1 業績測定システム 財務管理システムの限界 2 反復管理 3 要約 第10章 業績測定 1 業績測定システム 財務管理システムの限界 2 反復管理 3 要約 はじめに 財務業績は、重要であるがそれは、組織業績のほんの1側面を表している。ここでは、財務以外の説明する。 業績測定の目的は、実行戦略を支援することである。
1 業績測定システム 業績測定システムの目標は、戦略の実行にある。 1 業績測定システム 業績測定システムの目標は、戦略の実行にある。 業績尺度は、現在および将来の会社の重要成功要因を表しているものと見ることができる。 図表10-1は、業績測定システムの設計の枠組みである
財務的業績管理システムの限界 財務的業績尺度に依存することから生まれる逆機能的な問題 1)長期を犠牲にして短期的な行動を促す 2)長期的な投資やリスクの高い投資を回避する傾向 3)SBUと本社のマネジャーのコミュニケーションを歪める。 4)データを改ざんするようにマネジャーを動機づける可 能性が生まれる。
業績測定システムの設計のための枠組み 何を測定するのか 何を報酬の対象にしたのか 何をさせたのか 何に報酬を与えるのか 戦略
一般的な考察 計器操作のダッシュボード(操縦席)と経営との類似性を検討しよう。 計器は、必要と十分な、バランスをとった数必要である。 ある行為は、速度を上げ、目的地点へのオンタイムな到着を保障するが、燃費などの経済性をしばしば、無視し、また、自然環境に余分な負荷を与える。こられトレードオフを見るに、複数の計器・業績の測定が必要である。
バランス・スコアカード 非財務と財務尺度の業績測定への活用 1)財務の視点 2)顧客の視点 3)内部事業過程の視点 4)イノベーションと学習の視点 BSCは、著者におれば、古いワインを新しい器に入れたものであるという。
業績測定システムの追加的考察 ステイクホルダーのニーズを満たすために、 次のような要件を含む:1)アウトカム、2)原因測定尺度、3)財務・非財務尺度、それに4)内部・外部尺度
アウトカム指標と原因測定指標 アウトカムは、遅行指標でもあり、結果を測定するものである。利益はその一例である。 原因測定尺度は、先行尺度(指標)とも呼ばれ、サイクルタイムやスループットといった、アウトカムを出すための原因となる作用因を明らかにしている。 これらは、因果関係としては、単純なものでなく、先行指標を見ることで、アウトカムへの達成を管理できるが、しばしば、それは、単純しすぎる過程にたっている(例えば、ある工程のサイクルタイムの改善は、スループットの増加に必ずしもつながらない(TOC理論)。
財務指標と非財務指標 ゼロックス、IBMさらには、クライスラーの1980年代の失敗は、ビジネスモデル、品質経営、イノベーションなど言われているが、 基本的には、経営が新しい環境変化を経営指標から先読みできなかったことにある。 日本では、ダイエーの土地含み経営、東芝・NECなどのDRAM経営と総合電機経営の乖離
内部指標と外部指標 業績指標は変化を促す 内部指標と重視し、外部指標を省みない経営がしばしば、問題になっている。 例えば、歩留率と顧客満足のバランス。 業績指標は変化を促す 1)業績測定システムのもっとも重要な側面は、戦略に一致するように組織が行動する上での経路上の作用因(手段)とアウトカムを測定できる能力にある。 2)測定指標は、戦略にリンクすることから、戦略特定的、組織特定的である。 3)業績測定指標は、原因と結果をつなげるという意味では、財務と非財務の指標をリンクするものである。 4)業績測定指標は、戦略を行動へ変換するツールである。
指標間の因果関係 視点 指標 革新と学習 製造技能 検定級 内部指標 期初歩留率 工程別歩留率 顧客満足 顧客満足調査 反復比率 指標間の因果関係 視点 指標 サブ指標 革新と学習 製造技能 内部指標 期初歩留率 顧客満足 顧客満足調査 財務視点 収益・成長 検定級 工程別歩留率 反復比率 製品別 売上伸率
重要成功指標 非財務尺度として、重要成功要因と見られる指標を検討する。 1)顧客対象成功指標 2)内部事業過程成功指標 設備利用率 設備利用率 納期遵守率 在庫回転率 品質—製造品質あるいはサービス品質 サイクルタイム
業績測定システムを実行する ステップとして4段階ある 1)戦略を定義する 2)戦略に必要な指標を定義する 3)指標と結果を頻繁にレビューする
業績測定システムの実施上の課題 1)非財務指標と成果との弱い相関 2)財務成果の固執する 3)指標の改訂されない問題 4)多すぎる指標の問題 5)トレードオフを明らかしていない
測定の実務 測定指標のタイプ 33%の企業しか、イノベーションや変革指標をもっていない 指標の質 指標の価値と品質に大きな課題がある、とりわけ、イノベーション指標と報酬の関係。
2 インタラクティブ・コントロール この言葉は、変化する動態的な環境に身をおく企業における学習組織を前提においたコントロール・システムの提案していること。 インタラクティブコントロールの目的は、学習組織の創造を容易にすること。 (顧客の嗜好、技術、競争者、ライフスタイル、代替製品、などの変化)は、組織のルールを素早く変えることを必要とする。 インタラクティブコントロールの5つの特性 1)戦略的不確実性(基本的な環境変化)の挙動をしめす情報の存在 2)上級マネジャー(社長、常務、専務)がかかる情報を重視する 3)全てのマネジャーがその変化情報に注視する。 4)将来の戦略立案に関与する全てのマネジャーが、その情報について議論する。 5)データ、仮定、行動について討議、行動などについて直に会合を行う。
要約 業績測定システムは、戦略を行動につなげるメカニズムを提供する。 マネジメントコントロールの主要な役割は、選択された戦略の実施を支援することである。 戦略とマネジメントコントロール情報とが、密接に関連する場合をインタラクティブコントロールと呼ぶ。 インタラクティブコントロールは、MCと別のシステムでなく、それの統合的な部分である。