーニング(場所・時間・進度が非同期) ・討論,ディベート 教育の情報化を踏まえて学習環境をデザイン

The Learning Pyramid Lecture 5% Reading 10% Audio Visual 20% 講義 Reading   10% 読書 Audio Visual    20% 視聴覚 Demonstration    30% 実験・デモ Discussion Group     50% グループ討論 体験を通じた学習 Practice by Doing      75% 他者に教える経験 Teaching Others      90% 半年後の平均学習定着率(Average Learning Retention Rates) (National Training Laboratories, USA)

アクティブラーニングの形態 高次のアクティブラーニング* 講義【知識の伝達】 一般のアクティブラーニング 【知識の活用を目的とした課題解決・ 創成授業等】 PBL,TBL,ジグソー学習,探究学習,eラーニング,協調学習,ディベート,プレゼンテーション,卒業研究, インターンシップ,フィールドワーク,ピアレビュー,内省・振返り(eポートフォリオ),・・・ 一般のアクティブラーニング 【知識の定着・確認を目的とした演習・  実験等】 質問・応答,ノートテイキング,音読,練習, 演習,実験,小テスト,レポート,・・・ *高次・一般のアクティブラーニングに分類:溝上慎一氏(京都大学)による

未来型インタラクティブ教室(MILAiS) 九州工業大学飯塚キャンパス

2.学習指導要領の改訂 (1)確かな学力 「基礎的・基本的な知識・技能の習得、これらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力等及び主体的に学習に取り組む態度等を育む。」 学習指導要領改訂  →小・中学校:2008年、高校:2009年 学力の3要素 1.基礎的・基本的な知識・技能の習得 2.思考力・判断力・表現力 3.主体的に学習に取り組む態度の育成

学力の3要素 1.基礎的・基本的な知識・技能の習得 2.思考力・判断力・表現力 3.主体的に学習に取り組む態度の育成 学習指導要領解説総則編  →小・中・高校・特別支援学校 児童生徒がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を適切に活用できるようにすることが重要である。⇒「情報教育」 教師がこれらの情報手段や視聴覚教材、教育機器などの教材・教具を適切に活用することが重要である。⇒「教科指導におけるICT活用」

(2)教育の情報化 1)情報教育 2)教科指導におけるICT活用 3)校務の情報化 子どもたちの情報活用能力の育成 教員の事務負担の軽減と子どもと向き合う時間の確保

情報教育とICT活用教育 (情報活用能力の育成)

(3)情報教育「情報活用能力の育成」 情報活用の実践力 情報教育の3観点 情報の科学的な理解 情報社会に参画する態度 ○課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて,必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造し,受け手の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力 情報教育の3観点 情報の科学的な理解 ○情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解と,情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解 情報社会に参画する態度 ○社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し,情報モラルの必要性や情報に対する責任について考え,望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度

小・中・高校の情報教育の体系

中学校「技術・家庭」(技術分野) 旧教育課程 現教育課程 A 技術とものづくり B 情報とコンピュータ A 材料と加工に関する技術  (1)生活や産業の中で情報手段の 果たしている役割  (2)コンピュータの基本的   な構成と機能及び操作  (3)コンピュータの利用  (4)情報通信ネットワーク  (5)コンピュータを利用した マルチメディアの活用  (6)プログラムと計測・制御 A 材料と加工に関する技術 B エネルギー変換に関する技術 C 生物育成に関する技術 D 情報に関する技術  (1)情報通信ネットワークと情報 モラル (2)ディジタル作品の設計・制作  (3)プログラムによる計測・制御 小学校へ 必修 選択

高等学校共通教科情報科 現教育課程 新教育課程(2013年4月~) 情報A(2単位) 情報B(2単位) 情報C(2単位) ・情報活用の実践力  必履修教科・科目  (1科目以上) ・情報活用の実践力 ・情報の科学的な理 解 ・情報社会に参画する 態度 「社会と情報」(2単位) 情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影響を理解させ、情報機器や情報通信ネットワークなどを適切に活用して情報を収集、処理、表現するとともに効果的にコミュニケ―ションを行う能力を養い、情報社会に積極的に参画する態度を育てる。 「情報の科学」(2単位) 情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させるとともに、情報と情報技術を問題の発見と解決に効果的に活用するための科学的な考え方を習得させ、情報社会の発展に主体的に寄与する能力と態度を育てる。               *必履修教科・科目 3観点は継続

