地震の特徴と 住宅を中心とした被害の特徴 02T3066A 平井 美緒

Slides:



Advertisements
Similar presentations
2. 地震. 2.1 地震と災害 地震災害 濃尾地震の被害写真 地震断層の出現 — 揺れ による圧死 濃尾地震の例 内陸地震。 1891 年(明治 24 年 ) 10 月 28 日午前6時 38 分。深 さ 10 〜 20km 。 M8.0 。震度 7 つ まり激震。死者.
Advertisements

日本地理 第 3 課 日本の自然環境 2009 年 10 月 16 日 開課班級:四技日語二甲・二乙 任課教師:山藤夏郎.
防災部会 平成23年度前期総会. The table of contents 1 東日本大震災概要(寺林) 2 被災地現状(下山 SV) 3 トンガでの影響(工藤)
地質図を GIS で活用しよう 20 万分の 1 日本シームレス地質図の利用 産総研地質情報研究部門 シームレス地質情報研究グループ.
土木構造物の点検の流れ 平成24年11月28日 大阪府都市整備部 事業管理室 平成24年11月28日(水) 09:30 ~ 第1回南海トラフ巨大地震土木構造物耐震対策検討部 会 資料-3 1.
四方ゼミ代表 ・石田 成美 ・田中 栄敏 ・野邊 あゆ み ・堀田 啓太 ・溝上 絢子 ・吉松 彩恵 子.
阪神淡路大震災( H 7年)での住宅の被害状況 総社市役所建設部建築住宅課 ℡0866-92-8289 昭和 56 年以前建築の木造住宅は,まずは耐震診断を !! 熊本地震( H28 年)での住宅の被害状況.
兵庫県南部地震 02T3065B 日合絢乃 10 月 5 日防災工学課題. 概要  震源 明石海峡 北緯 34 度 36 分、東経 135 度 03 分、深さ 14km 明石海峡 北緯 34 度 36 分、東経 135 度 03 分、深さ 14km  時刻 1995 年 1 月 17 日午前 5.
南海トラフ巨大地震対策に関する提案 1.津波浸水対策 (防潮堤の液状化対策等) 2.密集市街地整備と建築物耐震化 平成 25 年 9 月 大阪府・大阪市 【参考資料】
1968年に起こった十 勝沖地震について 社会開発工学科 建築コース 02T3076H 松本 和久.
写真 (著作権の関係で割愛していま す) 何の写真ですか 東日本大震災 写真 (著作権の関係で 割愛しています) ・ 2011 年(平成 23 年) 3 月 11 日 14 時 46 分 18 秒宮 城県沖で発生。 ・M 9.0 で、発生時点において日本周辺におけ る観測史上最大の地震。 ・波の高さ.
東南海地震のための防災対策 発表者:田村・浅野. 1. 東日本大震災について 2.3 大地震の比較 3. 東海 南海 東南海地震について 4. 東海 南海 東南海地震に向けて 提言 ① <ソフト面> 5. 東海 南海 東南海地震に向けて 提言 ② <ハード面> 6. 論点 目次.
木造住宅の耐震補強への取り組み 名古屋工業大学社会開発工学科建築系 助教授 井戸田 秀樹 ■ 名古屋工業大学「東海・東南海地震防災合同プロジェクト」
1891濃尾地震                                                                                                       ↑錦絵 愛知県岐阜県震災義援金一覧表 香朝筆(岐阜市歴史博物館蔵)
第3回 建物の耐震設計法 3-1 耐震設計の考え方 3-2 耐震規定の変遷 3-3 新しい構造設計法 3-4 許容応力度計算による耐震設計法
1 地震の起こる場所 2 地震とは 3 プレートの運動の様子 4 断層の大きさとマグニチュード 5 揺れの長さ 6 マグニチュードと震度
宮城県総合教育センター 平成25年度防災教育グループ
<目次>1:地震の概要 2:地震の被害状況 3:地震への防災対策 00T3092B 山城佐和子
東京女子大学 現代社会学部 コミュニケーション特論C(社会) 災害情報論 第2回 阪神・淡路大震災の教訓
