科学研究費補助金申請のコツ【抜粋】 2009年 9月16日(水) 山形大学 研究プロジェクト戦略室 山形県立保健医療大学 科学研究費補助金に関する説明会 科学研究費補助金申請のコツ【抜粋】 ※文部科学省・日本学術振興会作成の資料を引用及び文部科学省・日本学術振興会作成の資料を基に作成。(「4.研究支援の取り組み(山形大学)」を除く。) 2009年 9月16日(水) 山形大学 研究プロジェクト戦略室
Contents 1.競争的資金の概要 2.科学研究費補助金の概要 3.科学研究費補助金 申請のコツ 4.研究支援の取り組み
1.競争的資金の概要
約3兆6,000億円 約4,800億円 科学技術関係予算における競争的研究資金の割合 政府全体の科学技術関係予算(平成20年度) うち、競争的資金(平成20年度) 約4,800億円 政府全体の科学技術関係予算(平成20年度) 約3兆6,000億円
政府における競争的研究資金(府省別) 文部科学省 約79%(対政府全体) 省庁名 20年度予算額 内閣府 364 総務省 7,571 (単位:百万円) 省庁名 20年度予算額 内閣府 364 総務省 7,571 文部科学省 378,819 厚生労働省 48,191 農林水産省 12,385 経済産業省 24,226 国土交通省 848 環境省 8,878 合 計 481,282 文部科学省 約79%(対政府全体)
文部科学省における競争的研究資金 合計:378,819百万円(平成20年度予算額) 科学研究費補助金 科学技術振興調整費 単位:百万円 科学研究費補助金 科学技術振興調整費 戦略的創造研究推進事業 合計:378,819百万円(平成20年度予算額)
(独)農業・食品産業技術総合研究機構(NARO) (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC) 文部科学省以外の競争的資金 (平成21年4月現在) 資源配分機関 内閣府(1) 1.食品健康影響評価技術研究 内閣府 総務省(5) 2.戦略的情報通信研究開発推進制度 総務省 3.地球温暖化対策ICTイノベーション推進事業 4.新たな通信・放送事業分野開拓のための先進的技術開発支援 (独)情報通信研究機構 5.民間基盤技術研究促進制度 6.消防防災科学技術研究推進制度 消防庁 厚生労働省(2) 7.厚生労働科学研究費補助金 厚生労働省 8.保健医療分野における基礎研究推進事業 (独)医薬基盤研究所 農林水産省(3) 9.イノベーション創出基礎的研究推進事業 (独)農業・食品産業技術総合研究機構(NARO) 10.新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 農林水産省 11.産学官連携による食料産業等活性化のための新技術開発事業 経済産業省(6) 12.産業技術研究助成事業(若手研究グラント) (独)新エネルギー・産業技術 総合研究機構(NEDO) 13.大学発事業創出実用化研究開発事業 14.省エネルギー革新技術開発事業 15.石油・天然ガス開発・利用促進型事業 (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC) 16.地域イノベーション創出研究開発事業 経済産業省 国土交通省(2) 17.運輸分野における基礎的研究推進制度 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 18.建設技術研究開発助成制度 国土交通省 環境省(4) 19.環境研究・技術開発等推進費 環境省 20.循環型社会形成推進科学研究費補助金 21.地球環境研究総合推進費 22.地球温暖化対策技術開発事業
2.科学研究費補助金の概要
科学研究費補助金(科研費)とは? ●基礎から応用までのあらゆる独創的・先駆的な「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を支援 ●人文・社会科学から自然科学までの全ての研究分野が対象 ●ピア・レビュー(専門分野の近い研究者による審査)による公正で透明性の高い審査・評価システムを構築 ●研究計画遂行上必要な場合、可能な限り研究費の使途を制限しない柔軟性を確保 ●不正使用・不正行為に対しては、補助金の返還、一定期間の応募資格の停止など厳格に対応
