九州大学 芸術工学部 芸術情報設計学科 富松研究室 中島良平 インターネット上におけるクチコミの発生と要因に関する調査 -A Study on Buzz Generation Factor on the Internet- 九州大学 芸術工学部 芸術情報設計学科 富松研究室 中島良平
発表の流れ はじめに クチコミのパターン クチコミの広がる要因 クチコミの流れ まとめ
はじめに
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クチコミのパターン
①周期型 ②長寿型 ③季節型 ④突発型 2.クチコミのパターン ある一定の周期でクチコミの言葉が発生し波を形作るもの 常にある程度のクチコミがなされているもの ③季節型 1年間のある時期だけに盛り上がるもの ④突発型 突然発生して、しばらくしたら消えていくもの
2.クチコミのパターン ①周期型 (代表例)ドラマ、隔月・隔週の雑誌 放送日2日前後に急増 <テレビドラマのグラフ>
②長寿型 2.クチコミのパターン (代表例)ブランド、メーカー、動画サービス 変動値:商品が発売 このブランドの平常値 <ブランド商品のグラフ>
2.クチコミのパターン ③季節型 (代表例)年間行事、年末年始イベント、風物詩 同じ時期に増加 <甲子園のグラフ>
2.クチコミのパターン ④突発型 (代表例)事件、ニュース、新商品 一週間前後で鎮火 食品衛生問題で急増 <豚丼のグラフ>
クチコミの広がる要因
3.クチコミの広がる要因 <ねこ鍋のグラフ>
3.クチコミの広がる要因 <ねこ鍋のグラフ>
クチコミの流れ
4.クチコミの流れ
まとめ
下地としてネット上である程度話題性あり (話題性と人に話したいと思う要素など) まとめ 下地としてネット上である程度話題性あり (話題性と人に話したいと思う要素など) ネガティブな話題は盛衰が早く話題性高い ネット + マスメディア=クチコミ爆発 インフルエンサーとしてマスメディアは非常に有効
参考文献 高見真也 and 田中克也(2006).「ウェブログコミュニティにおけるバズマーケティング」 安藤和代(2004)「相互作用性に着目したクチコミ研究の系譜と展望 : 関係性パラダイムでのクチコミ活用に向けて-Word-of-Mouth Communication : A Dyadic Perspective-」, 商学研究科紀要,43-57 濱岡豊 and 里村卓也(2006)「クチコミ/eクチコミと消費者の意思決定-日米中の参加国比較調査-」, 日本マーケティング・サイエンス学会 第81回研究大会 濱岡豊(2007)「バズ・マーケティングの展開」,AD STUDIES Vol.20, 5-10 金春姫(2005)「消費者相互作用からブランド態度の社会的共有へのダイナミックなプロセス-多重なネットワークを歩き渡る個人-」 加藤恭子 and 川浦康至(2006)「人はなぜブログを読むのか-知人ブログと他人ブログの閲覧行為-」,日本社会心理学会第47回大会, 91-102 池田紀之 and 八木宣成(2007)「クチコミマーケティング最前線」,日本DM学会 松尾豊(2006)「Web2.0時代の個人とコラボレーション」,IPSJ Magazine Vol.47 No.11, 1229-1236 濱岡豊(2002)「創造しコミュニケーションする消費者=アクティブ・コンシューマーを理解する-共進化マーケティング論の構築に向けて-」,一橋ビズネスレビュー コグレマサト、いしたにまさき「クチコミの技術-共感に頼らない体験型マーケティング-」出版:日経BP社 リチャード・レアマー、マイケル・プリチネージョ「クチコミで動かす-思い通りにウワサを生み出すPR術-」出版:PHP研究所 マルコム・グラッドウェル「急に売れ始めるにはワケがある」出版:SB文庫 村田理恵子「Web2.0時代のネット口コミ活用book-バズ・マスターになるための50のテクニック-」出版:ダイヤモンド社 本田哲也「その1人が30万人を動かす-影響力を味方につけるインフルエンサー・マーケティング-」出版:東洋経済 渡辺英輝、阿部昌人、螺澤裕次郎、伊藤直樹「Webキャンペーンのしかけ方。」出版:インプレスジャパン 伊地知晋一「CGMマーケティング-消費者集合体を見方にする技術-」出版:ソフトバンククリエイティブ 佐藤光紀「Web2.0時代のインターネット広告」出版:日本経済新聞社 エマニュエル・ローゼン「クチコミはこうしてつくられる」出版:日本経済新聞出版社 森行生「シンプル・マーケティング」出版:ソフトバンククリエイティブ
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補足
補足
YouTubeで得た情報を他者へ伝達 補足 macromillの「インターネット動画サイトの利用実態調査」より (15~59歳の男女1036人にインターネット調査) 「友人、知人にリアルクチコミで伝えた」の回答43% 次いで「mixiなどのSNSで紹介」の回答9.8% 「ブログで紹介」の回答9.8% 伝達経験ありは54% 男性では若いほどクチコミで伝える割合が高い 15~19歳では62%に達する
動画とCGMの利用度の上昇 補足 NetRatingsの「インターネット利用動向調査」より (http://www.nielsen-netratings.com/pr/pr_070710.pdf) 総利用時間でPV数順位から大きく上がった動画サイト YouTube(10位→4位) ニコニコ動画(26位→16位) Gyao(47位→21位) mixiは2位、 2ちゃんねるは6位、Wikipediaは8位とCGM関連のサイトの総利用時間が上昇
補足 社会学者Everett M. Rogersの「Diffusion of Innovations」 Geoffrey A. Mooreが「キャズム理論」を提唱
ネガティブはクチコミで広まりやすい 補足 Kahneman and Tversky(1979)のプロスペクト理論 消費者はネガティブな情報の方を重視することを実証。 また彼らは希な事象の方が過大評価されることも示した。 TARP(1982)の研究 クチコミ情報が肯定的なときより否定的な時に、情報源は より多くの人に伝播することを示す