3.情報科の学習評価 教育目標(タイラー) 教育目標の分類学(ブルーム) 到達度評価と相対評価 内容的局面と行動的局面(=行動目標)で記述 目に見える評価+理解しているか等の認知領域や,興味があるか等の情意領域の目標化 認知的領域,情意的領域,精神運動的領域 到達度評価と相対評価

(2)評価の4観点 思考・判断 技能・表現 関心・意欲・態度 新学力観 表現 旧来からの 学力観 知識・理解

(3)教科指導と評価(旧来型学習) 知識・文化 教員による評価 教科書・メディア テスト・入試 【知識・理解】 【技能・表現】? 一斉学習 【知識・理解】 【技能・表現】? 個人が保持する知識体系 ? 【思考・判断】

評価に関する誤解(旧来型評価) 評価は教師が行う。 評価は学習した後に行う。 評価の主な目的は,学習の成果を点数化することである。 評価は「どれだけ知識を身につけたか」を測定することである。 点数化できないものは評価できない。 評価は一人ひとりで変えてはいけない。

(4)教科「情報」の指導(新しい学習観) 個人が保持する知識体系 教科書 知識・文化 テスト ? 学校 情報 現実の情報社会 【知識・理解】 【思考・判断】 ? 学校 情報 現実の情報社会 【技能・表現】 【関心・意欲・      態度】 メディア ・ テクノロジー

(5)学習評価の内容 認知的側面(知識・理解)-概念を理解する 思考的側面(思考・判断)-問題を解決する  (例)アナログとディジタルの意味を理解しているか? 思考的側面(思考・判断)-問題を解決する  (例)ある情報の表現が、アナログかディジタルかを判断できるか? 行為的側面(技能・表現)-情報を処理し表現する    (例)ある情報をディジタルで表現できるか? 情意的側面(関心・意欲・態度)-主体的に学ぶ  (例)ディジタルデータに対して興味を持って、扱っているか?

(6)学習指導と評価方法 診断的評価(学習前) 形成的評価(学習中) 総括的評価(学習後) 単元に入る前に、どれだけの知識や技能をも持っているかどうかを調べる評価 形成的評価(学習中) 学習過程で、学習目標の到達に向けて導いていくための評価 総括的評価(学習後) 学習後に学習目標に到達したかを計る評価

評価方法と時期 知識・理解 知識・理解 (テスト) 思考・判断 技能・表現 (作品) 関心・意欲・態度 診断的評価 形成的評価 総括的評価 (評価内容) 知識・理解 知識・理解 (テスト) 思考・判断 技能・表現 (作品) 関心・意欲・態度 診断的評価 形成的評価 総括的評価

誰が誰に対して評価するのか? ① ② ③ ④ 相互評価 自己評価 教員 生徒 グループ ★4つの評価内容に関して、形成的及び総括的な評価を行う

評価方法① ペーパーテスト(診断的評価、形成的評価、総括的評価) 作品評価(形成的評価、総括的評価) 診断テスト、小テスト、定期考査等 教員 生徒 ペーパーテスト(診断的評価、形成的評価、総括的評価) 診断テスト、小テスト、定期考査等 作品評価(形成的評価、総括的評価) 観点別評価(学習目標に沿ったいくつかの観点で評価) 総合評価(総合的で全体的な評価) 複数人で評価(評価の相違は協議する) 複数回の評価(時期を変えて、同じ作品を評価) 基準設定評価(いくつかの作品を基準として相対評価) 基準が変わらないように一気に採点 外部評価(専門家による評価)

評価方法① 実技評価(形成的評価、総括的評価) 観察評価(形成的評価) ポートフォリオ評価(形成的評価、総括的評価) 実習評価(実習中の形成的評価),実技試験 観察評価(形成的評価) 第三者による学習活動の観察、記録による観察 ポートフォリオ評価(形成的評価、総括的評価) 学習過程の記録を保存し評価する

評価方法② (ア)の評価は、評価方法①の方法を利用する。 グループ評価をどのように生徒個人に反映させるか (イ)は、山上式評価法がおすすめ 教員 グループ 生徒 (ア) (イ) (ア)の評価は、評価方法①の方法を利用する。 グループ評価をどのように生徒個人に反映させるか  (イ)は、山上式評価法がおすすめ