大学研究者にとっての科研費 ● 予算規模は1,970億円(平成21年度) 政府全体の科学技術関係経費(3.6兆円)の約5% ● 予算規模は1,970億円(平成21年度) 政府全体の科学技術関係経費(3.6兆円)の約5% 政府の競争的資金(4,913億円)の約40% ● 新規応募約10.4万件に対し、 採択は約2.4万件(採択率約23%) ● 年間約5万件の研究に補助金を交付
科研費 科研費の研究費制度における位置付け 政府による主導 【Mission-oriented Research】 研究者の自由な発想 【Curiosity-driven Research】 あらかじめ設定 国家プロジェクト型研究 大学共同利用機関 大学附置研究所 などにおける特定目的の研究 研究者が提案 (公募・審査) 各省が定める目的 のための公募型研究 (49制度) 科研費 1,970億円 2,943億円 競争的研究資金 4,913億円 基盤的な経費による研究 国立大学運営費交付金、私学助成等 研究者の自由 ※金額は平成21年度予算額 11
科学研究費補助金の予算額の推移 平成22年度概算要求額 2,300億円 億円 平成21年度予算額 1,970億円 (対前年度38億円増) 平成8年度 1,018億円 (1,000億円突破) 平成元年度 526億円 (500億円突破) 昭和47年度 100億円 (100億円突破) 年度
応募件数等の推移 新規 約10万件 応募資格見直し 科研費には、毎年膨大な応募があり、平成18年度には、初めて新規応募件数が10万件を超えている。 また、平成17年度には、応募資格の大幅な見直しが行われ、この年度は、前年度と比較して1万1千件と大きく新規の応募件数が増えている。 年度 応募資格見直し 13
「科学研究費」の新規採択率の推移 ※「科学研究費」・・・特別推進研究、特定領域研究、新学術領域研究、基盤研究、 % 年度 ※「科学研究費」・・・特別推進研究、特定領域研究、新学術領域研究、基盤研究、 萌芽研究、若手研究、奨励研究(平成20年度)
「科学研究費」(新規+継続)の採択件数と平均配分額(過去5年間) 平均配分額(千円) 年度 ※「科学研究費」・・・特別推進研究、特定領域研究、新学術領域研究、基盤研究、 萌芽研究、若手研究、奨励研究(平成20年度)
科研費の研究種目 ※名称を「研究活動スタート支援(仮称)」に変更予定 第1種科研費 第2種科研費 第3種科研費
研究者の自由な発想に基づく研究の多様性の確保 科研費の各研究種目の構成 研究費の規模 / 研究の発展 国際的に評価の高い研究の推進 新学術領域研究 新領域形成や挑戦的研究の推進 〔研究領域提案型〕 5年 共同研究等による新領域形成や領域の格段の進展を図る研究 年間1,000万~3億円程度 〔研究課題提案型〕 3年 従来の細目区分を超える新興・融合分野の研究 年間1,000万円程度 特別推進研究 3~5年 制限なし(5億円程度) *国際的に高い評価を得ている研究 若手研究(S) 5年 概ね3,000万円 ~1億円程度 基盤研究(S) 原則5年 5,000万~2億円程度 *独創的・先駆的研究の格段の発展 若手研究(A) (B) 2~4年 (A) 500~3,000万円 (B) ~500万円 基盤研究(A)・(B)・(C) 3~5年 (A) 2,000~5,000万円 (B) 500~2,000万円 (C) ~500万円 *研究者個人の独創的・先駆的研究 若手研究(スタートアップ) 2年 年間150万円以内 挑戦的萌芽研究 1~3年 ~500万円 *意外性のある芽生え期の研究 特別研究員奨励費 3年以内 年間150万円以内 ※名称を「研究活動スタート支援(仮称)」に変更予定 若手研究者の自立支援 新領域の形成、挑戦的研究 研究者の自由な発想に基づく研究の多様性の確保 17
