資料9 柏地域医療連携センター相談状況 平成29年1月末 ~報告~ 平成29年3月15日
1 月別相談件数 ○ 平成26・27年度と比較すると,平成28年度の月平均実数は同等, 1 月別相談件数 (4~1月) 計(実)611件(延)727件 計(実)553件(延)778件 計(実)441件(延)740件 ○ 平成26・27年度と比較すると,平成28年度の月平均実数は同等, 延数は上回る状況だった。複数回対応するケースが増加している 影響と考える。 1
2 情報の入手先 ○平成26年度は「医療福祉従事者」から情報を入手して相談される方 2 情報の入手先 (4~1月) ○平成26年度は「医療福祉従事者」から情報を入手して相談される方 が多かったが(35.7%),平成27年は「市役所」からの情報入手 が多く(34.4%),平成28年度は「既知・その他」が56%と最も 多かった。 2
3 相談者内訳 ①相談者別 〇各年度の相談者内訳は, 「本人」「家族」「その他」 がほぼ同等の割合であった。 3 相談者内訳 ①相談者別 〇各年度の相談者内訳は, 「本人」「家族」「その他」 がほぼ同等の割合であった。 (4~1月) (4~1月) ○相談者内訳の内「その他」では,各年度で「ケアマネ」「在宅医」 からの相談が多かった。 〇病院MSW等からの相談では,市外病院からの相談件数が増えている。 また,市内病院においても,これまでに相談がなかった病院からの 相談が増えている。 3
②居住地 ○相談者の居住地では,柏地域医療連携センターが開設した平成26年度 ②居住地 北部エリア:27.8% 中央エリア:40.2% 南部エリア:32% (4~1月) 北部エリア:31.1% 中央エリア:45.5% 南部エリア:37.6% 北部エリア:26.3% 中央エリア:47.4% 南部エリア:26.3% ○相談者の居住地では,柏地域医療連携センターが開設した平成26年度 は「中央エリア」が47.4%多かったが,平成28年度は「中央エリア」 が減少し,「北部エリア」「南部エリア」からの相談者が増えた。 4
4 対象者(患者)内訳 ①年齢 (4~1月) ○患者の年齢内訳は,平成26年度は「80歳代」が多かったが(20.3%),平成27年度以降は「40歳未満・40歳代」が増加し, 平成28年度は「50歳代から74歳代」の相談が増加した。 5
②診断名(複数回答) ○診断名別内訳では,平成26年度は「がん」に関する相談が ②診断名(複数回答) n=465 (4~1月) n=426 n=632 ○診断名別内訳では,平成26年度は「がん」に関する相談が 多かったが(28.8%),平成27年度以降は,「障害(10.1%)」 「小児(17.1%)」に関する相談が増加した。 6
③相談内容(複数回答) ○相談内容別内訳では,各年度ともに「在宅医療」「受診受療」に 関する相談が多い。 ③相談内容(複数回答) n=958 (4~1月) n=887 n=1026 ○相談内容別内訳では,各年度ともに「在宅医療」「受診受療」に 関する相談が多い。 〇平成26年度以降,徐々に「在宅医療」に関する相談が増加して いる(平成26年度:22.4%→平成28年度:38%)。 7
5 相談結果 ○相談結果の内訳では,各年度ともに「1回の対応で終了」が最も多かった(約80%)。 5 相談結果 (4~1月) ○相談結果の内訳では,各年度ともに「1回の対応で終了」が最も多かった(約80%)。 〇継続となった方の内,在宅医療の導入に際し,主治医を始めとする 「多職種コーディネート依頼」の相談件数は,前年度と比較すると, 平成28年度は減少している(平成26年度:8.8%→平成28年度:4.3%)。 〇一方,「情報共有システム利用の依頼」は,前年度と比較すると 平成28年度は増加している(平成26年度:10.6%→平成28年度:14.6%) 8
6 継続相談の内訳 ①ICT利用の依頼への対応結果 〇ICT利用の依頼の内,利用に至らなかった件数は,平成26・28年度 に3例ずつあった 6 継続相談の内訳 ①ICT利用の依頼への対応結果 (4~1月) 〇ICT利用の依頼の内,利用に至らなかった件数は,平成26・28年度 に3例ずつあった 〇理由としては,「死亡」や「本人または家族からの拒否」によるも のであった。 9
