広島大学工学研究科の安全衛生管理の取組について 技術センター工学部等部門 (安全衛生管理技術班) 清水 高 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
はじめに 本学は国立大学法人法施行により「労働安全衛生法」をはじめとする関係法令の適用を受けることとなりました。 工学部等部門では、工学研究科から安全衛生に関する業務依頼をうけたため、平成17年10月1日付けで「安全衛生管理技術班」を組織し対応することとしました。 今回の研修会では、広島大学及び工学研究科の安全衛生に関する取組を取り纏め、今後の業務遂行に役立てる事を目的に参加いたしました。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
「安全衛生に最も係わりのある法律」 労働安全衛生法 第1条 目的 「安全衛生に最も係わりのある法律」 労働安全衛生法 第1条 目的 労働災害の防止に関する総合的計画的な対策を推進すること 職場における労働者の安全と健康を確保すること 快適な職場環境の形成を促進すること (そのためには) 1.危害防止基準の確立をすること 2.責任体制を明確化すること 3.自主的活動の推進の措置を講ずることと記されている 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広島大学の安全衛生管理の取組の 基本スタンス 広島大学の安全衛生管理の取組の 基本スタンス 労働安全衛生法を遵守することであり、 そのために平成16年4月1日、 広島大学安全衛生管理規則を制定している。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広島大学の安全衛生管理に関する規則として 広島大学安全衛生管理規則 (以下 略して「広大安衛則」といたします) 広島大学の安全衛生管理に関する規則として 広島大学安全衛生管理規則 (以下 略して「広大安衛則」といたします) 目的は労働安全衛生法の遵守 第1章 総則 第2章 安全衛生管理体制 第3章 安全管理 第4章 健康保持増進のための措置 第5章 雑則 (電子フォーラム 広島大学規則集に掲載されている) 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第1章 総則 規則の 趣旨 定義 法令との関係 権限の委任 大学の責務・職員の責務 を定めている 広大安衛則 第1章 総則 規則の 趣旨 定義 法令との関係 権限の委任 大学の責務・職員の責務 を定めている 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第2章 安全衛生管理体制 第1節 総括安全衛生管理者等を定義している (1)総括安全衛生管理者 (2)衛生管理者 (3)産業医 広大安衛則 第2章 安全衛生管理体制 第1節 総括安全衛生管理者等を定義している (1)総括安全衛生管理者 (2)衛生管理者 (3)産業医 (4)作業主任者 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第2章 安全衛生管理体制 第2節 安全衛生委員会等を定めております (1)安全衛生委員会 (2)地区安全衛生委員会 広大安衛則 第2章 安全衛生管理体制 第2節 安全衛生委員会等を定めております (1)安全衛生委員会 (2)地区安全衛生委員会 (3)部局安全衛生委員会 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 組織 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第3章 安全管理 危険を防止するための措置 安全衛生教育 就業制限 女性に対する就業制限 を定めている 広大安衛則 第3章 安全管理 危険を防止するための措置 安全衛生教育 就業制限 女性に対する就業制限 を定めている 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第4章 健康保持増進のための措置 作業環境測定 作業の管理 健康診断 第25条-第33条にわたって詳しく定めている 広大安衛則 第4章 健康保持増進のための措置 作業環境測定 作業の管理 健康診断 第25条-第33条にわたって詳しく定めている 第26条 職員は、指定された期日又は期間内に健康診断を受けなければならない。 やむ得ない理由で健康診断を受けることが出来ない場合は、 他の医療機関で健康診断を受けなければならない。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
