今後2度と同様な事故を起こさないためには、以下の対策を講じる必要がある。

Slides:



Advertisements
Similar presentations
断面積が変化する管路に伝播する衝撃波の時間的挙動
Advertisements

CsIシンチレータと マルチアノードPMTを用いた 硬X線撮像装置の性能測定
インストールジグ 撓み(たわみ)測定器・矯正ジグの試作と課題
第4章 ねじを使う設計技術 ね じ ★ねじを使わない機械はほとんどない。 ★ねじにはどのような種類があるのか? ★ねじを使うときの注意点は?
東海-神岡ニュートリノ実験 T2K 2010年8月5日 小林 隆.
ビルメンテナンス業における リスクアセスメント研修会
J-PARCでのニュートリノ実験 “T2K” (東海to神岡) 長基線ニュートリノ振動実験
アクリル パートⅥ アクリル工作について 2006/3/15 kana.
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
日常の中の危険 ~危険を知ることで安全を守る~
PF-ARフロントエンド部における冷却水流量計に関する評価
ストロングバック 延長部(エクステンション)と課題

9月27日 パラボラミラーによる ミリ波ビーム絞り
素粒子実験に用いるガス検出器の原理と動作
TGC 箱出し、仮置き検討委員会 のサマリー
IFO support - Clean環境 - (基本) 湿度は大敵 振動や音を避ける。 持ち込まない。 発生させない。 貯めない。
試験機を安全にお使いいただくために SMVシリーズ
アクリル パートⅢ アクリル工作について 2005/06/01kana.
オリエント オーバーシーズ コンテナ ライン リミテッド 日本支社
教育支援センター技術支援課 関根啓由・吉元貴士・加茂清一 吉澤好良・牧嶋良美・千葉顕
平成28年度農作業安全総合対策推進事業 一般社団法人全国農業改良普及支援協会 一般社団法人日本農業機械化協会.
スーパーカミオカンデ (1996年4月完成) 41.4m 40m.
防爆試験用防爆ケース 森山案発注図面 変更点
安全な除雪作業をするためのチェックリスト
国際物理オリンピック実験試験のシラバス 1.標準的な実験器具・装置が使える(マニュアル無しで使える):
拡張ボリューム 搭載NASのご紹介。 + の悩みを解決する データ管理 筐体台数の増加 全体の50% ディスク管理方法に見る
導入インテグレータにとっても便利なツールです
早稲田大学理工学部 コンピュータネットワーク工学科 山崎研B4 大野遙平
MIRS Generation 3 (第3世代MIRS)2年目
製造準備段階における 工程FMEAの実施と不具合未然防止
報告 東大 ICEPP 森研 M2 金子大輔.
トリガー用プラスチックシンチレータ、観測用シンチレータ、光学系、IITとCCDカメラからなる装置である。(図1) プラスチックシンチレータ
 宇宙線断層撮像装置2  理工学部 物理学科   宇宙粒子研究室               大道玄礼.
位相カメラ 京都大学大学院修士1年 上野忠美.
変えるべきか ~ 確率 ~.
2 保護めがね.
高出力Nier型イオン源の開発 環境計測学研究室 清水森人 高出力Nier型イオン源開発の報告を始めます。
テスラコイルの製作.
KEK 武藤 俊哉 設計指針 セラミックの設計 POISSONによる電界計算 GPTによる粒子トラッキング まとめ
平成28年度農作業安全総合対策推進事業 一般社団法人全国農業改良普及支援協会 一般社団法人日本農業機械化協会.
Super-Kamiokande今後の計画
高エネルギー陽子ビームのための高時間分解能 チェレンコフビームカウンターの開発

