「さよならWAX!」 資生堂の新しい整髪料の登場 大東文化大学5班 伊藤 平 これから大東5班の報告をはじめさせていただきます。左から伊藤平、島田雄太、永山司、そして私、平井敦郎です。よろしくお願い致します。 本日は、まず、はじめに、企業概要、UNOについて、WAXに対するこだわり、整髪料の周期、新しいスタイリング剤の発売、フォグバーの展望という流れで報告させて頂きます。 島田 雄太 永山 司 平井 敦郎
報告概要 1.はじめに 2.企業概要 3.UNOについて 4.WAXに対するこだわり 5.整髪料の周期 6.新しい整髪料の登場 7.フォグバーの展望 8.参考文献
1.はじめに WAXとは整髪料のことをいい、髪形を あ整えたり固定したりする目的で、頭髪に あつけるクリーム状のものをいう 突然ですが、皆さんはワックスがなくなるかもしれないということを知っていますか? そもそもワックスとは整髪料のことで、髪型を整えたり固定したりする目的で頭髪につけるクリーム状のものをいいます。 ストレートヘアやウェーブヘア、または毛の立ち上げといった、個人の髪質、艶の有無など特性の異なる髪型に合わせた整髪料が存在し、髪型の多様化と共にワックスの種類も数多く存在。 そんな私たちに欠かせないワックスがなくなるかもしれないというCMを目にし、衝撃を受けました。 資生堂のUNOのフォグバーという商品で全く新しい整髪料のCMです。 今人気のある妻夫木聡・小栗旬・瑛太・三浦春馬を起用したインパクトのあるCMで、「さよならWAX」というキャッチフレーズに興味を持ち驚き、いったいどのような整髪料なのか知りたいと思いました。
2.企業概要 会社名 株式会社資生堂 創業 1872年(明治5年) 資本金 645億円 売上高 連結 6,903億円 従業員数 連結 6,903億円 従業員数 連結 28,810名 本社所在地 東京都中央区銀座7丁目5番5号 事業内容 化粧品、化粧用具、トイレタリー製品、 理容・美容製品、美容食品、医薬品の製造・販売 (2009年3月期)
3.UNOについて 男性化粧品 女性用化粧品 UNO誕生 WAX スキンケアジェル ヘアスプレー 整髪ジェル 洗顔ペーパー
3.UNOについて 効用別のカラフルなデザイン おしゃれなデザインで購入意欲を促進 ハネ 立ち上げ ふんわり
3.UNOについて 特徴を認知してもらうために 消費者に興味をもたせる お笑い芸人をTVCMに 多数起用 映画「木更津キャッツアイ」と 特徴を認知してもらうために お笑い芸人をTVCMに 多数起用 映画「木更津キャッツアイ」と タイアップ 消費者に興味をもたせる
3.UNOについて 統合 シェア第1位 UNO ジェレイド VS シェア奪還にはいたらず 2006年 ギャツビー 2007年 UNO シェア1位はギャツビーに VS シェア奪還にはいたらず
シャンプーで落ちにくい、伸びが悪い、べたつく 4.WAXに対するこだわり ウーノWAX シャンプーで落ちにくい、伸びが悪い、べたつく 18~20歳の男性100人に 取ったアンケート メーカー出荷額 ここ10年間で130億円減少 ムースやジェルに比べて WAXは1回に使う量が少ない WAXの改良によって 大幅な売上アップを達成することは難しい 新しいWAXに ほとんど興味を示さない WAXの購買頻度や 販売額が減少
5.整髪料の周期 WAXの使用量減少 1960年代 「アイビーカット」 約15年 1980年代 「サーファーカット」 約15年 「テクノカット」 1990年代 「無造作ヘア」 1960年代、高度成長期のなか、7:3分けで前髪をかき上げたアイビーカットが登場しました。後半にはヘアリキッドが発売されました。それまでのポマードやチックから、べたつかないヘアリキッドへと変化していきました。 後に、バブルと呼ばれた好景気の1980年代は、ナチュラル感を求めたサーファーカットやファッション性を重視したテクノカットなど、リキッドではつくれないヘアスタイルが流行しました。さらに、自然な仕上がりでボリュームも出したい、爽やかさや清潔感を求めた髪型が流行し、ムースの時代に変わってきました。 1990年代のバブル後にはカジュアル化が進み、当時サロンにしかなかったヘアワックスが一般市場に登場しました。2000年代には、外はね、くせ毛風など質感を楽しむ「無造作ヘア」や、毛束をつくって、ひねる、ねじるなど多様化し無造作ヘアが進化した「作り込む」無造作ヘアが進み、現在までワックス時代が続いています。 一般市場にワックスが登場してから13年、5年周期の髪型と15年周期の整髪料の時期が合わさり、作り込みすぎない、自然で「さりげない」ヘアという流行りへ向かっています。そこで、 今の若者の髪型の流行に合わせ、ワックスでの問題点を改善した霧状の新しいスタイリング剤「フォグバー」を発売しました。 約15年 「作り込む無造作ヘア」 2008年 「さりげないヘア」 WAXの使用量減少
6.新しい整髪料の登場 フォグバー 2009年8月21日に発売された資生堂の 今までになかった新タイプの整髪料 さよならWAX 「WAX」VS「脱WAX」と強調し、 消費者に新しい整髪料を浸透させる
