CKDの問診 若杉 三奈子 腎検討会リサーチ発表 2014年12月4日 minakowa@med.niigata-u.ac.jp 若杉 三奈子 minakowa@med.niigata-u.ac.jp URL http://square.umin.ac.jp/prost/ URL http://researchmap.jp/minako/
CKD疑いの患者さんが来たら (健診で尿蛋白や腎機能障害を指摘) 何を問診する? いつから? 検査の時の状況は? 家族歴 既往歴 高血圧、糖尿病、使用薬剤など 肥満:身長・体重からBMIの計算 「20歳頃の体重はどのくらいでしたか?」 いつから異常を認めるのか?昨年の健診では異常なかったのか?それともしばらく健診を受けていなかったのか? 学校健診で異常を指摘されたことはあるのか?など 正常な人でも、発熱時や運動の後などに蛋白尿を認めることがあるので、この時、風邪をひいていたなど、何かいつもと違うことはありましたか?と聞くようにしています。 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
成人以降の体重増加は、非肥満者であっても さまざまな疾患の独立した危険因子 2型糖尿病 Ann Intern Med.1995 Diabetes Care.1994 CKD Clin Exp Nephrol 2012 20歳(18歳) からの 体重増加 冠動脈疾患 JAMA 1995 Int J Obes (Lond).2008 脳卒中 JAMA1997 Wakasugi M, Narita I, et al. Clin Exp Nephrol. 2012;16:259-68.
20歳時から体重が10kg以上増えた人は、10kg未満に比べ、CKD有病率が高い (男性12. 2% vs 9. 2%, p<0 20歳時から体重が10kg以上増えた人は、10kg未満に比べ、CKD有病率が高い (男性12.2% vs 9.2%, p<0.0001、女性11.8% vs 8.3%, p<0.0001) オッズ比 男性 女性 MetS:メタボリック症候群 年齢, 喫煙, 運動, 飲酒, 腎疾患既往, 高血圧, 糖尿病, 高コレステロール血症, 居住地で補正.エラーバーは95%信頼区間を示す. Wakasugi M, Narita I, et al. Clin Exp Nephrol. 2012;16:259-68.より作図
@Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD 「20歳頃の体重はいくつくらいでしたか?」 20歳以降は、 身長は伸びないので、 増えた体重は たいてい脂肪です。 医療者 あの頃**㎏だったから、 **㎏増えているのか! 患者さん ご自身で計算してもらうことにより、 気づきが生まれる @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
ただし、脂肪ではない場合もある 15kg増加 高校時代:194cm, 83kg 現在:195cm, 98kg ここには 高校時代の ダルビッシュ有投手の 写真が入ります ここには 現在の ダルビッシュ有投手の 写真が入ります 15kg増加 ご本人にお会いしたことはありませんが、たぶん脂肪による増加ではないんだと思います。 高校時代:194cm, 83kg 現在:195cm, 98kg
「20歳頃の体重はいくつくらいでしたか?」 20歳以降は、 身長は伸びないので、 増えた体重は たいてい脂肪です。 あの頃**㎏だったから、 医療者 あの頃**㎏だったから、 **㎏増えているのか! 患者さん ただし、成人以降に ボディビルに目覚めたとかなら、別ですが・・・ 医療者 目覚めてません! 患者さん @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
CKD疑いの患者さんが来たら (健診で尿蛋白や腎機能障害を指摘) 何を問診する? いつから? 検査の時の状況は? 家族歴 既往歴 高血圧、糖尿病、使用薬剤など 肥満:身長・体重からBMIの計算 「20歳頃の体重はどのくらいでしたか?」 蛋白尿に関連する生活習慣 5つの健康習慣 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
遵守する5つの健康習慣の数が多いほど さまざまな疾患の発症が少ない ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 今年、PLOS ONEに認知症の発症も少ないことが報告されました。 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
5つの健康習慣スコアが高ければ高いほど 蛋白尿の発症率が低かった 発症(%) P < 0.0001 for trend P = 0.08 for trend P = 0.01 for trend A dose-response relationship was observed between the healthy lifestyle scores and the incidence of proteinuria. 5つの健康習慣スコア 2239 (727/1512) 636 (203/433) 622 (449/173) 1405 (636/769) 人数 (男性/女性) Wakasugi M, et al. Hypertens Res 2013
5つの健康習慣スコアの計算方法 望ましい健康習慣には1点を、 禁煙 そうでない場合には0点とした。 BMI 節酒 身体活動 食習慣 先行研究に準じて、それぞれの習慣について、2値変数を作成 望ましい健康習慣には1点を、 そうでない場合には0点とした。 禁煙 BMI 節酒 5つの健康習慣スコア 身体活動 望ましい健康習慣の定義は、 研究開始前に行い、 先行研究やガイドライン、および、 一般住民が実施可能なレベルとした。 食習慣
あなたの 5つの健康習慣スコアを 計算してみましょう! 5つの健康習慣スコアの計算方法 あなたの 5つの健康習慣スコアを 計算してみましょう!
