ユビキタスエコノミー&ソサイエティー2 -関西から発信するICT利活用 -

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 ユビキタスエコノミー&ソサイエティー1 - イノベーション・ IT 等による地域活性化 - 日本ベンチャー学会イノベーション研究部会 代表世話人 兼 幹事 中原 新太郎.
Advertisements

1 ユビキタスエコノミー&ソサイエティー1 - イノベーション・ IT 等による地域活性化 - 日本ベンチャー学会イノベーション研究部会 代表世話人 兼 幹事 中原 新太郎.
国際P&PMシンポジウム2008開催 開催日時:2008年3月10日(月)<基調講演、セッション>        2008年3月11日(火)<基調講演、セッション> 主  催:財団法人 エンジニアリング振興協会(ENAA)         特定非営利活動法人           日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)
仙台防災枠組の実施に向けて 海外の災害・東日本大震災から生まれた広域復興トークライブ 仙台防災未来フォーラム
生産拠点の整備① (1)戦略的な誘致活動の実施 (2)産業用地確保への取組 ①企業立地セミナーを東京に加え大阪でも実施
青少年の「ネットルール」を考えるフォーラムin熊本
室町の地域コンテンツ可視化 →進捗状況は取材完了段階 →11月中旬にコンテンツ編集完成 →12月3日京都研究会で成果発表
FREESPOTのご案内&ご提案について