宇宙線ミューオンによる チェレンコフ輻射の検出
X線CCD検出器 ーCCD‐CREST(deep2)ー の性能評価と性能向上 (京阪修論発表会)
接着管理における特性要因図の例 4/32 高品質接着 設備 治工具 部品の 組合せ 位置決め 貼合せ 教育 前処理 硬化 規準 作業 環境
サブテーマ4: 混獲・漁業被害軽減手法の開発と持続型漁業の 社会経済学的評価
最近の宇宙マイクロ波背景輻射の観測 銀河の回転曲線 回転曲線の測定値 NASAが打ち上げたWMAP衛星が観測
【補足】 流出防止対策 実施のポイント解説 今回の豪雨災害の概要.
Lamb Shiftの観測 石山、土橋、林野、吉田.
永久磁石を用いた高出力マイクロ波 放電型イオン源の開発
報告080710 東大 ICEPP 森研 M2 金子大輔.
市のマスコットキャラクター画像の貼付スペース
組み立て 乾燥剤を入れた.
マイクロ波生成プラズマの分光測定 環境計測 高橋 順三.
高圧ガスの取り扱い規則と安全確保 おと 理学研究院  音 賢一.
RoBoCoN2000のアイデア Copyright (C) 1999 Yosai Software Institute
6 安全帯.
紫外線LEDの特性測定 理工学部 物理学科 宇宙粒子研究室   澤田 晃徳.
 3.栄養分をつくるしくみ 光合成.
× 農作業の安全のために 危険を予知しよう 服装を正しくしよう 安全カバーをはずさない 正しい服装で作業しましょう
スーパーカミオカンデ、ニュートリノ、 そして宇宙 (一研究者の軌跡)
高地におけるγ線エアシャワー地上観測のシミュレーション
いざとき 簡易 トイレ の 作り方 <補強柱を作る> 非常用 <本体を作る> <座面を作る> <常備の状態> <使うとき> ④ ① ② ③
スーパーカミオカンデ事故等報告ーその三 事故原因のまとめ(前回委員会より) 再発防止対策のまとめ(前回委員会より) 衝撃波防止ケース
5×5×5㎝3純ヨウ化セシウムシンチレーションカウンターの基礎特性に関する研究
 宇宙線断層撮像装置2  理工学部 物理学科   宇宙粒子研究室               大道玄礼.
シンチレーションファイバーを 用いた宇宙線の観測
平成15年度情報システム工学序論 Inside of the Black Box 電子レンジ
Presentation transcript:

今後2度と同様な事故を起こさないためには、以下の対策を講じる必要がある。 今後の対策について 平成13年11月12日の事故は、その原因として、1本の増倍管が爆縮を起こして衝撃波を発生し、その衝撃波が隣の増倍管を破壊し、さらにその増倍管が衝撃波源になるという連鎖反応が起きたことが明らかになった。 今後2度と同様な事故を起こさないためには、以下の対策を講じる必要がある。 作業時の対策 作業時に、監督員を増員し、増倍管にストレスがかからないよう監督し、ストレスのかかった疑いがあるときには直ちに適切に対処するようにする、 増倍管に対する対策 増倍管が万が一破壊されても、衝撃波を発生しない対策をとること。

作業時の安全対策

共通作業:光電子増倍管搬入、光電子増倍管ケーブル前処理と試験 光電子増倍管搬入(浜松より) 運搬方法:トラック    坑内は上記に加えて、カミオカンデ奥についてはトロッコ、その他はローラーを併用 保管場所: 旧カミオカンデ坑道奥およびカミオカンデ斜坑(1992 - 1993年) (作業:研究者+鉱山作業者)   東4号 (1994 - 1995)                       (作業:作業者+研究者)     鉱山倉庫(1995)                        (作業:作業者) 改良項目:カミオカンデ奥坑道の保管場所は環境、作業性とも悪かったので、そのような場        所に保管場所を選ぶべきではない。         備考)PMTの箱は上下に分かれており、上側が段ボール、下側がプラスチック段ボールである。坑内の湿気が高いため、数年におよぶ長期の保管をしたPMTについては保管の際、上側の段ボールを取り去り、ビニール袋をかぶせた。               注)以後「作業者」は特にことわらない限り全て                                  神岡鉱業エンジニアリングの下請け作業者をさす      運搬:作業者         運搬方法:小型トラック+ローラー

