荏原病院放射線科 総合脳卒中センター 井田正博

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荏原病院放射線科 総合脳卒中センター 井田正博 第30回MR基礎講座(京都)) August 2008 東京 拡散画像 荏原病院放射線科 総合脳卒中センター 井田正博 ( slide・No. 0 ) Thank you very much Dr I and Dr H I’m Dr. Ida TMEH Japan I am very honored to have an opportunity to present in this meeting. What I would like to talk about today is Diffusion and Perfusion MR for Acute Ischemic Stroke especially focusing on Clinical practice and Advances First of all, Let me thank professor Nishimua, the president of this meeting for giving me a opportunity of this presentation, and let me thank Dr , the chairman of the session, for kind remarks 1

スピン エコー 系 SE, FSE 90deg 180deg 信号 RF pulse TR, TEと画像コントラスト(画像強調) TR 長い TR 短い TE 長い T2強調画像    短い プロトン密度強調画像 T1強調画像

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 拡散

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 拡散

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 拡散

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散 e -TE/T2 ≒ 1 TR 長い TR 短い TE 長い T2強調画像    短い プロトン密度強調画像 T1強調画像

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散 (1 - e -TR/T1) ≒ 1 TR 長い TR 短い TE 長い T2強調画像    短い プロトン密度強調画像 T1強調画像

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散 (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ≒ 1 TR 長い TR 短い TE 長い T2強調画像    短い プロトン密度強調画像 T1強調画像

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 双極傾斜磁場 bipolar gradient MR信号 b: b値 D: 拡散係数 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散 90deg 180deg   Echo RF pulse MPG G diffusion 双極傾斜磁場 bipolar gradient Phase shift

今日から拡散画像の勉強をする方へ 拡散画像 :Spin-echo型Echo-planar(EPI)法 T2強調画像 b=0 信号輝度S(0) 拡散強調画像DWI b=1000 信号輝度S(h) 拡散係数画像 D “みかけ”ADC

今日から拡散画像の勉強をする方へ 拡散画像 拡散が抑制された(低下した)病変 脳梗塞超急性期の細胞性浮腫 DWI 拡散強調画像DWI みかけの拡散係数ADC 拡散が抑制された(低下した)病変 拡散強調画像(DWI)で高信号 みかけの拡散係数(ADC)は低下 ADC画像では低信号 脳梗塞超急性期の細胞性浮腫 DWIで高信号 DWIは他のMR撮像法(T2WIやT1WIなど)やCTよりも早期に超急性期脳虚血を検出 ただし灌流画像はDWIよりも早期に脳虚血を検出する DWI ADC

脳虚血超急性期 拡散強調画像と拡散係数画像 and low in apparent diffusion coefficient, ADC 拡散強調画像DWI 拡散係数画像 拡散 DWI  拡散係数 病理     上昇 Low 上昇 Gliosis, 血管性浮腫 低下 High 低下 細胞性浮腫,細胞密度上昇 13

巨視的な拡散:Fickの法則 巨視的な拡散 物質粒子は総体的に濃度の高い方から低い方へ 濃度勾配→定常状態 単位時間あたりの物質の移動量は濃度勾配に比例 J (x, t) ≡ - D・d C (x, t) / dx Fickの第一法則 

拡散方程式 ∂c / ∂t = D ( ∂2c / ∂x2) c: 濃度(単位体積あたりの個数) D: 拡散係数 濃度の時間変化は濃度勾配の変化に比例 濃度の2階偏微分

ブランウン運動 Brownian motion H20 Robert Brown, 1827 「水に浮かべた花粉が浸透圧で破裂し、小粒子が水中で不規則に動き回る」 生物学的な運動? Albert Einstein, 1905 「熱運動をしている水分子が花粉(小粒子)に衝突することによって動く」 水分子の不均衡な衝突による、ブラウン粒子の不規則な運動 媒質中(液体、気体、固体)に浮遊する微粒子が、不規則に運動する現象→拡散現象 MRで測定する拡散  ≒ 水分子(プロトン)のブラウン運動 ブラウン運動(ぶらうんうんどう) (Brownian motion)とは、1827年(1828年という記述もあり)、ロバート・ブラウンが、花粉が水の浸透圧で破裂し水中に流失し浮遊した微粒子を顕微鏡下で観察中に発見した現象。液体中のような媒質中(媒質としては気体、固体もあり得る)に浮遊する微粒子(例:コロイド)が、不規則(ランダム)に運動する現象である。 長い間原因が不明のままであったが、1905年、アインシュタインにより、熱運動する媒質の分子の不規則な衝突によって引き起こされる現象であるとして説明する理論が発表された。 ブラウン運動はかなり広い意味で使用されることもあり、類似した現象として、電気回路における熱雑音(熱電子による)や、希薄な気体中に置かれた、微小な鏡の不規則な振動(気体分子による)などもブラウン運動の範疇として説明される。 ブラウン運動と確率過程 Aspects of Brownian Motion (Universitext) Mansuy, Roger, Yor, Marc October 2006, Approx. 300 p., Softcover EUR 39.95 ISBN: 3-540-22347-9 確率的な運動方程式によって記述されるブラウン運動と確率過程としての記述について解説している.確率解析と微粒子の偏位運動理論は,ブラウン運動や不規則な確率的な運動に関する精確な結果や漸近的な結果を得るための有効な手法で,本書では,下記の特殊なブラウン関数に焦点を置いて主題について論じられている. ブラウン運動のガウス空間の部分空間 ブラウン2次関数 ブラウン局所時間 ずれをもつブラウン運動の指数関数 ひとつの点や多数の点,直線や曲線周辺のひとつや多数のブラウン運動の回転数 位数(一方の)上限以下のブラウン運動の時間 Brown運動は,1827年イギリスの植物学者ブラウンによって見出されたのに因んで,このように呼ばれている. 彼は,水を吸って破裂した花粉から出る微粒子が水中で不規則に激しく動く事を発見し,その運動が粒子さえ微小なら他のものでも起こる事を発見した. また,これが水分子の熱運動に起因すると考えたが,エネルギーの等分配を証明する試みは失敗した.その後,アインシュタインの論文(1905)を経て,ペランが証明し(1908-11),同時に分子の実在の決定的証明となった. (参考:理化学辞典) 16