広大安衛則 第5章 雑則 秘密の保持 雑則 以上が「広島大学安全衛生管理規則」の概要です。 第2回 広島大学技術センター 研修会 広大安衛則 第5章 雑則 秘密の保持 雑則 以上が「広島大学安全衛生管理規則」の概要です。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
工学研究科の安全衛生管理は 「環境保全・安全衛生委員会」が所掌し 工学研究科の安全衛生管理は 「環境保全・安全衛生委員会」が所掌し 委員会は、「広島大学大学院工学研究科環境保全・安全衛生委員会細則」により運営されている < ポイント1> 「工学部等部門が業務担当することに伴い、細則の改正(事務取扱の改正)が行われました」 改正前 委員会事務は、部局長支援G及び教育研究活動支援Gにおいて処理する 改正後 委員会事務は、部局長支援G及び教育研究活動支援Gの協力を得て、技術センター工学部等部門安全衛生管理技術班において処理する。 これにより、委員会の事務処理を「安全衛生管理技術班」が行うことが明確となる。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
環境保全・安全衛生委員会の事務とは 委員会の運営を行うことであり、 委員会を開催し活動内容を決めることから始めます。 1)議題の提案 委員会を開催し活動内容を決めることから始めます。 1)議題の提案 2)議題資料の作成 3)年度活動方針(案)の提案(前年度の活動報告) 4)東広島地区安全衛生委員会報告 5)部会構成(案)の提案 6)委員会予算の報告・提案 7)委員会議事録の作成・報告 等を行う必要がある 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
安全衛生管理技術班が組織される前の業務 平成17年度 第1回工学研究科 環境保全・安全衛生委員会 平成17年6月20日 安全衛生管理技術班が組織される前の業務 平成17年度 第1回工学研究科 環境保全・安全衛生委員会 平成17年6月20日 議題 資料 1.副委員長の選出 (委員会委員名簿) 2.規程・部会の構成について (部会構成案) 3.東広島地区安全衛生委員会について (16年度審議・調査事項の報告書) 4.平成17年度活動方針(案)について (平成16年度活動報告) (平成17年度活動方針案) (第一種衛生管理者名簿) 5.広島大学における安全衛生管理についての取組 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
委員会のなかでの質問事項 建設系教員の委員からの質問事項 (質問の主旨) 「天井クレーン、フォークリフト 等特定機械の取扱いについて、学生が運転する場合の規程はないか?」 (質問の主旨) 「研究室の実験・実習ではコンクリート構造物モデル等の重量物を利用する ため天井クレーンの使用は不可欠である。 安全衛生の一環として、学生に資格を取得させているが、規程等が不明 のため、特定機械の運転資格を持っている学生も、指導教員不在時においては運転を禁止しており不都合がある」 (対応)東広島地区安全衛生委員会へ照会し、回答を持ち帰り報告することとした。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
東広島地区安全衛生委員会事務の回答 1.学生は労働者ではないため、「広島大学安全衛生管理規則」 の適応の対象外となっている。 1.学生は労働者ではないため、「広島大学安全衛生管理規則」 の適応の対象外となっている。 2.部局によっては、特定機械等を実験・実習や教育研究にお いて使用不可欠の場合が想定される。 3.特定機械等を教育・研究に利用している部局は、有資格者 や十分な安全教育を受けた者が作業にあたり、構成員の安 全確保に努める。 4.部局において特定機械等の安全マニュアルを作成のうえ、 構成員への周知徹底を図り、事故等に対する未然防止策を 講じる。 といった内容でありました。 学生に対しては、部局・研究室で対応する必要がある。 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
委員会の活動内容について =安全衛生管理技術班の業務となる 委員会の活動内容について =安全衛生管理技術班の業務となる 東広島地区安全衛生委員会委員としての業務及び事務連絡(学術室から技術センターに安衛法関係の事務照会と同内容) 他部局では、部局長支援・総務担当が行う業務内容) 衛生管理者による作業場の巡視と報告 学生・教職員への安全教育の実施 防災訓練の実施 地震による倒壊防止対策 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