評価方法③ 相互評価 観点別評価、総合評価 コメント・アドバイスの記述 記名で率直な評価を相互に行う グループ 生徒 相互評価 観点別評価、総合評価 コメント・アドバイスの記述 記名で率直な評価を相互に行う 形成的評価で実施し、改善報告書を作成させる。 生徒 自己評価 ポートフォリオ評価 リフレクション(内省を記述させる) プロトコル評価(学習活動の記録)

自己学習力をつけるための自己評価 生徒 教員が次の目標 教師 生徒 生徒が主体的に次の目標 実行 目標・計画 評価 次の目標・計画 実行

(7)学習目標と評価規準の明確化 実習前に目標と評価方法を生徒に知らせる。 (生徒に分かるような記述で) <マルチメディア制作の例> 文字,画像,音声,動画を合わせてコンピュータで表現することができるようになる。    → 個人とグループの作品で評価 聞き手に分かりやすく説明することができるようになる。 → 一人ひとりプレゼンで評価 著作権などに気をつけて,情報を発信できるようになる。→ 作品とテストで評価

評価の観点と規準を明確にする 評価の観点を明確に示す 到達ステップ(レベル)を示す ・制作意図が伝わるか ・デザインの工夫 (Web制作の場合) 評価の観点を明確に示す ・制作意図が伝わるか   ・デザインの工夫 ・操作性  ・アクセシビリティ  ・正しい表示 ・著作権やプライバシーへの配慮,・・・・ 到達ステップ(レベル)を示す 文字を表示させることができる(レベル1) 画像を加工して表示することができる(レベル2) リンクを設定することができる。(レベル3)      :          :

評価の観点と基準 観点1 観点2 目標 観点3 生徒が,見通しを持って実習する。 レベルの到達度は個々に異なるが,目標を持って実習できる。 レベル(規準)1,レベル2,レベル3,・・・ 目標 観点1 観点2 観点3 :: 生徒が,見通しを持って実習する。 レベルの到達度は個々に異なるが,目標を持って実習できる。 教員の評価,相互評価,自己評価がやりやすくなる。 生徒が納得する評価になる。 グループ内での学び合いが起こる。

(8)評価のポイントと考え方 総括的評価だけでなく形成的評価が重要 -これを教員・生徒ともに最初に確認する 相互評価、自己評価が重要 -相互・自己評価ができるようになることも教育目標 多面的な主観評価は、客観性がある -評価は複眼で 目標・観点・規準をはっきりさせておく -実習前に,これらを具体的に生徒に示しておく 評価は次のステップへの足場つくりと橋渡し

評価は、次のステップへの改善のためにある 評定付けは、教員の責任の範囲で行う -授業の最初に方法を確認する 評価は、日々生徒が行うもの -自己評価のための授業の工夫を(書く、話し合う) 評価と指導は表裏一体 作品として公表することによる評価 同じ課題で、復活のチャンスを 評価は、次のステップへの改善のためにある

資料 4.新学習指導要領共通教科情報科     「社会と情報」

共通教科情報科の改訂のポイント 情報社会を構成する一員として,社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育成する観点から,「情報の科学的な理解」や「情報社会に参画する態度」を柱に科目の構成・内容を改善。 情報活用能力を確実に身に付けさせるために,小・中・高等学校を通して体系化された情報教育の指導内容を踏まえ,一部重複させるなどして指導を充実。 内容に情報モラルを項目立てし,情報モラルを身に付けさせる学習活動を重視。

共通教科情報科の科目の構成 「情報A」は発展的に解消し,「情報の科学的な理解」及び「情報社会に参画する態度」に関する内容を重視した科目として,「情報の科学」と「社会と情報」を設置。 新科目はともに,標準単位数が2単位(35時間×2)であることや選択必履修科目であることは,現行科目と同様。

改善事項 「社会と情報」 情報の収集,分析,表現や効果的なコミュニケーションを行うために情報機器や情報通信ネットワークを適切に活用する学習活動を重視。 情報の特徴,情報化が社会に及ぼす影響の理解及び情報モラルを身に付ける学習活動を重視。

「社会と情報」の目標 情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影響を理解させ,情報機器や情報通信ネッ トワークなどを適切に活用して情報を収集,処理,表現するとともに効果的にコ ミュニケーションを行う能力を養い,情報社会に積極的に参画する態度を育てる。