6.新しい整髪料の登場 特徴 ① 仕上がりがナチュラル ② 素早くセットできる ③ べたつかない ④ 再整髪が可能 ⑤ アレンジ力がある ベリーショート ショート ミディアムショート ミディアム以上 がっちりアクティブ ① 仕上がりがナチュラル ② 素早くセットできる ③ べたつかない しっかりデザイン ④ 再整髪が可能 ⑤ アレンジ力がある ふんわりマッシュ ⑥ 洗髪しやすい
6.新しい整髪料の登場 WAX ・固形油分を使用 ・べたつきがあり指通りが悪い、シャンプーで落ちにくい 付箋紙をヒント フォグバー ・粘着性ポリマーを使用 ・べたつきがなく指通りも良い、1回のシャンプーで落ちる WAXのデメリット解消
6.新しい整髪料の登場 「フォグバー」の売り上げ 3ヶ月で340万本 約20億円 目標の240万本をわずか1ヶ月で達成 10~20代の男性 30~40代の男性 女性 「フォグバー」の売り上げ 3ヶ月で340万本 約20億円 目標の240万本をわずか1ヶ月で達成 38.8%のシェアを獲得
7.フォグバーの展望 新たな アプローチ 売上減少 売上の持続 アプローチ 1.販売促進のための他社との提携 2.女性へのアプローチ 次にフォグバーの展望です。 フォグバーは作り過ぎない自然な髪型に対応していますが、髪が短く、立ち上げたりするような作りこむ髪型には不向きで、整髪料としてワックスほど多様な髪型に対応できません。 その点がフォグバーの弱点であり、現在の話題性が沈静したときに売り上げは減少するでしょう。 この弱点による売上減少をカバーするための新たなアプローチが必要です。 そこで、私たちが調査して考えたアプローチは3つあります。 1.販売促進のための他社との提携 2.女性へのアプローチ 3.ミニサイズの販売
7.フォグバーの展望 ①販売促進のための他社との提携 広告 知名度重視 製品の効能重視 ヘアスタイリングもファッションの一部 例えば・・・ 1つ目は、販促のための他社との提携です。 ワックスに飽きた若者がワックスに次ぐ整髪料を使うとは限りません。これに対しては、現在の知名度向上のための広告から、新たなヘアスタイリング剤としての魅力を重視した広告を発信していくべきです。 ヘアスタイリングはアパレル(洋服)と同様にファッションの一部であることから、アパレルなどの他メーカーと提携した戦略をとるのが良いと考えます。 例えば、現在業績を伸ばしているユニクロは、幅広い年齢層の顧客を多く持っていることから、提携先に適した企業だと思います。ユニクロのTVCMにフォグバーを登場させるといった戦略も良いではないでしょうか。また、ユニクロの店舗にフォグバーを置いてもらい、服と髪型をセットとしたのスタイルの提案も考えられます。 CMや店頭でのコラボ
7.フォグバーの展望 ②女性へのアプローチ 女性顧客 男性顧客 男性用化粧品棚 「フォグバー」のイメージ < 女性用化粧品棚にもフォグバーを並べる 2つ目は、女性へのアプローチについてです。 フォグバーはウーノブランドから発売されており、また、4人の俳優が出演するCMを見て、男性専用と考えている方も多いのではないでしょうか。 実はフォグバーは本来、男女共用商品なのです。 さらに、市場規模が縮小している近年において、女性消費者という新たな顧客を獲得することは非常に大切です。 アプローチの方法として、店頭やフォグバーのホームページ上で女性向けの髪型の提案をするのが有効だと思います。CMに女性を出演させるのも良いでしょう。 しかし、ウーノブランドはあくまで男性向けであり、女性色を強めすぎることはブランドの崩壊につながりかねません。 男性にウェイトを置きつつも、女性のニーズを取りこぼさない、微妙なさじ加減が重要です。 同様に 店頭・ホームページ・CMでアピール
7.フォグバーの展望 ③ミニサイズの販売 ミニバー 内容量は100g 容量は30~50g 毎日の使用で1ヶ月 毎日の使用で2ヶ月 3つ目は、ミニバーの販売です。 フォグバーの内容量は100gで、毎日使用して約2カ月持ちます。しかし、(この)100gという量は(こちらの)標準的な携帯用ワックスの内容量である30gに比べると、試しに買ってみることへの抵抗が大きいのではないかと考えられます。 これに対しては、ワックス同様に小容量サイズを販売することで、まだフォグバーを買ったことない消費者が手に取りやすくなるのではないかと思います。小容量サイズの名前はミニバーが良いではないでしょうか。 (この、こちらの、の部分では実物を掲げる) 内容量は100g 容量は30~50g 毎日の使用で1ヶ月 毎日の使用で2ヶ月 手に取りやすい小容量サイズ
8.参考文献 ケースに学ぶ経営学 資生堂ホームページ (http://www.shiseido.co.jp/) 資生堂ブランド (http://www.shiseido.co.jp/) 資生堂ブランド (川島蓉子著、アスペクト出版、2007) @cosme (http://www.cosme.net/)