研究開始前に定義した望ましい健康習慣 タバコを吸っていない 1点 禁煙 BMI 節酒 身体活動 食習慣
@Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD 研究開始前に定義した望ましい健康習慣 BMIが25未満である 禁煙 1点 BMI BMI<25 節酒 身体活動 食習慣 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
研究開始前に定義した望ましい健康習慣 1日あたり平均アルコール摂取量が20g未満 禁煙 アルコール 20gの目安 BMI 節酒 身体活動 日本酒1合 (180ml) BMI 節酒 ビール 中ビン1本 (500ml) 焼酎25度 半合強 (100ml) 身体活動 食習慣 ワイン グラス2杯 (200ml) ウイスキー ダブル (60ml)
研究開始前に定義した望ましい健康習慣 禁煙 「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施」 BMI 下記2つの質問に「はい」と答えた場合を1点とした 禁煙 「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施」 BMI 「日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施」 節酒 身体活動 エクササイズガイド2006では週23エクササイズ以上、そのうち4エクササイズは活発な運動を、とあり。 軽く汗をかく運動は、強度を6メッツと仮定。30分で3エクササイズ。週2回で6エクササイズ。 歩行20分は1エクササイズなので、1時間の歩行は3エクササイズ、週7日で21エクササイズ。 合計27エクササイズ。 食習慣 厚生労働省。エクササイズガイド2006 「週23エクササイズ以上、そのうち4エクササイズは活発な運動を推奨」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/undou01/pdf/data.pdf 2つとも「はい」で27エクササイズになる。 軽く汗をかく運動は、強度を6メッツと仮定。30分で3エクササイズ。週2回で6エクササイズ。 歩行20分は1エクササイズなので、1時間の歩行は3エクササイズ、週7日で21エクササイズ。
研究開始前に定義した望ましい健康習慣 禁煙 「朝食を抜くことが週に3回以上ある」 BMI 節酒 下記2つの質問に「いいえ」と答えた場合を1点とした 禁煙 「朝食を抜くことが週に3回以上ある」 BMI 節酒 「夕食後に間食(3食以外の夜食)をとることが週に3回以上ある」 身体活動 食習慣 夜食 朝食 昼食 夕食
あなたは何点? 5つの健康習慣スコアの計算方法 禁煙 最も望ましい健康習慣は5点 最も望ましくない健康習慣は0点 BMI 節酒 身体活動 先行研究に準じ、合計したものを5つの健康習慣スコアとした 禁煙 最も望ましい健康習慣は5点 最も望ましくない健康習慣は0点 BMI 節酒 5つの健康習慣スコア 身体活動 あなたは何点? 食習慣
5つの健康習慣スコアが高ければ高いほど 蛋白尿の発症率が低かった 発症(%) P < 0.0001 for trend P = 0.08 for trend P = 0.01 for trend A dose-response relationship was observed between the healthy lifestyle scores and the incidence of proteinuria. 5つの健康習慣スコア 2239 (727/1512) 636 (203/433) 622 (449/173) 1405 (636/769) 人数 (男性/女性) Wakasugi M, et al. Hypertens Res 2013
高血圧、糖尿病、高コレステロール血症で補正後も、 5つの健康習慣スコアは尿蛋白の発症抑制に有意な要因 性、年齢、高血圧症、糖尿病、高コレステロール血症で補正 性、年齢で補正 5つの健康習慣スコア 高血圧症 糖尿病 オッズ比 (95% 信頼区間) 参照 参照 参照 Multivariate logistic regression analysis shows a clear linear reduction of risk, even after controlling for well-known biological mediators such as hypertension and diabetes. The participants who were at low risk for the five lifestyle factors had a significant risk reduction, nearly the same as those without hypertension or diabetes. Wakasugi M, et al. Hypertens Res 2013
降圧薬服用者のみでの解析でも同様 (薬を飲んでいても、生活習慣は重要) 高血圧患者は のリスクが高い CKD 高齢者は高血圧の有病率が高い 性、年齢で補正 性、年齢、糖尿病、高コレステロール血症で補正 5つの健康習慣の遵守数 降圧薬服用者でのサブ解析 (n = 1,505) 0-2 3 4 5 参照 オッズ比 (エラーバーは95% 信頼区間を示す) 高血圧患者に蛋白尿を発症させないために、5つの健康習慣をチェックして介入しよう。 5つの健康習慣 Wakasugi M, et al. Hypertens Res 2013
CKD疑いの患者さんが来たら (健診で尿蛋白や腎機能障害を指摘) 何を問診する? いつから? 検査の時の状況は? 家族歴 既往歴 高血圧、糖尿病、使用薬剤など 肥満:身長・体重からBMIの計算 「20歳頃の体重はどのくらいでしたか?」 蛋白尿に関連する生活習慣 5つの健康習慣 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