MRで測定される拡散:微視的拡散 巨視的な拡散:勾配→定常 MRで測定される拡散:微視的拡散 自己拡散 self-diffusion Fickの法則:移動∝濃度勾配 MRで測定される拡散:微視的拡散 自己拡散 self-diffusion 周囲の熱的揺動による水分子の動き 非常に短い時間に連続的 不規則で乱雑 random walk 微視的 10 – 100 mm

拡散と灌流 Diffusion, Perfusion, Confusion!? Incoherent motion 方向性のないランダム 拡散 不規則なvoxel内の動き Coherent motion 一定方向の動き 灌流 位置移動を伴う定常的な動き

拡散による位置移動:ガウス分布 拡散している分子 Guassian分布(確率分布) 距離 t

Einstein-Smoluchowski 平均2乗変位 < x2 > = 2Dt x: 変位距離 t:拡散時間 D:拡散係数 拡散による分子の平均変位距離の2乗は拡散係数と拡散時間に比例する。 平均変位距離(根平均2乗変位) √ < x2 > = √2Dt 平均変位距離は拡散時間x拡散係数の平方根に比例する。 距離

MR拡散測定 Stejskal-Tanner法 Spin-echo 180°位相収束パルスの前後にMPGパルスを等時間隔に印加 静止しているプロトン 位相変化が打ち消される→信号低下しない 拡散しているプロトン 位置移動→MPGが異なる 位相変化→信号低下 MPG: Motion Probing Gradient

w = g B0 ラーモアの式 角周波数は静磁場に比例する プロトンは静磁場B0内ではラーモア式に比例した周波数wで回転する。

横磁化成分と誘導起電流 Mz Ω 360 360 横磁化Mxy 誘導起電流 横磁化Mxy

横磁化歳差運動 Ω 誘導起電流 360 360 cos wt 三角関数

角周波数と位相 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a f = w t + a p/2 p/2 y = r sin wt wt p 2p 360° p 2p 4p 直径r 位相f = 角周波数w ・ 時間t  +初期位相変化a f = w t + a 角周波数が時間変化するとき位相は周波数の時間積分 位相f = ∫w (t) dt 

位相がずれる 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a y = r sin wt wt y = r sin wt wt p/2 360° p 2p 4p 直径r p/2 p/2 y = r sin wt wt p 2p 360° p 2p 4p 直径r 位相f = 角周波数w ・ 時間t  +初期位相変化a

位相がずれる 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a y = r sin wt wt y = r sin wt wt p/2 360° p 2p 4p 直径r p/2 p/2 y = r sin wt wt p 2p 360° p 2p 4p 直径r 位相f = 角周波数w ・ 時間t  +初期位相変化a

位相がずれる 角周波数が時間変化するとき位相は周波数の時間積分 位相f = ∫w (t) dt p/2 p/2 y = r sin wt wt p 2p 360° p 2p 4p 直径r 角周波数が時間変化するとき位相は周波数の時間積分 位相f = ∫w (t) dt  p/2 p/2 y = r sin wt wt p 2p 360° p 2p 4p 直径r 位相f = 角周波数w (t)・ 時間t  +初期位相変化a

磁場勾配を加える 距離zの磁場 B0 + G・ z そのときの共鳴周波数 w = g (B0 + G・ z ) 磁場勾配G (T/m) 距離zの磁場 B0 + G・ z G :磁場勾配 (T/m) z : 原点からの距離 (m) B0 :静磁場 そのときの共鳴周波数 w = g (B0 + G・ z ) w = g B0 + g G・ z w = w0 + wz 時間 位置 磁場勾配G (T/m) 位置z (m) 磁場勾配を印加すると角周波数が変化する。 変化した周波数 wz = g G・ z 磁場 G (T/m)・ z (m) 局所磁場が異なる