・段ボール製の上蓋(またはビニール袋)を取り去り、ケーブルの先端の外皮を専用工具を用いてはぐ。 (作業:作業者) 光電子増倍管ケーブル処理と試験 場所: 東4号 ・段ボール製の上蓋(またはビニール袋)を取り去り、ケーブルの先端の外皮を専用工具を用いてはぐ。         (作業:作業者) ・PMT6個づつ暗箱に入れて高電圧をかけ、信号をオシロスコープで確認する。この際PMTは搬入時のプラスチック製段ボール下箱に入ったまま。                                 (作業:研究者) ・後の作業のために高電圧ケーブル線をケーブルに巻き付けビニールテープで固定する。                  (作業:研究者)      運搬:作業者       運搬方法:小型トラック+ローラー

上面3個モジュール製作 場所:現在のコントロール室と倉庫 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー 上面中央部分 ・3個組PMTモジュール用取り付け金具組立 (作業:作業者) ・PMTを保管箱から出して発泡ポリエチレン製の取り付け用台に乗せ、アルコール洗浄、PMT番号確認                      (作業:研究者) 改良項目:PMTの洗浄時にPMTの傷、形等の異常がないかを確認、記録する。  ・PMT3個に取り付け金具をかぶせて、取り付け用のバンドを締める(この際、取り付け金具はポリエチレン製の取り付け台に乗っているので落としてPMTにあたるような心配はほとんどない、またバンドを締める工具は全てクッションで被いPMTにあたってもPMTが破損しないようにした)                              (作業:研究者)                            改良項目: PMTモジュールに取り付けられたPMTの位置等PMTモジュールに異常           がないか項目を決めて確認、記録する。 ・ケーブル処理(洗浄し、3本を束ねる)    (作業:作業者) ・ポリエチレンシートで被い、埃よけと、万が一のPMT破損の際、ガラスの飛散を最小限におさえる処理をする                   (作業:作業者)       運搬:作業者         運搬方法:小型トラック+ローラー

PMT一時保管 場所: 東4号 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー 場所: 東4号 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー (水槽内は幅60cm長さ1.8m、赤さ10cm程度の専用台車) 改良項目:PMT一時保管の際、経費が足りないことからPMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台が足りず、浜松フォトニクスからの輸送に使われたPMTの箱を切って仮に使用した。そのため、仮の台から専用台に乗せ換える1工程だけ余分にPMTがむき出しになった。経費的に許されるなら、PMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台は必要数製作すべきである。

上面中央部PMTの水槽への取り付け 場所: 水槽底面 場所: 水槽底面 ・下向きの3個組のPMTモジュールを支持金具と運搬用PMT保護台ごと取り付け専用リフトに乗せて、上面架構(高さ約2m)まで3個組PMTモジュールを上げ、架構にボルトで取り付ける。この際ボルト締めは電動工具を用いて行い、工具が誤ってPMTにあたることがないようにした。                  (作業:作業者)  ・ケーブルを水槽上面架構上のケーブルトレイに沿って引き回し、ケーブルを水槽上まで引き上げる                        (作業:作業者+研究者) ・PMT面のところにブラックシートを取り付ける。  (作業:研究者) ・PMTの番号と取り付け位置を記録する。      (作業:研究者) PMT取り付け作業備考 ・外水槽PMTは、内水槽PMTがついた後にまずタイベックシートを取り付けてその後PMT取り付け。 (アメリカ側担当) ・上面中央部は水槽底面上でPMTを取り付けた後、上面全体を所定の位置までつり上げた。 (三井造船担当)

側面3個モジュール製作 場所:現在のコントロール室と倉庫 運搬方法:小型トラック+ローラー 側面 ・3個組PMTモジュール用取り付け金具組立 (作業:作業者) ・PMTを保管箱から出して発泡ポリエチレン製の取り付け用台に乗せ、アルコール洗浄、PMT番号確認                      (作業:研究者)                            改良項目:PMTの洗浄時にPMTの傷、形等の異常がないかを確認、記録する。  ・PMT3個に取り付け金具をかぶせて、取り付け用のバンドを締める(この際、バンドを締める工具は全てクッションで被いPMTにあたってもPMTが破損しないようにした。 また、側面用金具は上面、底面用に比べると軽く、万が一PMTにあたった場合等の衝撃は小さいと考えられる)                               (作業:研究者)                             改良項目: PMTモジュールに取り付けられたPMTの位置等PMTモジュールに異常         がないか項目を決めて確認、記録する。 ・ケーブル処理(洗浄し、3本を束ねる)    (作業:作業者) ・ポリエチレンシートで被い、埃よけと、万が一のPMT破損の際、ガラスの飛散を最小限におさえる処理をする                   (作業:作業者)       運搬:作業者       運搬方法:小型トラック+ローラー

