ディジタル信号処理 Digital Signal Processing

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ディジタル信号処理 Digital Signal Processing 第1講 信号処理の概要

http://www.ee.kochi-ct.ac.jp/~masuhiro 資料を置いてあります

講師自己紹介 益弘 昌典(ますひろ まさみ) 高知高専電気工学科(昭和41年~平成18年) 人間の(情報を得る)感覚器官に興味を持ち 益弘 昌典(ますひろ まさみ) 高知高専電気工学科(昭和41年~平成18年) 人間の(情報を得る)感覚器官に興味を持ち  人間の視覚,聴覚の仕組み(特徴)を機械に持たせる(人工知能の1分野)研究をおこなってきました。  視覚では,「錯視の数量的表現法」を聴覚では,「音声の発話者の特定(音声解析)」,「音声入力」などについて,「コンピュータ」,「統計学」を活用していました 現役時代は,コンピュータ入門,情報処理,プログラミング,ディジタル回路,ディジタル信号処理,計算機アーキテクチャなどを担当していました

この科目で学ぶこと ディジタル回路設計に関する理解をさらに深める ディジタル信号とその処理について知識および基礎技術を修得する ディジタル信号の時間領域および周波数領域での解析・処理について学ぶ ディジタルフィルタの設計法を学ぶ

到達目標 ここまで理解すれば十分 1.ディジタル信号の意味と取り扱い方法が理解できる。 2.DFT,FFTの原理が理解できる。 3.離散時間信号系の構造と特性が理解できる。 4.ディジタルフィルタ原理が理解できる。 5.ディジタル演算と演算誤差が理解できる。

成績評価について 試験の成績60%,課題や小テストを30%,授業態度を10%の割合で総合評価に反映する。 学期毎の評価は中間と期末の各期間の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。なお、後学期中間の評価は前学期中間、前学期末、後学期中間の各期間の評価の平均とする。 技術者が身につけるべき専門基礎として,到達目標に対する達成度を試験等において評価する。

課題・小テスト 宿題を出します 四半期に各3枚程度, 夏期・冬季休業中に各2枚程度 期限内に提出(多少間違ってても100点) 遅れたら一日でも早く提出 1週間以内の遅れなら90点満点,1カ月以内なら80点満点,それ以上遅れたら60点満点で点をつけます

教科書・教材・参考書等 教科書:渡辺 英二「ディジタル信号処理システムの基礎」(森北出版) 参考書:谷口 慶治「信号処理の基礎」(共立出版) 教科書:渡辺 英二「ディジタル信号処理システムの基礎」(森北出版) 参考書:谷口 慶治「信号処理の基礎」(共立出版)   兼田 護「ディジタル信号処理の基礎」(森北出版) その他適宜紹介する。

授業予定(前期) 1.信号処理の顔用[1-3]:アナログ信号処理の概念,基本信号処理,ディジタル信号の概念,ディジタル信号の特徴を学ぶ。 2.離散時間信号とシステム[4-9]:信号とシステムの表現方法,周波数特性,z変換,システムの安定性について学ぶ。 3.連続時間信号とシステム[10-12]:フーリエ変換,フーリエ級数,デルタ関数,連続時間システムについて学ぶ。 4.連続時間信号の標本化[13-16]:標本化定理,周期信号の標本化,フィルタによる帯域制限などについて学習する。

授業予定(後期) 5.離散フーリエ変換と高速フーリエ変換[17-19]:離散時間フーリエ変換,離散フーリエ級数,離散フーリエ変換,離散フーリエ級数について学ぶ。 6.ディジタルフィルタ[20-28]:ディジタルフィルタリング,無歪みフィルタリング,理想フィルタ,FIRフィルタの特性近似,IIRフィルタの特性近似,周波数変換,相補性,ディジタルフィルタの回路について学ぶ。 7.システム実現[29-30]:数の表現,誤差とその影響,ソフトウエア実現,専用ハードウエアによる実現,ディジタルシグナルプロセッサついて学ぶ。

パソコン(ipod)で プレゼンを見ることができます 今見ているpptファイルは(一部違いがあるかも知れませんが)WEBで見ることができます 下記URLにgo!  http://www.kochi-ct.ac.jp/staff/~masuhiro

教科書を開きましょう ・ ノートをとりましょう ・ 教科書にアンダーライン    やメモでもかまいません

用語解説 情報(信号と符号)

情報(information) 情報とは受信者が知識を増やしたり,喜怒哀楽の感情をもたげたり,何らかの価値を得るモノをいう。 人から人へ情報を伝達するとき,音声や文字が用いられる。音声や文字は,概念を共有できるようにするため,人々が識別できる有限種類の発音や有限種類の文字を作ったものである。 *外国語を学習するのは,概念を異なった文字・記号で表し,発音する人々とコミュニケーションするためである。