もし蛋白尿の原因が生活習慣ではなかったとしても 介入することで、さまざまな疾患の予防に繋がる 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 今年、PLOS ONEに認知症の発症も少ないことが報告されました。 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
@Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD 糖尿病性腎症 慢性糸球体腎炎 透析導入患者全体で見ると、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、不明、の順ですが、 年齢によって、原疾患は大きく異なります。 腎硬化症 不明 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
高齢者では腎硬化症と不明が多くなる 2012年導入患者、男女別、年齢、原疾患別 男性 女性 高齢者では、腎炎や糖尿病性腎症ももちろん重要ですが、腎硬化症と不明の対策も重要と考えられます。 年齢(歳) 日本透析医学会 わが国の慢性透析療法の現況 (2012年12月31日現在)CD-ROM 表126、127より作成
さまざまな他疾患の発症を防ぐことは 特に高齢者の末期腎不全をも防げる可能性 腎炎 糖尿病 腎硬化症 不明 さまざまな他の疾患 (癌、心血管病、感染症、外科手術など)の治療や検査 不明、とは何でしょうか? わからないから不明なのだと思いますが、最近、臨床で感じるのは、高齢者がさまざまな疾患(癌、心血管病、感染症、あるいは外科手術等)で治療や造影剤などを用いた検査等により、腎機能が低下し、透析に至る例が多いような印象があります。印象だけではなく、きちんと数字で示さなければならないとは思っていますが、もしかすると、このような経過で透析に導入される人が、不明となっているのかもしれません。 だとすると、さまざまな疾患になることを防げれば、この不明からの透析導入率を下げることができると考えます。 高血圧からくる腎硬化症および不明からの透析導入率を下げるための方策として、健康習慣をあげたいと思います。 5つの健康習慣 末期腎不全 @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
もし蛋白尿の原因が生活習慣ではなかったとしても 介入することで、さまざまな疾患の予防に繋がる 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
(Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, 5つの健康習慣は 非回復性睡眠とも関連する 非回復性睡眠 (PLoS One 2014) 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
不適切な睡眠は、さまざまな疾患との関連がある 生活習慣病対策には、睡眠も重要 睡眠時間 睡眠の質 CKD (Am J Kidney Dis. 2012) 肥満 (Sleep. 2008, Am J Epidemiol. 2006, Sleep. 2005, Sleep. 2004) 冠動脈 疾患 (Arch Intern Med. 2003) うつ病 2型糖尿病 (Sleep. 2007, Diabetes Care. 2003) 脂質異常症(Sleep. 2008) 高血圧(Hypertension. 2006)
5つの健康習慣は 不適切な睡眠をも予防する? ? 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 不適切な睡眠 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
【特定健診の標準的問診票】 睡眠で休養が十分とれている はい いいえ or 回復性 睡眠 非回復性 睡眠
(Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, 5つの健康習慣は 非回復性睡眠をも予防するのではないか? ? 非回復性睡眠 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
5つの健康習慣スコアが高いほど 非回復性睡眠の割合が低かった 解析対象者 (N= 243,767) 男性、P for trend < 0.0001 非回復性睡眠 女性、P for trend < 0.0001 男性の19.2%、 女性の26.3%が 非回復性睡眠。 男性の5人に1人、女性の4人に1人が非回復性睡眠と回答した。 5つの健康習慣スコア (男性/女性) 人数 (484/63) (5,049/1,283) (16,986/9,909) (30,331/35,999) (31,355/71,637) (12,857/27,814) Wakasugi M, Kazama JJ, Narita I, et al. PLoS One 2014
年齢、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、CKDで 補正後も同様 エラーバーは95%信頼区間を示す 5つの健康習慣スコア 1 2 3 4 5 男性 1 2 3 4 5 女性 オッズ比 非回復性睡眠 回復性睡眠