「社会と情報」の内容 (1) 情報の活用と表現 (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション (3) 情報社会の課題と情報モラル (4) 望ましい情報社会の構築

補足:情報モラルの指導 平成20年1月の中央教育審議会答申 小学校段階では,各教科等において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの積極的な活用を通じて,その基本的な操作の習得や,情報モラル等に係わる指導の充実を図る。 中学校段階では,各教科等において,小学校段階の基礎の上に,コンピュータや情報通信ネットワークなどを主体的に活用するとともに,情報モラル等に関する指導の充実を図る。 高等学校段階では,各教科等において,小学校及び中学校段階の基礎の上に,コンピュータや情報通信ネットワークなどを実践的に活用するとともに,情報モラル等についての指導の充実を図る。

「社会と情報」 (1)ア (1) 情報の活用と表現 ア 情報とメディアの特徴 「社会と情報」 (1)ア (1) 情報の活用と表現 ア 情報とメディアの特徴 情報の特徴とメディアの意味については,「情報C」では扱っていない。 情報の特徴については,情報の複製などを例に説明する。 メディアという用語は様々な意味で使われており,そのことを理解させる。

「社会と情報」 (1)イ (1) 情報の活用と表現 イ 情報のディジタル化 「社会と情報」 (1)イ (1) 情報の活用と表現 イ 情報のディジタル化 標本化や量子化など,情報のディジタル化については,「情報C」の内容と大きな変化はない。 「情報C」の「情報機器の種類と特性」の必要な内容も含む。 情報の信頼性や信憑性の内容についても触れる。

「社会と情報」 (1)ウ (1) 情報の活用と表現 ウ 情報の表現と伝達 実習でコンテンツの作成を取り上げる。 「社会と情報」 (1)ウ (1) 情報の活用と表現 ウ 情報の表現と伝達 実習でコンテンツの作成を取り上げる。 情報をわかりやすく表現するために,適切な情報機器や素材の選択を行わせる学習活動を扱う。 コンテンツ作成では,著作権などに配慮した指導を行う。

「社会と情報」 (2)ア (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション ア コミュニケーション手段の発達 「社会と情報」 (2)ア (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション ア コミュニケーション手段の発達 コミュニケーション手段の発達や変遷について扱う。 コミュニケーション手段については,コミュケーション手段の変遷と関連づけて扱う。 電子メールなどの通信サービスの特徴をコミュニケーションの形態とのかかわりで扱う。

「社会と情報」 (2)イ (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション イ 情報通信ネットワークの仕組み 「社会と情報」 (2)イ (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション イ 情報通信ネットワークの仕組み 電子メールやWebサイトなどを取り上げ,これらの信頼性,利便性についても扱う。 電子メールなどを例として,インターネットの基本的な仕組みなどを扱う。 情報セキュリティの信頼性を高める方法について扱う。

「社会と情報」 (2)ウ (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション 「社会と情報」 (2)ウ (2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション (2)イで取り上げた例の特性を踏まえ,どのようなコミュニケーションが効果的であるのかを,習得させる学習活動を扱う。 情報の信憑性や著作権などへの配慮について,自己評価させる学習活動を扱う。

「社会と情報」 (3)ア (3) 情報社会の課題と情報モラル ア 情報化が社会に及ぼす影響と課題 「社会と情報」 (3)ア (3) 情報社会の課題と情報モラル ア 情報化が社会に及ぼす影響と課題 インターネットの光(利便性)と影(危険性)を取り上げる。 生徒が主体的に考え,討議し,発表し合うなどの学習活動を扱う。 電子掲示板などでの誹謗・中傷などを例として,どのように解決していくかなどを討議,発表させる学習活動を扱う。

「社会と情報」 (3)イ (3) 情報社会の課題と情報モラル イ 情報セキュリティの確保 「社会と情報」 (3)イ (3) 情報社会の課題と情報モラル イ 情報セキュリティの確保 情報セキュリティを確保する技術的な対策(個人認証,暗号化など)を取り上げる 組織的な対応を含めた情報セキュリティポリシーの策定など,情報セキュリティを高める方法を扱う。

「社会と情報」 (3)ウ (3) 情報社会の課題と情報モラル ウ 情報社会における法と個人の責任 「社会と情報」 (3)ウ (3) 情報社会の課題と情報モラル ウ 情報社会における法と個人の責任 知的財産については,著作権や産業財産権などにかかわる具体例を通して学習させる。 個人情報については,個人情報保護の重要性について扱う。 個人の適切な判断が重要であることについても扱う。

