第1回家庭医療後期研修プログラム認定と指導医養成のためのワークショップ 2006年5月27~28日 全共連ビル・東京

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第1回家庭医療後期研修プログラム認定と指導医養成のためのワークショップ 2006年5月27~28日 全共連ビル・東京                              英国の家庭医認定方法MRCGP[INT] Development Days 報告+α 公立大学法人 福島県立医科大学 地域・家庭医療部 教授 葛西龍樹 Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT]とは何か       英国家庭医学会Royal College of General Practitioners (RCGP)の専門医・正会員(MRCGP)の認定方法と同じスタンダードで、各国の実情に合わせて家庭医療専門医を認定できるよう支援するプログラム Kuwait, Oman, Burnei, South Asia (Afghanistan, Bangladesh, India, Nepal, Pakistan, Sri Lanka), Dubai, China, Malta, … IDA (International Development Advisor) EDA (Exam Development Assessor) Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT]とは何か       英国家庭医学会Royal College of General Practitioners (RCGP)の専門医・正会員(MRCGP)の認定方法と同じスタンダードで、各国の実情に合わせて家庭医療専門医を認定できるよう支援するプログラム Kuwait, Oman, Brunei, South Asia (Afghanistan, Bangladesh, India, Nepal, Pakistan, Sri Lanka), Dubai, China, Malta, … IDA (International Development Advisor) EDA (Exam Development Assessor) Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT] Development Days 24, 25 & 26 April 2006 Venue: Royal College of General Practitioners, London, UK “Expanding your local capacity, while continuing to raise standards” A role of the new MRCGP[INT] Assessment Bank Day one: Item writing workshops to develop and refine skills Day two: An exploration of contemporary issues concerning local and international assessment Day three: Quality assurance issues and launching a co-operative MRCGP[INT] Assessment Bank Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT] Development Days Day 1 Welcome. Our aims & some objectives for each of the next three days Introduction of the participants Workshop on applied knowledge multiple choice papers Workshop on structured clinical skills assessment Workshop facilitator feedback on the emerging issues Summary of the end of the day Writing of reflective journal London Eye Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT] Development Days Day 2 Welcome back. Summary of outcomes of previous day Review of aims & objectives of this day “Extending the Oman examination” “Flying alone – Brunei 2005” “Blueprinting a South Asia Curriculum ” Blueprinting issues in your assessment (SGD) “Workplace assessment with the new MRCGP” Workplace assessment and your examination (SGD) “Equal Opportunities, diversity, and fairness to candidates” Inclusion and exclusion – your local issues (SGD) Summary. Writing of reflective journal Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

MRCGP[INT] Development Days Day 3 Welcome back. Review of aims & objectives MRCGP[INT] in relation to PMETB standards for UK General Practice training “Delivery of an examination in Kuwait” Delivering your examination (SGD) Reflective practice: “Burning issues” “The MRCGP[INT] Assessment Bank - the work of the Development Group” The MRCGP[INT] Assessment Bank - your local needs for capacity planning and quality assurance (SGD) Business planning: Principles for the MRCGP[INT] Assessment Bank Those “Burning Issues” Farewell. Complete reflective journal and commentary Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

JAFM家庭医療後期研修プログラムの構造 家庭医療で向上させるアウトカム 「家庭医」を特徴づける能力 家庭医が持つ医学的な知識と技術 すべての医師が備えるべき能力 Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

家庭医療で向上させるアウトカム 医療の安全性 利用者の満足・健康改善 診療・教育母体の経営・マネジメント 地域の活性 医療制度改革への貢献 医療の安全性  利用者の満足・健康改善 診療・教育母体の経営・マネジメント 地域の活性 医療制度改革への貢献 デリバリーとファイナンス 家庭医としての満足度・QOL Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

「家庭医」を特徴づける能力 患者中心の医療の方法 家族志向型の医療 包括的・継続的かつ効率的 地域包括プライマリ・ケア 患者中心の医療の方法  家族志向型の医療 包括的・継続的かつ効率的 地域包括プライマリ・ケア Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

家庭医が持つ医学的な知識と技術 2.高齢者のケア 3.終末期のケア 4.女性の健康問題 5.男性の健康問題 6.健康増進と疾病予防   1.小児・思春期のケア  2.高齢者のケア  3.終末期のケア  4.女性の健康問題  5.男性の健康問題  6.健康増進と疾病予防  7.リハビリテーション  8.救急医療  9.メンタルヘルス 10.臓器別問題* 11.その他  * <臓器別問題>   心血管系   神経系   皮膚   代謝・内分泌・血液系   呼吸器系   泌尿器・生殖器系   リウマチ疾患・筋骨格系   外傷   耳・鼻・のど   眼   消化器系 心血管系   神経系   皮膚   代謝・内分泌・血液系   呼吸器系   泌尿器・生殖器系   リウマチ疾患・筋骨格系   外傷   耳・鼻・のど   眼   消化器系 Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