平成20年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)ベスト30+山形 241件 38位 機関名
平成20年度科学研究費補助金採択金額(新規+継続)ベスト30+山形 千円 約5億円 58位 機関名
平成20年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)比較[5~7学部の大学] 大学名(( )内の数字は学部数)
平成20年度科学研究費補助金採択金額(含間接経費)比較[5~7学部の大学] 千円 大学名(( )内の数字は学部数)
山形県立保健医療大学:657位/1,149機関 平成20年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)比較[公立医療技術・看護系大学] 件 機関名
平成20年度科学研究費補助金採択金額(含間接経費)比較[公立医療技術・看護系大学] 山形県立保健医療大学:785位/1,149機関 千円 約450万円 機関名
平成21年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)ベスト30+山形 平成21年4月現在 件 238件 38位 機関名
平成21年度科学研究費補助金採択金額(新規+継続)ベスト30+山形 平成21年4月現在 千円 約5.4億円 53位 機関名
平成21年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)比較[5~7学部の大学] 平成21年4月現在 件 大学名(( )内の数字は学部数)
平成21年度科学研究費補助金採択金額(含間接経費)比較[5~7学部の大学] 平成21年4月現在 千円 大学名(( )内の数字は学部数)
平成21年4月現在 山形県立保健医療大学:479位/1,158機関 平成21年度科学研究費補助金採択件数(新規+継続)比較[公立医療技術・看護系大学] 平成21年4月現在 山形県立保健医療大学:479位/1,158機関 件 大学名
平成21年4月現在 山形県立保健医療大学:587位/1,158機関 約990万円 平成21年度科学研究費補助金採択金額(含間接経費)比較[公立医療技術・看護系大学] 平成21年4月現在 山形県立保健医療大学:587位/1,158機関 千円 約990万円 大学名
3.科学研究費補助金 申請のコツ
審査の実施体制 科学研究費委員会組織図 日本学術振興会理事長 運営小委員会 審査・評価第一部会 専門分野ごとの小委員会(3) 運営小委員会 特別推進研究、学術創成研究 運営小委員会 審査・評価第二部会 専門分野ごとの小委員会(10) 運営小委員会 基盤研究(S)、若手研究(S) 審査第一部会 専門分野ごとの小委員会(15)(+海外学術調査(3)) 科学研究費委員会 基盤研究(A)、基盤研究(B)、挑戦的萌芽研究 運営小委員会 運営小委員会(特別研究員奨励費) 審査第二部会 専門分野ごとの小委員会(15) 基盤研究(C)、若手研究(A)、若手研究(B)、特別研究員奨励費 運営小委員会 審査第三部会 専門分野ごとの小委員会(7) 運営小委員会 (若手研究(スタートアップ)) 奨励研究部会 専門分野ごとの小委員会(3) 運営小委員会 (奨励研究) 成果公開部会 専門分野ごとの小委員会(4) 学術的定期刊行物、学術図書、データベース
科研費の審査の流れ 第1段審査(書面審査) 第2段審査(合議審査) 採択研究課題の決定 ヒアリング課題の選定 ヒアリング 合議審査 第1段審査の審査結果を基に、広い立場から総合的に必要な調整を行うことを主眼とした合議審査 採択研究課題の決定 ヒアリング課題の選定 ヒアリング 合議審査 特別推進研究 :説明10分・質疑応答20分(新規応募) :説明15分・質疑応答20分(最終年度前年度応募) 基盤研究(S) :説明7分・質疑応答8分 若手研究(S) :説明7分・質疑応答8分 新学術領域研究(領域提案型) :説明15分・質疑応答20分 個々の研究課題の研究計画調書について専門的見地から審査 ■「評定要素」ごとに4段階評価〔絶対評価〕 ■「総合評点」は5段階評価〔相対的評価〕