安全衛生管理技術班の業務のなかで 「地区委員会との事務連絡」 安全衛生管理技術班の業務のなかで 「地区委員会との事務連絡」 全学及び東広島地区安全衛生委員会との事務連絡・調整とは 1.各委員会からの事務連絡業務を工学研究科の構成員へ周知、回答の集 計、報告等をおこなうこと。 <具体的な業務内容> ○衛生管理者受験講習会の案内 ○受験費用に係わる立替払い請求書の案内 ○作業環境測定の実施案内 ○安全衛生講習会開催の案内 ○作業主任者・衛生管理者変更手続き ○東広島地区安全衛生委員会報告 ○部局安全衛生委員会報告 ○衛生管理者巡視報告 ○安全教育実施報告 等 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
安全衛生管理技術班組織前の業務のなかで その2 地震対策として、薬品棚・書庫などの転倒防止対策の実施 について 安全衛生管理技術班組織前の業務のなかで その2 地震対策として、薬品棚・書庫などの転倒防止対策の実施 について 通常使われている物品棚等の転倒防止器具(154組施行) 1.工学研究科全棟についてアンケート調査を実施 1)固定を必要とする棚の集計(848棚) 2)固定工法の決定(1197ヶ所) 2.業者による現地調査の実施 建物平面図への書込 3.工事工程の作成 H16年11月~H17年1月 4.工事着工 平成16年度施行数=848棚 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
薬品棚等の転倒防止対策の実施 平成15年度実施 薬品棚等の転倒防止対策の実施 平成15年度実施 冷蔵庫等の固定 溶融亜鉛メッキの帯鉄による床アンカー固定(高層棟など81ヶ所) 薬品庫の固定 溶融亜鉛メッキの帯鉄と鉄柱による固定(17ヶ所) 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
まとめ 1.大学における安全衛生の 関係法令 2.今後取組べき安全衛生管 理業務 3.他大学の安全衛生管理の 取組 1.大学における安全衛生の 関係法令 2.今後取組べき安全衛生管 理業務 3.他大学の安全衛生管理の 取組 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
安全衛生の関連法令Ⅰ 労働安全衛生法、同施行令、労働安全衛生規則 有機溶剤中毒予防規則 特定化学物質等障害予防規則 作業環境測定法 化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
安全衛生の関連法令Ⅱ 環境基本法 消防法 高圧ガス保安法 毒物及び劇物取締法 放射線同位元素等による放射線障害の防止に関する法律 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 他多数の法令が関係いたします 法律書の整備が必要となる 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
今後取組べき安全衛生管理業務 定期自主検査が必要な機器の調査及び自主検査の実施 局所排気装置・排ガス除塵装置の点検 薬品管理システムの確立(全学システムの導入を検討中) 部局衛生管理者連絡会(仮称)の立ち上げ リスクアセスメント(危険因子の把握と管理)と環境マネジメントシステム(よりよい環境つくりの施策)の確立 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
他の国立大学法人の取組の紹介 京都大学大学院工学研究科付属 環境安全衛生センター 職員構成 教授 1 (京大7事業場の1つ桂キャンパスの 環境安全衛生センター 職員構成 教授 1 (京大7事業場の1つ桂キャンパスの 総括安全衛生管理者兼務) 講師 1 技術専門職員 1 技術職員 2 非常勤職員 1 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会
京都大学大学院工学研究科付属 環境安全衛生センターの取組 京都大学大学院工学研究科付属 環境安全衛生センターの取組 労働基準監督署への訪問 緊急時対処用安全衛生機材使用説明会 環境安全衛生教育(教職員向け)の実施 定期自主検査が必要な機器の調査 防災訓練の実施 作業環境測定の実施 専門別安全衛生教育訓練(学生向け)実施 放射線、エックス線再教育訓練の実施 定期自主検査実施 薬品保管状況調査及び消防署への報告 安全衛生キャンペーンの実施 局所排気装置・排ガス除塵装置の点検 毎月開催会議 衛生管理者連絡会議 安全衛生委員会 平成17年12月9日に研修見学を予定している 2018/11/6 第2回 広島大学技術センター 研修会