共生型新星 PU Vul の 複合的な光度曲線モデル

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共生型新星 PU Vul の 複合的な光度曲線モデル 加藤 万里子 (慶応大) 共同研究者: 蜂巣泉、A.Cassatella R. Gonzalez-Riestra, J. Mikolajewska

共生星 (白色矮星+赤色巨星) 赤色巨星 白色矮星 cool wind hot wind

共生星 (たいへん複雑な連星系) cool wind hot wind 可視光 赤外線 ガスの衝突 X線 赤色巨星 白色矮星 共生星 (たいへん複雑な連星系) ガスの衝突 X線 赤色巨星 白色矮星 可視光 紫外線 軟X線 可視光 赤外線 cool wind 可視光 紫外線 hot wind それぞれの寄与を求めるのは 難しい

PU Vul (1979) 特異な光度曲線:flat peak 軌道周期 13.4 年 UV eclipse

ピークが平らな理由:白色矮星が 軽いと新星風が起こらない 平らなピーク 普通の新星 とがったピーク ]] 質量放出が起こらない (no optically thick winds) はげしい質量放出のため、すぐ減光

スペクトル: 初期 1986 Kanemitsu et al. (1991) 4000 4500 5000

スペクトル:  中期 1988 Kanemitsu et al. (1991) 4000 4500 5000

新星爆発の光度曲線を計算する 新星風が起こるとき: 新星風が起こらないとき: quasi-evolution: sequence of steady-state solutions Solve equations of motion, continuity, diffusion, energy conservation 新星風が起こらないとき: quasi-evolution: sequence of static solutions equations of hydrostatic-balance, continuity, diffusion, energy conservation dynamical calculation is numerically unstable

軽い白色矮星:新星風が起こる 場合と起こらない場合がある: 軽い白色矮星:新星風が起こる 場合と起こらない場合がある:    photosphere 0.6 Moでは両方の 解が共存する wind の加速機構は radiation-pressure gradient density-gradient が 加速を打ち消す

PU Vul の光度曲線 y-mag がないので 静水圧平衡解の系列 可視光とUVの光度曲線 UVをたよりにする optical UV 1455 A optical y-mag がないので UVをたよりにする

ベストフィットカーブを求める: UVの光度曲線に合う理論曲線   パラメタの決定 白色矮星の質量 ~ 0.6 Mo 質量放出率(optically thin-wind) several x E-7 Mo/yr 元素組成にも少し依る Kato et al. 2011, ApJ,

温度と半径の時間変化 0.6 Mo WD

HR図 白色矮星の質量は ~0.6Mo 点線は0.5 Mo なので MWD > 0.5 Mo

eclipse の光度曲線モデルをつくる 軌道周期 13.4 年 optical WD の光度曲線は固定 MWD =0.6 Mo X=0.7 軌道周期 13.4 年 1回目        2回目        3回目? UV 1455 A optical WD の光度曲線は固定 MWD =0.6 Mo X=0.7 Z=0.01

PU Vul; 1979年 白色矮星が新星爆発を起こした PU Vul; 1979年     白色矮星が新星爆発を起こした 赤色巨星 cool wind 白色矮星 白色矮星 hot wind

白色矮星が明るく、半径が大きい 白色矮星 赤色巨星 cool wind 脈動

1980年 (1回目) の eclipse total eclipse 底はRG の振動 仮定:Lで 75%振動 Rは逆相関で7% RRG/a = 0.246 RWD/a = 0.07

白色矮星: 高温になりV等級が下がる 半径が小さくなる 赤色巨星 cool wind 脈動

1994 年 (2回目)の eclipse eclipse WD は total eclipse 半径が小さくなった

白色矮星の半径が小さくなることが 食で確かめられた 新星爆発では初めて 1回目:90 Ro 2回目:< 1 Ro 20

1994 年 (2回目)の eclipse 底は RG + nebulae RGは振動 (Lで 65%) RRG/a = 0.22 1回目は 0.246 RGの半径も縮んだ 320 Ro→ 290 Ro

赤色巨星の半径 食から求めた半径 cool wind 335 Ro →300 Ro 脈動周期P=218 d mbol=-3logP+21.5 →Teff=3200 K Rrg=187 Ro 赤色巨星 TiO 食から求めた半径 335 Ro →300 Ro 振幅が小さくなったので V半径も小さくなった cool wind

光度曲線 (複合モデル) 共生星: WD + RG + nebula 2つ

最近の増光 白色矮星 Shugarov et al (2012)

距離を求める V等級の平らな部分    理論値と観測値の比較 UV光度曲線のピーク値 赤色巨星のK等級より    脈動周期から出したK等級と観測値