PMT一時保管 場所: 東4号、鉱山坑内事務所跡、 鉱山旧工作室 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー 場所: 東4号、鉱山坑内事務所跡、 鉱山旧工作室 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー (水槽内は幅60cm長さ1.8m、赤さ10cm程度の専用台車) 改良項目:PMT一時保管の際、経費が足りないことからPMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台が足りず、浜松フォトニクスからの輸送に使われたPMTの箱を切って仮に使用した。そのため、仮の台から専用台に乗せ換える1工程だけ余分にPMTがむき出しになった。経費的に許されるなら、PMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台は必要数製作すべきである。

側面PMTの水槽への取り付け 場所: 水槽底面 場所: 水槽底面 ・3個組PMTモジュールとPMT運搬用保護台を4本のバンドで固定し、側面PMT取り付け専用リフトで側面架構(高さ約2.1m、PMT12個が取り付く)まで3個組PMTモジュールの一端をつり上げ、架構にボルトで取り付ける。この際、作業が終わるまでPMT保護をかねた発泡ポリエチレン製のPMT取り付け台はPMTモジュールからはずさず安全を確保した。また、ボルト締めは電動工具を用い工具が誤ってPMTにあたる等の事故を防ぐようにした。  (作業:作業者)               改善項目: 万が一PMTが架構にあたってもPMTに衝撃を与えないよう、PMT取り付         け前に架構に養生をする。 ・PMT面のところにブラックシートを取り付ける。             (作業:研究者+作業者) ・PMTの番号と取り付け位置を記録する。                (作業:研究者) ・側面架構造の補強のための横向きの2本のLアングルをボルト締めする                                                          (作業:作業者)                改善項目:万が一の事故に備えて、Lアングル取り付け前に上下のPMT前面を防爆用        の布で覆う。   ・翌日、PMT架構をつり上げ水槽に固定する。              (作業:三井造船作業者) ・ケーブルを水槽上まで引き上げる                     (作業:三井造船作業者) PMT取り付け作業備考 外水槽PMTは、内水槽PMTがついた後に、同じ日の内に、まずタイベックシートを取り付けてその後PMT取り付け。 (アメリカ側担当)

底面3個モジュール製作 場所:現在のコントロール室と倉庫 (一時期、鉱山の旧坑内工作場跡) 運搬方法:小型トラック+ローラー 底面 ・3個組PMTモジュール用取り付け金具組立 (作業:作業者) ・PMTを保管箱から出して発泡ポリエチレン製の取り付け用台に乗せ、アルコール洗浄、PMT番号確認                      (作業:研究者)                           改良項目:PMTの洗浄時にPMTの傷、形等の異常がないかを確認、記録する。  ・PMT3個に取り付け金具をかぶせて、取り付け用のバンドを締める(この際、取り付け金具はポリエチレン製の取り付け台に乗っているので落としてPMTにあたるような心配はほとんどない、またバンドを締める工具は全てクッションで被いPMTにあたってもPMTが破損しないようにした)                              (作業:研究者)                           改良項目: PMTモジュールに取り付けられたPMTの位置等PMTモジュールに異常         がないか項目を決めて確認、記録する。 ・ケーブル処理(洗浄し、3本を束ねる)    (作業:作業者) ・ポリエチレンシートで被い、埃よけと、万が一のPMT破損の際、ガラスの飛散を最小限におさえる処理をする                   (作業:作業者)        運搬:作業者       運搬方法:小型トラック+ローラー

