本章では、モデル取引・契約書追補版が対象とする顧客や開発モデルなどの概要、第1版との相違点について 解説します。

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受付番号 平成 23 年度 東北復興に向けた地域ヘルスケア構築推進事業 (被災地域における医療・介護周辺サービスの提供拠点整備の推進及び医療情報 等の共有システムの推進のための調査事業) 提案書 事業区分 イ-2:被災地における医療情報等の共有等を可能にするシステム の推進の調査事業 (被災地での地域医療提供体制の再構築のための情報通信技術の活用の在り方、
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本章では、モデル取引・契約書追補版が対象とする顧客や開発モデルなどの概要、第1版との相違点について 解説します。 第3章 全体像 本章では、モデル取引・契約書追補版が対象とする顧客や開発モデルなどの概要、第1版との相違点について 解説します。 画面左下のスタートボタン(  )を押してスライドを進めます。

パッケージ利用 における トラブル要因 2 追補版では、パッケージソフトを利用して、業務システムを導入する場合起こりうる現実の問題への必要な対応を示しております。 パッケージ利用における主たるトラブル要因 不十分なRFP(提案要求書)             過大なモデファイ・アドオン              パッケージソフトの機能・サービスレベルの不足 「重要事項説明書活用型」 モデル取引・契約書<追補版> (平成20年4月公表) 開発途上の仕様外の要求               検収時点での要求不一致              既存・追加ソフトウェアとの不整合           優越的地位の利用   知的財産の帰属 ユーザ・ベンダ間における   役割・責任分担の明確化   合意プロセス 開発中止時の精算 パッケージソフト間のインタフェースに起因する問題 システム内における障害が切り分けられない問題 パッケージソフトのバージョンアップに起因する問題 パッケージソフトのサポート期間切れの問題

「重要事項説明書活用型」モデル取引・契約書<追補版> 第1版との 相違点 3 追補版では、ITや情報システム取引、法務の専門家の人材のいない中小企業がパッケージソフトを利用して、業務システムを導入するケースを前提としています。 モデル取引・契約書<第一版> (平成19年4月公表) 「重要事項説明書活用型」モデル取引・契約書<追補版> (平成20年4月公表) 契約当事者 対等に交渉力のあるユーザー・ベンダ ITの専門知識を有しないユーザーと、 業として情報サービスを提供するベンダ 対象モデル ウォーターフォールモデル パッケージソフトウェア、Saas、ASP 対象システム 重要インフラ・企業基幹システムの受託開発(一部企画を含む)、保守・運用 一般業務システム 特徴 初のユーザー・ベンダ双方が議論の上、策定。 フェーズ毎のユーザー・ベンダ間の責任の明確化(準委任・請負) SLCP2007準拠(共通プロセス) 仕様の変更管理手続きの明確化 マルチベンダ・工程分割発注への対応 重要事項説明書を用いた契約合意 ITコーディネータや中小企業診断士を始めとする外部専門家やコンサルタントの参画を前提 システム構築後のプロセスの重視(保守、運用等) パッケージソフトウェアの取扱についてのベンダの責任明確化。 著作権のベンダへの帰属 ※上記以外の点について第一波の特徴は原則、追補版でも踏襲 追補版の特徴は、「パッケージソフトウェア利用(Saas、ASPを含む)」を前提とし、「重要事項説明書」によるユーザ、ベンダの合意プロセスにあります。