信号(sign,signal) 情報を物理的な側面を重視してとらえるとき,信号という。(時間の関数で表現される) 聞き取れる距離での会話,手話(手旗信号),無線通信,などで,感度は良好であるとか信号が弱い(聞き取りにくい)など,伝送の善し悪しを云々するとき信号ということばを使う。 *辞書では,「色,音,光,形,電波など言語にかかわる一定の符号を使って,隔たった2地点間で意志を伝達すること。また,それに用いられる符号」などと混乱しそうな説明があるが,ここでは,情報の物理的側面を表す用語と把握しておきたい。

符号(code) 数学で数の正「+」と負「-」を表す記号や,事物の検索,指示のために付ける目印も符号というが,一般には,情報を伝達するために体系的に使われる(文字以外の)記号を符号という。 例えば,ASCII(JIS)符号は,我々の使う文字のひとつひとつに異なった8ビットの2進符号列を対応させる固定長符号である。 モールス符号は短点「ト」と長点「ツー」の組合せで文字を表す可変長符号である。  「信号」が物理的側面を強調するのに対して,「符号」は情報的側面を重視した用語である。

記号(sign,symbol mark) 社会慣習的な約束によって,一定の内容を表すために用いられる文字,符号,標章などを総称して記号という。 3色を用いる交通信号や地図記号,楽譜,元素記号など象徴的なものまでいろいろある。 言語もそれを表現する文字(音声記号)も記号である。(文字を分類するとき,特殊記号という分類項目もある。) 符号と記号の相違は曖昧な面もある。 * 文字記号,音響(音声,音楽),画像などを伝送するとき,符号化して伝送する。

① 情報(information), ② 信号(sign,signal), ③ 符号(code), ④ 記号(sign,symbol mark)   の違いを明確にせよ。 教科書,プリント,インターネット検索などで,確認しておこう

1.1 アナログ信号処理の概念

連続時間システム 入力信号もそれを加工して得られる出力信号も連続時間信号(アナログ信号)である 入力信号x(t),出力信号y(t)とするとき, 入力信号→アナログ回路→出力信号 アナログ回路:アナログ信号処理を行う

アナログ 自然現象や社会現象を時間の関数として表現したものがアナログ量であり,アナログ信号である

アナログ信号処理システムの例 RC回路で作るHPF(微分回路) RC回路によるLPF(Low Pass Filter) 時定数τ=CR [s] 遮断周波数 fc=1/(2πτ) [Hz] 積分回路・・・(変化直後の短い時間)入力信号の積分値を出力する(かのように見える) 別の言い方(教科書)では,波形整形といえないこともない

RC回路で作るHPF(微分回路) どんな回路? 時定数は? 遮断周波数は?

1.2 基本信号処理 フィルタリング 波形整形 等価 スペクトル(スペクトラム)解析 信号モデリング

1.3 ディジタル信号処理の概念 A/D変換:アナログ入力信号を離散時間信号に変換する 1.3 ディジタル信号処理の概念 A/D変換:アナログ入力信号を離散時間信号に変換する 離散時間信号処理:離散時間信号(ディジタル信号)を加工して出力離散時間信号をつくる D/A変換:離散時間信号をアナログ信号に変換する

ディジタル それではディジタル量やディジタル信号とはなんですか?

離散時間信号 連続時間信号(アナログ信号)をディジタル信号に変換するとき,離散時間信号という用語が出てくる。横軸は時刻で,縦軸は元のアナログの次元と同じ次元である。 離散時間信号の縦軸の次元をなくし,符号化したものがディジタル信号である。

サンプリング(標本化) 連続時間信号の瞬時値を抜き出す(一定時間間隔でデータをとるのが一般的である)

サンプリング周期(サンプリング間隔) 一定時間間隔で抜き出す 間隔が間延びしすぎると,元のアナログ量と違ってしまう 間隔が詰みすぎると,データ数が多くなりすぎる 適当な間隔は?

サンプリング定理 元のアナログ信号と等価にする工夫 アナログ信号に含まれる周波数成分とその大きさ 基本周波数:f1  その成分の大きさ:a1 高調波  :2f1  その成分の大きさ:a2       :3f1  その成分の大きさ:a3        ・・・・・・・・・・・・・・       :mf1  その成分の大きさ:am (m+1)f1以上は無視できる(0と見なしてよい) サンプリング周期:T (サンプリング周波数:fs) fs ≧ 2・mf1であればよい

サンプリング定理は第4章(p.76)で学ぶ

脱線 婚活と就活 見合いの原理 見合いしてお断りすると,後で気が変わってもその相手とは結婚できない 最良とはいえないが間違いのない方法がある 1番目,2番目はお断りをする 3番目以降で1~2番目よりもよい人が現れれば求婚する 統計学的に正しいといわれている エクスポネント(鮒一鉢二鉢)と関係が  あるかしら? 就活はどうだろう?

就職活動は景気によって違う 景気がよくて求人の多い時は,見合い結婚の原理を適用してもよい 今年は一発必中方式がいいと思う ねらった企業へ何が何でも合格しよう 大手・安定企業が安全 時期をのがすと後が大変だ

本日はここまで 質問はありませんか?