Ξハイパー核の現状と今後の研究計画 肥山詠美子(奈良女大).

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Ξハイパー核の現状と今後の研究計画 肥山詠美子(奈良女大)

・S=-2核、特にΞハイパー核について今後2年間の 研究計画を立てよ。 J-PARCハイパー核実験の最も重要な計画の一つ 岡さんからの至上命令 ・S=-2核、特にΞハイパー核について今後2年間の 研究計画を立てよ。 J-PARCハイパー核実験の最も重要な計画の一つ 税金の無駄使いをしないように。 ・そのための議論のポイント(皆さんと話し合うべきこと) (1)Day-1実験(12C(K-,K+)12Be)の後、どういう物理を   目指したいのか? (2)そのためには、理論と実験はどういう研究を行うべきか? Ξ

ハイパー核物理の研究目的: バリオン間相互作用を統一的に理解すること 長年の研究によって、 理解されるようになった。 近年の実験技術の 発展、理論計算の進歩 によって、S=-1の 相互作用に対する知見が ずいぶん得られるように なった。 J-PARC実験で目指していることは、まさに S=-2セクターの相互作用の研究 である。

3次元の核図表 J-PARCで目指しているのは、 まさにS=-2核の核図表の拡大 6He である 10Be 永江さんのpptから拝借 ΛΛ

相互作用の決定のためには素過程の散乱実験がベスト しかし、ハイペロンーハイペロン散乱実験は、J-PARC施 設をもってしても、非常に困難。 従って、S=-2セクターの相互作用の情報を得るには、 ダブルラムダハイパー核やグザイハイパー核の構造研究 を行うのがよさそう。

これまで(KEK-E373前)どのくらいのことが分かって いるか? 6He, 10Be, 13B ダブルラムダ核について これまで(KEK-E373前)どのくらいのことが分かって いるか? 6He, 10Be,  13B ΛΛ ΛΛ ΛΛ しかし、不定性なく、これだというダブルラムダ核は まだ見つかっていなかった。

12.33MeV 基底状態? 励起状態? 2001年KEK-E373 → YY相互作用に光を当てる画期的な結果 (i)ナガライベント 6He ΛΛ Λ Λ α+Λ+Λ 6He ΛΛ α 7.25±0.1 MeV 0+ 6He ΛΛ (ii)デマチヤナギイベント 10Be Λ Λ 10Be ΛΛ ΛΛ α α 0+ 8Be 12.33MeV 10Be 基底状態? 励起状態? ΛΛ

理論側に要求されていること ・ダブルラムダ核について 実験で、発見できるのは、ダブルラムダ核のidentificationと 束縛エネルギーのみ。スピンパリティは分からない。 したがって、 実験に先駆けたいろいろなダブルラムダ核のスピンパリティ、及び 束縛状態エネルギーの予言

E. Hiyama et al. Phys. Rev. C66, 024007 (2002) x = 7He 7Li 8Li 8Li 9Be この問題に答えるべく、 Λ Λ x E. Hiyama et al. Phys. Rev. C66, 024007 (2002) α α 3He x = t N p d = = = = = = 7He 7Li 8Li 8Li 9Be 10Be ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ

←KEK-E373 Demachi- Yanagi event 励起状態の発見

Spectroscopy of ΛΛ-hypernuclei prediction デマチヤナギ イベント J-PARCでの実験を期待

理論的には、ともかくJ-PARCで新しいダブル ラムダハイパー核が出てくるのを待つだけ? 何か理論的にさらに議論するべきことがある か? ΛΛーΞN-ΣΣ結合についてはおもしろい ->根村さんが本日の講演で話すだろう・・

Ξハイパー核について 現段階: 不定性なく発見されたΞハイパー核はまだ存在しな い。 12C(K-,K+) 12Be  Ξハイパー核について 現段階: 不定性なく発見されたΞハイパー核はまだ存在しな い。 12C(K-,K+) 12Be Ξ Day-1実験:世界初のΞハイパー核発見を目指して実験 肥山がΞハイパー核のこと考え始めてまだ、3年ほど。 まだこの研究事態についてまとまっていないが、 自分なりに考えをまとめると・・

Ξハイパー核 理論側に要求されること ・どういうΞハイパー核が束縛状態として発見される可能性  があるのか? ・構造研究からΞN相互作用についての情報を引き出すこと ・実験が可能か? まずは実験が可能かどうかを考えずに、どういうΞハイパー 核が束縛状態として理論的に存在する可能性があるかどう かを考える。

