Heidelberger Seminar WS14/5

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「自分のこと」として 「選択」をとらえる ―― 「文理選択」をきっかけにして ―― 芝中学・高等学校 石塚健大 Takehiro Ishizuka 江口一哉 Kazuya Eguchi 山本純子 Junko Yamamoto.
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映像作品における音 せりふ 現実にある 音 効果音 物音、自然音 映像の内側の 音 ムード強調音 現実にはない 音 音楽 映像の 外側の音 映像作品は,音によって,奥行き,厚みが増す 平面 → 立体 表現が豊かになる.
0章 数学基礎.
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Heidelberger Seminar WS14/5
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© Yukiko Abe 2014 All rights reserved
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Heidelberger Seminar WS14/5
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Heidelberger Seminar WS14/5
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Heidelberger Seminar WS14/5 2. Kapitel Die Entdeckung des Innen 2 内面の発見 2 Abs. 3. Reform des Theaters und das genbun itchi 演劇の改良と言文一致

Heidelberger Seminar WS14/5 Danjuro VII. Danjuro VIII. Danjuro IX. geschminkt geschminkt ungeschminkt

Heidelberger Seminar WS14/5 geschminkt ungeschminkt 山 yama Ideogramm Lautschrift Das Phonetismus des genbun itchi steht in fundamentalen Zusammenhang mit der Entdeckung von Realismus und Innen.

Heidelberger Seminar WS14/5 Abs. 5. Innerlichkeit und moderne Naturwissenschaft Auf ››Mona Lisa‹‹ ist zum ersten Mal die Landschaft als Landschaft und das ungeschminkte Gesicht gemalt.

Heidelberger Seminar WS14/5 Mittelalter die moderne Zeit das hierarchische Weltbild/das Weltbild der modernen Naturwissenschaft der qualitativ bestimmte figurative Raum/der homogene Raum der sinnvolle Unterschied zwischen hier und dort/kein Unterschied zwischen hier und dort

Heidelberger Seminar WS14/5 Das neue Weltbild, der neue qualitativ unbestimmte Raum, der homogene Raum ⇐Mathematik, Geometrie =Unterdrückung der Gestalt =Gedanken, dass die Schriftzeichen der Stimme dienen müssen ⇒Innen entdecken

Heidelberger Seminar WS14/5 【第3節と第5節のまとめ】  言文一致の運動が漢字の廃止と結びついていたのは、「文字は音声に仕えなければならないという思想」が背景にあったからだが、このとき否定されているのは、それ自身直接的に意味を伝える形象としての文字だった。  同じことが、「演劇の改良」にも見出される。9代目市川団十郎は、7代目や8代目とは異なり、化粧をしない顔で芝居をした。化粧をした顔は、そのまま直接的に意味を伝えるが、化粧をしない顔は、本来無意味である。それが倒錯によって意味を表すようになると、意味を与えるものが発見されることになる。それが「内面」である。

Heidelberger Seminar WS14/5 【第3節と第5節のまとめ】  また、近代自然科学も「内面」と結びついている。近代自然科学においては、均質な空間が前提とされているが、それを可能にするものは数学であり、幾何学であって、より厳密に言えば、数学的記述、幾何学的記述である。これらは、中世的世界像に基づく形象を否定し、対象を忠実に記述する。これらの記述の対象として、風景としての風景と、「内面」が発見されることになる。

Heidelberger Seminar WS14/5  第3節においても第5節においても注意されなければならないのは、まず「内面」があって、それが化粧をしない顔によって表現されたり、数学的記述、幾何学的記述によって表現される、というわけではなく、化粧をしない顔や数学的記述、幾何学的記述によって、それらが表す意味を与えるものとして、初めて「内面」が発見される、ということである。

Heidelberger Seminar WS14/5 問題です。 1.化粧をしない顔と漢字の廃止の背後に共通する思想はなにか。 2.中世の世界像と近代自然科学の世界像が根本的に異なるのは、どの点においてか。 3.音声中心主義によって、なぜ「内面」が発見されるのか。