2007地盤震動シンポジウム 内陸地殻内地震の相互比較 -類似点と相違点-
東海・東南海・南海地震と地域の持続性 京都大学防災研究所 牧 紀男.
柱崩壊と梁崩壊 (塑性設計の話) 第3部 その2 塑性設計の注意点 第4回岐阜建築鉄骨技術交流会 (かんたん構造講義)
Technology for Wonderful Life!
B.WピプキンとD.D.トレント著佐藤・千木良監修:環境と地質
平成25年度 この春から、耐震診断を無料化します!
海岸構造物の耐震点検 2-3 海岸構造物の詳細耐震点検について ≪南海トラフ巨大地震による影響≫ ■入力地震動.
震度階級と地震の被害 1 震度階級表 2 地震の歴史 3 地震の被害 ①建物の倒壊 ②土砂崩れ ③火災 ④津波 ⑤液状化
首都直下地震では 何が起こるか?.
中央構造線断層帯の深部構造と準静的 すべりに関する測地学的推定
1-1 地震と断層 1-2 プレートテクトニクスと地震 1-3 日本列島周辺の地震 1-4 地域の活動度 1-5 主な被害地震と教訓
× △ ○ 3大構造の比較 大空間が作れるか? 木構造 鉄筋コンクリート構造 鋼構造
 防災工学 10月5日課題 02T3031H  佐藤 基志.
平成18年度長周期地震動対策に関する調査 土木構造物編
兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災) 02T3053J 寺沢 正道.
福井地震 02T3020B 亀山 由佳.
東京大学地震研究所 地震予知研究センター 平田直
宮城県沖地震の科学 地震発生のしくみと予想される被害
地震調査委員会委員長 東京大学地震研究所 平田直
防災工 学地震の概要と建物を中心にした被害
宮城県総合教育センター 平成25年度防災教育グループ
津波の基礎知識.
2.地震.
災害時に強い分散型エネルギー マイコンメーターで安全を点検し、夕方にはお風呂に入ったLPガス世帯も多い。 実質2週間で点検を完了
災害廃棄物発生量の推計精度 向上のための方策検討 環境再生・資源循環局 災害廃棄物対策室 平成30年3月13日 資料 3-6
関東地震 02T3601D 荒木太郎.
兵庫県南部地震 ~地震の概要と被害の特徴~                02T3059H 中村晋也 
※今後、気象台や測候所が発表する最新の防災気象情報に留意してください。
ハザードの理解の防災への活用 ~リスクの理解と防災への活用~
防災力の強化 38 〇 災害救助物資の備蓄 〇 同報系防災行政無線デジタル化
会場 国際ファッションセンター KFCホール(東京都墨田区)
    1968年      十勝沖地震について.
地域の助け合い 中学校用.
東京女子大学 現代社会学部 コミュニケーション特論C(社会) 災害情報論 第5回 東海地震・首都圏直下型地震と避難行動
1968年十勝沖地震 00T3058B 清水 崇史.
資料: 報道発表資料 気象庁マグニチュード算出方法の改訂について。
南海トラフ沿いの地震観測・評価に基づく新しい防災対応について
地震の基礎知識.
津波の基礎知識.
首都直下地震の姿と防災対策 日本地震学会 東京大学地震研究所 平田直 Workshop 14:40~16:30(110分間)
・参考書:ザ・ソイル〔Ⅲ〕 (建築技術) ・教科書:34ページ ・必携「建築資料」12ページ
内陸直下地震動と南海トラフ巨大地震動との比較について
1948年福井地震レポート 00t3032j   荒瀬 公三.
福井地震の被害に関するレポート 02T3094F 山田 匠
十勝沖地震 02T3034B 上角 充広.
宮城県仙台空港以南 東北地方太平洋沖地震の被害
1891年濃尾地震について 地震概要と建物被害.
福井地震 02T3056C 永井 綾 福井地震.
防災工学 関東大震災.
2018年9月6日胆振地方中東部の地震 (試作版:地震発生から12時間以内の公開を想定)
防潮堤における各地震動の比較検証(PSI値など)
Presentation transcript:

地震の特徴と 住宅を中心とした被害の特徴 02T3066A 平井 美緒 濃尾地震 地震の特徴と 住宅を中心とした被害の特徴 02T3066A  平井 美緒

地震発生 明治24年(1891)10月28日 午前6時37分 震源地 本巣郡根尾谷(現在本巣市根尾) マグニチュード=8.0 明治24年(1891)10月28日       午前6時37分 震源地 本巣郡根尾谷(現在本巣市根尾) マグニチュード=8.0 建物全壊14万戸余  半壊8万戸余  死者7,273人

マグニチュード8.0とは? あの記憶に新しい阪神・淡路大震災が、同じくマグニチュード7.9である。 いかに大規模だったかがわかる  あの記憶に新しい阪神・淡路大震災が、同じくマグニチュード7.9である。      いかに大規模だったかがわかる しかも・・・ 世界でも最大級の内陸直下型地震

地震の及んだ範囲 西は九州全土、東は東北地方まで 激震地域は岐阜県の美濃地方を中心に、        愛知県尾張地方、               滋賀県東部、                  福井県南部      に及んだ

地震断層 大規模な断層が発生!! 岐阜県根尾村水鳥断層

地震断層の規模 ①地震断層の長さ 根尾谷断層(35km)や梅原断層(25km)のように10km以上の長さ 断層系全体では80km マグニチュード7クラス(鳥取・福井・阪神・淡路地震)の地震では、各地震断層は10km未満。断層系全体でも、半分以下の40~10kmである。     断層長さと規模にほぼ生の相関                      

地震断層の規模 ②地震断層の変位量 縦ずれ成分をもった、左横ずれ 主要な地震断層の変位量は5m以上。    縦ずれ成分をもった、左横ずれ 主要な地震断層の変位量は5m以上。 根尾谷の水鳥は、最大で垂直に6mのずれ。 横(左)ずれの最大は8m。 一般的な地震断層は、最大でも3m未満。

被害状況 家屋崩壊 火災 洋風建築物の崩壊 (特に目立った被害はレンガ造りの建物であり、紡績会社や公共の建物だった。)  (特に目立った被害はレンガ造りの建物であり、紡績会社や公共の建物だった。) 木曽、長良川の河川堤防が壊れる 鉄橋が損落 濃尾平野の至る所で液状化

住宅被害によって 発生した明治24年頃とは・・・ 日本は 富国強兵を開始 西欧風の近代化を急いでいた 軌道に乗り始めていた 日本は 富国強兵を開始       西欧風の近代化を急いでいた       軌道に乗り始めていた    西洋建築における初めての被害と     和風建築における欠点の発見

和風建築の見直すべき点 ①基礎を立てる場所を選ぶ ②筋交いを入れる ③接合部を金具でとめる   これらの点における欠点が、住宅の崩壊をさらに増加させたと考えられる。

被害拡大の更なる条件 平野部における地盤条件の悪さ 沖積層による厚い軟弱地盤 軟弱地盤とは 増進作用が大きい。     沖積層による厚い軟弱地盤 軟弱地盤とは   増進作用が大きい。   柔構造(木造建築)の共振作用が大きい。      木造建築の崩壊が多く発生!!! 沖積層の特質:多量の水を含む。      液状化

地震を経て・・・ 多くの被害を招いた濃尾地震によって、防災の関心が高まった。 ○震災予防調査会発足 ○耐震研究が始まる  多くの被害を招いた濃尾地震によって、防災の関心が高まった。  ○震災予防調査会発足  ○耐震研究が始まる  濃尾地震の経験を経て、日本の耐震設計が大きく発展したといえる。