「人間機械論」と教育 「コンピュータ利用教育」への過剰反応(過度の反発と期待)の背景を考える。 時代を創る(epoch making)技術 「時計のたどった道」 時計と学校、コンピュータと学校 「人間機械論」とその展開(時計比喩とサイバネティックス)
過剰拒絶反応 「機械に人間的な教育はできない」 「漢字を忘れる」 「人とのふれあいのない冷たい人間になる」 「手段である筈のコンピュータが目的になる」 「目が悪くなる」 etc
過剰期待 「コンピュータを使うことは教育効果がある」 「個別学習ができる」 「『情報化社会』に対応できるようになる」 「『調べ学習』に適している」 「友達と共同で作業ができる」 etc
「時計」の発展 日時計(天文周期) 水時計(落下の法則) 西洋における「教会と時計」 機械仕掛けの時計(脱進機) 中国の水車天文時計(蘇頌ソシュウ)8世紀 西洋の棒脱進機
教会
教会の時計
中国の時計
中国の時計の脱進機
西洋の機械時計
機械仕掛けの時計 「機械化」のプロトタイプ 自然の循環過程の人工的モデル 天体の運動と独立な「時間」概念の形成 時計モデル、時計比喩 「ミニチュアの宇宙」、天体(太陽系)のモデルとしての時計 天体の運動と独立な「時間」概念の形成 時計モデル、時計比喩
近代科学の発祥と時計比喩 デカルトの人間機械論(動物機械論) ハーヴェイの血液循環論 ライプニッツの予定調和 ニュートンの力学 ぜんまい、ひも、歯車で構成される生物 物神2元論(人間機械論の基礎) ハーヴェイの血液循環論 ポンプとしての心臓 ライプニッツの予定調和 ニュートンの力学
ニュートンの力学 ニュートンの「絶対時間」、「絶対空間」 デカルト、ライプニッツの時間 神の「遍在」(omnipresent) 「ぜんまいを巻く全能(omnipotent)の神」 自然の時計モデル
時計モデルの終焉 生命現象の生長 進化論 ロマン主義の台頭
時計と学校 学校の象徴としての時計(明治期、現代) コメニウス(1592~1670,「大教授学」) 教育内容としての「時計」 自然界の現象(例えば生物の生長)にならう教授、 自然の生産過程の模倣としての機械(時計)加工技術をモデル 「教育技術=印刷技術」 「学校=人間製造工場」 教育内容としての「時計」
明治の学校
学芸大
時計とコンピュータの類似 「何もしない」(自然への働きかけが無い) 人間への働きかけ 有能な人間にとってのみ有効 時計のたどった道とコンピュータの今後