集積回路工学研究室 岩淵 勇樹 秋田 純一 北川 章夫

Slides:



Advertisements
Similar presentations
第 7 週目: 周波数伝達関数とボード線図 周波数伝達関数 ボード線図 TUT, System & Control laboratory 1/16.
Advertisements

『わかりやすいパターン認 識』 第 5 章 特徴の評価とベイズ誤り確率 5.4 ベイズ誤り確率と最近傍決定則 発表日: 5 月 23 日(金) 発表者:時田 陽一.
生体情報を利用したオンライン認証システムに関する研 究 情報工学科 大山・山口・小尾研究室 学士課程4年田中 丈登.
新設科目:応用数学 イントロダクション 情報工学科 2 年前期 専門科目 担当:准教授 青木義満.
高精度画像マッチングを用いた SAR衛星画像からの地表変位推定
コンソールの利用 零点・極と時間応答の関係 安定性 過渡応答の特性
情253 「ディジタルシステム設計 」 (3)Constellation3
画像処理工学 2012年2月2日 担当教員 北川 輝彦.
復習.
時間-周波数分解と圧縮伸長を 用いたシャント音の解析
プロセス制御工学 3.伝達関数と過渡応答 京都大学  加納 学.
情253 「ディジタルシステム設計 」 (2)modem2
東京工業大学 機械制御システム専攻 山北 昌毅
デジタル信号処理①
デジタル信号処理③
ブロック線図によるシミュレーション ブロック線図の作成と編集 ブロック線図の保存と読込み ブロック線図の印刷 グラフの印刷
形状モデリングにおいて,任意の自由曲面を定義する必要のある場合がある.自由曲面の表現法について説明する.
情253 「ディジタルシステム設計 」 (4)WirelessComm4
担当 : 山口 匡 伊藤 祐吾 (TA) 宮内 裕輔 (TA)
首都大学東京 都市教養学部数理科学コース 関谷博之
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
デジタル信号処理④
ガウス誤差関数を利用した 収束の速いヒルベルト変換ディジタルフィルタ
羽佐田葉子 2007年3月24日 アクロス研究会@静岡大学
(ラプラス変換の復習) 教科書には相当する章はない
金沢大学 工学部 情報システム工学科3年 岩淵 勇樹
ー 第1日目 ー 確率過程について 抵抗の熱雑音の測定実験
ー 第3日目 ー ねじれ型振動子のブラウン運動の測定
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
文字画像の変形・生成に関する          研究 愛知県立大学情報科学部    情報科学研究科 大槻 汎   巣 宇燕   何 立風.
計測工学 復習.
システムモデルと伝達関数 1. インパルス応答と伝達関数 キーワード : 伝達関数、インパルス応答、 ステップ応答、ランプ応答
音信号表現 音声波形のデジタル化(PCM) サンプリング、標本化定理、量子化 ソースフィルタモデル
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
Computer Graphics 第3回 座標変換 芝浦工業大学情報工学科 青木 義満
Bottom-UpとTop-Down アプローチの統合による 単眼画像からの人体3次元姿勢推定
スペクトル法の一部の基礎の初歩への はじめの一歩
画像処理工学 2013年1月23日 担当教員 北川 輝彦.
卒業論文 重力波のデータ解析における 分散処理の必要性
多重ベータ分布を用いた音色形状の数理モデリングによる
6. ラプラス変換.
モデルに基づいた PID コントローラの設計 MBD とは モータ駆動系のモデリング モデルマッチング 5.1 節 出力を角速度とした場合
第7章 疎な解を持つカーネルマシン 修士2年 山川佳洋.
逐次伝達法による 散乱波の解析 G05MM050 本多哲也.
入力付きシステムとラプラス変換 微分方程式がラプラス変換で解けるのなら、 システム (状態変数表現): の解もラプラス変換で求まるはず。
システム制御基礎論 システム工学科2年後期.
基本システムのボード線図 ボード線図による基本システムの同定
量子力学の復習(水素原子の波動関数) 光の吸収と放出(ラビ振動)
ー 第3日目 ー ねじれ型振動子のブラウン運動の測定
Simulink で NXT を 動かしてみよう Simulink で NXT を動かす 微分値算出とフィルタ処理 ノーマルモード
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
第 6 章 :フィードバック制御系の安定性 6.1 フィードバック系の内部安定性 6.2 ナイキストの安定定理
電機制御工学 定量的制御編 清弘 智昭.
平面波 ・・・ 平面状に一様な電磁界が一群となって伝搬する波
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
4. システムの安定性.
「データ学習アルゴリズム」 第3章 複雑な学習モデル 報告者 佐々木 稔 2003年6月25日 3.1 関数近似モデル
第3章 線形回帰モデル 修士1年 山田 孝太郎.
第2回 標本化と量子化.
第9章 学習アルゴリズムとベイズ決定側 〔3〕最小2乗法とベイズ決定側 発表:2003年7月4日 時田 陽一
重みつきノルム基準によるF0周波数選択を用いた Specmurtによる多重音解析
落下水膜の振動特性に関する実験的研究 3m 理工学研究科   中村 亮.
定常剛体回転する宇宙ひもからの 重力波放射
1ーQー18 音声特徴量抽出のための音素部分空間統合法の検討
第 5 章 :周波数応答 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡
ソースフィルタモデル.
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
Presentation transcript:

集積回路工学研究室 岩淵 勇樹 秋田 純一 北川 章夫 H-7 閉曲線図形を利用した音色生成法 集積回路工学研究室 岩淵 勇樹 秋田 純一 北川 章夫

「音色」の入力インタフェース ⇒空間情報を用いた新しいインタフェースの必要性 ボタンやツマミによるパラメータ調整が主 自由な音作りには慣れが必要 ⇒空間情報を用いた新しいインタフェースの必要性 モーグ・シンセサイザーなどの昔ながらのインターフェイスがソフトウェア・シンセサイザーにも受け継がれている。

本研究の目的 「音色」の入力インタフェースは発展途上 タッチパネル製品の普及 (ニンテンドーDS、iPhone) ⇒平面的な入力インタフェースを生かした 音色入力の方法を提案

画像を用いた変換音楽 ほとんどは各軸の次元が違う 図形的特徴に忠実なシステムは皆無

解析信号の特徴 H 回転図形に対して 実数部のパワースペクトルが 常に等しい x(t) 実部 amplitude Im time y(t) Re 虚部 amplitude time z(t) 回転図形に対して 実数部のパワースペクトルが 常に等しい Im Im Im Re Re Re

ヒルベルト変換 オールパスフィルタ 負周波数で90°、正周波数で-90°位相変化 逆数関数(1/t)との畳み込み積分に等しい

解析信号 z(t) = x(t) + i y(t) y(t) = H[x(t)] (ヒルベルト変換)のとき Z(w) = 2U(w)X(w) →一般に「解析信号」とよばれる |Z(w)| w

提案システム1: 「形⇒音」の変換 この「音⇒形」の逆を考える パラメータ変換により、与えられた曲線を解析信号に近づける

境界追跡による擬似解析信号 x(t)= x(t) + i H[x(t)] h(t)= H-1[y(t)] + i y(t) シルエット図形 境界追跡信号 z0(t) x0(t) H[x0(t)] H ≠ y0(t) H-1[y0(t)] = x0(t) + i y0(t) x(t)= x(t) + i H[x(t)] h(t)= H-1[y(t)] + i y(t) z(t)が解析信号ならx(t)=h(t)

入力画像と輪郭線 F 画像1 画像2 F 負のスペクトル成分がある→解析信号でない

解析信号への近似(方法A) 近似解析信号 x0(t) x1(t) x0(t) x1(t) シルエット図形 h0(t) h1(t) y0(t) 挿入点を1点ずつ選び、最適の点を逐次挿入 →サンプル点挿入によりx(t)とh(t)との二乗誤差を最小化

シミュレーション結果(方法A) 画像1はほぼ合致 画像2は原信号から乖離 z100(t) x100(t) h100(t) z100(t)

シミュレーション結果(方法A) 負周波数成分は減ったが全ては消えない 局所最適解の可能性もある

解析信号への近似(方法B) シルエット図形 |Z0(w)| 2 |Z1(w)|2 z0(t) z1(t) F t w →サンプル点挿入により負周波エネルギーを最小化

シミュレーション結果(方法B) 方法Aとほぼ同様の結果 z100(t) x100(t) h100(t) z100(t) x100(t)

シミュレーション結果(方法B) 方法Aとほぼ同様の結果

提案システム2: 解析信号エディタ 解析信号+解析信号=解析信号 制御点をドラッグする度に解析信号を付加

まとめ 閉曲線図形を解析信号に漸近させる方法を提案 解析信号エディタを提案

今後の課題 エンベロープ制御 シーケンサ機能の追加

解析信号からの拡張 解析信号は任意の形状を表現できるか⇒? 「回転しても実部のパワースペクトルが常に等しい」という条件を拡張 ⇒周波数毎に正か負どちらかのみの周波数成 分をもつ 周期信号なら級数      で表現可(an∈Z, sn∈{-1,1})