地質地盤情報協議会案 仮称・地質地盤情報協議会の提案
協創マッチングフォーラム 日時:2009年9月29日(火)9:00~17:00 会場:東京ステーションコンファレンス(JR東京駅八重洲北口)
イノベーション研究部会活動報告 2006年11月4日 写真提供:仙台市観光交流課.
e-やんか大阪Ⅱ 元気な大阪 概要 知の大阪 癒しの大阪 アジアの中の大阪 背景・必要性 基本方向・基本視点 e-やんか大阪
「プラスチックリサイクル製品の高度化を目指して」
大学発ベンチャー企業創出・発展への取り組みと課題
MOT ショートスクール in 西条 2006年11月6日(月)~7日(火) 技術経営の実践、自社の課題を解決!! 参加無料
大阪バイオ戦略2014のポイント 重点取組 ○ 関西イノベーション国際戦略総合特区による規制改革等を活用した先進的な医薬
ユビキタスエコノミー&ソサイエティー2 -関西から発信するICT利活用 -
資料1-3 平成27年度 第1回技術委員会 他の委員会の開催報告
3団体(JIA・JIET・EMS-JP)合同例会 IoT関連企業(IT+電子機器+α)集まれ!
~-スパコンが切り拓く創薬・医療の新時代-~
第三回日本応用老年学会年次総会プログラム(2008年10月4日)
Digital Intellectual Property Project
2 博士後のキャリアを考える 人材育成・男女共同参画第9回ミーティング 2007年9月5日(水) 13:00 ~ 15:30
国際級の複合医療産業拠点(医療クラスター)形成推進事業(仮称)について 【要求額:1,915千円(新規)】
未定稿 資料2-4 主な「政策課題」の整理(全体像) 世界をリードする大阪産業 水とみどり豊かな新エネルギー都市大阪 ミュージアム都市大阪
北九州市の情報化政策 北九州市 情報政策室.
公共情報システム論(2) IT拠点構想 大阪市立大学 創造都市研究科/学術情報総合センター 中野秀男
コンテンツ海外展開施策説明会 平成30年2月15日(木) ■総務省施策の説明 ■経済産業省施策の説明 ■農林水産省施策の説明
2008年1月26日 前CIAJ 技術政策部長 中原 新太郎 (内容は、あくまで私見である)
優れた若手研究者の研究提案を 企業との共同研究へ
大田区企業立地促進基本計画(第二次)の概要
12/5 平成28年度 くまもとバイオ&ライフサイエンスカフェ ~熊本地震の経験から学ぶ緊急時の行動と健康維持~
「大阪の成長戦略」の実現による大阪経済の活性化
成長産業の育成 府市一体となった成長の実現 〇 「イノベーション・エコシステム」を構築し、新たな需要を生み出すビジネスを創出
大阪の先進事例(大安協) 東大阪市島之内地区「デジタル防犯マップ」
地球に優しい暮らしを 考える市民フォーラム 食もエネルギーも地産地消 2017年11月11日(土) 場 所 時 間
商店街×ICT活用による 地域活性化のご提案
主催:福島県ハイテクプラザ 共催:(公財)福島県産業振興センター、 (一社)福島県発明協会
IIHOEって? 組織目的: 地球上のすべての生命にとって、 (1994年) 調和的で民主的な発展のために
2016 日韓グローバルビジネス協力活性化フォーラム − グローバル市場進出における日韓WINWIN協力モデル構築を目指して ー
大分県「協育」ネットワーク協議会 (資料)*繋がろう!「私たち」*創ろう!「私たちのまち」情報提供者募集中 =大分県『協育』ポータル=
平成19年度青年部会「第2回~第4回研修会」(人材育成研修会)実施計画書
7.地域や組織のお手伝いの中で見えてきたこと 「地域活性化へのMOTの適用」
「大阪の成長戦略」の実現による大阪経済の活性化
研究・イノベーション学会、映像情報メディア学会 研究会等産官学民合同シンポジウム イノベーションに資するICTとプロデューサーシップによる地方創生・地域の課題解決 株式会社 地域・技術経営総合研究所 代表社員兼所長 中原新太郎
最先端ICT都市の実現に向け、「ICTの徹底活用」と「ICTの適正利用」を基本に取組をすすめます
大阪バイオ戦略2017のポイント 重点取組 主な取組 オール大阪で事業推進 規制改革 治験促進
発達障害者施策検討会  趣旨  発達障害については、平成17年から施行されている発達障害者支援法によって、発達障害者の自立と社会参加を目的として、様々な取組が行われてきたところであるが、同法の附則において、施行後3年を目途として見直しを行うことが求められている。  このような状況を踏まえ、発達障害者施策検討会では、発達障害者支援に係る発達障害者支援法施行後の課題を整理した上で、今後の対応の方向性の検討を行ってきたところである。
資料6 平成24年度活動報告と平成25年度活動計画案 オープンデータ流通推進コンソーシアム事務局.
「森里川海」つながりセミナー in 周南 -地域の実践活動団体の事例を通して、未来の産業と未来の世代に
「水都大阪2015」(仮称)の推進について 資料2-2 水都大阪パートナーズ 1.趣 旨
ICT利活用による地域活性化 「ユビキタスエコノミー&ソサイエティー」 -観光の視点から-
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
大阪の成長戦略の実行 府市一体となった成長の実現 〇 「大阪の成長戦略」の実現による大阪経済の活性化 〇 大阪の成長をリードしていく仕組み
○○圏域 新たな広域連携促進事業概要 ※連携する市町村を黄色で着色した地図を 添付 圏域市町村 圏域人口 主要産業 圏域面積 圏域の特長
大阪大学 国際医療シンポジウム Go Global!! 4@上海 公益財団法人 日中医学協会 日本留学経験者交流会
兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科 教授 KANSAI@CANフォーラム 会長 辻 正 次
主催:公立大学法人滋賀県立大学 後援:滋賀県(予定)
地域の課題解決に向けた 事業を戦略として構築する JC地域総合戦略 各地の自治体の地域総合戦略を分析・研究し、
地方創生に向けた自治体SDGs推進事業 平成30年度予算案5億円(平成30年度からの新規事業) 実施期間:平成30年度~(新規)
お申込み・お問合せ/TEL(0126) FAX(0126)
資料2 立地推進体制について(案) 平成23年7月26日.
中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドラインについて
東京・愛知ヒアリングまとめ(事務局 6.11,14) 資料2 【課 題】 項 目 大阪(府・市) 東京(都・特別区) 愛知(県・名古屋市)
+ うつのみや産業振興ビジョン【概要版】 7章 施策の展開と支援体制の形成 1章 産業振興ビジョンの基本的な考え方について
令和元年度 商工労働施策について 施 策 目 標 主 要 施 策 基 本 姿 勢 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 海外ビジネス 創業・ベンチャー 事業承継
プログラム 9:30 開場・受付開始 10:00-10:05 開会挨拶 九州大学 副学長 安 浦 寛 人 氏 第 1 部
中小企業支援団体(経営支援)に関する これまでの協議経過
【プロジェクト実施に向けたスケジュール】 ○市町村と連携し、府域における集客イベントの実施 大坂の陣400年プロジェクトの国内外への売り込み
Presentation transcript:

ユビキタスエコノミー&ソサイエティー2 -関西から発信するICT利活用 - KANSAI@CANフォーラム 運営委員 CIAJ第二企画部長 中原 新太郎 2000年 4月~2002年3月 大阪勤務←横浜在住 2001年 2月~2003年3月 関西ベンチャー学会理事   2001年 5月 ~KANSAI@CANフォーラム 運営委員

コンファレンス開始にあたり 企画のきっかけ 2005年   「IT新改革戦略」   「第三期科学技術基本計画」   「ユビキタスプラットフォーム(総務省)」  への提言策定において  当初、技術面から検討したが、その過程で  「どんな社会を実現するか」「文化」「志の必要性」  の視点が必要であることを痛感した。

