長谷川修司 日本物理学会 NPO 物理オリンピック日本委員会 Japan Physics Olympiad

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質量 1kg 重力 ( 重さ )9.8N 〇重力加速度 地球の重力によって生じる加速度を重力加速度(通 常は,記号 g を用いて表す)と呼ぶ。高校物理のレベル では,一定の値とし, 9.8m/s 2 を用いる。中学校理科の レベルでは,重力加速度を直接的に問題にすることは ないが,それをおよそ 10m/s.
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長谷川修司 日本物理学会 NPO 物理オリンピック日本委員会 Japan Physics Olympiad 2012年12月20日 プレチャレンジ at  大阪星光学院 実験レポートの書き方 長谷川修司 日本物理学会 NPO 物理オリンピック日本委員会 Japan Physics Olympiad J PhO

物理チャレンジ 第1チャレンジ実験レポート課題 2005年     単振り子の振動周期を測定し、重力加速度を測定しなさい。 2006年  空気の密度を測定しなさい。 2007年  身の回りにある材料を使って、楽器を作ってみよう。         音程(音の高さ)は何によって決まるか? 2008年  連成振り子の運動の規則性を調べよう。 2009年 (A, Bどちらか選択)    (A) ボールの跳ね返り: ボールなどをいろいろな高さから落とし,                   跳ね返る高さを測定して規則性を見出そう。    (B) お湯の冷め方: 容器に入れた湯がどのように冷めていくのか。         どのような場合に早く冷めるのか,あるいは逆に冷めにくいのか? 2010年  氷の密度を測定しなさい。 2011年  大気圧を測定しなさい。 2012年  音速を測定しなさい。

良い実験レポートを書くには 1.セクションにわけて書く 2.複数回実験・測定する 3.条件を変えて実験する   (1)実験の目的 最後に書く。自分なりの視点。   (2)実験手法 他の人が同じ実験ができる情報。写真や図。   (3)実験結果 データの羅列ではなく、グラフを活用。   (4)考察 何が分かったのか、わからなかったのか。   (5)結論 「目的」に対応した結論。「結果」とは違う。   (6)参考資料、(7)共同実験者 2.複数回実験・測定する 3.条件を変えて実験する 4.失敗したら、その原因を考え、装置・手法を改良   して再度トライし、成功するまで実験する。 5.異なる方法で実験

実験レポートの評価の観点 1.わかり易いレポート ・図、写真、グラフの活用。 ・実験データの一覧表は効果的でない。   ・図、写真、グラフの活用。   ・実験データの一覧表は効果的でない。   ・エクセルグラフをそのままprint out はダメ。       縦軸、横軸の量、単位、目盛をしっかり書く。 2.あなた自身の工夫を取り入れる   ・実験装置、手法、データ整理法… 【注意】 友達・先生と相談しながら実験しても構わないが、レポートは自分自身の考え・言葉で書く。

理論コンテストと実験課題レポートの成績の関係 第1チャレンジ(2012年) 理論コンテストと実験課題レポートの成績の関係

音速を測定してみよう 2012年物理チャレンジ(第1)実験問題 茨城県立水戸第二高校 3年生 田邊さん

花火をビデオ撮影 ⇒ コマ送りで音の遅れを正確に測定 花火をビデオ撮影 ⇒ コマ送りで音の遅れを正確に測定 花火が開く 音が聞こえる

複数の花火を測定 ⇒ 平均値(と誤差、有効数字) 身近な出来事・ 現象を利用した 測定

氷の密度ρを測定してみよう 2010年物理チャレンジ(第1)実験問題 液体の中に氷をいれ、 体積Vと質量Mを測定 液体:水より比重の軽いもの(水には氷は完全に沈まない) 氷が融けないように、液体を冷却 体積:メスシリンダー(ビーカー) 質量:電子天秤、台ばかり

正確な測定をするには… 同じ測定を多数回 →単純平均 パラメータ(氷の大きさ)を 変えて多数回測定 →(直線)フィッティング (g) 40 30 20 10 氷の大きさ (体積)を変 えて測定 同じ測定を多数回   →単純平均 パラメータ(氷の大きさ)を  変えて多数回測定   →(直線)フィッティング 直線の勾配が データ点のばらつきを考慮して 直線フィッティング   目測で3本の直線を引く    ⇒上限・下限・最適(真ん中)    ⇒ 物理量とその誤差を求める 最大勾配と最小勾配から 0 20 40 60 (cm3)

単振り子の周期を測定して重力加速度を測定してみよう (2005年第1チャレンジ実験問題) が小さいとき よってx方向の運動方程式は 周期 パラメータを変える? ⇒ L, m, θを変えたらどうなる?

近似式の意味をよく考えてパラメータを設定 触れ角θを変えて、 θ→0°の極限をとる

良い実験レポートを書くには 1.セクションにわけて書く 2.複数回実験・測定する 3.条件を変えて実験する   (1)実験の目的 最後に書く。自分なりの視点。   (2)実験手法 他の人が同じ実験ができる情報。写真や図。   (3)実験結果 データの羅列ではなく、グラフを活用。   (4)考察 何が分かったのか、わからなかったのか。   (5)結論 「目的」に対応した結論。「結果」とは違う。   (6)参考資料、(7)共同実験者 2.複数回実験・測定する 3.条件を変えて実験する 4.失敗したら、その原因を考え、装置・手法を改良   して再度トライし、成功するまで実験する。 5.異なる方法で実験