2006年 衛生学実習 地理と遺伝子マーカー 6班 天野眞也 上田秀保 大森隆昭 尾崎太郎 岸川正大 五天千明 島田摩耶 高木知治
眼瞼の構造 ・二重瞼 ・一重瞼 (コーカソイド・ネグロイド) (モンゴロイド) 眼輪筋 眼窩脂肪 眼窩脂肪 眼瞼挙筋が皮膚を持ち上げる 厚い脂肪におおわれている 重瞼線 瞼板
二重・一重瞼の割合 二重瞼 一重瞼 モンゴロイドは一重瞼の割合が高いことが証明された!
モンゴロイドの起源・移動 ②2万年前(氷河期) ③アメリカ大陸へ ②厳寒地域へ移動 ②日本へ移動 ①人類の出発点 ①15~10万年前 ※人類の移動はここで示した向きと逆方向もあり、複雑である
HTLV-Ⅰ(ヒトT細胞白血病ウィルス) 1.ATL(adult T-cell leukemia 成人T細胞白血病) 2.自己免疫病・・・HAM、HTLV関連ぶどう膜炎 ◎特徴 1.CD4+T細胞を標的細胞とし、ウィルス粒子では感染せず感染の主体は感染細胞 (Cell-to-cell) ⇒感染経路 ①母から子への垂直感染(母乳感染・経胎盤感染) ②性交による男性から女性への水平感染 ③輸血 2.一度感染すると一生ウィルスを持ち続け、キャリアの大部分は無症候性で一生を 全うする。 ⇒ ウィルスは保存される ウィルス分布・・・ 過去の人種移動といった人類学的背景と関連すると予想
HTLV-Ⅰキャリアの分布 ウィルス陽性 ウィルス陰性
二重瞼の割合・HTLV-Ⅰウィルス陽性率 (距離) アフリカ~アジア アジア アメリカ大陸 アフリカ~アジア アジア アメリカ大陸
・二重瞼の割合とHTLV-Iウィルス陽性率には相関がみられるか? →相関の有意性の検定 相関係数 r を求めた。 n=16 r=0.824396 (ⅰ) r表の利用 有意水準0.05のr 値=0.497で、 r>r0.05 より帰無仮説は棄却 ⇒相関があるといえる (ⅱ) 確率計算 r を標準化すると、t=5.453で、この値が自由度14のt分布に従う。 有意水準0.05のt 値 =2.201で、t > t0.05より帰無仮説は棄却 ・アジアと他地域で二重瞼の割合、HTLV-I ウィルス陽性率に差があるといえるか? ・二重瞼の割合と距離、HTLV-I ウィルス陽性率と距離は正規分布ではない。 →ノンパラメトリック検定 →Kruskal-Wallis検定、Mann-Whitney検定
二重瞼の割合・HTLV-Ⅰウィルス陽性率 (距離) アフリカ~アジア アジア アメリカ大陸 アフリカ~アジア アジア アメリカ大陸
Kruskal-Wallis検定 距離でA群:0~10(アフリカ→アジア)・B群:10~20(アジア)・C群:20~(アメリカ大陸)〔単位;×103km〕の3群に分け、二重瞼の割合、HTLV-I ウィルス陽性率に差があるか検証 〈二重瞼〉 H=11.437 n1=4, n2=4, n3=7のときP<0.05となるH値の有意点は5.733 P(H≧11.4)<P(H≧5.733)<0.05 よって帰無仮説を棄却 ⇒距離群間で二重瞼の割合に差がある 0~10 10~20 20~ 100 75 71 44 17 56 29 7 65 60 88 80 64 ・どの群間に差があるか? →Mann-Whitney検定 ①A群、B群間 U1= 0 , U2=15 P( U=0 )< P( U=5 ) =0.05 ⇒A群、B群間には差がある ②B群、C群間 U1=35, U2=0 P( U=0 )< P( U=5 ) =0.05 ⇒B群、C群間には差がある ③C群、A群間 U1=4, U2=24 P( U=4 )> P( U=3 ) =0.05 ⇒C群、A群間には差があるとはいえない