「社会と情報」 (4)ア (4) 望ましい情報社会の構築 ア 社会における情報システム 「社会と情報」 (4)ア (4) 望ましい情報社会の構築 ア 社会における情報システム 情報システムが社会生活に果たしている役割や与えている影響などについて,生徒に調べさせ,発表させる学習活動を行う。

「社会と情報」 (4)イ (4) 望ましい情報社会の構築 イ 情報システムと人間 「社会と情報」 (4)イ (4) 望ましい情報社会の構築 イ 情報システムと人間 人間にとって利用しやすい情報システムの在り方については,例えば,ユニバーサルデザインやアクセシビリティなどを取り上げる 情報通信ネットワークを活用して様々な意見を提案し集約する方法について,討議,発表させる学習活動を行う。

「社会と情報」 (4)ウ (4) 望ましい情報社会の構築 ウ 情報社会における問題の解決 「社会と情報」 (4)ウ (4) 望ましい情報社会の構築 ウ 情報社会における問題の解決 情報機器や情報通ネットワークを適切に活用しながら,身近な具体例を通して,問題を解決する手順を習得させる学習活動を行う。

 「情報の科学」

改善事項 「情報の科学」 問題解決を行うために情報と情報技術を効果的に活用する学習活動やそのために必要となる科学的な考え方を身に付ける学習活動を重視。 情報社会を支える情報技術の役割や影響の理解及び情報モラルを身に付ける学習活動を重視。

「情報の科学」の目標 情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させるとともに,情報と情報技術を問題の発見と解決に効果的に活用するための科学的な考え方を習得させ,情報社会の発展主体的に寄与する能力と態度を育てる。

「情報の科学」の内容 (1) コンピュータと情報通信ネットワーク (2) 問題解決とコンピュータの活用 (3) 情報の管理と問題解決 (4) 情報技術の進展と情報モラル

「情報の科学」 (1)ア (1) コンピュータと情報通信ネットワーク ア コンピュータと情報の処理 「情報の科学」 (1)ア (1) コンピュータと情報通信ネットワーク ア コンピュータと情報の処理 コンピュータによって情報が処理される仕組みについて理解させる。 情報のディジタル化(数値,文字,音声,静止画等) 標本化,量子化なども,「情報B」の内容とほぼ同じである。

「情報の科学」 (1)イ (1) コンピュータと情報通信ネットワーク イ 情報通信ネットワークの仕組み 「情報の科学」 (1)イ (1) コンピュータと情報通信ネットワーク イ 情報通信ネットワークの仕組み 情報通信ネットワークの仕組みについては,通信のプロトコルやサーバ等の機能について扱う。 情報セキュリティを確保する方法については,「社会と情報」(3)イと同様に,個人認証や暗号化などを扱う。 

「情報の科学」 (1)ウ (1) コンピュータと情報通信ネットワーク ウ 情報システムの働きと提供するサービス 「情報の科学」 (1)ウ (1) コンピュータと情報通信ネットワーク ウ 情報システムの働きと提供するサービス 情報システムが提供するサービスが生活に与えている変化について扱う。 この内容について,生徒に調べさせる学習活動を行う。

「情報の科学」 (2)ア (2) 問題解決とコンピュータの活用 ア 問題解決の基本的な考え方 問題解決の基本的な考え方を習得させる。 「情報の科学」 (2)ア (2) 問題解決とコンピュータの活用 ア 問題解決の基本的な考え方 問題解決の基本的な考え方を習得させる。 生徒に複数の解決策を考えさせ,目的と状況に応じて解決策を選択させる活動を扱う。

「情報の科学」 (2)イ (2) 問題解決とコンピュータの活用 イ 問題の解決と処理手順の自動化 「情報の科学」 (2)イ (2) 問題解決とコンピュータの活用 イ 問題の解決と処理手順の自動化 「情報B」で扱われている内容である。「情報B」では,アルゴリズムの具体例として,探索や並べ替えについて、学習指導要領の本文には例示はない。 適切なアプリケーションソフトやプログラム言語による実習を行う。