磁場勾配を加える 磁場勾配を印加すると周波数が変化する。 変化した周波数 wz = g G・ z 両側に時間t を掛ける 磁場勾配G (T/m) 磁場勾配を印加すると周波数が変化する。 変化した周波数 wz = g G・ z 両側に時間t を掛ける wz ・ t = g G・ z ・ t 位相=周波数・時間なので、位相は f (z, t) = g G・ z ・ t 位相は印加した磁場勾配の時間の関数で変化する 位相f

磁場勾配を加える 位相は印加した磁場勾配の時間関数で変化する 磁場勾配が一定なら f (z, t) = g G・ z ・ t 磁場勾配G (T/m) 位相は印加した磁場勾配の時間関数で変化する 磁場勾配が一定なら f (z, t) = g G・ z ・ t 位相変化は勾配磁場印加の面積に比例する 磁場勾配が時間変化するときは f (z, t) = g ∫ G (t)・ z ・d t 位相f

双極傾斜磁場の印加 磁場勾配G (T/m) 1 双極傾斜磁場 f1 (z, t) = g G・ z ・ t 2 時間2d後の位相変化は相殺され0になる  + f2 (z, t) = - g G・ z ・ t f (z, t) = 0 2 d d 位相f 時間t

双極傾斜磁場の印加 磁場勾配G (T/m) 1 2 双極傾斜磁場 f1 (z, t) = g G・ z ・ t 180°反転パルス 1 2 時間t 双極傾斜磁場 f1 (z, t) = g G・ z ・ t f2 (z, t) = g G・ z ・ t 時間2d後の位相変化   180反転パルス - f1 (z, t) = - g G・ z ・ t  + f2 (z, t) = g G・ z ・ t f (z, t) = 0 d d 位相f 時間t

MR拡散測定 Stejskal-Tanner法 Spin-echo 180°位相収束パルスの前後にMPGパルスを等時間隔に印加 静止しているプロトン 位相変化が打ち消される→信号低下しない 拡散しているプロトン 位置移動→MPGが異なる 位相変化→信号低下 MPG: Motion Probing Gradient

拡散による位置移動 MPGによる位相分散 拡散している分子Guassian分布 t 距離 Guassian分布

t 磁場勾配は0 位相変化なし 磁場 G (T/m)・ z (m) 局所磁場が異なる→ 位相変化 拡散による位置移動 MPGによる位相分散 拡散している分子Guassian分布 t 距離 磁場勾配G (T/m) 位置z (m) 磁場勾配は0 位相変化なし 磁場 G (T/m)・ z (m) 局所磁場が異なる→ 位相変化

磁場勾配G (T/m) 時間2d後の位相変化 静止しているプロトン f1 (z, t) = g G・ z ・ t 180反転パルス   180反転パルス - f1 (z, t) = - g G・ z ・ t  + f2 (z, t) = g G・ z ・ t f (z, t) = 0 拡散プロトン f1 (z, t) = g G・ 2z ・ t - f1 (z, t) = - g G・ 2z ・ t  + f2 (z, t) = g G・ 4z ・ t f (z, t) = g G・ 2z ・ t 180°反転パルス 1 2 時間t d d 位相f 時間t

磁場勾配G (T/m) 時間2d後の位相変化 静止しているプロトン f1 (z, t) = g G・ z ・ t 180反転パルス   180反転パルス - f1 (z, t) = - g G・ z ・ t  + f2 (z, t) = g G・ z ・ t f (z, t) = 0 拡散プロトン f1 (z, t) = g G・ 2z ・ t - f1 (z, t) = - g G・ 2z ・ t  + f2 (z, t) = g G・ 4z ・ t f (z, t) = g G・ 2z ・ t 1 2 時間t d d 位相f 時間t

拡散画像 Stejskal-Tanner法 90deg 180deg   Echo RF pulse 勾配磁場 静止プロトン 位相変化が打ち消される→信号低下しない 拡散プロトン 位置移動→MPGが異なる 位相変化→信号低下 MPG MPG 位相変化

t 磁場勾配は一定 位相変化なし 勾配磁場 G (T/m)・位置 z (m) 局所磁場が異なる→ 位相変化 拡散による位置移動 MPGによる位相分散 拡散している分子Guassian分布 t -p +p z1 z2 磁場勾配は一定 位相変化なし 勾配磁場 G (T/m)・位置 z (m) 局所磁場が異なる→ 位相変化

MPGによる位相分散 90゜ 180゜ MPG MPG 位相が揃う 位相が分散する 拡散により位置移動→受けるMPGの大きさが異なる 位置 位置 位相が分散する MPG印加方向の位置 拡散により位置移動→受けるMPGの大きさが異なる