※1人当たりの審査 件数は平均96件 (平成21年度) 基盤研究等の第1段審査(概要) ●284の専門分野に第1段審査委員を配置(約4,500人) ●1研究課題について、6人又は3人の第1段審査委員が個別に書面審査 ●「第1段審査の基準」 に基づき5段階評価 → 評点及びコメント を記入 【流れを要約すると】 ※1人当たりの審査 件数は平均96件 (平成21年度) ① 6人又は3人の第1段審査委員が個別に書面審査(12月上旬~翌1月下旬の約40日間) 応募があった研究課題を全て審査 ②各審査委員が、審査結果を電子申請システムを活用して登録 ・評定要素(5種類/ 4段階)ごとの評点 (絶対評価) ・総合評点(5段階) (評点分布の目安%を参照:相対評価) ・その他の評価項目、審査意見 ★「総合評点(&Tスコア)」集計結果のイメージ (※基盤研究(A)、(B)の場合) 応募者A 5 5 4 5 4 3 4.3 4.07 3.98 3.42 3.88 3.55 3.11 3.67 応募者B 3 3 2 2 4 3 2.8 3.14 3.02 2.68 2.64 3.55 3.11 3.02 ③ 6人又は3人分の審査結果を集計 →第2段審査の資料を作成。 ・評定要素(5種類/4段階)ごとの評点 → 集計 ・総合評点(5段階) → 集計、Tスコア化 ・その他の評価項目、審査意見 → 集計
基盤研究等の第2段審査(概要) 「第2段審査」組織の一例 日本学術振興会科学研究費委員会 ●12~28人程度の第2段審査委員で構成する専門分野委員会(33委員会)において合議審査(約600人) ●第1段審査委員の付した評点等(審査意見含む)を基に採択課題を調整・決定 ●学術システム研究センターの研究員(PO)が進行、資料説明等(審査そのものには関わらない) 第1段審査結果を基にして、広い立場から総合的に必要な調整を行うことを主眼として、小委員会において合議により審査を実施 ・小委員会には、分科単位(人文社会系のみ細目単位)で複数(2~10名)の審査委員を配置 ・「第1段審査の結果(評点、審査意見等)」と「研究計画調書」を活用 「第2段審査」組織の一例 日本学術振興会科学研究費委員会 ※「研究費の応募・受入等の状況・エフォート」欄の取扱い 第2段審査において、「当該研究課題の研究が十分遂行し得るかどうか」等を判断する際の参考として活用。 (第1段審査においては考慮しない) 総合領域小委員会 複合新領域小委員会 哲学小委員会 文学小委員会 史学小委員会 法学小委員会 経済学小委員会 社会学・心理学・教育学小委員会 数物系科学小委員会 化学小委員会 工学小委員会 生物学小委員会 農学小委員会 医歯薬学Ⅰ小委員会 医歯薬学Ⅱ小委員会 ○審査第二部会 基盤研究(C) 若手研究(A) 若手研究(B) 特別研究員奨励費 ※「合議審査」により審査を進めていく形式 → 1人の審査委員の意向で採否が決まることはない。 科研費の審査では、一部の恣意的な評価者によって結果が決められているのではないか? → 事実誤認! ※「系・分野・分科・細目表」の「分野」又は「分科」単位
基盤研究等の審査委員の選考方法 ○平成16年度補助金までは、日本学術会議から候補者の推薦を受け、その候補者の中から審査委員を選考。 ○平成17年度補助金からは、学術システム研究センターの研究員が、日本学術振興会に構築された「審査委員候補者データベース」により候補者案を作成し、科研費審査委員選考会において審査委員を選考。 ○センター研究員は、候補者案を作成するに当たって、前年度の審査結果の検証を行っており、その検証結果を候補者案の作成に適切に反映。 【新たな取り組み】 前年度の審査結果の検証結果に基づき、模範となる審査意見を付した審査 委員を選考し表彰。(平成20年度:29名)
