産学官連携重点研究 より広範囲な地質化学条件が放射性核種の地中移行に及ぼす影響の研究 グループリーダー 長崎晋也(東京大学)・中山真一(日本原子力研究所) 第6回NUCEFセミナー 平成15年2月20日 高レベル放射性廃棄物地層処分の安全研究においては、今後より完全な還元性雰囲気、高pH環境、高塩濃度環境といったより現実的な地質環境条件下における固化体の溶解、処分場構造材等の変質・劣化、放射性核種のスペシエーションや吸着現象の理解、さらには理想的な溶液条件ではなく様々な共存イオンや共存微粒子の存在、固液界

Slides:



Advertisements
Similar presentations
誘電泳動現象を利用した液体クロマトグラフィー用高度濃縮分離法の開発
Advertisements

微粒子合成化学・講義 村松淳司 村松淳司.
環境表面科学講義 村松淳司 村松淳司.
超臨界二酸化炭素を用いて作製した水素同位体交換反応用の 白金担持撥水性触媒
資料3 平成23年度 産業廃棄物処理実態調査について 大阪府、大阪市、堺市、高槻市、東大阪市 .
指導教員 梶原 寿了 卒業研究生 阿部 聡太 中島 賢一 古川 高文
放射線.
学年 名列 名前 福井工業大学 工学部 環境生命化学科 原 道寛 名列____ 氏名________
学年 名列 名前 福井工業大学 工学部 環境生命化学科 原 道寛 名列____ 氏名________
単一分子接合の電子輸送特性の実験的検証 東京工業大学 理工学研究科  化学専攻 木口学.
化学的侵食 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
第12章 層と層を結びつける 固体の地球,液体の海,気体の大気
基盤科学への招待 クラスターの不思議 2005年6月3日  横浜市立大学 国際総合科学部  基盤科学コース 野々瀬真司.
前回 テキストベースの強調 発表資料 脱原発について 30分の時間制約にも徐々に慣れつつある 時間の使い方,資料作成の慣れ
分散剤はどのような考えで設計されているか
薬品分析学3.
固体電解コンデンサの耐電圧と漏れ電流 -アノード酸化皮膜の表面欠陥とカソード材料の接触界面-
平成19年度 エネルギ変換工学 第3回 核分裂と原子力発電の仕組み 2006S09 高橋 昌希 2007S05 小島 泰明 監修  木下 祥次.
有害廃棄物管理棟(旧廃棄物管理施設) 指導教官: 町田 基(教授),天野 佳正(助教),鮫島 隆行(技官) 研究分野:
放射性物質を閉じ込める多重のバリア ガラス固化体 オーバーパック 緩 衝 材 岩盤
22・5 反応速度の温度依存性 ◎ たいていの反応 温度が上がると速度が増加 # 多くの溶液内反応
F)無節操的飛躍と基礎科学(20世紀~) 1.原子の成り立ち:レントゲン、ベックレル、キューリ(1911) 、ラザォード、モーズリー、ユーリー(重水素、 1934)、キューリ(1935)、チャドウィック(中性子1935)、ハーン、シーボーグ 2.量子力学 :プランク(1918), アインシュタイン(1921)、ボーア(1922)、ドブローイ(1929)、ハイゼンベルグ(1932)、ゾンマーフェルト、シュレーディンガー(1933)、ディラック(1933)、ハイトラー、ロンドン、パウリ(1945)、ボルン(1
生物機能工学基礎実験 2.ナイロン66の合成・糖の性質 から 木村 悟隆
化学的侵食 コンクリート工学研究室 岩城 一郎.
微粒子合成化学・講義 村松淳司
数値相対論の展望        柴田 大 (東大総合文化:1月から京大基研).
本院は、放射線治療症例全国登録事業(JROD)に協力しています
特別管理産業廃棄物の 処理・処分の最適化.
微粒子合成化学・講義 村松淳司
1. イントロダクション:溶液中における構造不均一性の形成と拡散
理研稀少RIリングの為の TOF検出器の開発 埼玉大学大学院理工学研究科 博士前期課程2年 久保木隆正
新潟大学工学部化学システム工学科 教授 金 熙濬
ひび割れ面の摩擦接触を考慮した損傷モデル
図3 地球環境変動の中核的課題と動向 自然圏(Natursphäre) 人類圏(Anthropophäre) 生物圏 大気圏 水文圏 土壌圏
放射性廃棄物の発生場所と処分 放射性廃棄物は放射性物質を取り扱うすべての施設から発生する。.
情報化社会を支える量子ビームと化学 大阪大学産業科学研究所 古澤孝弘 ナノサイエンス・ナノテクノロジー高度学際教育研究訓練プログラム
LabViewを用いた 自動計測制御システムの開発 ~自動中和滴定装置をつくる~ 東京大学生産技術研究所 岡部研究室 東京大学教養学部
今後の予定 4日目 10月22日(木) 班編成の確認 講義(2章の続き,3章) 5日目 10月29日(木) 小テスト 4日目までの内容
原子で書いた文字「PEACE ’91 HCRL」.白い丸はMoS2結晶上の硫黄原子.走査型トンネル顕微鏡写真.
22章以降 化学反応の速度 本章 ◎ 反応速度の定義とその測定方法の概観 ◎ 測定結果 ⇒ 反応速度は速度式という微分方程式で表現
東北大学「学際研究重点プログラム」セミナー
化学的侵食 コンクリート工学研究室 岩城一郎.
質量分析の概要 対応ページ:p1~13 担当:伊藤.
汚 泥 減 量 装 置 BIPITTA SYSTEMのご説明 Presentation 株式会社エコ・クリエイティブ・ジャパン
Environment Risk Analysis
(昨年度のオープンコースウェア) 10/17 組み合わせと確率 10/24 確率変数と確率分布 10/31 代表的な確率分布
微粒子合成化学・講義 村松淳司 村松淳司.
Bruciteの(001)面における真の接触面での摩擦特性
宇宙核物理実験プロジェクトメンバー紹介 久保野 茂 (教授、グループリーダー)
核理研利用者の会報告 2007.5.21.
北大MMCセミナー 第92回 附属社会創造数学センター主催 Date: 2018年11月20日(火) 16:30~18:00
タンパク質-リガンド複合体への共溶媒効果の系統的解析
(富大院 理工 劉 貴慶、米山嘉治、椿 範立) 多孔質セリウム化合物のテンプレート無し合成法と二酸化炭素吸着剤としての利用
はやぶさ試料(RA-QD )の X線CT解析 – X線CT岩石学の適用例 - X線CT解析の結果に基づいて試料を切断し分析
今後の予定 7日目 11月12日 レポート押印 1回目口頭報告についての説明 講義(4章~5章),班で討論
動的HTMLを利用した 分野横断研究へのアプローチ 2014年2月14日(金) 今井 弘二、海老沢 研(宇宙科学研究所)、
複雑流動場における物質移行過程の解明を目指した大規模数値計算 :実験計測データとの比較による数値モデルの構築
α decay of nucleus and Gamow penetration factor ~原子核のα崩壊とGamowの透過因子~
シェールガス資源量評価を目的としたケロジェンナノ孔隙内のメタン吸着挙動に関する分子動力学シミュレーション
2・1・2水素のスペクトル線 ボーアの振動数条件の導入 ライマン系列、バルマー系列、パッシェン系列.
課題研究 P4 原子核とハドロンの物理 (理論)延與 佳子 原子核理論研究室 5号館514号室(x3857)
固体中の多体電子系に現れる量子凝縮現象と対称性 「複数の対称性の破れを伴う超伝導」
「大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの共同利用・共同研究拠点化」に向けた要望書・意見書のお願い
化学1 第11回講義 ・吸光度、ランベルト-ベールの法則 ・振動スペクトル ・核磁気共鳴スペクトル.
第146回 G-COEセミナー 講 師:(独)産業技術総合研究所 ナノシステム研究部門 副部門長 山口 智彦先生
キャビテーションを応用した水質浄化方法に関する研究
Al液滴の凝固後の表面性状 材料研究室 金子 優美.
教育学部 自然環境教育課程 天文ゼミ 菊池かおり
GC/MSによるノニルフェノキシ酢酸類の分析
Imaging Digitization 細胞イメージ解析セミナー 概要 開催日時・場所・講師 プログラム
Presentation transcript:

産学官連携重点研究 より広範囲な地質化学条件が放射性核種の地中移行に及ぼす影響の研究 グループリーダー 長崎晋也(東京大学)・中山真一(日本原子力研究所) 第6回NUCEFセミナー 平成15年2月20日 高レベル放射性廃棄物地層処分の安全研究においては、今後より完全な還元性雰囲気、高pH環境、高塩濃度環境といったより現実的な地質環境条件下における固化体の溶解、処分場構造材等の変質・劣化、放射性核種のスペシエーションや吸着現象の理解、さらには理想的な溶液条件ではなく様々な共存イオンや共存微粒子の存在、固液界面の変質などの化学プロセスを定性的かつ定量的に考慮しそのプロセスの解明とモデル化が求められている。そのような状況の中で、この連携重点研究では、 ・・・ 【サブグループ1 】 廃棄物固化体の溶解/変質/核種浸出に及ぼす地下水pH、塩濃度の影響     稲垣八穂広、出光一哉、有馬立身、猿渡宗宏(九大    量子エネルギー)、前田敏克(原研)、####(サ    イクル機構) 概要・目的 【サブグループ2 】 岩石-水相互作用にともなう岩石の選択的溶解と岩石表面層への放射性核種の吸着挙動     土屋範芳、平野伸夫、原淳子(東北大学地球工学)、    山口徹治(原研)、####(サイクル機構) 概要・目的 【サブグループ3 】 地下環境における核種移行に及ぼすバリア材変質    佐藤努、横山信吾、黒田真人(金沢大学自然科学研    究科)、###(サイクル機構)、田中忠夫(原研) 概要・目的 スメクタイトは高アルカリ溶液中で容易に溶解するため、セメントとベントナイトを併用する廃棄物処分上の安全評価では、その溶解機構や速度の理解が必須となる。そのため本研究グループではベントナイトの主成分であるスメクタイトの溶解現象を速度論的、機構論的に把握することを目的に以下のような実験系を用いて研究を行い、バリア材変質の定量的な評価を目指す。 【サブグループ4 】 レーザ誘起蛍光分光システムによる放射性核種スペシエーションに及ぼす有機物の影響    田中知、佛坂裕泰、青柳登、虎石貴、斉藤拓巳、長崎   晋也(東京大学)、木村貴海(原研) 概要・目的 アルカリ溶液によるスメクタイトの溶解実験 実験装置概念図 恒温水槽 送液ポンプ マグネティックスターラ グローブボックス 原子間力顕微鏡とATR-IRによるスメクタイト溶解のその場観察 原子間力顕微鏡 ATR-IR 液中セル 時間に伴うスメクタイトの溶解過程