シリーズセミナー「CEATEC JAPANテーマ (デジタルコンバージェンス)」 第1回:2月24日(金)「1セグ放送について」  NHK総合企画室〔経営計画〕公共放送サービス 開発プロジェクト担当部長 山内 雄敦 氏 第2回:3月13日(月) 「経済産業省における 標準化への取組み(IEC100年)」 経済産業省 技術環境局 標準協力調整官 和泉 章 氏 第3回:4月28日(金) 「智業・企業協働の時代」 多摩大学情報社会学研究所所長、 国際大学GLOCOM代表 公文 俊平 氏

第4回:5月26日(金) 「ビジネスに生かすIT」   (協賛:IEEE EM-S Japan Chapter)  「ブログ道」著者 久米繊維工業社長 久米 信行 氏 第5回:6月23日(金) 「マーケティングとIT」  キャリアマム社長 堤 香苗 氏 第6回:7月28日(金) 「伝統・文化とIT」  関西ベンチャー学会副会長 今田 哲 氏 第7回:8月25日(金) 「IT化と社会制度」 ケイ・オプティコムチーフ・ストラテジー・オフィサー  元モバイル社会研究所 副所長 山川 隆 氏 第8回:9月22日(金) 「音楽産業とIT」   247music社長、SCE取締役、元ソニーミュージック エンタテインメント社長 丸山 茂雄 氏

7月14日(金): 「藤田憲一氏が語るITと私の関わり」 nci社長、「末期ガンになったIT社長からの手紙」著者藤田憲一氏 (共催:日本ベンチャー学会イノベーション研究部会 )

首都圏 1.よそ者から見た関西 京都府 京都市 大阪市 大阪府 神戸市 兵庫県 1.独自性の追求・進取⇔ベストプラクティス 2.都市国家の集合体(良きライバル) 3.旦那文化:民間が知恵を絞る・NPOが力   地場はスポンサー、よそ者がチャレンジャー

2.IT@関西の特徴:日本でも有数の競争激戦区 光アクセス事業者間 価格・サービス競争で普及拡大    NTT西日本vs K-OPT vs有線ブロードバンド    全国平均26%、首都圏29%に対し、    関西31% (ブロードバンド回線の中で「光」が占める割合      平成18年6月末時点、 平成18年9月11日総務省発表) 地域間:地域毎に適した方式で推進         光、CATV、ADSL、公衆無線LAN 携帯電話:コンテンツ/応用システム開発 私鉄vsJR:ICカード利用でも全国をリード    スルッとKANSAI、ICOCA

3.関西地域発のIT 京都 ・新おこしやすプラン21 兵庫 ・デジタル疏水ネットワーク ・ネットディ ・みあこねっと:無線LAN ・デジタルアーカイブ ・ケータイ国際フォーラム 兵庫 ・ネットディ ・情報通信セキュリティ人材育成  センター(カーネギーメロン大) ・光ファイバ-を活用した 遠隔医療画像診断サービス 池田市 ・ANSINメール ・ペット型ロボット ・大阪とよのネット  システム(3市2町) 大阪 ・e-やんか大阪Ⅱ:ユビキタス大阪戦略 ・府立IDC:エクスローサービス提供 ・大安協:安全安心まちづくり ・コンテンツ・ネットワーク・サロン ・地域医療への活用 ・サイバー適塾 ・安まちメール:大阪府警による速報   <関西発技術> 携帯電話コンテンツ 高速電力線通信(PLC) 薄型テレビ

3.1.デジタル疏水ネットワーク 出典:京都府作成デジタル疏水ネットワークパンフレット(平成15年11月25日)

3.2.e-やんか大阪Ⅱ 出展:平成18年4月24日 大阪市報道資料

3.3.光ファイバ-を活用した遠隔医療画像診断サービス 各施設に「IP-VPN」、「IPセントレックス」を導入   →施設間のデータ通信を高速化し、 付加価値として施設間の音声通話を完全無料化 一般加入電話網 (PSTN) (IP-VPN) IPセントレックスサーバー 無料通話 一般加入電話向け     7.77円(3分、関西内)     8.4円(3分、関西以外) 高速通信 神戸大学医学部付属病院 画像サーバ 高度医療検査施設 医療機関 出展:平成18年8月25日株式会社ケイ・オプティコム田邉忠夫社長講演資料@CIAJ