PMT一時保管 場所: 東4号 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー 場所: 東4号 運搬:作業者 運搬方法:小型トラック+ローラー (水槽内は幅60cm長さ1.8m、赤さ10cm程度の専用台車) 改良項目:PMT一時保管の際、経費が足りないことからPMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台が足りず、浜松フォトニクスからの輸送に使われたPMTの箱を切って仮に使用した。そのため、仮の台から専用台に乗せ換える1工程だけ余分にPMTがむき出しになった。経費的に許されるなら、PMT保護・運搬用の発泡ポリエチレンの台は必要数製作すべきである。

底面PMTの水槽への取り付け 場所: 水槽底面 場所: 水槽底面 ・下向きの3個組のPMTモジュールをバンド4本で運搬用PMT保護台と固定し、PMTモジュールを運搬用PMT保護台ごと上向きにする。                                          改良項目: ここが危険な作業なので、万が一バンドを止め忘れてもPMT破損がないよう         に床に発泡ポリエチレン等を敷いて、その上でPMTモジュールを回転させる。 ・取り付け専用リフトに3個組PMTを乗せて転倒防止の固定をする。 ・PMT保護台を取りはずし、厚い布製の防爆用キャップを各PMTにかぶせる。                 改良項目: 建設時のものは上からかぶせるだけでPMTの後ろの方にガラスが飛び散ると         完全にはガラスが止まらない構造であったので、すっぽりPMTを覆ってしまうよ         うな(シャワーキャップのようなイメージ)ものに換える。 ・取り付け専用リフトで底面架構(高さ約2m)まで3個組PMTモジュールを上げ、架構にボルトで取り付ける。この際ボルト締めは電動工具を用い工具が誤ってPMTにあたる等の事故を防ぐようにした。                                   (以上の作業:作業者)  ・ケーブルを水槽側面までケーブルトレイに沿って引きのばす(作業:作業者+研究者) ・ケーブルを水槽上まで引き上げる                (作業:三井造船作業者) ・PMT面のところにブラックシートを取り付ける。       (作業:研究者+作業者) ・PMTの番号と取り付け位置を記録する。           (作業:研究者) 底面でのPMT取り付け作業備考 外水槽PMTは、内水槽PMTがついた後にまずタイベックシートを取り付けてその後PMT取り付け。 (アメリカ側担当)

上面3個モジュール製作: なし。上面端部は本数が限られ、 また端であるのでPMT1本づつ水槽架構に取り付けた。 上面3個モジュール製作: なし。上面端部は本数が限られ、 また端であるのでPMT1本づつ水槽架構に取り付けた。 場所: 水槽上部 上面PMTバンド取り付け ・PMTを保管箱から出して発泡ポリエチレン製の取り付け用台に乗せ、アルコール洗浄、PMT番号確認                             (作業:研究者)                    改良項目:PMTの洗浄時にPMTの傷、形等の異常がないかを確認、記録する。  ・PMT1個に取り付けバンドをかぶせて、取り付け用のバンドを締める(この際、バンドを締める工具は全てクッションで被いPMTにあたってもPMTが破損しないようにした) 。その後で、上面フレームに取り付けるための小フレームをねじ止め。   (作業:研究者)                   改良項目: PMTのバンド取り付け位置等に異常がないか項目を決めて確認、記録する。 ・汚れていればケーブル洗浄                 (作業:研究者) ・ポリエチレンシートで被い、埃よけと、万が一のPMT破損の際、ガラスの飛散を最小限におさえる処理をする                          (作業:研究者)         水槽上面マンホールまで台車で箱に入ったPMTを運び、水槽内のボートに             箱ごとホイストで降ろす                                                                        (作業:研究者)

