過労を強いられている教員 文学部2年 村田知亮
もくじ 過労について 教員の勤務実態 学習指導要領 論点
過労について
過労とは 厚生労働省によると… 1か月あたり80時間以上の時間外労働を行うと、 過労死ラインを超えることになる。 過労死ライン:健康障害リスクを高めるとされ る時間外労働時間
過労死による主な症状 1. 脳血管疾患 2. 虚血性心疾患 脳内出血 くも膜下出血 脳梗塞 高血圧性脳症 心筋梗塞 狭心症 心停止(心臓性突然 死含む) 解離性大動脈瘤
突然死
教員の実態
そもそも教員の正規の勤務時間はどれくらい?
A. 週38時間45分
教員の勤務実態 公立小学校で33.5%、公立中学校で57.7%もの 教員が、過労死ラインを超えた業務を行ってい る。 文部科学省の調査によると… 公立小学校で33.5%、公立中学校で57.7%もの 教員が、過労死ラインを超えた業務を行ってい る。 平均の週勤務時間は、小学校で57時間25分、 中学校で63時間18分 小学校教員の3分の1、中学校教員の半分以上が 突然死の危機に瀕している。
学習指導要領について
現行の教育指導要綱 小学校 中学校 国語、社会、算数、理科、体育の授業時間数を 10%程度増加 週当たりのコマ数を、低学年で週2コマ、中・ 高学年で週1コマ増加 中学校 国語、社会、数学、理科、外国語、保健体育の 授業時数を実質10%程度増加 週当たりのコマ数を各学年1コマ増加
授業数の変化
勤務時間の増加 学内勤務(小学校) 学内勤務(中学校) 持ち帰り勤務(小学校) 持ち帰り勤務(中学校) 10時間32分→11時間15分(43分増加) 学内勤務(中学校) 11時間00分→11時間32分(32分増加) 持ち帰り勤務(小学校) 38分→29分(9分減少) 持ち帰り勤務(中学校) 22分→20分(2分減少)
教員の業務内容と1日あたりの時間 〇授業→授業時間と授業準備など 〇指導→学習指導、生徒の指導、部活動の指導など 小(H28) 小(H18) 増減 中(H28) 中(H18) 授業 5:42 5:07 +0:38 4:52 4:22 +0:30 指導 1:30 1:38 -0:08 2:16 2:13 +0:03 事務 3:51 3:39 +0:12 4:11 4:17 -0:06 〇授業→授業時間と授業準備など 〇指導→学習指導、生徒の指導、部活動の指導など 〇事務→成績処理、学校行事、保護者対応など
今の教員の労働時間を、どう少なくするか。 論点 今の教員の労働時間を、どう少なくするか。
参考文献 文部科学省「教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値) について」 文部科学省「幼稚園教育要領、小・中学校学習指導要領改訂のポ イント」 文部科学省「学校や教職員の現状について」 文部科学省「教 育 指 標 の 国 際 比 較」 厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定 『過労死』と労災保険」 連合総研「日本における教職員の働き方・労働時間の実態に関す る調査研究報告書」
解答編
過労を分析する 過労の考え方 精神面×仕事量 ↓ 拘束時間×仕事内容 ↑ 今回のアプローチ
精神面について 過労死の定義が時間によって決められているた め、今回は精神面について言及しませんでした。
授業時間について 政府が「学習指導要領」で授業を増やす傾向に あるため、授業について政策をたてるのは得策 ではない。 →他の仕事内容にアプローチをするべきでは? 仕事内容については資料を配布 →ここから読み取っていく
配布資料から読み取れること 教員の具体的な業務とその時間 教員が負担だと感じている業務 →教員がすべき業務かどうかを見分ける
他職に移行すべきと思う業務
政府の政策 業務委託 教員の事務作業や連絡調整等の業務を補助する 「業務アシスタント」(仮称)の検討 地方自治体等による学校給食費会計業務の実証 研究の実施 部活動の指導や単独での引率等を行うことがで きる部活動指導員(仮称)の配置促進 業務委託