考えるべきこと ・どういうΞN相互作用を使うべきか? ΞN相互作用に関する情報は皆無に等しいので、現象論的ΞN相互 作用は用いることは不可能 不定性が大きいが、現実的相互作用はある。 OBEPに基づく現実的相互作用 ・Nijmegen group ・Ehime group 唯一存在するΞN相互作用に関する情報(現時点では、これに頼らざ るを得ない) T. Fukuda et al. Phys. Rev. C58, 1306, (1998). 12CあたりのΞの一体ポテンシャルの深さが -14MeV程度

この条件を満たすΞN相互作用は・・ ・Extended Soft Core 04 (ESC04) Th. Rijken and Y. Yamamoto ・Nijmegen model D ・Ehime potential それ以外のΞN現実的相互作用のΞの一体ポテンシャルは 斥力

  ESC04ポテンシャル,ND,とEhimeポテンシャルの特徴  T=0 3S1の引力が非常に強い  この引力が、Ξの一体ポテンシャルを引力にする。 UΞ=-20MeV

-0.60MeV LS力とテンサー力で束縛 Deuteron like Ξ0 それ以外の成分は束縛する ほどは強くない。 (T=0,S=0),(T=1,S=0),(T=1,S=1) n Ξ0 T=0, L=0,2 ,S=1,J=1+ p Ξ- -1.23MeV マイナスのクーロン力 Ξ- :1321.3MeV Ξ0:1314.9MeV T=0, L=0,2 ,S=1,J=1+

・Ehime ポテンシャル(後継者がいないのが問題)  V(T=0,S=0)、V(T=0,S=1),V(T=1,S=0),V(T=1,S=1)の even state interactionが同じ程度に弱い引力 その中でもV(T=1,S=1)が比較的に強い引力(しかし、 非常に強いわけでもない) Odd state interactionについてかなり強い引力 UΞ=-22.3 MeV

ND 1S0(T=0)が比較的引力 odd forceが引力的    UΞ=-20MeV

興味: これら3種類のΞN相互作用は、軽いΞハイパー核 構造にどういう影響を及ぼすのか? ・・というわけでこの3年の間に

N Ξ N N n Ξー n Ξ N α NNΞ NNNΞ α t Ξ p Ξ- N α α Ξー α α

なぜ、これらのΞ核を研究しようとしたかというと・・ Ξ核を生成するための ターゲットと対応した核 だったので計算してみた。 ・3He ・6Li ・7Li    ・10B ・12C 束縛系が得られるのであれば、Day-1実験後に プローザルを出せる

(1) N N N N Ξ Ξ N NNNΞ NNΞ

用いる相互作用 NN:ミネソタ   AV8やNijmegenなどの             現実的相互作用にいずれは変え             る予定 YY:Nijmegen group:現実的相互作用を直接使用 ・ Extended soft core potential 04 (ESC04)   ・Ehime potential

ESC04 Results 0 MeV (np)-Ξ 1/2+ -0.15 MeV N N Ξ NNΞ

Results ESC04 T,S 1+: [12V(1,1)+V(1,0)+10V(0,1)+3V(0,0)]/25 (3N)+Ξ 0 MeV 1+ -0.86 0+ N N -2.3 Ξ N T,S strongly attractive repulsive = = 1+: [12V(1,1)+V(1,0)+10V(0,1)+3V(0,0)]/25 0+:[V(1,0)+V(0,1)]/2 repulsive strongly attractive weakly repulsive NNΛΛ NNNΞ

 Ehime ポテンシャルを用いてNNΞ、NNNΞの  3体・4体系には束縛状態は現れず。

(2) p-shell Ξハイパー核 ・N-Ξ間にはESC04 potential とEhime potential の2種類の現実的核力を直接使用する α-Ξ間には、ESC04をG-matrix 理論でeffectiveにする。->αの波動関数でfold                   p Ξ- α

ESC04 T=0 Ehime では束縛状態は 得られなかった。 p Ξ- α+p+Ξ- α p+Ξ- -0.05 α+Ξ- 1- 0MeV -0.05 α+Ξ- 1- このΞハイパー核が 実験で発見されるのであれば、 T=0,3S1の情報を得ることが できる。 T=0,3S1が dominant に効く! 1S0は、 2- -2.22 T=0 Ehime では束縛状態は 得られなかった。 ほとんど効かない!

The way to produce Ξ hypernuclei Tz=+1/2 Tz=-1/2 Ξ- p N N N N N K- N K+ Nucleus Ξhypernuclues ΔTz=1

For example, if we use 6Li nucleus target ・・ K- K+ Ξ- p n n No bound state In T=1 α α T=1 state 6Li(T=0)

ESC04 T=0 p Ξ- α+p+Ξ- α p+Ξ- -0.05 α+Ξ- 1- 2- This state is 0MeV -0.05 α+Ξ- 1- 2- This state is dominated by V(T=0,S=1). -2.22 T=0 If this Ξ hypernucleus is observed in the future, we can get Information about V(T=0,S=1).

