【チェーンストアとフランチャイズの違い】

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【チェーンストアとフランチャイズの違い】 第10回 チェーンストア経営 【チェーンストアとフランチャイズの違い】   チェーンストア フランチャイズ※ 商標・商品・ノウハウ・外観等 共通 資本 単一資本で11店舗以上を管理 多数の少額出資者 本部と店舗の関係 ライン(現場)とスタッフ(補佐部門、販売政策等決定) フランチャイザー(本部)とフランチャイジー(加盟店) 契約の種類 労働契約(契約内容通りに給料が使用者から支払われる) フランチャイズ契約(加盟料と経営指導料等を本部に支払う) 例 スーパー、ユニクロ、量販店、ファミレス、ホテル等 フレッシュネスバーガー、コンビニ(直営店有)、ダスキン等 ※世界初のフランチャイズは ケンタッキーフライドチキン

【セントラルキッチン方式】 (集中調理施設) 店舗とは別の場所にある調理場( 工場 )で集中的に調理し、完成したものあるいは下ごしらえしたものを複数の小売店やレストラン(コンビニやファッミレス)などに運ぶ方式。 「セントラルキッチンの長所」 費用削減(大量一括仕入れと処理、専門の調理人不要) 豊富なメニューと安定品質(アルバイトやパートによる調理) サービスの迅速化(調理時間短縮) ※セントラルキッチンからの輸送範囲の限界は半径100キロメートル前後(新鮮な物は長時間の輸送は不向きで、悪天候や緊急時に対応できる範囲内) 「セントラルキッチンの短所」 手作り感がなくなる(店舗では、盛り付けて、温めるだけ) 品な切れ時は次の補充まで身動きがとれない(事故や悪天候は広域的被害) 食中毒や不祥事発覚時の被害は広域的

【外食産業におけるチェーン化のメリット】 利用者側:商品の品質や材料に対する安心感、豊富な品揃え(メニュー)、全国ほぼ均一価格とサービス(旅行先でも便利)    ※一般的に、安心して飲食できる店を選択する傾向がある。 店舗側: 有名 ブランド (商標)の活用(看板)、マニュアルによる店舗運営(誰でも確実に作業ができる)、需要予測に関する本部からの支援、注文から受領までの注文に関する本部からの支援、広告や宣伝を本部に委託、新商品の開発やキャンペーンを本部に委託、長期戦略立案を本部に委託    ※店舗側は現場での仕事(接客と食事の提供)に専念できる。 本部:店舗数増加による収入(売上)増加  ※収入は利益とは別     大量仕入れによる低価格での仕入れ(強い 交渉力 )     店舗数増加による店舗当たりの研究開発費低下     店舗数増加による情報システムコストや調理・配送コスト低下  ※店舗数が多ければ、収入を増やし、費用を低減させ、利益を増加させやすい。      (収入↑-費用↓⇒利益↑)

【フォード・システムとチェーンストア経営】 フォード・システム(科学的管理法):作業時間を細かく測定し、標準作業工程を設定し、標準作業工程を実践 製造機種を単一車種「T型フォード」に限定(量産効果) 作業の細分化(ベルトコンベア活用による流れ作業・同じ作業の反復) 作業の標準化(誰にでもできる優れた作業の進め方を確立);3S ・Specialization(差別化);他社が真似できない優れた方法 ・Simplification(単純化);未熟練者でもできる作業 ・Standardization(標準化);標準作業内容と時間の確定 ※熟練職人の技が不可欠であったが、だれでも確実にできるように改良 チェーンストア経営の原点としてのフォード・システム 多数の店舗展開(規模の経済;大量仕入れ・大量販売) 作業の単純化(パートやアルバイトで作業可能に設計) マニュアルによる管理(確実かつ効率的に作業できるように)

【チェーンストア全体(店舗と本部の合計)の営業利益】 営業利益=(店舗平均売上-店舗平均費用)×店舗数-本部費用 ・営業利益を増加させるには、 店舗の平均 売上 を増加させる。(本部の方針や出店状況が影響する) 本部の無駄な 費用 を削減する。(平均粗利益に影響を及ぼす) 店舗数 を増加する。(平均粗利益と本部費用に影響を及ぼす) 店舗の平均 営業利益 を増加させる。(売上と費用との関連がある) 本部費用を削減する。(持ちビルの処分など) ※店舗平均売上増や店舗平均費用減の個別の努力に加えて、店舗数および店舗を上手に配置し、さらに店舗平均売上増や店舗平均費用減につなげる努力が重要( ドミナント 出店)。

【物流政策の動向】 効率的で高度化された 国内外一体 物流システムの構築 環境にやさしい物流システムの構築 効率的で高度化された 国内外一体 物流システムの構築 経済活動はグローバルに展開されているので、貿易に拠点を含めて、円滑な国内外一体となった物流ネットワークの構築し、シームレス(つなぎ目のない円滑)な国際複合一貫輸送網の構築が必要となり、情報システムに加えて、コンテナターミナル、トラックターミナル、物流センター、倉庫、上屋などの整備を進める。 環境にやさしい物流システムの構築 物流分野でも3R( リサイクル ;静脈物流の整備による資源回収と活用、  リユーズ;折りたたみコンテナなどの再利用、リデュース ;省資源)が必要。行政は、モーダルシフト(輸送手段のトラックから海運や鉄道に切り替え)促進や「グリーン物流総合プログラム」などの策定によって、環境負荷軽減を促している。 国民の安全・安心を支える物流システムの構築 災害に強い交通網や食の安全の確保など国民生活の安心・安全を支える物流システムを構築する。 ※ 1997年に省庁横断的に「 総合物流施策大綱 」を策定し、物流における、公正で自由な競争の実現やグローバル化への対応に関しては規制緩和し、その一方で、安全の確保、環境の保全、消費者保護に関しては規制強化の方向性が強化されている。  

【物流とコンプライアンス(法令順守)】 国民の健康や安全を守るのに必要なので、違反すれば、罰則や社会的な制裁に合う場合がある。最近では、法律以外にも、文化や社会的ルールに配慮し、企業が 倫理 (守るべき道理、規範となるもの)を持って行動することが企業に求められている。 1人の従業員の違反でも許されない時があるので、全従業員を対象に、読みやすくコンパクトなガイドラインを作成する必要がある。 さらに、 委託先 事業者に対してもコンプライアンス違反をしないように徹底する必要がある。 法令の種類 法律(国会で制定;憲法と国際条約に次いで効力が強い) 政令や省令(内閣が制定する命令が政令で、各省大臣が発する命令が省令) 条例(地方自治体の議会で制定)  ※告示、通達、規則、協定がある。 他の規制用語 免許(一般に許されない行為を特定の人が行えるようにする)           許可(一般に許されない行為を特定の場合だけ認めること) ※他に、登録、認可、届出、承認などがある。

【物流活動に関連する法律】 労務・調達関連法規 道路交通関連法規 運輸関連法規 倉庫関連法規 環境関連法規(環境基本法が中心に多数) 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律 など 詳しくは、参考資料を参照