MPGによる位相変化 静止しているプロトン 双極MPG→位相変化が相殺 拡散しているプロトン 拡散による位置移動 MPGが異なる z1 z2 静止しているプロトン 双極MPG→位相変化が相殺 拡散しているプロトン 拡散による位置移動 MPGが異なる 局所磁場は位置により異なる 勾配磁場、角周波数の時間積分に比例して位相分散が増強 D f1-2 = g G d (z1-z2) d: 拡散時間 信号低下 = wt 角周波数が時間で異なるとき、 位相は周波数の時間積分になる

b-value MPGs (motion probing gradients) の強さ MPG印加→拡散プロトンの位相が分散 b = g2 G2 d2 (D - d/3) g : 磁気回転比 (MHz) 静磁場により一定 G: MPGの大きさ (mT/m) d: MPG印加時間 D: MPG間隔 D - d/3: 拡散時間diffusion time 単位: s / mm2 G MPG MPG d d D The Stejskal - Tanner equation b = g2 G2 d2 (D - d/3)

b-value (b-factor) b = g2 G2 d2 (D - d/3) 大きなb → 拡散強調 灌流の影響↓ G MPG d D 真の拡散を強調↑ b=400sec/mm2以上で拡散より大きな灌流の影響が無くなり,拡散強調の画像が得られる。 脳組織の拡散評価にはb=1000 sec/mm2以上 d D G MPG b=30s/mm2 b=1200s/mm2

拡散時間 b = g2 G2 d2 (D - d/3) 拡散時間 td = D - d/3 2つのMPGパルスの間に分子が拡散した時間 G

大きなb値のDWIを得るには b = g2 G2 d2 (D - d/3) その他の変数を調整する. d D G MPG

MPG:Gを大きくすると G1 > G2 G2 G1 MPGが大きいと,位相分散も大きい 拡散がより強調される。

大きなb値のDWIを得るには b = g2 G2 d2 (D - d/3) MPG MPG MPG MPG G1 G2 d1 d1 d1 d1 D1 D1 Gの増大 ハードウエアの限界 MPG印加時間の延長 位相分散 MPG印加間隔の延長 位置の移動↑⇒ 位相分散

MPG: MPG間隔Dを大きくすると MPG印加間隔D2 > D1のとき 拡散による位置移動が増大→位相分散が大きくなる MPG

大きなb値のDWIを得るには b = g2 G2 d2 (D - d/3) MPG MPG MPG MPG G1 G2 d1 d1 d1 d1 D1 D1 G1 MPG MPG Gの増大 ハードウエアの限界 MPG印加時間の延長 位相分散 MPG印加間隔の延長 位置の移動↑⇒ 位相分散 d2 d2 D2 G1 MPG MPG d2 d2 TE, TRの延長→S/N低下 D3

b-valueと拡散強調画像 slice read 600 1200 1800 2400 4000 phase High b-valueではS/Nの低下がtrade-off

平均2乗変位 < x2 > = 2Dt 拡散による分子の平均変位距離の2乗は拡散係数と拡散時間に比例 自由拡散 (制限なし、たとえば脳脊髄液腔) t = 10 t = 20 自由拡散では拡散係数は一定 拡散係数、時間に比例して飛程距離が増大

平均2乗変位 < x2 > = 2Dt 拡散による分子の平均変位距離の2乗は拡散係数と拡散時間に比例 制限拡散 (生体組織、たとえば細胞小器官 ) 半径d t = 10 t = 20 t = 20 制限拡散 では拡散時間の延長とともに拡散係数は減少 x2 < d2 D < d2 /2t

自由拡散と制限拡散 自由拡散 細胞外 脳脊髄液腔、膀胱、嚢胞性腫瘤 拡散を制限する構造がない 粘稠度に比例 制限拡散 細胞内(小器官) 拡散を制限する隔壁

組織のADC (10-3 mm2/s) Tanner SF. AJR 174: 1643-1649, 2000 Adult Term Preterm 大脳皮質 0.87 1.20 1.29 大脳白質 0.79 1.62 1.90 脳梁 0.75 1.11 1.43 脳脊髄液 3.3 2.87 3.08 脳実質は0.8 脳脊髄液は3

脳梗塞:拡散環境の経時的変化 超急性期 細胞性浮腫 正常 DWI正常/拡散係数正常   高信号/低下

脳虚血超急性期:拡散画像 SE-EPI b=1000 –1200 sec/mm2 Trace強調画像(isotropic DWI) DWI 心原性塞栓 60 min SE-EPI b=1000 –1200 sec/mm2 超高速撮像法 救急対応可能 Trace強調画像(isotropic DWI) anisotropic DWIで診断する際は 異方性に注意 脳虚血による組織障害を最も早期に検出 検出感度; 81-100% 特異度; 100% DWIではCTやT2WIよりも早期に脳梗塞の診断が可能 心原性塞栓 2 hrs. DWI can identify early ischemic change that is hard to detect on CT or T2-weighted imaging. The sensitvity of DWI has been reported 81 to 100%, and the specificity was 100%. Spin-echo type -EPI is widely used for diffusion imaging, with b value of 1000 sec/mm2 The advantage of EPI is the rapid acquisition of the order of tens milliseconds. Therefore, EPI-DWI can be clinically practical method on a emergency basis DWI CT

脳梗塞超急性期 拡散画像高信号、ADC低下 細胞性浮腫 神経細胞 グリア細胞glial foot 細胞間隙の狭小化

D-WはT2WIよりも早期に信号異常をきたす。 脳梗塞:MR所見の経時的変化 病期 病態 T2WI D-WI ADC 超急性期 代償期 異常なし 異常なし 異常なし   細胞性浮腫 異常なし 高信号 低値 急性期 血管性浮腫 高信号 高信号 低値 亜急性期 浮腫消退 高信号 高信号  低値 →信号低下 →上昇 T2 shine through 慢性期 グリア化、萎縮 高信号 低信号 高値  D-WはT2WIよりも早期に信号異常をきたす。

