仲野 誠(大分大学) 杉谷光司(名市大)、渡辺誠(北大)、福田尚也(岡山理大)、石原大助(名大)、上野宗孝(JAXA)

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仲野 誠(大分大学) 杉谷光司(名市大)、渡辺誠(北大)、福田尚也(岡山理大)、石原大助(名大)、上野宗孝(JAXA) 星形成領域の 広域輝線星サーベイ (2008-2009) 仲野 誠(大分大学) 杉谷光司(名市大)、渡辺誠(北大)、福田尚也(岡山理大)、石原大助(名大)、上野宗孝(JAXA) 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

比較的近傍(1kpc以内)にある星団形成領域をUH88+WFGS2で観測(自己資金で約50%)を行った 狭い領域の試行観測(W5E)を元に広い領域(IC1396,CepOB3)のTTSサーベイを実施した 合計で1300を超える輝線星の検出とTTS候補の選出、年齢、質量を評価 IC1396においては10Myr程度の継続的星形成の終盤において低質量星を伴うOB型星が形成、それによるトリガーでさらに低質量星が形成されたことが示唆された 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

1. 星団形成 星は主にグループで生まれる 連続的、継続的な星形成 大質量星の形成 例) Orion Nebula < 0.3 pc トラペジウム ( < 0.3 Myr ) < 3 pc Orion Nebula Cluster 大質量星の形成 例) CepOB3 Cep A HW2 internally heated hot core/rotating disk  7mm,SO2 low mass YSOs  X-ray Obs. 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

ONC Ageによる分布 (M < 1.5Mo) 4 x 5 pc内 I < 17.5 1600stars 中心から離れるほど若い星が減る < 0.1 Myr 0.1-1 Myr 1-10 Myr > 10 Myr Hillenbrand (1997) 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

2. 可視光によるTTSサーベイ Hα輝線による検出が容易 IR Excessの小さいPMSの検出 1 Myr -10 Myr 以上の年齢のPMS しかし、分子雲内や背後は困難 2MASS, Spitzer, AKARI 赤外線、分子線観測と相補的 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

UH88+WFGS2 survey 2048x2048 CCD Slitless spectroscopy 0.34”/pixel 11.5’x11.5’ Slitless spectroscopy 300 line/mm(3.8A/pixel) 300 sec x 3, 30 sec (direct wHα) i’-band photometry 30 sec x 3 i’ < 19.3 mag 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

3. 広域TTSサーベイ IC 1396 (Trumpler 37) Cep OB3ab W5-East@2.3kpc Sep 2006 139 stars/ 4 fields PASJ 60, 739 (2008) IC 1396 (Trumpler 37)  Aug/Nov 2008, Aug 2009 639 stars/157 fields (4.2 □°) Submitted to AJ (2011) Cep OB3ab Aug/Sep 2009 726 stars/79 fields(2 □°) Under reduction 自己資金で望遠鏡使用時間を10晩程度(全夜数の約半分)を確保 speed 3 fields/h x 5h = 15 fields 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

3-1. IC1396 @ 0.9 kpc O-F stars 4-7 Myr 870 pc HII region 40 pc size O6 star BRC 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

UH88サーベイ結果 639 stars/4.2□° min=100/□°, int=150/□° 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

AKARI/輝線星/O-Fstar 27天体をAKARI PSCで同定 (3/4はTTS) 背景:AKARI [9,18μm] コントア:輝線星 水色丸:O-F members 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

2MASS NIR CCD 617 stars 統計的に前景背景のdMe星は約200個 Av でmember決定 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

CMDとPMS tracks Avで決定したmember 約200個 Palla & Stahler model Siess model 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

Member の分布 East West 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

領域ごとの特徴 年齢 質量 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

Spatial Distribution <1Myr 1-3 Myr > 3 Myr 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

Outflow-regulated Cluster Formation evolution of gr. energy/mass 星形成はslowで非効率的 3D Simulation 乱流状態にある磁気分子雲 乱流が相対的に強い場合 outflowがビリアル平衡状態を持続 ・アウトフローにより、フィラメント状またはシェル状の分子ガス構造 ・アウトフローは全体的には星形成を抑制する ・アウトフローは超音速の乱流場を生成・維持可能 初期に誕生した星と後期に誕生した星 Nakamura & Li 2007 1.5 tg : gr. collapse time 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

Summary - IC1396 - O6 star の周囲に多くのTTS (a few Myr) Bright-rim周辺に多くのyounger TTS Triggerによる低質量星形成 80Mo 10Myr以上にわたる継続的星形成 O6 starの年齢は < 3Myr 集団的星形成の理論的なシナリオ 今後は中分散分光によるフォローが必要 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

3-2. Cep OB3領域 4-6 Myr 750 pc HII region S155 O7 star □ メンバーOB型星  (Jordi et al. 1996) + IPHAS survey (Drew et al. 2005) 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

Cep B 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

4つのクラスター 726 stars/2□° CepB around O7 star or Rim of S155 CepF concentrated vbB155 Herbig Be CepA deeply embedded CepB CepF vbB155 CepA 726 stars/2□° 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学

4. まとめ 比較的近傍(1kpc以内)にある星団形成領域をUH88+WFGS2で観測を行った 狭い領域の試行観測(W5E)を元に広い領域(IC1396,CepOB3)のTTSサーベイを実施 1300を超える輝線星からTTS候補の検出と年齢、質量の評価から星形成史を考察した 地方大学スタッフが主体の少人数による計画であったが、自己資金の獲得、安定した天候と機器、高い観測効率によって一定の成果を得ることができた 11.9.7 光赤天連シンポ@京都大学