What kind of Ξ hypernuclei can be observed as bound states experimentally? Now, let me consider available light target nuclei to produce Ξ hypernuclei. ・3He ・4He ・6Li ・7Li     ・10B ・12C To produce T=1 NNNΞ NO bound state with T=1

Results ESC04 T=0 (3N)+Ξ 0 MeV 1+ -0.86 0+ -2.3 I also calculated NNNΞ system with T=1. We have NO bound states.

Is it possible to have bound states using 3He, 7Li and 12C?

p p p n Ξ- n T=1/2,Tz=-1/2 T=1/2, Tz=1/2

ESC04 Results 0 MeV (np)-Ξ 1/2+ -0.15 MeV N N Ξ NNΞ

K- 7Liターゲットで考えてみましょう n n Ξ- n p n α α K+ T=3/2 7Li(T=1/2)

T=3/2 NN: AV8 realistic potential n αN: potential to reproduce n Ξ- low-energy scattering phase shift ΞN αΞ n Ξ- n α ESC04 potential ΛΛ-ΞN coupling effect T=3/2 Renomalized into imaginary part ΞN間は、T=1,S=0 or S=1しか効かない。 これらの間の相互作用は斥力 つまり、ESC04の特徴だった、T=0,3S1の寄与はなし!

0 MeV α+n+n+Ξ- 6He+Ξ- (αΞ-)+n+n Γ=2.18MeV -0.672 MeV J=1/2+ n n Ξ- We can expect to have bound state using 7Li target.

今度はΞN相互作用をEhimeに変えてみる。 NN: AV8 realistic potential αN: potential to reproduce low-energy scattering phase shift ΞN αΞ n Ξ- n α Ehime potential ΛΛ-ΞN coupling effect T=3/2 Renomalized into imaginary part ΞN間は、T=1,S=0 or S=1しか効かない。 これらの間の相互作用は斥力

Ehime potentialでも束縛する α+n+n+Ξ- 6He+Ξ- 0 MeV (αΞ-)+n+n J=1/2+ Γ=0.15MeV -0.77 MeV n Ehime potentialでも束縛する Ξ- n α

何故束縛するのか? 答え:αーΞ系が束縛するから 6He n n Ξ- n n Ξ- 0s α α Ξが0s軌道に入って、 Valenceの2つのnを 内側に引き込んで 全体を束縛させる 6He

0 MeV α+n+n+Ξ- -0.16 -0.26 -0.96 MeV -0.83 6He+Ξ- unbound (αΞ-)+n+n -1.08 -1.55 -1.69 -2.4 人工的にαーΞの間の相互作用を弱くしていく。 このときのLi6-Ξ系の束縛エネルギーを見る。 αΞ系がほとんど束縛しなくなると、Li6-Ξもunboundになる。 この特徴はESC04に特有のことではない。 Li6-Ξ系に束縛状態があれば、間接的にαΞ系に束縛状態が あることの示唆になるのではないか。

0 MeV I. Fuse and Y. Akaishi , Phys. Rev. C54, R24 (1996) α+n+n+Ξ- 6He+Ξ- 0 MeV (αΞ-)+n+n -2.0MeV Γ=0.75 MeV Decay into 5H+n+n n ΛΛ Ξ- n They tentatively assigned binding energy to be 2.0 MeV so as to estimate branching ratio to go to 5H. α ΛΛ

10Bターゲットで考えてみる。 K+ K- Ξ- n p n α α α α T=1 ΞN間にはT=1状態で、 ESC04特有のT=0、3S1 は反映されていない

ESC04 α+α+Ξ+n 9Be+Ξ (α+α+Ξ)+n 0 MeV 2- -2.34 MeV

n T=1 何故束縛するのか? Ξ- ααΞ は束縛する Ξ- 0s α α n Ξが内側に入って、引力に よって、nを引き込んで α 束縛させる。 α α ちょうど ααnΛ に似た状況 9Be 束縛系 Λ n α α 10Be Λ

ααΞN系に束縛解があったとすると、言えることは?  間接的にααΞ系が束縛することが言える。 0 MeV α+α+Ξ+n -1.42 unbound -2.3 9Be+Ξ -3.34 -5.11 (α+α+Ξ)+n -8.22 人工的にαΞ間相互作用を弱くしていって、 ααΞのエネルギーを浅くしていく。 ααΞ系が束縛(原子核として)しなくなると、 ααΞnが束縛しなくなる。

Day-1 experiment at J-PARC 11B-Ξ α α α α t p t Ξ- T=1, J=1- K + K - We want to know whether this Ξ hypernucleus exist as bound state or not.