学術システム研究センターの概要 ○総合科学技術会議の意見等を受け、研究経歴のある者を「プログラムオフィサー」として日本学術振興会に整備するため、平成15年7月に設置。 ○プログラムオフィサーは、「主任研究員」、「専門研究員」と称しており、任期3年、大学等の教授クラスの第一線の研究者を配置。現在110名(主任研究員17名、専門研究員93名)を配置し、研究分野毎に9つの専門調査班(科研費の細目表の分野単位)を設置。 ○原則、月2回の主任研究員会議、月1回の専門調査班会議を開催。 主任研究員会議:振興会業務の種々の課題について討議のうえ、助言・提言等を行う。 専門調査班会議:研究者のニーズや専門的な視点から振興会業務の実施について討議し、また、審査・評価に関する諸業務について具体的な手順の策定等を行う。 ○重要かつ継続的な審議が必要な課題について機動的に対応するためワーキンググループを設置。現在、科研費事業と特別研究員事業に関する2つのワーキンググループを設置し、月1回開催。
学術システム研究センターの役割 日本学術振興会 研究者コミュニティー 学術システム 研究センター 研究費助成 ○科学研究費補助金 研究者養成 研究者による学術振興シンクタンク 審査・評価業務を研究者の視点から統括 日本学術振興会 研究者コミュニティー 学術システム 研究センター 研究費助成 ○科学研究費補助金 研究者養成 ○特別研究員 等 国際交流事業 ○先端研究拠点事業 等 副所長 3名 相談役 1名 研究員110名 [主任17、専門93] 日本学術会議 学協会 審査員選考 制度改善 [各専門調査班] 国公私立大学 ・人文学 ・社会科学 ・数物系科学 ・化学 ・工学系科学 ・生物系科学 ・農学 ・医歯薬学 試験研究機関 財団法人研究所 民間研究機関 ・総合・複合新領域
評定基準 評定要素ごと 【評点区分】 【評定基準】 4 優れている 3 良好である 2 やや劣っている 1 劣っている 総合評価 【評点区分】 【評定基準】 4 優れている 3 良好である 2 やや劣っている 1 劣っている 総合評価 【評点区分】 【評 定 基 準】 【評点分布の目安】 5 非常に優れた研究課題であり、最優先で採択すべき 10% 4 優れた研究課題であり、積極的に採択すべき 20% 3 優れた研究課題であり、採択してもよい 40% 2 採択するには研究内容等に不十分な点があり、採択を見送るべき 20% 1 研究内容等に問題があり、採択に値しない 10% ※1または5を付した場合、審査意見(長所、短所中心)を記入。記入がなければ評点は不採用。
審査のチェック・ポイント① 1.研究課題の学術的重要性・妥当性 2.研究計画・方法の妥当性 学術的に見て、推進すべき研究課題であるか。 研究構想や研究目的が具体的かつ明確に示されているか。 応募額の規模に見合った研究上の意義が認められるか。 2.研究計画・方法の妥当性 研究目的を達成するため、研究計画は十分練られたものになっているか。 研究計画を遂行する上で、当初計画通りに進まないときの対応など、多方面からの検討状況は考慮されているか。 研究期間や経費配分は妥当なものか。 研究代表者が職務として行う研究、または別に行う研究がある場合には、その研究内容との関連性及び相違点が示されているか。 公募対象としていない以下のような研究計画に該当しないか。 ①単に既製の研究機器の購入を目的とした研究計画 ②他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作を目的とする研究計画 ③商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究計画(商品・役務の開発・販売等に係る市場動向調査を含む) ④業として行う受託研究
審査のチェック・ポイント② 3.研究課題の独創性及び革新性 4.研究課題の波及効果及び普遍性 5.研究遂行能力及び研究環境の適切性 研究対象、研究手法やもたらされる研究成果等について、独創性や革新性が認められるか。 4.研究課題の波及効果及び普遍性 当該研究分野もしくは関連研究分野の進展に対する大きな貢献、新しい学問分野の開拓等、学術的な波及効果が期待できるか。 科学技術、産業、文化など、幅広い意味で社会に与えるインパクト・貢献が期待できるか。 5.研究遂行能力及び研究環境の適切性 これまでに受けた研究費とその研究成果を評価するとともに、これまでの研究業績等から見て、研究課題に対する高い遂行能力を有していると判断できるか。 複数の研究者で研究組織を構成する研究課題にあっては、組織全体としての研究遂行能力は十分に高いか、また各研究分担者は十分大きな役割を果たすと期待されるか。 研究課題の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか。 研究課題の成果を社会・国民に発信する方法等は考慮されているか。