「情報の科学」 (2)ウ (2) 問題解決とコンピュータの活用 ウ モデル化とシミュレーション 「情報の科学」 (2)ウ (2) 問題解決とコンピュータの活用 ウ モデル化とシミュレーション 「情報B」のモデル化とシミュレーションの内容である。 モデル化とシミュレーションの考え方や方法を理解させ,実際の問題解決に活用できるようにする。

「情報の科学」 (3)ア (3) 情報の管理と問題解決 ア 情報通信ネットワークと問題解決 「情報の科学」 (3)ア (3) 情報の管理と問題解決 ア 情報通信ネットワークと問題解決 問題解決における情報通信ネットワークの適切な活用方法を習得させ,情報共有の有用性を理解させる。 実際に処理又は創出した情報について生徒に評価させる活動を扱う。 問題解決の過程おいて,情報検索,情報共有,情報発信などにおいて,生徒による評価活動を扱う。

「情報の科学」 (3)イ (3) 情報の管理と問題解決 イ 情報の蓄積・管理とデータベース 「情報の科学」 (3)イ (3) 情報の管理と問題解決 イ 情報の蓄積・管理とデータベース 問題解決のための簡単なデータベースを作成する実習を通じて,データベースの概念を理解させる学習活動を行う。 簡単なデータベースを作成する活動を取り入れ,情報が喪失した際のリスクについて扱う。 例えば,データベースに管理されている個人情報の流出などによる影響などを調べさせる学習活動を行う。

「情報の科学」 (3)ウ (3) 情報の管理と問題解決 ウ 問題解決の評価と改善 「情報の科学」 (3)ウ (3) 情報の管理と問題解決 ウ 問題解決の評価と改善 問題解決の過程と結果について評価し,改善することの意義や重要性を理解させる。 (2)及び(3)アやイの内容に関連づけた学習活動を行う。 問題解決の各過程において,その過程と結果について評価し,改善することの意義や重要性を理解させる。

「情報の科学」 (4)ア (4) 情報技術の進展と情報モラル ア 社会の情報化と人間 「情報の科学」 (4)ア (4) 情報技術の進展と情報モラル ア 社会の情報化と人間 社会の情報化が人間に果たす役割と及ぼす影響について理解させ,情報社会を構築する上での人間の役割を考えさせる。 情報機器や情報通信ネットワークの様々な機能を簡単に操作できるようにする工夫,高齢者や障害者による利用を容易にする工夫についても扱う。 ユニバーサルデザイン,ユーザビリティ,アクセシビリティなどについても扱う。

「情報の科学」 (4)イ (4) 情報技術の進展と情報モラル イ 情報社会の安全と情報技術 「情報の科学」 (4)イ (4) 情報技術の進展と情報モラル イ 情報社会の安全と情報技術 情報通信ネットワークなどを使用した犯罪などについて取り上げ,情報セキュリティなどに関する情報技術の適切な活用方法についても扱う。 サイバー犯罪などを取り上げ,安全性を高めるための情報セキュリティ対策などについて,討議し,発表し合う学習活動を行う。

「情報の科学」 (4)ウ (4) 情報技術の進展と情報モラル ウ 情報社会の発展と情報技術 「情報の科学」 (4)ウ (4) 情報技術の進展と情報モラル ウ 情報社会の発展と情報技術 情報技術の進展が社会に果たす役割と及ぼす影響を理解させる。 例えば,電子掲示板などの利便性と問題点を取り上げ,情報社会や人間生活にどのような影響を与えているかを討議,発表させる学習活動を行う。 個人の責任や態度について考えさせ,情報技術を社会の発展に役立てようとする心構えを身に付けさせる。

おわりに 情報モラルが項目立てされている。 「社会と情報」では,情報とメディアの特徴,コミュニケーション手段の発達などの項目が増えている。 「社会と情報」では,情報の特徴や情報化が社会に及ぼす影響を理解させる。 「情報の科学」では,情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させる。 「社会と情報」では,情報とメディアの特徴,コミュニケーション手段の発達などの項目が増えている。 「情報の科学」では,(2),(3)で問題解決が項目立てされている。

おわりに 実習時間数については,総授業時間数に対する具体的な数値の記載はない。 同一学年履修が明記されている。 旧学習指導要領では,「情報A」では総授業時間数の2分の1以上,「情報B」及び「情報C」では総授業時間数の3分の1以上と記載されていた。 同一学年履修が明記されている。 現行学習指導要領にはない,「各科目は,原則として,同一年次で履修させること。」という項目が増えている。