ソフトウェアタグの規格とその応用について

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Software Engineering Laboratory, Department of Computer Science, Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University 1 ソフトウェア部品推薦のための.
Advertisements

1 EASE プロジェクトにおける EPM ( Empirical Project Monitor) を用いたプロジェクト管理デモ 奈良先端科学技術大学院大学 産学官連携研究員 松村 知子 2005 年 9 月 30 日 JISA 経営者セミナー.
EDI 接続によるメーカー側 のメリット 2003 年 9 月 4 システム部会 所属企業 : ジョンソン・エンド・ジョンソン株式 会社 仁瓶 太郎.
背景 ソフトウェアの大規模化・複雑化 生産性と品質の向上 ↓ オブジェクト指向分析設計の適用 開発ツールの投入.
資料3-7 NIEM等 海外調査報告 経済産業省 CIO補佐官 平本健二.
OJT研修 「テスト実施、テスト設計の技術習得」 日時: 8月22日(月)  場所: 本社5階.
PacSec Nov 6, ISMSおよびその重要性 Richard Keirstead CISSP, BS7799 主任監査員
資料1-4 平成27年度 第1回技術委員会 2015年度技術委員会の目標と 検討項目(案)
オムニチャネル、グローバルリスク対応 R&Dコンサルティングのご提案 オムニチャネル、グローバルリスク対応
Microsoft Office InfoPath 2003 概要
 授業を設計する(その4) 情報科教育法 後期5回 2004/11/6 太田 剛.
アメリカにおけるグリーン・ ビルディング・システムの動向
大谷経営労務管理事務所のISO9001認証取得について
ビジネスパターンに基づく クラウドシステムのサービスレベル設計
Katsuro Inoue Osaka University 井上克郎 大阪大学
情報処理学会・経営情報学会 連続セミナー第3回 情報システム構築アプローチ 主旨
ソフトウェア工学 知能情報学部 新田直也.
実証的ソフトウェア工学環境とEASEプロジェクトについて
エンピリカルソフトウェア工学と ソフトウェアタグ
リサーチ・パートナー・シート 2015年11月版.
空間メタデータ整備 における課題 園山 実 三菱総合研究所.
標準空間情報の整備及び 異種データベース間のデータ交換手法 に関する研究開発
学術機関リポジトリとは 定義 学術機関リポジトリ (Institutional Repository) は,大学あるいは研究機関の電子的な知的生産物(論文,電子的教材,実験データ,学会発表資料)を蓄積し,保存し,(原則として)無料で発信するための保存書庫。 意義 研究成果の視認性とアクセシビリティの向上.
パッケージソフトウェア利用コンピュータシステム構築委託契約書 パッケージソフトウェア、OS、第三者ソフトウェアの使用許諾契約
~スマートフォン利用~ 店舗管理システムのご提案 サイボウズ中国.
要員管理 要員の質、量、配置、作業状況を管理する 一般的な注意点を下記に示す (1)組織 ・組織構成を明快にする -指示命令系統
SS2009 形式手法の適用ワーキング グループの報告
リファクタリングのための 変更波及解析を利用した テスト支援ツールの提案
教育系サブジェクトリポジトリとしての展開
COBIT 5 エグゼクティブ・サマリー.
東京大学空間情報科学研究センターを 中心とした空間情報データベースの整備
プログラム実行時情報を用いたトランザクションファンクション抽出手法
OpenChain Project and Japan WG
ソースコードの変更履歴における メトリクス値の変化を用いた ソフトウェアの特性分析
ISO 9001:2015 The process approach
「グローバルものづくり」 を加速させる ISID の “JT 活用” ソリューション群
Javaソースコード蓄積・ 検索システムSPARS-Jの概要
ソフトウェアを取り巻く環境の変化がメトリクスに及ぼす影響について
コンポーネントの接続情報を検索する手法について
アップデート 株式会社アプライド・マーケティング 大越 章司
第11回 継続的監査.
オープンソース開発支援のための ソースコード及びメールの履歴対応表示システム
平成19年度青年部会「第2回~第4回研修会」(人材育成研修会)実施計画書
言語XBRLで記述された 財務諸表の分析支援ツールの試作
Winter Workshop in Kanazawa -プロセスと方法論-
ソフトウェアタグの規格とその応用について
本フォーマットに従い、提案する研究開発の説明資料を作成してください。
レビューとは (プロジェクト管理の観点から)
えっ、そこまでわかるの!?企業のつながり! オープンデータ活用基盤:LOD4ALL
事務所における情報管理の問題点 情報管理の現状 “欲しいデータが探せない” 情報管理の現状 “媒体ごとの個別管理”
シナリオを用いたレビュー手法PBRの追証実験 - UMLで記述された設計仕様書を対象として -
平成25年度オープンデータ実証実験 自治体行政情報実証(概要)
~求められる新しい経営観~ 経済学部 渡辺史門
資料2-2 平成26年度 第2回技術委員会資料 次年度検討テーマ案
INTRODUCTION TO SOFTWARE ENGINEERING
パッケージソフトウェア利用コンピュータシステム構築委託契約書 パッケージソフトウェア、OS、第三者ソフトウェアの使用許諾契約
設計情報の再利用を目的とした UML図の自動推薦ツール
研究開発名称 (対象とする技術のイラストや図) 提案者:○○株式会社 研究開発の概要 概算経費
保守請負時を対象とした 労力見積のためのメトリクスの提案
クローン検出ツールを用いた ソフトウェアシステムの類似度調査
Db2 Warehouse on Cloud Db2 on Cloud フルマネージドサービス提案時の注意点
開発作業の形式化に基づく プロセス評価 松下誠 大阪大学.
資料3-2 平成26年度 第3回技術委員会資料 次年度テーマの検討
データ中心システム設計方法論“DATARUN” 
複雑度メトリクスを用いた JAVAプログラム品質特性の実験的評価
第2回実務者会議の議論を受けた検討(データWG関係)
知識ベースの試作計画 ●●●研究所 ●●●技術部 稲本□□ 1997年1月.
研究開発名称 (対象とする技術のイラストや図) 提案者:○○株式会社 研究開発の概要 概算経費
識別子の読解を目的とした名詞辞書の作成方法の一試案
オブジェクト指向メトリクスを用いた 開発支援に関する研究 --- VC++とMFCを用いた開発を対象として ---
Presentation transcript:

ソフトウェアタグの規格とその応用について         大阪大学大学院情報科学研究科 井上 克郎 Thank you for your kind introduction. Today, I would like to introduce about practical activities of software quality assurance in Japan, And also our challenge for more simple and easier quality management method That Japanese project team, which I belonged to until this march, addresses now in Japan under collaboration with industries.

ソフトウェアの重要性と開発の複雑化 ソフトウェア品質に起因する問題の重大化と大規模化 ソフトウェアの大規模化と開発期間の短縮 重大な社会インフラが停止する 銀行や通信システム ユーザ・ベンダに莫大な経済的損失を与える 人命に関る危険を引き起こす 航空管制システム,自動車安全制御システム ソフトウェアの大規模化と開発期間の短縮 コストの低減や生産性の向上が要求される

開発情報の不透明化 開発体制の複雑化 ソフトウェア部品の流用・再利用の拡大 受注ベンダから2次請け,3次請けという多重下請け構造 オフショア開発(海外へのアウトソース)の拡大 ソフトウェア部品の流用・再利用の拡大 COTS(Commercial off-the-shelf),OSS(Open Source Software)など 発注 発注 二次請け 二次請け 二次請け 二次請け 発注 発注 一次請け 一次請け 一次請け 一次請け 発注 発注 二次請け 二次請け 二次請け 二次請け (海外) (海外) (海外) (海外) 発注者 発注者 発注者 発注者 元請会社 元請会社 元請会社 元請会社 一次請け 一次請け 一次請け 一次請け

不透明化に伴う問題 発注者が納品物の品質を検証できない ユーザは要望に合ったソフトウェア商品を選択することができない 開発者任せになっている ユーザは要望に合ったソフトウェア商品を選択することができない 機能と値段などの情報は入手できるが,信頼性や保守性などについては検証する手段がない 問題が発生した場合,原因や責任の所在を突き止めることが困難である 迅速な障害対応が困難 法的な係争に発展した場合,長期化する

ソフトウェアタグ ユーザが納品された,あるいは購入・流用したソフトウェアを安心して安全に用いるために,ソフトウェアの開発プロセスや成果物に関する情報を共有する仕組み 開発時に得られる種々の実証データをユーザに提供 二者間の取引で発注者のみに開示(一般公開なし) 目標タグ,途中タグ,最終タグ 期待される効果 発注者によるソフトウェアの品質の検証 ユーザによる適正なソフトウェア製品の選択の促進 問題発生時の対応の迅速化 透明性の拡大による法的問題の発生の予防と   早期の公正な解決の促進 Now I introduce the EPM tool that EASE project developed. EPM….. This tool targets the 3 types of development tools,….. We targets only open source tools. The features of EPM, or the reason why we develop this tool, ….. The difficulties of project management based on the quantitative data, Are collecting the latest data as soon as possible. If you ask the developers to show the size of code, They have to stop their activities, measure each file and summarize, write the reports and send to you. If someone delay, others go on coding and total size is changed next day. This tool solves these problem.