追補版の ポイント 4 追補版では、パッケージソフトを利用して、業務システムを導入するケースにおける。ユーザ・ベンダ間の役割・責任分担の明確化および合意プロセスがポイントとなります。 契約のポイント 概要 ポイント 協働 連絡協議会 再委託 パッケージ選定における善管注意義務 瑕疵担保 ・ユーザのベンダ丸投げの防止  ⇒システムの内容確定はユーザ権限・責任  ⇒ユーザ・ベンダの役割責任の明確化 ・口頭での変更を防止  ⇒変更規定、議事録、承認プロセスを義務化 ・ベンダの原則自由  ⇒ユーザ要求が基づき、再委託先を開示  ⇒情報漏洩については、秘密保持契約にて対応  ⇒品質については、瑕疵担保にて対応 ・ベンダに業界における一般的に要求される善管注 意義務を課す  ⇒パッケージの選定=仕様、制限事項の決定    開発、運用、保守全般に重要な影響を与える事      を明確化 ・帰責事由のある場合に限定  ⇒逸失利益や間接損害は負わず、現実に被った    損害に限定  ⇒損害賠償額は個別契約ごとに上限を設定  ⇒仕様書、マニュアルとプログラムの不一致を瑕    疵と認定  ⇒ユーザの資料が誤っていた場合は瑕疵とはなら    ないが、ベンダが不適切と知りつつ指摘しない    場合は、担保責任を免れない。

追補版の ポイント 5 追補版では、パッケージソフトを利用して、業務システムを導入するケースにおける。ユーザ・ベンダ間の役割・責任分担の明確化および合意プロセスがポイントとなります。 契約のポイント 概要 ポイント ベンダの善管注意義務 著作権 知財侵害 保守 ・業界一般的に要求される専門知識・ノウハウに基づく注意義務を課す  ⇒準委任契約ではベンダの専門家の責任を規定  ⇒ユーザ・ベンダの役割責任の明確化 ・ベンダに帰属  ⇒プログラムの再利用による生産性向上、パッケージ利用によるコスト削減、普及に資する  ⇒プログラムにおける営業上の機密は秘密保持    契約で保護 ・ユーザが申し立てする際は、ベンダに対応指揮権  を委ねる  ⇒使用不可能となった場合は、交換・変更・権利取    得  ⇒ユーザ指示やハード等に起因する場合は免責 ・保守範囲を限定(明確化)し、ベンダは老朽装置等  の交換請求権を持つ  ⇒ベンダは原則不良、不具合の修正(是正保守)    のみ対応(環境適応・性能改善・潜在的不具合    対応は範囲外)  ⇒遠隔地サポートの規定  ⇒メーカからの製造打切り、代替部品提供打切り、老朽化装置の場合、ベンダはユーザに対して対象製品の交換請求権を規定

追補版の ポイント 6 追補版では、パッケージソフトを利用して、業務システムを導入するケースにおける。ユーザ・ベンダ間の役割・責任分担の明確化および合意プロセスがポイントとなります。 契約のポイント 概要 ポイント 保守 共通フレームの準拠   「共通フレーム2007」 編者: 独立行政法人 情報処理推進機構         ソフトウェア・エンジニアリング・センター 発行所: オーム社  ⇒ソフトウェアサポート中止の際の保守契約見直しを規定  ⇒交換部品の所有権のベンダ移転  ⇒設置場所整備はユーザ責任  ⇒不具合調査で調査ベンダ以外のシステムが起因する場合は、ユーザが調査費用を負担する ・システム開発作業の役割を「プロセス」としてまとめ、定義・標準化したものです。 ⇒ユーザとベンダの用語の取違や、前提とする業務内容の思い違いを防ぎ、要件定義、開発、保守、運用、契約等において何がなされるべきかが詳述 ⇒追補版において、各取引プロセスは「共通フレーム2007」を準用、ユーザとベンダ間でそれぞれの役割や目的について共有・確認する際、共通フレームを参照することによって、より深い認識の統一をはかることが可能です。

モデル取引・ 契約書の全体像 「ベンダーと対等な交渉能力を有しない」ユーザを対象とし、パッケージソフトウェアを前提とすることが、追補版の特徴です。 7 対象顧客 (契約当事者) 「ベンダーと対等の交渉能力を有しない」、ITや情報システム取引、法務の専門家、専従者を設置することが困難な団体、法人、企業等とする。 例) 委託者(ユーザ):民間中小・中堅企業、地方自治体、独立行政法人等 受託者(ベンダ):情報サービス企業(Sier、ソフト会社、ITコーディネータ等) 注)「中小企業」と表記するが、従業員数、資本金の大小による分類ではない。 対象モデル 「パッケージソフトウェア(Saas、ASP利用を含む)を活用した業務システムの構築を対象とする。 「パッケージソフトウェア」、「Saas/ASP」については、特定の業種又は業務を想定し、その中で汎用的に使用されることを前提とした市販ソフトウェアとする。 対象システム 財務会計システム、販売管理システム、電子メール、グループウェア、Webシステム等の導入、構築、カスタマイズ開発、移行、教育、保守、運用支援を対象システムとする。