二重瞼の割合・HTLV-I ウィルス陽性率ともに、アジアと 他地域では差がみられる n1=4, n2=4, n3=7のときP<0.05となるH値の有意点は5.733 P(H≧11.1)<P(H≧5.733)<0.05 よって帰無仮説を棄却 ⇒距離群間でウィルス陽性率に差がある 0~10 10~20 20~ 10 8 1 4 2 6 5 7 Mann-Whitney検定 ①A群、B群間 U1= 0 , U2=15 P( U=0 )< P( U=5 ) =0.05 ⇒A群、B群間には差がある ②B群、C群間 U1=35, U2= 0 P( U=0 )< P( U=5 ) =0.05 ⇒B群、C群間には差がある ③C群、A群間 U1=3, U2=23 P( U=4 )> P( U=3 ) =0.05 ⇒C群、A群間には差があるとはいえない 二重瞼の割合・HTLV-I ウィルス陽性率ともに、アジアと 他地域では差がみられる
寒冷適応形質を得た新モンゴロイドが形成される アジアにおけるモンゴロイドの移動 2万年前 氷河期:厳寒な寒冷環境 寒冷適応形質を得た新モンゴロイドが形成される アラスカへ=イヌイット 新モンゴロイド 2万年前 旧モンゴロイドの渡日=縄文人 旧モンゴロイド 新モンゴロイド 2300年前 縄文末期~弥生時代 新モンゴロイドの渡日=弥生人 旧モンゴロイド
ALDH2とアルコール代謝 ・アルコール代謝 ・ALDH2は以下の2つに分類される。 ALDH2*1 ALDH2*2 ADH ALDH エタノール アセトアルデヒド 酢酸→クエン酸回路→→H2O+CO2 ・ALDH2は以下の2つに分類される。 ALDH2*1 ALDH2*2 ALDH2のタイプ 活性型 不活性型 エキソン12にコードされる GAA(Glu) AAA(Lys) 487番目のアミノ酸コドン 保有者 縄文人 弥生人
ALDH2*1頻度から見た日本地図 ・東北、北海道、南九州、沖縄 ALDH2*1頻度が高い ・中部、近畿地方 ALDH2*2頻度が高い 80%以上 75%~80% 75%以下 近畿、中部に多く移り住んだとされる弥生人によってALDH2*2遺伝子がもたらされた ↓ 二重瞼の分布と相関が見られる
まとめ ・世界における二重瞼の分布とHTLV-1キャリア の分布を重ねて人類の足跡を辿ることができた。 の分布を重ねて人類の足跡を辿ることができた。 ・日本における二重瞼の分布とALDH2遺伝子 頻度分布を比較し、縄文人と弥生人の混合の 度合を改めて確認できた。
二重瞼は autosomal dominant か? Pedigree 2年生 63セット 3年生 65セット 男 二重瞼 女 二重瞼 男 一重瞼 女 一重瞼 親子 計312セット
二重瞼に性差はない Transmissionに性差はない : = 60 : 55 : = 9 : 12 : = 26 : 21 男 二重瞼 68.7 % 女 二重瞼 65.6 % Transmissionに性差はない : = 60 : 55 : = 9 : 12 : = 26 : 21
伴性遺伝ではない X-linked dominant ではない 9/312 X-linked recessive ではない 35/312
Autosomal dominant である 同胞のみに出現する わけではない ↓ Autosomal recessive ではない ほぼすべての世代に出現 ↓ Autosomal dominant
分離比のχ2検定 二重瞼 一重瞼 計 相対度数 Oi 40 83 123 期待度数 E 61.5 61.5 123 7.51 7.51 サンプルは一重瞼とヘテロの二重瞼の両親の子供 二重瞼 一重瞼 計 相対度数 Oi 40 83 123 期待度数 E 61.5 61.5 123 7.51 7.51 15.0 (Oi-E)2/E Monogenic & complete penetranceを仮定すると、 分離比 0.5 となって χ2 = ∑{(Oi-E)2/E} = 15.0 > 3.84 = χ2(1, 0.05) ∴ Polygenic or incomplete penetrance