脳梗塞:拡散環境の経時的変化 正常 慢性期 超急性期 細胞性浮腫 DWI正常/拡散係数正常 高信号/低下 低信号/上昇 細胞壊死・グリア化 超急性期 細胞性浮腫 正常 慢性期 細胞壊死・グリア化 細胞間隙拡大 DWI正常/拡散係数正常 高信号/低下 低信号/上昇

D-WIとT2WI所見を比較することにより、脳梗塞の病期判定が可能 脳梗塞:MR所見の経時的変化 病期 病態 T2WI D-WI ADC 超急性期 代償期 異常なし 異常なし 異常なし   細胞性浮腫 異常なし 高信号 低値 急性期 血管性浮腫 高信号 高信号 低値 亜急性期 浮腫消退 高信号 高信号  低値 →信号低下 →上昇 T2 shine through 慢性期 グリア化、萎縮 高信号 低信号 高値  D-WIとT2WI所見を比較することにより、脳梗塞の病期判定が可能

多発性脳梗塞に拡散画像は必須 構音障害, 24 hrs SLEに合併した脳梗塞 拡散画像は陳旧性梗塞と急性期梗塞の鑑別に有用 DWI is also very useful in distinguishing new ischemic lesion from multiple old infarcts In our hospital, DWI has become part of clinical routine for brain MR imaging for these 10 years. 拡散画像は陳旧性梗塞と急性期梗塞の鑑別に有用 とくに多発梗塞例では拡散画像がないと急性期梗塞は検出できない. 拡散画像は全例に必須である.

D = kT / 6phr Stokes-Einstein式 拡散現象は 絶対温度に比例 粘稠度および分子の大きさに反比例 D : 拡散係数 m2/s k : ボルツマン定数  T : 絶対温度 (K) h: 粘稠度 (kg/sm) r : 分子径 D = kT / 6phr 拡散現象は 絶対温度に比例 粘稠度および分子の大きさに反比例

拡散強調画像とADC 拡散  拡散強調画像  ADC (画像)  大 低信号 高値 (高信号)  小  高信号 低値 (低信号)

拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter 荒木力著 拡散MRI 秀潤社 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復スピン‐格子 緩和 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 スピン‐スピン相互作用 拡散 mm単位 水素原子核間距離 → nm単位 拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter 組織成分や組織構築といった微細な物理環境を反映する.

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 双極傾斜磁場 bipolar gradient MR信号 MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 横磁化減衰 拡散 拡散画像: SE-EPI 長いTR、長いTE 90deg 180deg   Echo RF pulse MPG G diffusion 双極傾斜磁場 bipolar gradient Phase shift

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 拡散画像のMR信号 拡散係数を求める MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 拡散  S(h) = S (0) ・ e –bD log S (h) = log S (0) + (-bD) log S (h) / S (0) = - bD  D = [ log S (h) / S (0) ] / -b

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 拡散画像のMR信号 拡散係数を求める MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 拡散  S(h) = S (0) ・ e –bD log S (h) = log S (0) + (-bD) log S (h) / S (0) = - bD  D = [ log S (h) / S (0) ] / -b 拡散強調画像の信号S (h) とT2強調画像の信号S (0)がわかれば拡散係数Dは求まる。

拡散画像 Echo-planar(EPI)法 T2強調画像 b=0 信号輝度S(0) 拡散強調画像DWI b=1000 信号輝度S(h) 拡散係数画像 D “みかけ”ADC

拡散係数 Diffusion Coefficient b=0画像の信号と拡散強調画像の信号比から D = - ln [ S(h) / S (0) ] / b b = 1000,0 を測定する. D = - ln [ S(1000) / S (0) ] / 1000 b = 0 b = 1000 ADC

IVIM :intravoxel incoherent motion 中枢神経では灌流の占める割合は数% 灌流速度は拡散速度に比較して大きい(速い)ため、b-valueを大きくすれば、灌流の影響は最小にすることができる. 拡散 “Incoherent”

みかけの拡散係数 Apparent Diffusion Coefficient:ADC <x2 >= 2Dt 拡散分子の秒あたりの二乗平均移動距離に比例 D; mm2/s 制限拡散 みかけの拡散係数ADC Apparent Diffusion Coefficient 拡散+微小循環(灌流)の成分も含んだ拡散係数

SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD 拡散画像のMR信号 拡散係数を求める MR 信号 SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 縦緩和 縦磁化の回復 T2緩和 横緩和 拡散  S(h) = S (0) ・ e –bD log S (h) = log S (0) + (-bD) log S (h) / S (0) = - bD  D ≒ ADC = [ log S (h) / S (0) ] / -b

みかけの拡散係数 ADC 拡散+微小循環(灌流) ADC ≒ D + ( f / b ) b値が小さいとADCは過大評価される。

IVIM と拡散異方性 IVIM Coherent + Incoherent 灌流+拡散 拡散にもさまざまな成分がある. diffusion first components (Df) slow components (Ds) S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df) diffusion Perfusion