開発現場におけるデータ計測 実証データの収集 品質管理,進捗管理,リスク管理,コスト管理 ソフトウェア発注者 開発データ 記録 発注 納品 開発データ 記録  発注 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア  プロダクト 実証 データ データ収集 分析 フィードバック

ソフトウェアタグと開発プロセス 実証データを選択、抽象化してタグにする 発注 開発データ 記録 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア発注者 添付 抽出    タグ ソフトウェア発注者 開発データ 記録  発注 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア  プロダクト データ収集 分析 フィードバック 実証 データ

タグ項目 プロジェクト情報(12項目) 開発プロジェクト及びシステムの基本情報 進捗情報(29項目) 開発プロセスの履歴や進捗に関する情報

プロジェクト情報の構成 基本情報 (4) システム情報 (2) 開発情報 (3) プロジェクトの階層構造情報 (2) その他 (1) プロジェクト名、開発組織の情報、開発プロジェクト情報、顧客情報 システム情報 (2) システム構成、システム規模 開発情報 (3) 開発手法、開発体制、プロジェクト期間 プロジェクトの階層構造情報 (2) 親プロジェクト情報、子プロジェクト情報 その他 (1) 特記事項

プロジェクト情報の例 ......

進捗情報の構成 要件定義 (3) 設計 (3) プログラミング (3) テスト (4) 品質 (8) 工数 (2) 計画・管理 (4) ユーザヒアリング情報、規模、変更 設計 (3) 規模、変更、要件の網羅率 プログラミング (3) 規模、変更、複雑度 テスト (4) 規模、変更、密度、消化 品質 (8) レビュー状況、レビュー作業密度、レビュー指摘率、欠陥件数、欠陥対応件数、欠陥密度、欠陥指摘率、静的チェックの結果 工数 (2) 作業工数、生産性 計画・管理 (4) プロセス管理情報、会議実施状況、累積リスク項目数、リスク項目滞留時間 その他の成果物 (2) 規模、変更

進捗情報の例 ......

タグの規格の策定方法 ソフトウェアタグ規格技術委員会及びWGでの議論 第1回(2007年7月9日) ~  第11回(2008年7月28日) タグ項目洗練のためのWG(2008年5月1日) 構成員 14組織 27人 SWEBOK、CMMI、ISO/IEC15939、 SECデータ白書等を調査 プロセス メンバーからの必要なメトリクスの提案 プロジェクト、プロセスの大分類とその下の中分類の導入 種々の規格との整合性チェック 利用シーンの検討 項目の整理、統合

ソフトウェアタグ規格技術委員会 ベンダー ユーザー 政府 大学 富士通研究所 (Fujitsu Lab) 日立製作所 (Hitachi) NEC シャープ (SHARP) SRA先端技術研究所 (SRA Key-Tech Lab) 東芝 (Toshiba) NTTデータ(NTT Data) 東京証券取引所 (Tokyo Stock Exchange) JAXA (Japan Aerospace Exploration Agency) デンソー(DENSO) IPA (Information Technology Promotion Agency, Ministry of Economy, Trade and Industry, Japan) 奈良先端科学技術大学院大学 (NAIST) 大阪大学 (Osaka University) ベンダー ユーザー 政府 大学

利用モデル タグの利用モデル 委託開発時、ユーザが開発状況を知るため 重大問題発生時の原因究明や法的紛争時に、第三者による評価を行うため ソフトウェアの開発形態、利用形態、ユーザなどに依存 典型例 委託開発時、ユーザが開発状況を知るため 重大問題発生時の原因究明や法的紛争時に、第三者による評価を行うため ソフトウェア部品等の評価を行うため

1.委託開発時の利用モデル 納品物の品質について検証する 発注 開発データ 記録 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア発注者 分析 添付 抽出    タグ ソフトウェア発注者 開発データ 記録  発注 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア  プロダクト データ収集 分析 フィードバック エンピリカル データ 開発中の品質・プロセスの検証も含む

