群読って何?-「声の文化活動」ー 『日本群読教育の会』 常任委員 小川 悟.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
中学校 高校 小学校 「言語活動の充実」を意識した授業につ いて (対象者:小学校 178 名、中学校 68 名、高校 30 名の国語指導者、計 276 名) 児童・生徒、指導者の意識調査の結果 (単位 % ) 平成 21.
Advertisements

明智中学校の紹介 明智教室 中学3年  原田 沙也加 明智中学校の紹介 明智教室 中学3年 原田沙也加です。よろしくお願いします。
平成19年度 「長崎県国語力向上プラン」 地区別研修会
大学入門講座の 実施に向けて ●桑折範彦   
初めての『群読』 ー声の文化活動ー 講師デビュー講座 『日本群読教育の会』 常任委員 小川 悟.
平成23年度 新通小学校 学校説明会 今年度 ここに力を入れていきます.
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
今からでも間に合う! マイナンバー対策を最短で実現する方法 -奉行シリーズによるマイナンバー対応-
子どもたちが夢と希望を持ち、地域と密着した学校
  100年プロジェクトについて ITネットワーク・アシスト・たかおか  発表者  石王丸 夏陽子.
スポーツプロモーション第二回 スポーツ振興・キャンペーンの紹介 発達科学部人間行動学科身体行動論コース  d 八重樫将之.
メデイアと現代社会 田村貴紀.
質問-057 ( Ksp社 TSセンター :U.K 様 ) ゲストブック訪問者 様
7.幼稚園教育要領と領域「環境」 瀧川 光治.
想像しよう 大連市第16中学校 鄧妍.
相互評価システムの開発と大学情報科目における利用 柴田好章(名古屋大学大学院) 小川亮(富山大学教育学部)
学校家庭クラブ活動と ホームプロジェクト.
マイブームを プレゼンテーションしよう! 高校1年 社会と情報④.
平成26年度 鶴ヶ島市立新町小学校グランドデザイン めざす学校像 一人ひとりが輝き、確かな学力が獲得できる学校
プレゼン資料(進行者用・研修者用) 校内研修会 学級の人間関係づくり② ~ SSTとアサーショントレーニング ~
【コーチング体験セミナー】 自分が変われば、相手も変わる! 人間関係・コミュニケーションが劇的に変わり、
日本大学工学部 土木工学科 学籍番号: 吉田 樹央
平成26年8月30日 すべての団員が 楽しく活動できるために 荒谷台スポーツ少年団.
教育研修センター通信 ☆情報教育夏季研修☆(7/23,24 8/22実施) ☆人権教育研修☆(7月25日実施)
新聞活用のアイディア ~楽しくNIEに取り組むために~ 日本新聞協会NIEアドバイザー 仙台市立若林小学校 阿 部   謙.
U40(アンダー40) 「文化魅力育成プロジェクト」
情報システム演習B 論文講読 『知識マップ上での同学習における 携帯端末を用いた成的評価に関する研究』
ギネスに挑戦!! たいまつ大行進プロジェクト.
『総合的な学習』の時間 基礎講座6  発表のしかた kusunoki.
早稲田大学大学院 教育学研究科国語教育専攻 (修士課程)のご紹介
神戸大学医学部附属病院 リエゾン精神専門看護師 古城門 靖子
「自分を理解し、理解してもらいたい」 自然な感情
<校訓> つよく・あかるく・たくましく 【目指す宇佐支援学校の児童生徒像】
案内人になってから(3段ロケット) ~星空案内人®制度シンポジウムの報告~
○○小学校 情報モラル校内研修会.
スポーツの素晴らしさ 南アフリカ共和国を例に
~未来を切り拓くチームワークとリーダシップとは~
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
・日本の伝統文化を伝える ・生活の中から自然を感じとる
職業奉仕 国際ロータリー.
ICT活用指導力向上のための ICT教育研修と校内研修
数字を見せます。 読みましょう。. (ステップ0) 自己紹介をする グループの人は,今日一緒に勉強するお友達です。名前と所属,今日のお昼に食べたものを紹介し合いましょう。 1人15秒。班長から。 終わったら雑談。
健康的な職業生活 (保健 最後の授業).
よりボランティアが楽しめる環境づくり @マスターズ甲子園
WADAIKO (Japanese Drum)
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
公益社団法人 日本青年会議所 道徳教育推進委員会 おや どう 今日からやれる親道.
d 加川大輔 マスターズ甲子園ボランティア.
教育センターにおける エネルギー環境教育講座実施の実態 ( 川村先生)
第4回目「これからの生涯学習推進の方向を探る」
子育て支援だより 大人の期待 子どもの出来ること 嫩幼稚園 ①子どもの成長の過程を知ること 平成28年8月23日
黒はいや!   白のパンダにして!.
レッツ 学級会 オリエンテーション やってみよう コンテンツの操作方法 クリック クリック クリック.
テストが終わって 6月30日 全校集会.
40歳未満にも メタボリックシンドローム基準の適用を
学修する科目やプログラムの内容 名門ボーディングスクールプログラム in Lawrenceville
参加型を中心としたプログラム Meet the Expert 教育講演 スモールグルーフ ゚ディスカッション CDEL報告交流会
資料「裁判例に見る体罰」を引用した 体罰事故防止研修 埼玉県教育委員会
美保飛行場周辺まちづくり計画 第1回市民ワークショップ (平成27年8月27日(木)午後7時~市民会館大会議室)
峰山学園ほっとニュース(地域版) 峰山学園小中一貫教育の下 成長を祝し、巣立つ0年生(園児)9年生(中3生)に
地域社会と子育て 杉田 雅実.
○をクリックするとそれぞれの展示場所を詳しく見ることができます!
チーム学校を創造するために 平成28年度校内研修担当者会 於 姫路市立総合教育センター 2017年3月1日(水) 兵庫教育大学大学院 教授
大会テーマ募集‼ 2019 全国花火名人選抜競技大会 平成30年11月30日(金) ※当日消印有効 応募資格 応募締切 応募方法
親守詩づくり協力のお願い 小学校 学年 「親守詩」というのは、子どもたちが自分を育ててくれた人に
情報ネットワークと コミュニケーション 数学領域3回 山本・野地.
映像を用いた 「からだ気づき」実習教材の開発
プレゼン資料(進行者用・研修者用)   校内研修会 教師自身の望ましい自己表現.
2012年2月25日(土) ETロボコン 東京地区実行委員会
Kinjo-Gakuin Univ. © 2008 Motohiro HASEGAWA
Presentation transcript:

群読って何?-「声の文化活動」ー 『日本群読教育の会』 常任委員 小川 悟

「群読」とは何か ・複数の読み手による朗読 (木下順二) 一人ではなく「集団による声の文化活動」 (家本芳郎) ・複数の読み手による朗読   (木下順二) 一人ではなく「集団による声の文化活動」                                   (家本芳郎)                                        ただ、全員で一斉に声をそろえて読むだけではなく、一人で読んだり、複数で部分に分けて読んだり、全員で読んだりすることを組み合わせて表現する「音読文化」の一つである。 ・「複数の人間が群れて声を出せば、それはすべて群読である」                    (毛利豊)

群読の実演例 ①『らいおん』(渡辺美智子) 「青年劇場」劇団員による→資料4 ②『くちびる たいそう』(まど・みちお)    「青年劇場」劇団員による→資料4 ②『くちびる たいそう』(まど・みちお)    「日本群読教育の会」会員による→資料5 ③『人間の勝利』(山村暮鳥)    「中学校3年生」による→資料6 レベル的には、言葉遊び~芸術的領域まで 対象は「老若男女」、人数は2人~

講座の概要 ①講義(群読とは?・題材・表現技法等) ②実技(既成の「脚本」で実演してみる) ③グループづくり ④作品選択(数種の作品の中から選択する) ⑤脚本づくり ⑥練習 ⑦発表 ⑧評価(基本的には相互評価) →資料2 ねらいはまずは「群読」を理解する。

資料1「日本群読教育の会」について ・「家本芳郎」を会長として「群読教育」の実践や研究に関心を持つ全国の教師が集い、今から十数年前に結成される。 ・全国各地での講座開講 ・2002年の「東京大会」より、年1回の全国大会を開催。今年の「横浜大会」で7回を迎える。 ・詳しくはホームページをご覧下さい  『日本群読教育の会』http://gundoku.web.infoseek.co.jp/

資料2「日本群読教育の会」の講座 ・入門講座……~群読を体験しましょう~ ・中級講座……~脚本づくりにチャレンジ~ ・実践報告……~群読実践を紹介します~ ・『群読ワークショップ』 a:詩 b:物語 c:古典 d:ふたり読み e:ことば遊び(入門期の群読) f:集会行事の群読

資料3「参考文献」 ・『合唱・群読・集団遊び』(家本芳郎・高文研) ・『群読をつくる』(家本芳郎・高文研) ・『古典の群読指導・細案』(高橋俊三・明治図書) ・『家本芳郎と楽しむ群読』(家本芳郎・高文研) ・『いつでもどこでも群読』(群読教育の会・高文研) ・『続・いつでもどこでも群読』(群読教育の会・高文研) ・『群読実践シリーズふたり読み』(群読教育の会・高文研) ・『群読 ふたり読み』(家本芳郎・高文研)

ご静聴ありがとうございました! ー写真は全国大会の様子ですー

補足1 群読の歴史(1) ・芸術的な「群読」の始まり(1968・S43) ・しかし、教育現場では? 補足1 群読の歴史(1) ・芸術的な「群読」の始まり(1968・S43) →・「木下順二&山本安英の会」の『平家物語ー知盛ー』    「当代随一音読文化の担い手」を結集。    後に『平家物語抄』、『子午線の祀り』という群読 劇に結実。 ・しかし、教育現場では? →第二次大戦中の国民詩の朗読形式(榊原美文) →戦後教育ではS40年代後半~S50年に実践例 →『合唱・群読・集団遊び』(家本芳郎・1985)

補足2 群読の歴史(2) ・文化として見れば?(奈良時代以前?) =根底には、「皆で声を出せば願いがかなう!」 補足2 群読の歴史(2) ・文化として見れば?(奈良時代以前?) →呪術・祭祀的な意味合い=仏教の声明・民衆の雨乞い等 →現代でも、スポーツの応援、デモのシュプレヒコール等 =根底には、「皆で声を出せば願いがかなう!」 →自然発生的な世代・人種を問わない人類の特定の思いを託した表現の形。

補足3 群読の効能 ①「こころ」を豊かにする コミュニケーション・一体感・味わう=文化 ②「健康」に良い 補足3 群読の効能 ①「こころ」を豊かにする   コミュニケーション・一体感・味わう=文化 ②「健康」に良い   ストレス解消・呼吸・脳(視覚・声・聴覚) ③「表現力」が身につく   発声・表現法の数々・創作 ④「読解力」が身につく   (集団による)解釈・脚本作り・相互評価 ⑤「自信」が身につく(肯定的評価)