例外の解釈 Polygenic Incomplete penetrance 1/312 ↓ 両親の不完全な遺伝子セットが 相補的であった 4/312 Incomplete penetrance ↓ 一重瞼の両親が二重瞼の 遺伝子を持っていた
Monogenic dominant として、二重瞼(A), 一重瞼(a)の遺伝子頻度 p, qを求める 遺伝子型 AA/Aa aa 計 相対度数 Oi 426 246 672 二重瞼におけるヘテロ(Aa)の割合を h とすると h = 2pq/(p2+2pq) = 2q/(1+q) (∵ p + q = 1) 2・672q = 426h + 2・246 (a の個数) ∴ q = (246/672)1/2 = 0.605 ∴ p = 1-q = 0.394
Hardy-Weinberg (HW)の法則 集団遺伝学の大前提である! HWの条件の下では (i) 遺伝子型頻度は遺伝子頻度の積になる i.e. 確率として求められる! (ii) 遺伝子頻度は世代を超えて保存される ただし、HWの条件とは、 十分大きな集団、任意交配、無突然変異、 無移動、無選択である。
Monogenic dominant として、二重瞼(A), 一重瞼(a)の遺伝子頻度 p, qを求める 遺伝子型 AA/Aa aa 計 相対度数 Oi 426 246 672 二重瞼におけるヘテロ(Aa)の割合を h とすると h = 2pq/(p2+2pq) = 2q/(1+q) (∵ p + q = 1) 2・672q = 426h + 2・246 (Locus上のa の個数) ∴ q = (246/672)1/2 = 0.605 ∴ p = 1-q = 0.394
サーモグラフの実験
サーモグラフの実験 1.両群ともⅠの被験者から一人ずつ選出する。 2.Ⅰと同様に、両眼窩を氷で30秒間冷却する。 3.30秒毎に表面温度の分布の写真(サーモグラフ)をとり、結果を記録していく。 平常時 (測定時の外気温・・・28.4℃) 一重瞼 二重瞼
0s(冷却終了時) 一重瞼 二重瞼 60s
120s 180s
240s 300s
360s 420s
480s
蒼白 青紫 赤 レイノー現象 強い精神的緊張やストレス 身体全体や手足の冷え 手足の末梢血管の強い収縮 発作的な手足の血行の悪化 チアノーゼ、痛み、冷感、しびれ感 青紫 赤 血行の回復 充血し赤くなる レイノー病(原因不明のもの) レイノー現象 レイノー症候群(基礎疾患あり) ・赤血球増多症や異常蛋白など血液成分の異常 ・薬物や重金属(鉛、砒素など) ・リウマチ膠原病 ・動脈硬化などによって血管の内腔が狭くなる場合(器質性動脈疾患) ・末梢神経炎などの神経障害 ・甲状腺や膵の腺腫などの内分泌障害 ・神経血管症候群(神経や血管が肩の部分で骨や筋肉などによって圧迫される場合)
サーミスター温度計の実験
サーミスター温度計の実験 1.任意に一重瞼、二重瞼の男性を4人ずつ選ぶ。 2.サーミスター温度計を用いて、仰向けの状態で平常時の眼瞼の温度を測定する。 3.氷で眼窩を30秒間冷却する。 4.3の直後に温度計を眼瞼に置き、5秒毎に眼瞼の温度を測定する。 測定時の外気温・・・13.4℃
注目したPoint 1.受けたダメージ(0secでの回復率)の差(差異がある?) 2.回復時間の差(差異がある?) 3.回復率 0.95 までのグラフの傾きの差(差異がない?) 4.回復率 0.95 からのグラフの傾きの差(差異がある?)