2.法的紛争時の利用モデル 問題の原因や責任の所在を精査する 発注 開発データ 記録 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア発注者 分析 ソフトウェアライアビリティ  調停・仲裁人 検査 添付 抽出        タグ ソフトウェア発注者 開発データ 記録  発注 納品 ソフトウェア開発者 ソフトウェア  製品 データ収集 分析 フィードバック エンピリカル データ

3.ソフトウェア部品等の評価の利用モデル 再利用プロダクトの品質を検査し、選定したり、リスクやコストを見積ったりする 再利用プロダクト の検索 ソフトウェア  システム 再利用可能なソフトウェア プロダクト リポジトリ 信頼性検査 ソフトウェア開発者 ソフトウェア  プロダクト 信頼性の高い プロダクト選定

実証データ タグの証拠となるデータ 対象ソフトウェアに関する成果物や開発中に付随的に発生する種々の生のデータ ソースコード、設計書、議事録、障害票、進捗表などのデータ 二者間で実証データの扱い協議して決める いろいろなやり方考えられよう 実証データは不要 そのまま実証データをタグに添付する(一部のみ、全部、…) 実証データはベンダーで保管。必要に応じてユーザが見る 暗号化してタグに添付。キーはベンダー保管。重大な不具合や問題が生じたとき等の原因調査、法的紛争時に復号化して開示 安全な第3者機関で保存   …

タグの運用方法 すべての項目を網羅的にタグ化されることを求めない 収集データの対象物、対象範囲、粒度、収集期間(工程)受発注者間で取り決める 他の項目から算出可能な数値は、項目から除外する 収集データのタグ化のタイミング、もしくは受注者への開示タイミングは、受発注者間の協議により決定される 納品時、工程毎、一定時間ごと(週次、日次)などが考えられる

タグのライフサイクル例

階層的なタグの定義 メイン(親)タグ 親がない場合は,空白(Null) サブ(子)タグ サブ(孫)タグ プロジェクトの構造 ≡ 木     (親子関係) 親プロジェクトは子プロジェクトへのリンク情報を持つ(その逆も) メイン(親)タグ 親がない場合は,空白(Null) プロジェクトID 親プロジェクトID サブ(子)タグ サブ(子)プロジェクト数(n) プロジェクトID サブ(孫)タグ  サブ(子)プロジェクト1_ID 親プロジェクトID .... プロジェクトID サブ(子)プロジェクト数(n)  サブ(子)プロジェクトn_ID 親プロジェクトID  サブ(子)プロジェクト1_ID .... サブ(子)プロジェクト数(n)  サブ(子)プロジェクトn_ID  サブ(子)プロジェクト1_ID ....  サブ(子)プロジェクトn_ID 22

タグフォーマットの標準化 多様なユーザへの開示・流通を目的として、タグ情報の標準フォーマット化をXMLベースで実現する SEDEX*:Software Engineering Data Exchange language SEDEX化された ソフトウェアタグ エンピリカル データ SEDEX*へ 変換 タグの可視化、 評価ツール タグの評価 受注側 発注側

FAQ1: 進捗報告会議でやってることと同じ ほぼ同じようなことを定期的に打ち合わせで発注者に情報開示している。ソフトウェアタグとの違いは? 発注者と開発者できちんと情報交換して品質を担保しようとしている組織にとってはタグ項目はあたりまえ あたりまえでない開発が現状、多々ある。タグはそれを防ぐための最低基準 各社バラバラではない、統一の基準があると普及させやすい

FAQ2: もっとデータが必要では? 41項目のデータだけでは十分品質を担保できないのでは? 品質改善の現場では、もっと詳細なデータ収集・分析している 当然たくさんのデータがあれば、より詳細な可視化が可能だが、収集コスト、実現可能性などのバランスを考えて決定 プロジェクト規模 大: 最低限のデータセット 中: 標準的なデータセット 小: 十分なデータセット 不十分な場合は、合意の上、別途、余分なデータを追加しても良い

FAQ3: 本当に品質向上するか? ソフトウェアタグによってどれだけ品質向上するか、定量的なデータあるか?上司を説得できるケーススタディーあるか? 定量的に示すことは困難 食品のトレーサビリティの効果は? CMMIの効果は? 地道なデータの蓄積必要 品質向上に寄与することは間違いない データ開示による開発者の緊張感 発注者側も責任感

