九州大学 社会学・地域福祉社会学研究室 1999年版 成功する卒論 失敗する卒論 九州大学 社会学・地域福祉社会学研究室 1999年版
成功のパターン (1)具体的な事例から入っている。具体的な事例から切り込んで、普遍的な問題の考察へと展開している。 (2)おもしろがっている。面白い事例を発見して、そこから何がなぜ面白いのか、を考察している。面白さに共鳴しながら、その面白さのもつ拡がりや深さや意味を探求している。 (3)よく勉強している。行き当たりばったりに本を読んでいるのでなく、系統的に、問題を深めるかたちで読んでいる。
失敗のパターン (1)一般的な漠然とした問題から入っている。どこが考察のコアなのかをはっきり把握できないまま書き始めている。 (2)具体的な事例、身近な事例、考察した事例を持っていない。一般論にはじまり、抽象論で終わる。 (3)面白がって書いていない。面白くないと心がこもらない。 (4)不勉強。先行研究のサーベイなしに、思いつきだけを書きならべる。 (5)勉強したことをただたんに紹介しただけの卒論。
どう取り組むか (1)問題意識がはっきりと具体的にある人 (2)問題意識がはっきりしない人 先行研究のサーベイ 事例調査を多角的に進める 身近な事例、面白そうで具体的な事例をキャッチする 図書館にこもる。1週間に5日くらい、朝から晩までこもって猛烈に本を読む。
書きながら考える 前期のうちに→ワープロに習熟しておく。キーボードに慣れておく。ブラインドタッチを修得する。 インターネットによる文献検索、図書館の使い方を身につける。データ収集、文献、勉強その他すべてに役立つ。 考えてから書こうとすると間に合わない。 考えついたことを、メモしていく。メモしながら、考えをふくらませる。ふくらんだアイデアや発想を、筋道づけ論理づけ展開してドラマにしていく。
卒論指導 卒論のフォーマットを学ぶ (1)今年は、各先生の指導をきちんと受けること。 (2)9月後半に、全員の卒論発表会 (構成、目次、注の付け方、文献の提示方法、引用その他の論文の規則をきちんとすること) (1)今年は、各先生の指導をきちんと受けること。 (2)9月後半に、全員の卒論発表会 (3)11月後半に、全員の卒論検討会。卒論題目の決定。 (4)1月10日に、卒論提出。