韓国ガラスびん容器使用実態と 制度による市民運動 2005. 4 KIM, Mihwa (ごみ問題解決のための市民運動協議会 事務局長)
1.韓国のガラスびん使用の歴史 韓国でガラスびん容器使用の歴史は古く、約 1600年前の新羅時代(BC4~5世紀頃)に記録がある 現在慶州博物館や中央博物館などに展示されているガラス容器類は新羅古墳적석목곽분で出土される 新羅王家で主に使われていた物品が、約30個現存している 한국은 유리병으로 된 용기를 사용한 역사적 흔적은 약 1600년 전 신라시대인 BC 4~5세기경으로 기록되고 있다. 현재 경주박물관이나 중앙박물관 등에 전시돼 있는 유리용기류는 신라고분 적석목곽분에서 출토된 것으로 왕가에서 주로 사용된 물품으로 지금은 30개 정도가 있다.
2.韓国最初のガラスびん類 絵2.有紋ガラス봉수びん 絵1.青色ガラスコップ
3.2003以前韓国ガラス瓶制度 韓国のガラスびんリサイクル制度は 、2002年まで空きびん保証金、預置金、負担金制度の3種複合運営 ー酒類は酒税法21条による国税庁空きびん保証金 ー清凉飲料食品衛生法20条による福祉部空きびん保証金 ー農薬びん (国費30, 地方費30, 農薬上40% ー空きびん保証金 ー廃棄物預置金『자원의절약과재활용촉진에관한법률』による環境部の預置金制度も- 薬びんなど ー廃棄物負担金『 자원의절약과재활용촉진에관한법률 』 による環境部の負担金制度も- 化粧品容器で実施
4.2003年以後のガラスびん制度 2003年から環境部、保健복자部、 国税庁がそれぞれ運営してきた制度を環境部で一元管理する 現在、ガラスびん容器類は、びん容器保証金制度、 EPR制度、廃棄物負担金制度の3段階で管理されている びん容器保証金制度:酒類びん、飲料水びん 廃棄物負担金 : 化粧品容器 EPR : ドリンクびん、薬品びん、牛乳びん、小型飲料水びん EPR 容量算定は、その年の生産量によって % 策定
5.廃ガラス発生量と再活用量 2000年 2001年 2002年 2003年 廃ガラス 発生量 (千トン) 731 738 794 756 2000年 2001年 2002年 2003年 廃ガラス 発生量 (千トン) 731 738 794 756 再活用量 492 504 587 530 リサイクル率(%) 67.4 68.3 73.9 70.
6.廃ガラス回収販売量 2000年 2001年 2002年 2003年 合 計
7.廃ガラス 破損割合 2000年 2001年 2002年 2003年 合 計
8.廃ガラス 再使用率 2000年 2001年 2002年 2003年 合 計
9.びん容器保証金制度の問題点 びん容器保証金の未返還金が増加している 消費者のびん容器保証金制度の利用が少ない 利用の少ない原因は、びん容器保証金制度費用が小型 20ウォン、中型50ウォン、大型100ウォンと低く、利用インセンティブ効果が小さい 消費者の不満点:びん容器保証金の金額が少なく、受け取りが恥ずかしいなどの理由で、返還インセンティブをあまり感じられず、小売商の返還時の対応が不親切だという不満がある 小売商の不満点:他の場所で購買した容器に対する保証金返還への拒否感、空きびん取り扱いに対するインセンティブの不足などによる不満がある 未返還保証金の性格と運用方法に対する利害関係者の利害衝突:未返還保証金の企業体の違約金処理に対する利害の衝突
10. 未返還保証金 (単位 : 億ウォン) 区分 未返還保証金 集計額 回収率 未返還/ 発生額 2000年 18 98.6% 0.8% 区分 未返還保証金 集計額 回収率 未返還/ 発生額 2000年 18 98.6% 0.8% 2001年 136 95.0% 5.3% 2002年 91 96.2% 3.5% 2003年 26 97.5% 1.1% 合計 270 96.8% 2.8%