すべての医師が備えるべき能力 診療に関する一般的な能力 利用者とのコミュニケーション プロフェッショナリズム 組織・制度・運営に関する能力 表3 すべての医師が備える能力 Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

ブルー・プリンティング Blueprinting 急性 慢性 未分化 心理・社会 予防・生活 その他 小児思春期 高齢者 終末期 女性 男性 健康増進 リハビリ 救急 メンタル 心血管 患者中心の医療の方法  家族志向型の医療 包括的・継続的かつ効率的 地域包括プライマリ・ケア小児・思春期のケア  2.高齢者のケア  3.終末期のケア  4.女性の健康問題  5.男性の健康問題  6.健康増進と疾病予防  7.リハビリテーション  8.救急医療  9.メンタルヘルス 心血管系   神経系   皮膚   代謝・内分泌・血液系   呼吸器系   泌尿器・生殖器系   リウマチ疾患・筋骨格系   外傷   耳・鼻・のど   眼   消化器系 Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

ブルー・プリンティング Blueprinting 患者中心、家族志向 包括・継続・効率、地域包括 急性 慢性 未分化 心理・社会 予防・生活 その他 神経 皮膚 代・内・血 呼吸 泌尿生殖 リウマチ 外傷 耳鼻のど 眼 消化器 domains problems 6W1H knows, knows how, shows how, does 心血管系   神経系   皮膚   代謝・内分泌・血液系   呼吸器系   泌尿器・生殖器系   リウマチ疾患・筋骨格系   外傷   耳・鼻・のど   眼   消化器系 systems Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

ブルー・プリンティングの重要性 研修プログラム 評価システム 急性 慢性 未分化 心理・社会 予防・生活 その他 神経 皮膚 代・内・血 呼吸 泌尿生殖 リウマチ 外傷 耳鼻のど 眼 消化器 研修プログラム 心血管系   神経系   皮膚   代謝・内分泌・血液系   呼吸器系   泌尿器・生殖器系   リウマチ疾患・筋骨格系   外傷   耳・鼻・のど   眼   消化器系 評価システム Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

家庭医を養成をしたいですか? どんな家庭医を? [臨床能力] だれが? [指導医] どこで? [研修施設] どのように? [指導体制] どんな家庭医を? [臨床能力] だれが? [指導医] どこで? [研修施設] どのように? [指導体制] ・・・普通はこのぐらいでしょうが、さらに・・・ 何人? [マンパワー] いつまでに? [将来計画] なぜ? [ニーズ] What, where, who, when, how, why 誰が who? 誰に whom? いつ when? どこで where? 何を what? どのように how? Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

十年後の福島県に求められる家庭医数 県内10カ所の診療所それぞれに 家庭医2人+後期研修医2人 県内5カ所の中小病院それぞれに (産科医・小児科医のパートナーができる) 県内5カ所の家庭医療学センターそれぞれに 上級指導医2人+家庭医2人+後期研修医4人 合計 上級指導医10人、家庭医40人、後期研修医50人 What, where, who, when, how, why 誰が who? 誰に whom? いつ when? どこで where? 何を what? どのように how? Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

ミッション・インポッシブル in 福島? 後期研修医80人(うち他科ローテーション30人) 家庭医50人(うち国内外留学10人) 1年目25人(5人×5センター) 2年目20人(5人×4センター) 3年目20人(5人×4センター) 4年目15人(5人×3センター) 家庭医50人(うち国内外留学10人) 1年目12人(4人×3センター) +4人 2年目8人(4人×2センター) +8人 3年目6人(6人×1センター) +4人 4年目1人(1人×1センター)+3人 上級指導医10人(MRCGP 2人を含む) Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

このワークショップ参加者への期待 ブループリンティングに着手しよう 私たちが養成する家庭医の社会での役割を考えよう 研修プログラムと同時に評価システムも構築しよう 今から認定医試験を準備しよう 地域の実情に合わせた必要家庭医数を見積もり、そこから逆算して研修プログラムのグランド・デザインを作り、実践しよう What, where, who, when, how, why 誰が who? 誰に whom? いつ when? どこで where? 何を what? どのように how? Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006

福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療部(福島家庭医療学センター) 福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療部(福島家庭医療学センター)  〒960-1295 福島市光が丘1番地 TEL: 024-547-1515 FAX: 024-547-1516 e-mail: ryukikas@fmu.ac.jp URL: http://www.fmu.ac.jp/ 「家庭医療 ~家庭医をめざす人・家庭医と働く人のために~」(ライフメディコム、2002年) 「スタンダード家庭医療マニュアル」(永井書店、2005年) 「テイラー家庭医療実践マニュアル」(医歯薬出版、2006年) 「マクウィニー家庭医療学」(永井書店、2006年) Department of Community and Family Medicine, Fukushima Medical University: R Kassai 2006