FAQ4: コスト増大にならないか? 趣旨はわかるが、実証データの収集、分析、開示のためのコストが大きく、利益を大幅に削ってしまうのではないか? タグの項目の多くは、環境設定さえきちんとすれば、ほぼ自動的に収集できるもの タグ用のデータ収集、パッケージング化ツールを使えば、大きなオーバーヘッドにならない すでに組織内のプロセス改善活動用のデータ収集とオーバーラップしている EASEプロジェクト/IPAで開発したEPM(Empirical Project Monitor)、EASE創研

FAQ5: タグ項目の詳細がよくわからない タグ項目の例は書いてあるが、いくつかの選択があるようで、どれを選ぶか、また、どのようなツールを使うかよくわからない 規格として詳細なレベルまで規定は困難 メトリクスの定義も論文によりけり種々ある現状 発注者、開発者間で、これで行きましょう、等の合意形成が必要 ある程度ツールが普及してくればデファクトスタンダードが決まる ケーススタディを積極的に開示していく

FAQ6: 各種規格との関連は? 最近ソフトウェア開発や取引の透明性がいろいろ言われているが、どう関連するか。 工事進行基準等の会計基準 ソフトウェアタグは見積の根拠となるデータになりうる 経産省のガイドライン 情報システムの信頼性向上に関するガイドライン 情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関する研究会~情報システム・モデル取引・契約書~ ソフトウェアタグとは相互補完の関係 ソフトウェアタグのようなベンダとユーザ間で情報をやり取りするためのメディアがあると,ガイドラインや契約書の恩恵がより明確になる ガイドラインや契約書にしたがった開発が主流になれば,タグ項目の統一が容易になるなど,ソフトウェアタグの普及が促進される

FAQ7: 世界の状況、反応は? StagEプロジェクトと同じようことをやっているのはあるのか? 海外での反応は? 同じようなことをやっているのはない 実証データの収集、分析に関しては多くの研究あり(ISERN、IESE等) 実証データの発注者へのフィードバックに関しては、Basiliのグループが試み 近々に実証ソフトウェア工学の研究者や実務家が参入(?) オフショア関係者との懇談(主に中国) 非常に興味を持って動向注視 他社との差別化の手段

今後の課題 タグ利用シナリオの構築 タグ活用技術の研究・開発 いろいろな方面への展開 タグの具体化例の充実 紛争解決のためのタグ規格の実例 タグ活用技術の研究・開発 タグデータの収集、分析、可視化の手法とツール等の開発 いろいろな方面への展開 国内規格 海外規格

StagEプロジェクトについて

StagEプロジェクト 文部科学省 次世代IT基盤構築のための研究開発 ソフトウェア構築状況の可視化技術の普及 文部科学省 次世代IT基盤構築のための研究開発 ソフトウェア構築状況の可視化技術の普及 2007年8月~2012年3月 研究代表者:奈良先端科学技術大学院大学 松本健一 研究分担者:大阪大学 井上克郎、楠本真二          奈良先端科学技術大学院大学 飯田元、久保浩三

プロジェクト概要 = ソフトウェア・トレーサビリティの実現 背景:ソフトウェアに対する漠然とした不安 現代社会はソフトウェアに多くを頼っているが,それらがどのように作られどれだけ信頼できるか中身が見えない. ソフトウェアの品質や由来(どのような手順を踏んで開発されたかなど)を手軽に,正確に示すための技術を社会に提供する. 目的 利用するソフトが信頼できる作り手によってきちんと開発され,十分な品質を持っていることを知りたい 注文したソフトウェアがきちんと管理された方法で要求通りの品質を持って開発されていることを確認したい 優れた技術で高い品質のソフトを開発していることを正しく評価してほしい = ソフトウェア・トレーサビリティの実現 一般ユーザ ソフト発注者 ソフト開発者 アプローチ:食品におけるトレーサビリティと同様の概念をソフトウェアの開発過程で実現する ソフトウェアタグとは? ソフトウェア開発組織の プロファイルや開発プロ ジェクトから収集した様々 なデータを一定の形式で 整理し,ソフトウェア製品 に添付できるようにした もの.

達成目標 ソフトウェアタグの規格化と普及 ソフトウェアトレーサビリティセンターの開設 アジアーオーストラリア圏研究開発共同体の形成 高度ソフトウェア技術者の育成

実施体制/支援・連携体制 36