サブグループ解析でも同様 男性 女性 年齢、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、CKDの有無で補正 5つの健康習慣スコア 年齢 Adjusted odds ratio for non-restorative sleep 男性 女性 年齢 40-49 歳 50-59 歳 60-69 歳 70-74 歳 内服薬なし BMI ≥ 25 BMI < 25 1 2 3 4 0-1 5 全体 N = 14,627 N = 68,236 N = 44,562 N = 28,895 N = 59,928 N = 28,826 N = 97,062 N = 8,978 N = 24,390 N = 114,328 N = 72,793 N = 38,610 N = 91,234 N = 32,377 N = 146,705 N = 10,912 5つの健康習慣スコア
(Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, 5つの健康習慣は 非回復性睡眠とも関連する ? 非回復性睡眠 (PLoS One 2014) 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
男女とも、若い人ほど、 非回復性睡眠の割合が高い 非回復性睡眠(%) 男性、P for trend < 0.0001 女性、P for trend < 0.0001 特に若い人では、 将来、病気になるからと言われるよりも、 回復性睡眠を得られることの方が、生活習慣改善のモチベーションになるかもしれない。 年齢(歳) 人数 (男性/女性) (8,978/10,912) (14,627/24,390) (44,562/72,793) (28,895/38,610)
若い頃から、5つの健康習慣は重要 老年期 若い頃*の 5つの健康習慣 強く関連 中年期の危険因子を防ぐ 強く関連 ①禁煙 *登録時18~30歳を 20年間フォローアップ 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 強く関連 (Circulation 2012) 老年期 ・健康長寿 (JAMA 1999) ・高いQOL (生活の質) (Arch Intern Med 2003) ・医療費が少ない (NEJM 1998, Arch Intern Med 2005) 中年期の危険因子を防ぐ ・心血管病がない ・脂質異常症がない ・高血圧がない ・糖尿病がない ・禁煙 強く関連
(Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, 生活習慣改善のモチベーション 5つの健康習慣は 非回復性睡眠とも関連する 非回復性睡眠 (PLoS One 2014) 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
睡眠にも注目! 睡眠で休養が十分とれている 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 はい いいえ or 非回復性 睡眠
非回復性睡眠の原因が生活習慣でなくても 介入することで、さまざまな疾患の予防に繋がる (PLoS One 2014) 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 冠動脈 疾患 (NEJM 2000, Circulation 2006) 蛋白尿 (Hypertens Res 2013) 2型糖尿病 (NEJM 2001) 全死亡 (BMJ 2008) 今年、PLOS ONEに認知症の発症も少ないことが報告されました。 脳卒中 (Arch Intern Med 2006) 癌 (Cancer Causes Control 2000, Arch Intern Med 2009, Prev Med 2012) 認知症 (PLoS ONE 2014) 突然死 (JAMA 2011) @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
不適切な睡眠は、さまざまな疾患との関連がある 睡眠時間 睡眠の質 CKD (Am J Kidney Dis. 2012) 肥満 (Sleep. 2008, Am J Epidemiol. 2006, Sleep. 2005, Sleep. 2004) 冠動脈 疾患 (Arch Intern Med. 2003) うつ病 2型糖尿病 (Sleep. 2007, Diabetes Care. 2003) 脂質異常症(Sleep. 2008) 高血圧(Hypertension. 2006)
新潟県は自殺死亡率が全国で2番目 26.1人 人口10万人あたり 人口10万人あたり 内閣府「平成25年の地域における自殺の基礎資料」より作図http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/toukei/tsukibetsu-h25.html
自殺の原因の4割は健康問題 内閣府「平成25年の地域における自殺の基礎資料」より作図http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/toukei/pdf/todofukenbetsu/15_niigata.pdf
@Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD 「寝ても疲れが取れないんです」 生活習慣は どうですか? 医療者 話を聞いてもらえて 嬉しかった。 患者さん 生活習慣、ちょっと 頑張ってみます。 非回復性睡眠の原因が生活習慣でなくても 話を聞いたり、 しかるべき所を紹介などできることはある。 実は会社がブラックで・・ 実は借金が・・・ @Minako Wakasugi, MD, MPH, PhD
睡眠にも注目! 睡眠で休養が十分とれている 5つの健康習慣 ①禁煙 ②体重管理(BMI<25 kg/m2) ③節酒 ④活発な身体活動 ⑤健康的な食事 はい いいえ or 非回復性 睡眠