Standard b-value b=1000 T2値(T2 shine-through)や灌流の影響が抑制 拡散のみを強調 拡散異方性 diffusion Perfusion

High b-value b=3000 b=1000 T2値(T2 shine-through)や灌流の影響が抑制 拡散のみを強調 拡散異方性 小さい拡散のみを強調 拡散異方性低下 SN低下

b値と拡散強調 流速大 b = 50 b = 500 b = 1000 b = 3000 灌流(血流) 大 ←← 拡散 →→ 小 静止 b = 50 b = 500 b = 1000 b = 3000 灌流(血流) 大  ←← 拡散 →→ 小 静止 b値を大きくすると 速い拡散が対象外 遅い拡散成分の分解能が向上する “ b値は拡散強調画像のWindow 幅”   ADCの小さい組織が強調がされる

ADC:2点の信号から計算 ln SI D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b 測定された信号強度の対数 D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b bD = - ln [ S(h) / S(0) ] bD = - ln S(h) + ln S(0) ln S(h) = -bD + ln S(0) Dは傾き D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b b=0のときはT2WIの信号強度 ln S(h) = ln S(0) bが増大すると信号強度は低下する. ln S(h) = -bD + lnS(0) 1000 b-value b=0, b=1000の信号強度から,Dが計算できる.

ln S(h) = -bD + lnS(0) 拡散係数Dは傾き ln SI D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b bD = - ln [ S(h) / S(0) ] bD = - ln S(h) + ln S(0) ln S(h) = -bD + ln S(0) Dは傾き D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b b=0のときはT2WIの信号強度  ln S(h) = ln S(0) bが増大すると信号強度は低下する. T2WI ln S(h) = -bD + lnS(0) 1000 b-value b=0, b=1000の信号強度から,Dが計算できる.

ADC:2点の信号から計算 ln SI D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b bD = - ln [ S(h) / S(0) ] bD = - ln S(h) + ln S(0) ln S(h) = -bD + ln S(0) Dは傾き D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b b=0のときはT2WIの信号強度 ln S(h) = ln S(0) bが増大すると信号強度は低下する. ln S(h) = -bD + lnS(0) 1000 b-value b=0, b=1000の信号強度から,Dが計算できる.

ADC:2点の信号から計算 ln SI = -bD + lnS0 D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b bD = - ln [ S(h) / S(0) ] bD = - ln S(h) + ln S(0) ln S(h) = -bD + ln S(0) Dは傾き D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b b=0のときはT2WIの信号強度 bが増大すると信号強度は低下する. Sh = S0 e -bD 1000 b-value 異なるbの2点の信号強度はがわかれば,Dが計算できる.

みかけの拡散係数 Apparent Diffusion Coefficient:ADC 異なるMPGを印加した画像の信号比から D = - ln [ S(h) / S (l) ] / bh-bl S(h): 高いb値のMPG印加.S(l): 低いb値 b = 1000,0 を測定する. D = - ln [ S(1000) / S (0) ] / 1000 b = 0 b = 1000 ADC

ADC:2点の信号から計算 異なる2点の信号強度はがわかれば,Dが計算できる. 正確に測定するなら,3点異常計測し,回帰直線を求める. ln SI = -bD + lnS0 ln SI = -bD + lnS0 b-value b=0-50 b=1000-1200 異なる2点の信号強度はがわかれば,Dが計算できる. 正確に測定するなら,3点異常計測し,回帰直線を求める. D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b

拡散にもさまざまな成分がある Bi-exponential diffusion 3600 3000 4000 1200 1800 2400 trace DWI ln Sh = -bD + lnS0 実測すると直線関係にならない 拡散にもさまざまな成分がある. first components (Df) slow components (Ds) S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df) Bi-exponential diffusion Multi-exponential diffusion Signal intensity

拡散にもさまざまな成分がある Bi-exponential diffusion 3600 3000 4000 1200 1800 2400 trace DWI ln Sh = -bD + lnS0 実測すると直線関係にならない 拡散にもさまざまな成分がある. first components (Df) slow components (Ds) S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df) Bi-exponential diffusion Multi-exponential diffusion Signal intensity D1 D2

拡散にもさまざまな成分がある Bi-exponential diffusion 3600 3000 4000 1200 1800 2400 trace DWI ln Sh = -bD + lnS0 実測すると直線関係にならない 拡散にもさまざまな成分がある. first components (Df) slow components (Ds) S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df) Bi-exponential diffusion Multi-exponential diffusion Signal intensity

1000 1000 1000 ln Sh = -bD + lnS0 T2WI等信号 T2WI信号 T2WI高信号 脳梗塞超急性期 脳梗塞超急性期 T2WI : 等信号 DWI : 高信号 ADC : 低下 T2WI等信号 T2WI信号 1000 1000 T2WI高信号 脳梗塞亜急性期 T2WI : 高信号 DWI : 高信号 ADC : 上昇