上面端部PMTの水槽への取り付け 場所: 水槽水面でボート による作業 ・ボートにPMTを箱ごと乗せ、所定の位置まで行く。 (作業:研究者) 場所: 水槽水面でボート による作業 ・ボートにPMTを箱ごと乗せ、所定の位置まで行く。 (作業:研究者)  ・バンドと小フレームのついたPMT1個を上面架構の上に設置した小さいウインチでつり上げ、上面架構に電動工具でねじ止めする。 この際架構の上下に人がいて、PMT破損等の危険がないように注意した。                        (作業:研究者)                         改良項目: PMTに防爆用の布をかぶせて作業を行う。 ・ケーブルを水槽上面架構上のケーブルトレイに沿って引き回し、ケーブルを水槽上まで引き上げる                               (作業:研究者) ・PMT面のところにブラックシートを取り付ける。  (作業:研究者) ・PMTの番号と取り付け位置を記録する。      (作業:研究者) PMT取り付け作業備考 ・外水槽PMTは、内水槽PMTがついた後にまずタイベックシートを取り付けてその後PMT取り付け。 (アメリカ側担当)

光電子増倍管取り付け作業時等における光電子増倍管破損について カミオカンデ奥の坑道からPMTを取り出す際、誤ってPMTの入った箱を倒した。このとき箱の上側は湿気対策のため段ボールからビニール袋に変えてあった。PMTはプラスチック段ボールの下箱とビニール袋で被われていたため、PMT破損以外の被害はなし。 作業者が水槽底面で底面PMT取り付け作業で3個組PMTモジュールを上向きに変えるとき、PMTモジュールと保護用の台を固定していたバンドを止め忘れて作業したため、PMTモジュールと保護用台がはずれPMTがむき出しになって底面に衝突、破損。ガラスが粉々になった。作業者を含めてPMT破損以外の被害はなし。 三井造船作業者が水槽上面で作業(足場撤去)をしていたときあやまって物(足場用パイプ)を水槽上面に取り付けたPMTにあて、PMTにひびが入る。被害はPMTが壊れた以外はなし。

増倍管に対する対策 衝撃波防止ケース(3案) 基本的考え 増倍管をケースで完全に覆う。 ただし、ケースで水圧を持たせようとすると、ケースの経年変化を新たに考えなければならず、またケースを透過するチェレンコフ光が効率よく増倍管の光電面に到達できるように工夫しなければならない。 ケースにいくつかの小孔を開けケース及び増倍管の隙間に周囲の純水を充満させることで回避することができる。 ケースには当然差圧がかからず水圧による経年変化を心配する必要がない。 万一増倍管が爆縮したとき、ケース内の純水は増倍管体積と比べて少量のため衝撃波を発生せず内部は一瞬真空になる。 ケースに開けた小孔は、真空状態になったケース内部に時間をかけて(数秒以内)純水を注入する。注水はゆっくり行われるため衝撃波は発生しない。 ケースは注水中の数秒間外圧を受けるから、この外圧(水圧)に耐える設計をしなければならない。しかし、常時外圧にさらされるよりも強度的にはずっと楽である。

アクリルケース断面1

アクリルケース断面2

前面は12ミリのアクリル、後半は7ミリのFRP 金具を使えるように広くする アクリル FRP ネック部を守る ために広くとる 図中ではアクリル10ミリだが実際は12ミリ

後半部詳細

後半部、穴詳細(前回提案型バンド用穴は未記入)

大口径バンド部詳細図 PMT直径の公差の最大値

SUS アクリル

高耐水圧増倍管

light glass Lead and support diode reflector photocathode 形状 light glass Lead and support diode reflector photocathode photoelectron

耐水圧 球の直径500mm、ガラス厚7mmとする 外圧によって球が座屈を起こす限界圧力は、 pcr = 2Et2/a2[3(1-n2)]1/2 で与えられる。 E=7×1010 Pa, t=2, a=250, n=0.14として、    pcr = 2.7×107 Pa となる。この限界圧力は、280気圧に相当する。

予想電気的特性 基本的動作 ゲイン:105 量子効率:50% パルス立ち上がり:2nsec以下 パルス立ち下がり:2nsec以下  基本的動作 反射型光電面から光電子が放出される 光電子は10kV型はそれ以上に加速されてダイオードに衝突する ダイオード中で電子・ホール対を約1000対生成する 電子、ホールは次段のアバランシェダイオードで100倍程度増幅される 電子、ホールは電極から取り出されて出力パルスとなる ゲイン:105 量子効率:50% パルス立ち上がり:2nsec以下 パルス立ち下がり:2nsec以下