4.観光について(須田 寛氏講演内容に追記) ①観光は情報と表裏一体の関係にある。 ②観光資源は情報があってこそ生きてくる。   存在や意義が知られることにより、   資源としての価値を発揮できる。 ③語源は中国の「観国の光」   国の光を観る。心を込めて見るので   単なる「見る」ではない。   地域の優れたものを見たり見せたりするのが   元来の意味であり、 極めて重要なこととされた。   観光には「単なる物見遊山」「非生産的」   「遊びに過ぎない」という誤解もあるが、   それは間違いである。

④ブランドの大事さ ・認知度:いかに多くの人が知っているか ・浸透度:何がイメージできるか ・人気度:他と差別できるものがあるか ⑤大事なのは「悉皆(しっかい)」 ・コーディネーター、プロデューサー ・目利き、人脈、センス ・こだわり、えこひいき ⑥今後の課題 ・地域の特色を生かした観光を。 ・過去から現在、未来まで見通した観光 ・産業という観点からの見直しを。 ・広域展開←現在は市町村単位。 観光客の行動範囲に合わせて横のつながりを ・国際展開: 外国人客の観光対象を発掘。

5.地域活性化のツールとしての観光 ①改めて地元の人に地元の価値を認識してもらうのが重要。 ・普段近くにあるものは、あるのが当たり前であり、 その価値を見過ごしがち。 ・価値認識を通じてアイデンティティーの再確立を。 ②地域振興は「よそ者」「若者」「ばか者」に。   ・地元の人間はしがらみが多く、動けない。   ・有力者は現在の枠組みの方が居心地が良いため、    率先して変化を起こすのが難しい。   ・ 「よそ者/若者/ばか者」を引き付ける道具としての観光。   ・ 「よそ者/若者/ばか者」を邪魔せず見守る旦那文化を。

6. 地域活性化へのMOTの適用(1) 単なる事例導入では駄目 同業他社の成功例を、そのまま使用しても成功しない。   同業他社の成功例を、そのまま使用しても成功しない。   企業文化により、導入方法を変える必要。   ましてや地域は文化と資源に応じた方法が必要。 複数の手法の組み合わせが肝要   大学誘致、TLOの設立、インキュベーション施設、   ITの活用、観光資源の再活性化、女性の活用の   どれか一つだけで成功する程、甘くはない。   イノベーション:新発明<既存知識体系の新結合   例:京都:観光+デジタルアーカイブ、無線LAN     三鷹:ITインフラの上にSOHO、NPO  

6. 地域活性化へのMOTの適用(2) 「何をするか」よりも「何をしないか」が重要 新規事業成否の50%はテーマの選定による。   新商品・サービス+新規市場のパラシュートは低確率。 絶え間ない革新、新規性の創出が肝要   仕組み・組織を作れば済むものではない。   常に意識付けすることが必要。   例:京都:夜間拝観→宿泊客の拡大             閑散期の集客        京都検定→集客の分散     テーマパーク:イベントの入れ替え

7.「よそ者」から見た今後の課題 地域間連携 団体間連携(産・官・学・NPO) 電子自治体 人材育成:コーディネーター/ディレクター 産業活性化・観光振興との連携 ATR/けいはんな学研都市の成果活用 カーネギーメロン/スタンフォードの活用 インキュベーションシステムの再構築 女性/シニア層の活用(他地域と比較すれば上?) 地域・団体間連携のハブ/人材育成機関 としてのKANSAI@CANフォーラム

本日の式次第 14:00~14:20:基調講演: KANSAI@CANフォーラム会長 /兵庫県立大学 応用情報科学研究科 教授 辻 正次 氏 本日の式次第   2006.10.6(金) 幕張メッセCEATEC会場 14:00~14:20:基調講演: KANSAI@CANフォーラム会長         /兵庫県立大学 応用情報科学研究科 教授 辻 正次 氏 14:20~16:00:パネルディスカッション 「安全安心とIT」大阪安全・安心まちづくり支援ICT活用協議会会長代行   /KANSAI@CANフォーラム運営委員/大阪市立大学教授 中野 潔 氏 「社会インフラとしてのICカード:関西圏でのICカードの活用を中心に   ~スルッとKANSAI PiTaPaの取り組み~」   スルッとKANSAI代表取締役専務   /KANSAI@CANフォーラム運営委員 横江 友則 氏 「地域振興とIT 京都の観光コミュニケーションを中心に」  平安女学院大学 人間社会学部教授/前 京都市理事 観光政策監   /KANSAI@CANフォーラム副運営委員長 清水 宏一 氏 モデレーター/司会:情報通信ネットワーク産業協会 第二企画部長   /KANSAI@CANフォーラム運営委員中原 新太郎 主催:CEATEC JAPAN事務局、日本生活学会 生活情報化研究会、    KANSAI@CANフォーラム 協賛:関西ベンチャー学会