審査のチェック・ポイント③ 人権の保護及び法令等の遵守を必要とする研究課題の適切性 研究経費の妥当性 相手方の同意・協力や社会的コンセンサスを必要とする研究計画、個人情報の取り扱いに配慮する必要がある研究計画又は法令等に基づく手続きが必要な研究計画については、所要の手続き、対策が講じられているか。 ヒト遺伝子解析研究等の研究課題にあっては、法令等に従い、所定の手続き・対策が講じられているか。 研究経費の妥当性 研究経費の内容は妥当であり、有効に使用されることが見込まれるか。 購入を計画している設備備品等は研究計画上真に必要なものであるか。 研究設備の購入経費、旅費又は謝金等のいずれかの経費が90%を超えて計上されている場合には、研究計画遂行上有効に使用されることが見込まれるか。 単に既製の研究機器の購入を目的とする研究や、他の経費で措置されるのがふさわしい大型研究装置等の製作ではないか。
4.研究支援の取り組み(山形大学)
山形大学の研究支援体制 研究プロジェクト戦略室 目 的 目 的 本学の研究の活性化を図り,科学研究費補助金等の各種 研究費助成金,受託研究費,共同研究費等の外部資金獲得額の拡充を図るため,本学の研究プロジェクトの調整及び国内外機関との共同研究を戦略的に推進すること 業務内容 研究プロジェクトの全学的な調整 研究費助成金等の情報収集・応募への支援 科学研究費補助金等競争的資金獲得のための説明会の開催 など 体 制 室 長:研究担当理事 専任教授:2名 設 置 平成18年4月
科学研究費補助金に関する若手教員研究助成 目 的 自由な発想に基づき、先進的で独創性のある研究を進めようとしている本学の若手教員であって、科学研究費補助金に応募したが惜しくも不採択となった研究課題に対して、次年度以降の採択に向け、その研究経費の一部を支援し、研究環境の充実を図る。 助成の内容 助成件数は全体で30件程度 助成額は1件につき50万円/年の範囲内 助成期間は単年度 応募条件 平成21年度科学研究費補助金に応募し不採択になった者 年齢は、平成22年4月現在で42歳以下 平成21年度に科学研究費補助金の研究代表者になっていない者 次年度以降の科学研究費補助金の申請・獲得に向けてビジョンのある者 二つの研究種目に応募し、両方とも不採択となった場合、本若手教員研究助成に応募できる研究種目は、一つ その他 部局長は、当該部局を取りまとめ申請。(申請が複数件ある場合、本制度の目的等及び科学研究費補助金の審査結果を考慮し、順位を付す。) 申請件数:制限なし 役員会において、部局からの申請状況、科学研究費補助金の新規申請状況及び科学研究費補助金の審査結果等を考慮し、決定。(必要に応じて、役員会においてヒアリングを実施)
科学研究費補助金計画書に関するアドバイザー制度 目 的 科学研究費補助金に応募したが、不採択となった研究課題について、科学研究費補助金計画書の「書き方」を中心にアドバイスを行い、次年度の科学研究費補助金への応募を支援 内 容 部局長から推薦を受けた教員をアドバイザーとして、部局毎に数名配置 アドバイザーは、科学研究費補助金計画書の「研究目的」及び「研究計画・方法」を中心に「書き方」ついて、アドバイス 対象者 平成21年度科学研究費補助金に応募し不採択になった者 平成21年度科学研究費補助金に関する若手教員研究助成に応募する者(必須) 実施方法 アドバイスを受けようとする者は、相談申込書に科学研究費補助金計画書(写し)及び科学研究費補助金の審査結果(写し)(開示請求をしている場合)を添えて事務担当へ申請 事務担当が、部局毎に取りまとめアドバイザーへ依頼 アドバイスを付記した科学研究費補助金計画書は、事務担当から申込者へ返還