②コーディネート依頼への対応結果 〇コーディネート依頼への対応結果では,平成26年度34%,平成27 ②コーディネート依頼への対応結果 〇コーディネート依頼への対応結果では,平成26年度34%,平成27 年度は64.3%,平成28年度は56.6%の割合で調整に至らなかった。 〇調整に至らなかった理由としては,本人・家族の意向や療養場所の 変更(入院,転院),死亡退院日直前での依頼,療養生活の情報や 環境整備の不十分さ等であった。 10
③コーディネートに至らなかった相談の相談者内訳 ③コーディネートに至らなかった相談の相談者内訳 (4~1月) ○コーディネートに至らなかった相談の相談者としては,「家族」「病院 MSW」からによるものが多かった。 〇「家族」からの相談では,在宅医療を希望したが,「通院が可能な状況 であった」「本人・家族の意向が揺らいだ」家族が在宅療養や看取りに に関するイメージを相談当初はもっておらず,「介護力の問題より療養 型病院への転院」「緩和ケア病棟への入院」「自分たちで探す」等の理 由から調整には至らなかった。 〇「病院MSW」からの相談では,「退院日翌日に控えた状態での依頼」 「療養生活に関する情報やアセスメントが不十分であり,CMに再調整 依頼」等の理由から調整には至らなかった。 11
7 まとめ ○平成28年度の相談の特徴として,「在宅医療」に関する相談が最も多く,在宅医療 7 まとめ ○平成28年度の相談の特徴として,「在宅医療」に関する相談が最も多く,在宅医療 の導入に際し,主治医を始めとする「多職種コーディネート依頼」では,家族と病 院MSW・退院調整看護師からの相談が多かった。病院からの相談では,これまで相 談歴がなかった新規の病院からの依頼が増えた。 〇「在宅医療」の相談対応では,在宅療養を安心して過ごしていただくために必要な 情報収集(本人・家族の意向,主治医の見解,予後余命の説明,介護力等)や課題 認識の共有等に,自宅へ訪問したり,関係者と複数回のやりとりする回数が増えて いる。 ○相談状況より,本人・家族の意向を踏まえながらも,病状や介護力等の本人・家族 の条件・環境について理解をしていただくための,関係者の支援・対応力の向上が 課題と考え,今年度より「多職種事例検討会」を実施した。参加者アンケートでは 「課題解決のヒントを得られた」「事例検討を通じて多職種連携を体感できた」と の意見があった。 引き続き,相談支援における課題を関係者と共有し,支援・対応力の向上を目的 とする取り組みを進めていきたい。 〇また「病院から在宅への円滑な移行の推進」では,病院MSW会議やケアマネ,包括 からの聞き取りでは,「在宅医療が必要となる方は,医療・介護職との顔の見える 関係ができていることから調整ができている」等の意見が多かった。一方「病棟看 護師との退院調整では連絡や共有が図りにくい」等の意見があった。 課題認識された内容は,病院連絡会議で了承が得られた「病院から在宅への移行 状況の把握」と共に,相互理解が促進できるような取り組みを関係者と共に検討し ていきたい。 12
柏市・意見の違いを楽しむ多職種事例検討会 【主旨】平成27年度の「患者や家族の『選択と心構え』を支えるための勉強会」の内容 を発展させ,実際の事例を多職種により検討する 【対象】柏市において医療・介護に携わる専門職の方など 日程(午後7時~午後9時) 参加者数 内容(症例テーマ:事例提供した職種) 平成28年10月31日(月) 58人 ・サービス利用に消極的で共倒れになってしまう可能性のある夫 婦への支援(CM) ・今後に繋げるために今から出来る手立てを探りたい(CM) 平成28年11月28日(月) 42人 ・難病を抱えた利用者への支援(CM) ・孤独な介護者を救え!〜長男の嫁編(MSW) 平成28年12月26日(月) 37人 ・低栄養状態の対処法を模索中(歯科医師) ・家族という壁(訪問看護師) 平成29年 1月23日(月) 35人 ・偏った理解により必要な治療や支援を拒否する認知症患者の夫 にどう関わるか(栄養士) ・独居患者の薬剤管理や評価をどう実践し共有するか(薬剤師) ・援助者を否定する主介護者への関わり方について(行政) 平成29年 2月27日(月) 39人 ・要介護5で無事訪問リハ卒業。なのに達成感が。改めて『家族 力』を考えさせられた症例(理学療法士) ・脳出血後遺症の45歳独身男性の今後について(作業療法士) ・頻回の救急受診が生活・医療介入で改善した肝癌・肝不全の 『ごみ屋敷』居住者の1例(医師) 会場の様子 <参加者の声> ・多職種の意見が参考になる ・「多職種連携」「事例検討」の意味合いを体感できた。他職種に伝え理解を促したい ・課題を解決するヒントをもらった ネットを通じて,傍聴者もコメントできます 13