ESC04d 11B+Ξ- α α Ξ- t T=1 11B-Ξ 0 MeV -2.99 1 - Γ=6.3 MeV Γ=6.7 MeV -5.70 1- T=1

Ehime ND 11B+Ξ- 11B+Ξ- T=1 T=1 0 MeV 0 MeV -2.85 1 - Γ=0.4 MeV -6.15 1- Γ=1.76 MeV 1 - -7.83 T=1

今後のΞハイパー核実験に対して (1)まずは12Cターゲットでの実験がよさそう。 そういう意味において、Day-1実験は大変重要である。 もし実験でΞハイパー核が束縛状態として存在しないことが 判明したら? 実験では12Cより軽いターゲットで実験してもおそらく現段階 では、束縛状態として見つけるのは大変なので、より重い ターゲット核(27Alなど)で実験を行い、まずはΞの一体ポテ ンシャルの深さを決めてもらう。

1-: [V(0,0)+3V(1,0)+3V(0,1)+9V(1,1)]/16 The ratio of ΞN interaction in 11B-Ξ- T=1 T,S strongly attractive repulsive = = 1-: [V(0,0)+3V(1,0)+3V(0,1)+9V(1,1)]/16 If there is bound state in 11B-Ξ, we extract on information on the above averaged ΞN interaction. We furthermore want to know information on V(0,0), V(1,0), V(0,1) and (1,1), respectively. For these study, study of structure of lighter Ξ hypernuclei is useful.

(2)もし、12CターゲットでΞハイパー核が束縛状態として得られたら? 軽いΞハイパー核も存在する可能性があるから  7Liターゲットなどで実験が可能か? こんなに実験方法で苦労するのは、(K-,K+) reactionは とてもよい方法ではなさそう・・。 Ξハイパー核は、T=0 or T=1/2だと軽い核でも軒並み束縛系 があるかも・・。 この状態を、生成する実験方法は・・

Furthermore, I think (K-,K0) reaction is very important to get information on ΞN interaction with T=0 and to produce Ξ hypernuclei with T=0 or T=1/2. n Ξ- K - K0 Tz=-1/2 ΔTz=0 Ξ0 p Tz=+1/2 Tz=+1/2 K0 K- ΔTz=0 きっととても大変な実験だろうと思う。でも、これを機会に ちょっとは議論してみては?

Ξハイパー核構造を研究してみたが、本研究目的は? V(T=0,S=0), V(0,1), V(1,0), V(1,1)の情報が知りたい。 散乱実験ができれば、うれしい。 本当に散乱実験はできないのか? ΞN散乱実験は可能ではないか?たとえば・・ K- K+ p Ξ という実験は可能か? n n deuteron

ここで議論したいこと Day-1実験の後、どういう実験を目指すか? ここで決定しなくてもよいが・・。 (1)軽いΞハイパー核? αNNΞ系はよいかもしれない このことについての講演:根村さん (2)重いΞハイパー核? 椿原さん、松宮さん (3)構造よりも散乱実験? 宮川さん(deteron ターゲット)、実験について味村さん (4)(K-,K0)reactionは可能?

1.14:00~14:40 (30+10)    肥山詠美子(奈良女子大) S=-2ハイパー核の現状とJ-PARCを目指した今後の課題 2.14:40~15:00 (20) 山本安夫(都留文科大) YN/YY相互作用とハイパー核 3.15:20~15:35 (15)    杉本聡(京大) Shell model study of p-shell \Xi hypernuclei 4.15:00~15:20 (15) 根村英克(理研) 確率論的変分法と複素スケーリング法によるΞハイパー核の研究 5.15:35~16:05 (30) 構造と相互作用について議論 5分コメント (i)RMF模型を用いたΞハイパー核 椿原康介(北大) (ii)結合チャネルAMDによるsd殻Ξハイパー殻の研究 松宮浩志(北大)    6.16:20~16:45 (20+5) 宮川和也(岡山理科大) 「K^- d → K Xi N 反応とS=-2 バリオン間相互作用」 7.16:45~17:05(15) 味村周平 (阪大) 実験面からみたd(\gamma,Ks)反応によるΞN終状態相互作用の研究 8.17:05~17:25 (15) 高橋俊行(KEK) Day1実験状況、及び実験家から理論への要望 9.17:25~17:45(15) 谷田聖(京大) S=-2の系におけるX線・γ線分光実験計画