History and Technology of Windmills 風車の技術と歴史 History and Technology of Windmills 第3回 5/7 風車の起源と発達 風車の種類と構造 (ミュンヘン博物館)
私のミッション・・・横浜 三菱重工みなとみらい技術館 フランス山
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フランス山
フェリス女学校の揚水用風車【横浜開港資料館所蔵】 山手に古くからあるミッション・スクールのひとつ、フェリス女学院(前・フェリス女学校)は かつて、「風車の学校」として親しまれた。 その当時の風車の姿をとらえた写真が残っている。外国人旅行者に人気のあった「横浜写真」と よばれる着色写真のなかの1枚である。明治20年代初頭に、吉浜橋からフェリス女学校方面を写 したものである。風車の右横には円筒型をした貯水タンクらしきものもみえる。 この風車は揚水用に建設された。水事情のわるい山手には、明治20年代から30年代にかけて、 その数ははっきりしないが、給水手段として、このような風車が立っていた。山手への上水道敷設 は、明治31(1898)年のことである。 『フェリス女学院100年史』によると、フェリスの風車の建設年は、明治20(1887)年 頃とされる。この年、南・西校舎新築工事が開始されているので、いっしょに建設されたものと考 えられるが、はっきりとはわからない。深さ53・4メートルの井戸に設置されたとある。 しかし明治33(1900)年9月28日、最大風速33メートルを記録した台風によって、風 車は地上5・5メートルの高さのところから折れてしまった。 当日の英字新聞(夕刊)によると、28日午前7時、横浜に襲来した台風は、9時に最大風速 33メートルを観測した。横浜公園では樹木16本が根こそぎ倒され、22本が折れる被害がでた。 芝居小屋の喜楽座は建物が傾き、損害額は500円とされた。海岸通りでは電燈柱が根元から折れ、 また電信柱にも被害がでて、停電や電信不通の事態をまねいた。旧居留地の山手では五棟の家屋が 甚大な被害をうけ、石垣崩壊や道路破損、樹木倒壊などもあったが、日本人街と異なり、けが人は なかった。フェリスの風車倒壊は、大きな被害として報じられた。 その後、風車は再建されることはなかった。 フェリス女学校の揚水用風車【横浜開港資料館所蔵】
フランス山の風車(似せて再現したもの)
フェリス女学園の風車は赤色だったので
風車の起源と発達 ・帆船 ・すべり運動⇒回転運動 ピラミッドの巨石の運搬 ・ヘロンの蒸気タービン、水オルガン ・水車から風車 ピラミッドの巨石の運搬 北京の紫禁城 氷結路 大修羅 ・・「修羅場」 ころの利用 ・ヘロンの蒸気タービン、水オルガン ・水車から風車 帆船のカンバスを貼った翼を用いた風車 紀元前1000年頃には製粉用に風車が作られた。
風車の起源と発達 風車の最も古い記述・・・ 10世紀中頃のイスラムの地理学者マスウーディーが現在のイランとアフガンの国境地帯(シースターン地方)に製粉用と潅漑用の風車があったことを記したものである。 ヨーロッパでの風車の最も古い記述は、1180年頃にフランス・ノルマンディー地方で「風車のそばの土地を修道院に寄進する」というものである。 風車の絵で最も古いものは、英国の「風車の詩篇」(1270年ごろ出版)に描かれている。 映画ロビンフッド(1160年生。1190年ごろのこの映画には風車は出てこない)
風車の起源と発達 ヨーロッパへは、十字軍遠征者がイスラムから技術輸入したものでないかと言われている。 しかし、ヨーロッパの初期のものは箱形で風向きにあわせ風車全体を回転させるタイプであり、これを第3次十字軍(13C)によってヨーロッパからイスラムに伝えられたことから、風車はヨーロッパ独自のものであったとする考えもある。
風車の起源と発達 13世紀には北ヨーロッパの平原地方に広まった。14世紀以後はヨーロッパの平原での重要な動力源として利用された。14世紀、15世紀には二つのタイプ、箱型風車(ポストミル)と塔型風車(タワーミル)がつくられた。 オランダでも最初は製粉用だったが、1430年になって低地の排水用風車が現れた。17世紀にはダーン地方に700台、最盛時には北部7州全体で8,000台あった。 18世紀になると蒸気機関が発明され、風車も改良され、性能がアップした。しかし、風車には、風が吹くか吹かないかに左右されること、回転動力を遠くに伝えることが困難であること、その出力にも限界があること、などの欠点がある。蒸気機関の発明と19世紀後半の内燃機関の発明により風車の利用は減少した。