11. 韓国ガラス容器使用の失敗事例 1980年代ガラスびんは飲料容器、牛乳びん、酒類など 90%以上に使用されていたものの、1990年代以後は紙やPET、PE材質に移行 ガラスびんが他の材質に移行した製品の中で、牛乳びんは、90年代以後 100%が紙・プラスチックに移行 飲料水びんは、70%以上がプラスチックびんに移行 ビールびんも、2003年から家庭用ビールびんがプラスチック複合材質に移行し、現在は30%以上のマーケットシェア ガラスびんがプラスチック、紙に移行した原因は、流通費用と回収費用の節減と、携帯の簡便さ
12. びん容器の材質変更で現れた問題 牛乳びんが紙に移行したことで、年間 50億個の紙パックがごみとなり、1,000億ウォンの펄프수입 지출이 되고 있음 PETビールびんは、ビールの保管と適正温度維持のために茶色容器として製作され、リサイクルも不可能。発売開始から8ヶ月後に、維持費上昇を理由に価格が引き上げられる ビール会社は容器変更を秘密裡に推進し、事前情報がない状態で市民団体は反対運動も出来ず これらは全て、びん再使用に対する法制度的な規定がないため(リサイクルに対する制度はあっても再使用義務率なし)
13. ビールPETびん入れ替えで値上げ PETビール(1.6L) びんビール(500ml)
14. 市民団体のガラスびん活用運動 1.牛乳びん活用運動のための全国ネットワーク活動(全国12地域)-約5,000人が施設見学 : 牛乳パックリサイクル業社、びん生産業社、びん牛乳生産業社見学、牛乳びんと牛乳パックの環境性と経済性に関する比較分析、牛乳びん活用運動実践戦略及び課題の発見 2.牛乳びん活用キャンペーンーソウル、京幾、安養、光明、浦項、釜山、馬山、大田など8地域の学校・団体と連帯、牛乳びん活用試飲会、展示会、牛乳びんとパック比較遊び, 2000ヶ所学校, 企業で署名募集運動 3.牛乳びん活用運動広報映像物製作―牛乳びん活用広報物製作配布(学校、企業) 4.びん牛乳利用事業所2000ヶ所募集―牛乳利用大型給食所事前調査、びん牛乳に対する説明会약정식 체결(三星電子水原事業場, 浦項製鉄企業, 小学校, 子供の家等)
5.牛乳パック処理実態調査―学校を中心にパック処理実態を調査、学校で排出されたパックがの処理工程の追跡調査、環境部を通じた各業社別パックリサイクル実績と比較、企業、軍部隊の紙パックリサイクル率の調査 6.乳加工業社へのびん生産運動―乳加工業社に牛乳びん活用運動の活動方向を広報, びん牛乳を生産するように業社説得、嶺南牛乳 びん牛乳で生産する成果 7.牛乳業者 びん牛乳生産拡大―地域別で牛乳業者との懇談会を何回か実施し、びん牛乳生産に対する具体的な接近と方案を模索 8.サイバー市民行動署名運動、抗議メール送信など市民を対象に広報空間を活用
15. びん牛乳生産運動結果 びん牛乳生産業社の説得が困難で成功したのは1社だけ 他業社では、政府が生産ラインの入れ替え費用を提供すれば参加という返事もあった 制度的に生産ライン入れ替えのための政府補助金は、今は実現せず 嶺南牛乳が、びん牛乳を生産したがびん回収が難しくて以後腰砕けになる
17. 最後に ガラスびん再使用経済性分析の結果、分別排出、収集・運搬及び選別費用、洗浄などの環境汚染費用のすべてにおいて社会的費用は、リサイクルに比べて高い しかしリサイクル生産費用と新規資源使用を勘案すれば、再使用費用節減効果はきわめて高い 結論として、リユースびんの利用が一番費用の面でも効果的 韓国ではビールびん、飲料水びんの材質変更を阻むことができなかったが、日本では再使用容器拡大運動が成功することを願う