2. 平常温度に戻るまでの時間の違い 3. 回復率 0.95 までのグラフの傾きの違い 4. 回復率 0.95 からのグラフの傾きの違い 一重瞼 二重瞼 75 210 55 140 80 115 90 65 F = 16.81 > 15.44 = F (0.025) ∴等分散ではない | t | = 3.703 > 3.182 = T (d, 0.05) ∴差異がある 3. 回復率 0.95 までのグラフの傾きの違い 回復率 0.95 までの傾き 一重瞼(×10-3) 二重瞼(×10-3) 6.083 6.364 8.000 4.390 5.016 5.769 3.566 7.516 F = 2.060 < 15.44 = F (0.025) ∴分散に差があるとは言えない | t | = 0.6045 < 2.447 = T(d, 0.05) ∴差異があるとは言えない 4. 回復率 0.95 からのグラフの傾きの違い 回復率 0.95 からの時間 F = 5.243 < 15.44 = F (0.025) 一重瞼(×10-3) 二重瞼(×10-3) 1.138 0.2941 0.9091 0.7154 1.078 1.923 1.658 0.4456 ∴分散に差があるとは言えない | t | = 0.001410 < 2.447 = T (d, 0.05) ∴差異があるとは言えない
1.受けたダメージ(0secでの回復率)の差の検定 データ 1.受けたダメージ(0secでの回復率)の差の検定 一重瞼 二重瞼 0.8065 0.7255 0.8010 0.7273 0.7500 0.7707 0.7363 0.7019 F-検定 : 分散の検定 t-検定 : 等分散を仮定した検定 一重瞼 二重瞼 平均 0.773435 0.731355 分散 0.001258 0.000823 観測数 4 自由度 3 観測された分散比 1.529751 P(F<=f) 両側 0.367667 F 境界値 両側 15.43913 一重瞼 二重瞼 平均 0.773435 0.731355 分散 0.001258 0.000823 観測数 4 プールされた分散 0.001041 仮説平均との差異 0.04208 自由度 6 t 2.43E-05 P(T<=t) 片側 0.499991 t 境界値 片側 1.943181 P(T<=t) 両側 0.999981 t 境界値 両側 2.446914 観測された分散比 < F境界値両側 ∴分散に差があるとは言えない | t | < t境界値両側 ∴差異があるとは言えない
まとめ 温度の回復にかかる時間という観点では、寒冷地での生活には一重瞼のほうが適しているのではないかと考えられる サーモグラフの実験(定性的)から、二重瞼よりも一重瞼のほうが、平常温度に戻る時間が短いことがわかる ここまでのサーミスターの実験(定量的)から、二重瞼よりも一重瞼のほうが、回復にかかる時間が有意に短いことがわかる 温度の回復にかかる時間という観点では、寒冷地での生活には一重瞼のほうが適しているのではないかと考えられる
グラフの解析 Michaelis‐Mentenの式の解析法を参考にして、 回復率のグラフを縦軸のみ逆数にして書きかえた 平常温度に対する回復率のグラフ 対数関数、指数関数などの関数で回帰できる? グラフが二相からなっているため、どれにもあてはまらない 0.95 回復率0.95の点を境にグラフが二つの相からなっているようだ そこで… Michaelis‐Mentenの式の解析法を参考にして、 回復率のグラフを縦軸のみ逆数にして書きかえた すると・・・ グラフを二直線の和として捉えることができた 直線A 直線B
Lineweaver‐Burkのプロット Hanes-Woolfのプロット VmaxとKMを容易に求められる Michaelis‐Mentenの式 K1 K3 E+S ES P+E v=k2[ES]-k-2[E][P] (E・・・酵素 S・・・基質 ES・・・酵素-基質複合体 P・・・反応生成物) K-1 K-2 (Vmax = 酵素反応の最大速度 ) Eadie‐Scatchardのプロット Hanes-Augustinsson-Hofsteeのプロット
平常温度に対する1/回復率のグラフは 急速に温度が回復する相(Ⅰ相) 穏やかに温度が回復する相(Ⅱ相) の2つの相から成り立つ ● ● ● 急速に温度が回復する相(Ⅰ相) 穏やかに温度が回復する相(Ⅱ相) の2つの相から成り立つ 一重瞼 ● ● ● ● ○ ○ ○ ○ ● ● ● ● ○ ○ ○ ○ 二重瞼 ●・・・被験者の痛みが消えたときの時間 ○・・・被験者の冷感が消えたときの時間