脳虚血超急性期 拡散強調画像とADC DWI ADC Diffusivity DWI ADC(ADC画像) 病理 and low in apparent diffusion coefficient, ADC DWI ADC Diffusivity DWI ADC(ADC画像) 病理    上昇 Low 上昇 (High) Gliosis, 血管性浮腫 低下 High 低下 (Low) 細胞性浮腫,細胞密度上昇

T2 Shine through 1000 拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信号になる状態 T2WI高信号 脳梗塞亜急性期 T2WI : 高信号 DWI : 高信号 ADC : Pseudonormalization T2 Shine through 拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信号になる状態 脳梗塞発症後2-3日まはADC低下を反映する。T2の影響は少ない。 発症6日以降はT2延長(T2WI高信号)が反映される (T2 Shine through) DWIで高信号でも、T2WIで高信号ならば必ずADCを評価する。 Burdette JB, AJR 171:791-795 1998

T2 Shine through 拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信号になる状態 DWI T2 DWI DWI高信号への寄与 ADC T2 shine-thtough 24-48h ADC Pseudonorma. 4-10 days DWI Pseudonorma. 14-21 days 拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信号になる状態 脳梗塞発症後2-3日まはADC低下を反映する。T2の影響は少ない。 発症6日以降はT2延長(T2WI高信号)が反映される (T2 Shine through) DWIで高信号でも、T2WIで高信号ならば必ずADCを評価する。 Burdette JB, AJR 171:791-795 1998

1000 1000 1000 1000 ln Sh = -bD + lnS0 T2WI等信号 T2WI信号 T2WI高信号 b-value 脳梗塞超急性期 T2WI : 等信号 DWI : 高信号 ADC : 低下 T2WI等信号 T2WI信号 1000 1000 T2WI高信号 脳梗塞亜急性期 T2WI : 高信号 DWI : 高信号 ADC : 上昇 b-value 1000 脳梗塞慢性期 T2WI : 高信号 DWI : 低信号 ADC : 上昇

PRES posterior reversible encephalopathy Sx 29歳女性 分娩子癇 痙攣発作18時間後 PRES posterior reversible encephalopathy Sx DWI:一部高信号 T2WI: 高信号 ADC上昇 T2 shine-through ⇒脳梗塞ではない! T2 shine-through FLAIR DWI T2-WI ADC 15日後T2-WI

Posterior Reversible Encephalopathy Sx 血管性浮腫 細胞外液増量 拡散上昇 T2延長 Posterior Reversible Encephalopathy Sx 超急性期梗塞 正常 細胞性浮腫 細胞外液腔狭小化 拡散低下 T2変化なし 94

Posterior Reversible Encephalopathy Sx 血管性浮腫 細胞外液増量 拡散上昇 T2延長 Posterior Reversible Encephalopathy Sx T2WI高信号 超急性期梗塞 1000 血管性浮腫 T2WI : 高信号 DWI : 高信号 ADC : 上昇 細胞性浮腫 細胞外液腔狭小化 拡散低下 T2変化なし 95

b-valueとDWI信号 1000 3000 ln SI = -bD + lnS0 high b-value DWI → 梗塞急性期のように正常脳実質よりもADCが低い病変のコントラストは上昇する 脳虚血超急性期の細胞性浮腫の早期検出!? ①梗塞急性期 Low ADC Moderate T2 DS0 ① ③梗塞超急性期 Low ADC Normal T2 hign b value DWI 症例 症例1 右中大脳動脈半球枝梗塞。発症17時間後。 症例2 正常例 MRI所見 症例1 図A 拡散強調像画像 (トレース画像/T2強調画像(TraceD画像)、SE-EPI, TE=180, b=50)では右中大脳動脈半球枝領域梗塞がすでに高信号を呈する。 図B 高いbのMPGを印加すると(トレース画像/T2強調画像(TraceD画像)、b=3000)、灰白質と白質のADCの差異が上昇し、拡散強調トレース画像で灰白質/白質コントラストが強調される。さらにADC低値をしめす超急性期梗塞/脳実質コントラストが上昇している。 症例2 図A 拡散強調像画像拡散強調画像(トレース画像SE-EPI, TE=180, b=1200、anisotropic)と比較して、図B 拡散強調像画像(トレース画像、b=3000、anisotropic)では灰白質/白質コントラストがより強調される。しかしanisotropicな拡散強調画像では白質の拡散異方性がより顕著に現れる。またTEの延長により正常白質でも内包後脚のようにT2値がやや大きくADCが低い領域(たとえば内包後脚)では、T2の影響がより強く反映され高信号になるため、拡散強調像画像(トレース画像/T2強調画像(TraceD画像)、b=3000、図C)による評価が有用である。 High b value DWI 中枢神経領域の臨床診断の拡散強調像画像にはb=1000sec/mm2程度の拡散強調の傾斜磁場(motion probing gradient)が印加される。この程度のMPGではT2や灌流の影響が抑制され、正常脳脊髄液や陳旧性梗塞は低信号に、急性期梗塞によるADC低下が高信号として描出される。しかしより拡散を強調するには、さらに高いb値の拡散強調像画像が必要になる。   b=3000程度の拡散強調画像では灰白質と白質のADCの差異が上昇し、拡散強調トレース画像で灰白質/白質コントラストがより強調される。梗塞急性期のように正常脳実質よりもADCが低い病変のコントラストはより大きなbで上昇する(症例1、図3①)。またT2値が大きくてもADCが高い病変では、bの増大により信号が低下するので、T2 shine-throughは低減する(図3②)。高いbの拡散強調画像により、脳虚血超急性期の微細なADCの変化の早期検出、すなわち可逆的細胞性浮腫の早期検出が期待されるが(図3③)、白質の異方性も相対的な信号上昇の原因になるため,虚血超急性期診断の最適なbについては今後さらに検討が必要である。 ③ ②梗塞慢性期 High ADC Long T2 D D 脳実質 ② 1000 3000 b値 SI = So・exp (-b・Trace D), So =ρ・exp (TE/T2)