ない(オプションソフトウェアの選定、パラメータ設定、外部プログラムで対応) モデル取引・ 契約書の全体像 8 パッケージソフトウェア導入の多様性に対応するため、上流工程は2種類のモデルが用意されています。 多様な上流工程に対応 パッケージソフトウェア導入時のカスタマイズ開発がある場合 「パッケージ+カスタマイズモデル」 パッケージソフトウェア導入時のオプション設定やオプションソフトの導入がある場合 「パッケージ+オプションモデル」 モデル取引 カスタマイズモデル オプションモデル 業務 対象システムの例 生産管理、管理会計等 制度会計、青色申告等 対象業務の汎用性 低い 高い 業務、システムの移行 ある カスタマイズ 検討範囲 比較的広い 比較的狭い パッケージ本体のモディファイ ありうる ない(オプションソフトウェアの選定、パラメータ設定、外部プログラムで対応) 関連ソフトウェアとの結合 密結合、疎結合 疎結合 既存ソフトウェア側の変更 小 小 もしくは無し 既存システムとの統合工数 軽微 もしくは無し

9 モデル取引・ 契約書の全体像 「カスタマイズモデル」 における取引の流れと対応する契約書 要件定義 設計・開発・移行 保守 運用 取引の流れと、取引のプロセスに対応する契約書は以下の通りとなります。契約のタイプが「準委任」と「請負」に分かれることがポイントです。本スライドは「カスタマイズモデル」における取引の流れについて記載します。 9 「カスタマイズモデル」 における取引の流れと対応する契約書 要件定義 業務要件定義 A 要件定義支援及びパッケージ ソフトウェア候補選定支援契約 : 準委任契約書 : 請負契約書 パッケージ候補選定 カスタマイズモデルにおいては、要件定義段階における契約書は2種類となります。 ※オプションモデルでは1種類です。 システム要件定義 B パッケージソフトウェア選定支援 及び要件定義支援契約 システムの見積 設計・開発・移行 システム外部設計 D 外部設計支援契約 内部設計・システム開発 E ソフトウェア設計・制作契約 F 構築業務契約 データ移行 G データ移行支援契約 H テスト支援契約 I 導入教育支援契約 保守 運用 運用テスト、教育 J 保守契約 保守・運用支援 K 運用支援契約

C パッケージソフトウェア選定支援 及び要件定義支援業務契約 モデル取引・ 契約書の全体像 オプションモデルにおける取引の流れと対応する契約書について記載します。 10 「オプションモデル」 における取引の流れと対応する契約書 要件定義 業務要件定義 C パッケージソフトウェア選定支援 及び要件定義支援業務契約 : 準委任契約書 : 請負契約書 パッケージ候補選定 オプションモデルにおいては、要件定義段階における契約書は1種類となります。 ※カスタマイズモデルでは2種類の契約書に分かれます。 システム要件定義 システムの見積 設計・開発・移行 システム外部設計 D 外部設計支援契約 内部設計・システム開発 E ソフトウェア設計・制作契約 F 構築業務契約 データ移行 G データ移行支援契約 H テスト支援契約 I 導入教育支援契約 保守 運用 運用テスト、教育 J 保守契約 保守・運用支援 K 運用支援契約

以上で第3章の解説は終了です。 e-ラーニングメニューに戻り、 「第4章 システム基本契約書の解説」をご覧ください。 「第4章 システム基本契約書の解説」をご覧ください。