痛覚・温度覚の経路 繊維の種類 直径(μm) 髄鞘 伝達速度(m/sec) 痛覚 Aδ C 約3 有 12~30 温度覚 C 約0.2~1 Aδ C 約3 有 12~30 温度覚 C 約0.2~1 無 0.5~2 K値(= α/β ) ↓ K値( = α/β) を反映!? 一重瞼 二重瞼 0.4 0.318 0.263 0.533 0.287 0.269 0.382 0.117 視床下部 三叉神経節 三叉神経第一枝(眼神経) 眼瞼の皮膚 ↓ 眼窩内 上眼窩裂 海面静脈祠 三叉神経節 三叉神経脊髄路核 視床の後腹側核 三叉神経脊髄路核 三叉神経節
平常温度に対する1/回復率のグラフは 急速に温度が回復する相(Ⅰ相) 穏やかに温度が回復する相(Ⅱ相) の2つの相から成り立つ α 直線A 急速に温度が回復する相(Ⅰ相) 穏やかに温度が回復する相(Ⅱ相) の2つの相から成り立つ 直線A γ 直線B δ α β 一重瞼 ● ● ● ● ○ ○ ○ ○ ● ● ● ● ○ ○ ○ ○ 二重瞼 ●・・・被験者の痛みが消えたときの時間 ○・・・被験者の冷感が消えたときの時間
直線Aだけが存在するときの x 切片α(sec) 一重瞼 二重瞼 36.0 35.0 21.0 32.0 21.5 24.5 F = 2.242 < 15.44 = F (0.025) ∴分散に差があるとは言えない | t | = 3.026 > 2.447 = T (d, 0.05) ∴差異がある 直線Bだけが存在するときの x 切片β(sec) これは2の平常温度に戻るまでの時間であるので一重瞼と二重瞼には差異がある 直線Aだけが存在するときの y 切片γ(平常温度/冷却温度) F = 1.009 > 15.44 = F(0.025) ∴等分散ではないとは言えない 一重瞼 二重瞼 1.360 1.300 1.250 1.425 1.335 1.375 1.240 1.305 | t | = 2.590 > 2.447 = T (d, 0.05) ∴差異がある 直線Bだけが存在するときの y 切片δ(平常温度/冷却温度) 一重瞼 二重瞼 1.115 1.425 1.056 1.375 1.048 1.025 1.030 1.040 F = 33.56 > 15.44 = F(0.025) ∴等分散ではない | t | = 2.847 < 3.182 = T (d, 0.05) ∴差異があるとは言えない
グラフからわかるαと観測された痛みがなくなる時の時間(●)を分散分析する グラフからわかるαと観測された痛みがなくなる時の時間(●)を分散分析する 一重瞼 二重瞼 36 35 α 21 32 21.5 24.5 9 12 ● 0 15 10 9 13 10 αと●について p = 0.0001 < 0.05 ∴差異あり 一重瞼と二重瞼について p = 0.835 > 0.05 ∴差異なし FisherのPLSD 一重瞼のαと● p = 0.009 < 0.05 ∴差異あり 二重瞼のαと● p = 0.0002 < 0.05 ∴差異あり 一重瞼 二重瞼 90 110 β 80 60 75 130 55 210 200 170 ○ 190 80 87 50 110 グラフからわかるβと観測された冷感がなくなる時の時間(○)を分散分析する βと○について p = 0.2148 > 0.05 ∴差異なし 一重瞼と二重瞼について p = 0.9378 > 0.05 ∴差異なし (※「差異がない」は厳密には「差異があるとは言えない」の意)
一重瞼について 二重瞼について F = 2.34 < 15.4 = F (0.025) α β ∴分散に差があるとは言えない ●・・・被験者の痛みが消えたときの時間 ○・・・被験者の冷感が消えたときの時間 | t | = 25 > 2.45 = T (d, 0.05) ∴差異がある 二重瞼について K値(=α/β) ●/○ 0.4 0.045 一重瞼 0.263 0.287 0.133 0.382 0.236 0.318 0.0706 二重瞼 0.533 0.188 0.269 0.103 0.117 0.0909 F = 11.1 < 15.4 = F (0.025) ∴分散に差があるとは言えない | t | = 0.00139 < 2.45 = T (d, 0.05) ∴差異があるとは言えない
Ⅰ●とαには差異が認められた ← 予想と反する 直線A ●・・・被験者の痛みが消えたときの時間 ○・・・被験者の冷感が消えたときの時間 Ⅰ●とαには差異が認められた ← 予想と反する グラフを再確認 必ず●はαに先行している ← なぜ? β H α 直線B 直線A、Bの交点からX軸に下ろした垂線の足をHとすると、必ず H>α 痛みより冷たさの感覚が大きくでてしまい、痛みがなくなったように感じてしまった ●はαに先行する説明がつくのではないか? Ⅱ○とβには差異は認められなかった ← 予想通り ∴以上ⅠとⅡよりはじめの予想通り直線Aは痛覚に、直線Bは温度覚に関係があるのではと考察した α/β、●/○の関係と神経の伝達速度の関係については今回の実験においては統計的には予想と反した この原因として伝達速度に幅がありすぎたことが考えられる