SWCX : 0.25keV ROSATマップのどのあたりがSWCXか?

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SWCX : 0.25keV ROSATマップのどのあたりがSWCXか? Q and A 1 2014/6/1 SWCX : 0.25keV ROSATマップのどのあたりがSWCXか? Q: Sofue A: Ezoe

Q(祖父江) 添付は、Soft X, HI, Zodiacal light, Equatorial NP/SP を比較したものです 0.25 keV X raysはむしろ銀極付近のHIホールと相関しているように見えます。 偶然でなければ0.25 keVの大半は銀河ディスク起源のように見えます。

まず、geocoronaについて 江副さんのpptのp7を引用させていただきます。 (三原) まず、geocoronaについて 江副さんのpptのp7を引用させていただきます。 このように最初All-skyマップを作ったら、スキャンの筋がいっぱい出た(とはいっても緑のレベル)。これがgeocoronaのSWCXのX線の影響ということで、太陽風の強い時期を除いて作ったらきれなマップになった。定常geocorona成分としては青レベル以下であろう。Geocorona SWCXは太陽風の強い時期を取り除けば、除外できる。

Helio SWCX の ROSAT 1/4 keV map への寄与計算の結果を2つ ①Robertson, Cravens, Snowden (2003) の見積もり。 論文にはなっていないようなので学会発表のスライドを2ページ抜粋。 p1: heliolatitude, longitude で書いた太陽圏の H, He, による SWCX、geocorona SWCX (定常成分)、そしてそれらの合計です。 geocorona SWCX の定常成分(LTE や Fujimoto et al. などの 増光的な成分ではないもの)は太陽圏に比べておそらく桁で低いと思われています。 また helium focusing cone、geocorona などの構造のため空間分布には特長が出ています。

← 高いところでもたかだか320. ← このコントアでは青いレベル。 ← 銀河面放射はほとんどなくなる。右上(l=-90から-180, b=45)が下がる。 p2: これらを galactic coordinate に直した場合の map。 構造が残りますが、強度的には ROSAT 1/4 keV map の全てを説明することはで きないと見積もられています。空間分布も違うように見えます。

helium-like Ovii (ROSATでは 3/4keVバンド) (三原) なのでROSAT ¼マップの大部分は、銀河系の構造(LHB)と考えてよいようだ。 かたや、左上の明るい部分を1/4バンドを含め観測したWisconsinのカロリメータ実験(松岡ppt p9 で引かれた Crowder,S.G.+ 2012 )では、(以下abstractから編集。) helium-like Ovii  (ROSATでは 3/4keVバンド) The observed centroid of is 568+2−3 eV. thermal emission 568.4 eV, charge exchange 564.2 eV are expected. ここでCXでは太陽風の?ドップラー(2000km/s)のため輝線エネルギーが変わる。 thermal emission appears to dominate for this line complex. (>32% thermal emission for Ovii ) The dominance of thermal emission is consistent with much of the high-latitude Ovii emission originating in 2–3×106 K gas in the Galactic halo. (銀河ハロー起源) Cvi  (ROSATでは 1/4keVバンド) The observed ratio of Cvi Lyγ to Lyα is 0.3±0.2. 0.04 for thermal emission, 0.24 for charge exchange are expected. indicating that charge exchange must contribute strongly to this line therefore potentially contribute to the rest of the ROSAT 1/4keV band, which is usually associated with 106 K emission from the Local Hot Bubble. (>20% from charge exchange for C vi). ここですね。 前頁(P2の図)では「ROSAT ¼マップのレベル1200のうち280(23%)はHelio SWCX」abstract http://adsabs.harvard.edu/abs/2003AGUFMSH11C1126R では「25% at high galactic latitudes」という見積もりでしたが、 ここでは>20%。ということはコンシステントですね。(25%くらいがHelio SWCXで、75%がLHB)

②Rosine Lallement (Koutroumpa の師匠) による Heliospheric SWCX だけの見積もり Fig 1 :①の研究と似たような結果になっていて、 強度も factor 1.5 程度でしか変わっていないように見えます。

Fig 2, 3 が ROSAT bandとの強度分布の比較で、方向によって変わりますが、やはり 全てを説明するまでには至っていないという結論です。 Fig 2 caption : In a number of regions the ROSAT emission is stronger or much stronger than the heliospheric emission, even in this “maximum” contamination case. Fig 3 caption : At high galactic latitude the emission is in average twice the maximum heliospheric contribution.

注意点として、これらは寺澤先生が研究会でご紹介された例の IBEX リボン (高速中性子の空間分布)の結果が出る前なので、今後、多少変わる可能性が あるのかもしれません。勉強が必要ですが、モデル化すると面白そうです。