拡散異方性 Diffusion anisotrophy 中枢神経では方向の揃った有髄神経線維軸索により,拡散方向に制限がある. 有髄神経に平行方向の拡散が大きい

拡散異方性 神経線維(軸策)と髄鞘に平行な方向に大きな拡散 直交方向にMPGを印加 直交方向 小さな拡散が測定される 神経線維が高信号 平行方向 大きな拡散成分が測定される。 神経線維が低信号 軸策と髄鞘 平行方向にMPGを印加

拡散異方性: 神経線維(軸策)と髄鞘に平行に大きな拡散 軸策と髄鞘 軸策と髄鞘 Dg2 Dg1 脳梁膨大部 平行方向に印加 移動量 Dg1は大きく,MPGによる信号低下は大きい. 周囲脳実質の拡散は抑制されるため,相対的に周囲脳実質よりも低信号(ADC上昇) 直交方向に印加 移動量 Dg2は小さく,MPGによる信号低下は小さい. 周囲脳実質の拡散は抑制されるため,相対的に高信号(ADC上昇).

正常脳の拡散異方性 SLICE READOUT PHASE MPG

錐体路(皮質脊髄路)Waller変性 拡散強調画像による評価 Anisotropic DWI 皮質脊髄路に異方性 Dyy

錐体路(皮質脊髄路)Waller変性 拡散強調画像による評価 右中大脳動脈領域梗塞 (第11病日) 皮質脊髄路Waller変性→異方性の消失 T2強調画像よりも鋭敏 黒質2次変性 (T2 shinethrough?) Dyy 111-420-1 YM 67F

拡散異方性とTrace強調画像 Trace Slice(Dz) Read(Dx) Phase(Dy) Trace (Dx+Dy+Dz)/3 = D (Trace):Isotropic image

Trace強調画像 病変の検出・診断に異方性は障害になる。 臨床的には拡散異方性を排除した等方性拡散画像(isotropic DWI, Trace-weighted image) が有用 x, y, z軸3方向のDWIの合成 (Dx+Dy+Dz)/3 = D (Trace) 3回積算と同等の効果 High SNR 1回に3軸にMPGを印加 Trace強調画像 56歳男性 右不全麻痺 8.5時間後 Trace (Dx+Dy+Dz)/3 Dy Dz Dx 119-547-9 TK

Diffusion tensor imaging (DTI) 拡散テンソルの固有ベクトル eigenvalue v1, v2, v3 拡散テンソルDの固有値 eigenvector l1 > l2 > l3 ADC = ( l1+ l2 + l3 ) / 3 = (Dxx+Dyy+Dzz) / 3 x y z l1 l2 l3 xz yz xy

iPAT and 3-T; 磁化率変化の影響を最小限に TE/ b = 76/ 1000 32-matrix head coil iPAT 4 / Ave. 5 Trio 3-T Optic nerve Vision 1.5-T Avanto 1.5-T Single-shot EPI always suffers from image distortion due to the long ETL and susceptibility artifact. Those disadvantages can be overcome by applying higher gradient and iPAT technologies There is little susceptibility even in the cranial base at 3T, in spite of choosing basiparallel plane. TE/ b = 83/ 1000 Matrix head coil iPAT 2 / Ave. 3 TE/ b = 54/ 1000 w/o iPAT Single-shot EPI によるDWIでは磁化率変化による頭蓋底への画像のゆがみが常に問題となる 強い傾斜磁場.3Tesla におけるSNRの向上、高空間分解能化、parallel imaging技術により これらの問題は改善される 106

拡散画像とParallel imaging 磁化率susceptibilityの影響の低減 Single-shot EPI k空間のsampling数の低下→sampling時間の短縮 位相エンコード方向の位相シフトの集積が低減する. sampling 時間 磁化率による位相シフト f1> f2 f2 f1

SI = N(H) ・ ・ e -TE/T2 ・ e -bD 結語 : 拡散画像 b: b値 D: 拡散係数 MR 信号 SI = N(H) ・ ・ e -TE/T2 ・ e -bD プロトン密度 T1緩和 T2緩和 拡散 T2強調画像(b=0) 拡散強調画像DWI ADC画像 拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter 組織成分や組織構築といった微細な物理環境を反映 全例(脳、躯幹、腫瘤性病変)に拡散画像を施行する意義あり