健康サービス産業創出支援事業 平成16年3月 商務情報政策局 サービス産業課
健康サービス産業モデル事業 実施スキーム 経済産業省 民間法人等 経済産業局 審査委員会 健康サービス産業モデル事業 実施スキーム 経済産業省 民間法人等 委 託 設 置 ③とりまとめ・提出 ⑥採択決定 (6月下旬予定) ④審査依頼 経済産業局 審査委員会 ②応募(締切:4月20日) ⑦委託(6月下旬~予定) ①公募(3月18日) ⑤ヒアリング(5月下旬予定) 地域活動組織 (保険者、企業、大学、医療・福祉機関、自治体等により組織されたコンソーシアム)
事業の狙い ● 健康作りプラットホームの構築 ○ 保健・医療・福祉の 連携不足 ○ 健康に関する根拠不足 ○ 保健・医療・福祉の 連携不足 ○ 健康に関する根拠不足 ○ 保険者機能の脆弱性 ○ 利用者の選択を通じた 競争を阻害する規制 ○ 予防インセンティブの ない公的保険制度 ● 健康作りプラットホームの構築 (ネットワークの形成、情報化、技術開発) ● 根拠に基づく健康増進サービスの確立 (EBHの確立) ● 人材育成の推進 ● 個人のエージェントとしての保険者機 能の強化 ● 制度改革の推進 ※「骨太方針2003」「若者自立・挑戦プラン」「e-Japan重点計画2003」にも、健康サービス産業創出が位置づけられているところ。 公的保険医療費の増加の抑制 高齢者の社会参画の促進 産業・雇用の創出
健康サービス産業の発展に向けた環境整備 - 健康サービス産業の発展を促進していくためには、①保健・医療・福祉に加え、スポーツなどを含めた地域における幅広い健康サービス産業の連携の支援、②健康増進に係る研究活動の深化、健康関連技術開発の促進、③公的保険制度の在り方や医療・介護を含めた健康サービスの創出を阻害している規制の見直しなど、健康サービス産業創出に向けた総合的な取組が不可欠。 大学 医療機関 その他 連携 個人 健康づくり支援シス テムの開発、健康増 進に係る研究 <検査・健診センタ-> 健診情報 健康ICカ-ド(診療・健診 履歴、電子健康保険証等) <診療所、地域中核病院等> 診療情報 <地方自治体> 健診情報、健康管理情報 スポーツ施設 フィットネスクラブ リゾ-ト施設 健 康 指 導 健康プログラム 健康機器 地域給食 センタ- ウェルネス マネージャー 保健組合 個人健康DB 民間サービスの活用 制度改革
事業の概要 平成16年度予算案原案:19.8億円(新規) 健康増進・疾病予防への国民意識の高まり等を背景として、健康サービスに対する潜在的ニーズは極めて大きいものがある。しかしながら、こうしたニーズに応えられるサービスが十分提供されていないのが現状である。 このため、新たな健康サービスの創出を図るため、先進的な健康サービス提供体制構築支援を行う。 具体的には、地域住民等に対する新たな健康サービス提供のための事業構築プロジェクトを全国から発掘し、その中から、①事業の先進性・モデル性、②健康増進効果・医療費削減効果、③雇用創出効果、④事業の継続性等を総合的に判断した上で、特に優れたプロジェクトを選定し、先駆モデル事業として、その事業の具現化のための人材育成、情報システム開発、健康増進プログラムの開発等を実施するとともに、その成果の普及を図る。
モデル事業の例①:高齢者に対する地域コミュニティ総合健康支援システムの構築 高齢者は日常生活において精神面・肉体面で様々な支援を必要としている。地域コミュニティにおいて情報技術等を活用した高齢者の支援を総合的に行い、高齢者が生きがいをもって楽しい日々を送れる環境を整備していくことは、高齢者の健康寿命を延ばしていく上でも大きく寄与するものと考えられる。例えば、地域において高齢者に対する様々なケアサービスを提供する「高齢者支援センター」を整備し、本人またはその家族が、これを容易に利用できれば、高齢者にとって安全・安心な地域コミュニティの形成が進むものと考えられる。
健保組合 健康サービス会社 福祉施設 フィットネス 連携 協力 産業 個人健康DB 医療機関 給食産業 大学・その他 住宅産業 対象者 モデル事業の例②:健保組合による健康サービスの提供 健保組合は拠出金の急増により、現在約9割が赤字財政となっている。今後、保健事業の内容を保養所運営等から、健康指導等、医療費削減に直接・間接に結びつく事業へとシフトすることが重要である。例えば、レセプト情報等を収集分析し、被保険者ひとりひとりの状態に即した健康指導を健康サービス会社等と連携して実施することにより、効果的な健康増進事業が提供できるものと考えられる。 健康サービス会社 福祉施設 フィットネス 連携 健保組合 協力 産業 個人健康DB 医療機関 給食産業 大学・その他 住宅産業 サービス提供 医療機器 対象者 メーカー
モデル事業の例③:情報技術を活用した広域ネットワークの構築 健康診断結果は自治体や職場などで管理されており、自己負担で受診する人間ドック等の情報を含めて個人の健康診断情報が散在している。さらに、これらの情報のポータビリティがないために、転出、転職すると過去情報の一貫性が保てないとの問題もある。 個人健康診断データベース(「私の健康履歴」)を作り、健康診断情報を個人単位で一貫して管理する仕組みを地方自治体レベルで構築することにより、健康診断結果を分析し、個人の健康状態を経年的に把握することが可能となる。 カルテ開示に積極的な医療機関は、診断結果、検査結果、画像写真等を記録・添付する「私のカルテ」を作成しているが、「私の健康履歴」と「私のカルテ」を一体的に管理することで個人の健康と疾病に関する情報全体を把握でき、診断や健康指導に反映できる。 さらに「私の健康履歴」「私のカルテ」の情報をベースに生活習慣、運動量、食生活等のデータを加えて、テーラーメイドの健康改善プログラムを作成し、フィットネスクラブ、健康指導、配食等の各種サービス事業者がそのプログラムの実施をサポートすることが考えられる。
モデル事業の例④:地域資源を活用した健康プログラムの提供 温泉、森林、海洋等の地域資源を活用した健康サービスを提供することで、新たな健康サービス産業の創出と当該地域の振興を図る事業が考えられる。例えば、温泉地では健康増進のための温泉プログラムに加え、タラソセラピー、森林浴等を提供することで観光振興を図るとともに、地域住民の健康増進にも寄与できる。国内リゾートや開発を中断したゴルフ場などを活用して健康プログラムを提供する民間サービス事業の形態も考えられる。 近年、X線CTやPET(陽電子放出断層像)を用いて部位精密健康診断を行う医療機関が増えており、中には受診までに数ヶ月待ちという施設もある。これらの高度健診プログラムを組み合わせ、最先端の健康診断とリラクゼーション、心身の健康づくりを同時に提供するサービスや、これに体験農業やエコツーリズム的要素を加えたり、公民一体となったコミュニティビジネスの仕組みにより低料金でサービス提供を行うことも考えられる。
支援事業の内容 ① 事業化基本計画策定事業 健康サービス提供体制の構築の具現化に向けた実施計画の策定 ② コンソーシアム基盤整備事業(事業具現化事業) 健康サービス提供の中核となるコンソーシアム(企業、大学、保険者 等)による人材育成・指導、情報システム開発等の実施 ・プロジェクト事業の選定基準 ①事業の新規性、②産業・雇用創出効果、③事業の継続性、④他地域 への波及効果等を総合的に判断。