質問-063 ( 050324 D社 精密機器事業部 :U.T 様 )システム工学設計法受講者 シリーズ:著者の回答 060103版 Rev02 質問-063 ( 050324 D社 精密機器事業部 :U.T 様 )システム工学設計法受講者 國井講師殿へ! 韓国企業へのコンサルテーションもいいですけれど、国内優先にしてください。(笑) さて、お忙しいところ、申し訳ありませんが、下記の質問回答をお願いします。 國井先生の 「システム工学設計法講座」を受講しましたが、最後にありました「NHKスペシャル・ビデオ」をもう一度、解説していただけませんでしょうか? よろしく、お願いします。 次ページに続く
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 シリーズ:著者の回答 060103版 Rev02 回答 – 063 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 解説テキスト第6部 :「NHKスペシャルを見て」 開発中におけるコンセプトの大きな変更事例として、本講座のテキスト第6部及び、CTスキャナーのビデオを鑑賞していただけたかと思います。 このコンセプト変更に関して・・・ GEは、画質向上をある程度に抑え、処理速度の向上に全力を注ぎました。処理速度の向上は癌患者に苦痛を与えないためのコンセプトです。 このコンセプト変更が正しいか否かをGEの工場内に病院を設置し、癌患者を送り込んで、このコンセプトが正しいことを科学的に証明した訳です。 次ページに続く
いずれが正しいかは別にして、いずれも設計や開発チームに大きなインパクトを与えました。 シリーズ:著者の回答 060103版 Rev02 一方、東芝も大掛かりなコンセプト変更に踏み込む訳ですが、画質向上、処理速度向上の他に、シャッタースピードの向上を今までのコンセプトに新たに付加しました。 それによって、大きな遠心力が機器部品にかかり、構造体の大幅な設計変更に踏み込みました。その結果、市場でのデビューがGEに対して半年も遅延してしまう訳です。 いずれが正しいかは別にして、いずれも設計や開発チームに大きなインパクトを与えました。 仮にGEを例に採った場合、開発着手前に「処理速度の向上」、つまり、癌患者に苦痛を与えないことを初期コンセプトにおいて第一優先していたのであるならば、東芝よりさらに一年早く市場に投入できたことでしょう。 次ページに続く
今年も、よろしくお願いいたします。 女性設計者の方々へ! 職場の活性化にご協力くださいね。 【ワンポイント・アドバイス】 シリーズ:著者の回答 060103版 Rev02 【ワンポイント・アドバイス】 ワンポイント①: どんなメーカでも、開発中のコンセプト変更はあり得る。 ワンポイント②: その時の対処の仕方が問題で、ここにメーカとして大きな差がでる。 (これがシステム工学である) ワンポイント③: コンセプト立案のための事前調査の深度が問題である。 今年も、よろしくお願いいたします。 女性設計者の方々へ! 職場の活性化にご協力くださいね。 以上