風車の起源と発達 水車は、最初、ノルウェイ型と呼ばれる垂直軸の形式であったが、これが水平軸のローマ型水車に改良された。、19世紀になると再びノルウェイ型の改良である新型水車が登場した。水車の利用もはじめは製粉用であったが、鉱石粉砕、機織り、製材、油絞り、マスタードつくり、鍛造ふいごなど広範に利用され、各地に広まった。 水車小屋では多くの技術者が仕事に従事し、機械の改良、新しい装置の工夫が行われた。水車の軸受の摩耗・潤滑についてや、てこ、カム、リンク装置、歯車などの作り方、材料など多くの技術的問題の解決が行われた。 中世ヨーロッパでは水車小屋を中心に技術が発達して、製粉所を意味するミル(mill)が工場という意味をもっているのはこのためである。
Wimbledon millの風車博物館
Brill mill (Buckinghamshire) Post mill(箱型風車) Brill mill (Buckinghamshire)
Crownbrook Union mill (Kent) Smock mill Crownbrook Union mill (Kent) Upminster mill (London) 、Sandwich White mill (Kent)、Rottingdean (Sussex)
Tower mill(塔型風車) Stembridge tower mill (Somerset) Quainton mill (Backinghamshire)、 Heage mill (Derby)、 Bembridge mill (Isle of Wight)
Hybrid mill (Hollow-post mill) Wimbledon mill (London)
Post mill
Smock mill
Windmillの内部
Millstone & millers
Edmond Leeが1745年に特許取得したfantail
Hiltonの遠心ファンの抵抗でテンタリング する機構
Smock mill Meadが考えたセイルに帆を張る自動装置1787
Smock mill 遠心調速機で自動化したテンタリング装置
Smock mill 自動テンタリング装置の実例
Smock mill 丘の上に立つBrill Mill
Smock mill 稼動できる風車では最古のOutwood Mill
Smock mill 5枚翼のMaud Foster Mill
Smock mill 8枚翼のHeckington Mill
改修中のUnion Mill
Smock mill 優美なChillenden Mill
Smock mill 小高い丘に立つイスラムの様式を入れたChesteron Mill
Smock mill バルコニーを持つオランダ風車
5MW風車に登頂 (マグデブルグ、ドイツ、エネルコン社)
マグデブルグ市長の実験
当時の市長、オット・フォン・ゲーリケ(Guericke Otto von)が2つの銅の半球を密着させて中を真空にし、馬16頭を用いなければ引き離せないことを実験した。
街のモニュメントととしても半球が使われている
(マグデブルグ、ドイツ、エネルコン社)
タワーの下は、グラデーション
発電容量5MW、高さ120m、翼直径112m、エネルコン社
地上高120mのタワーにて
超音波風速計 vs 三杯式風速計
ミュンヘン博物館、風車展示エリア
粉挽き風車展示
風力を利用した帆船
風力利用の源流
垂直軸風車
セイルウイング風車
セイルウイング風車
セイルウイング風車のウインドファーム
ポストミル
ポストミル
ポストミル
ポストミル
タワーミル
タワーミルの 内部構造
多翼風車
水車の種類 水平軸式 ・中掛け ・下掛け ・上掛け 垂直軸式
下掛け水車
下掛け水車
バケット式水車の原型(その1)
バケット式水車の原型(その2)
垂直軸水車
上掛け水車の動態展示
人力によるクレーン
畜力(牛)の利用
J.Wattの蒸気機関と遠心ガバナー
J.Wattの遠心ガバナー
遠心ガバナーを備えたタービン
主翼の後流にある一枚の羽根はファーリング(主翼の向きを風向からそらす)ためのもの 多翼風車 主翼の後流にある一枚の羽根はファーリング(主翼の向きを風向からそらす)ためのもの
飛行したソーラーエアプレン
用途別ヘリコプターの翼
翼の風洞実験