表計算ソフト(2) セル参照と組込み関数の利用 情報コミュニケーション入門 表計算ソフト(2) セル参照と組込み関数の利用
表計算の基本・セル参照の利用 情報コミュニケーション入門 2018年度版 情報コミュニケーション入門 情報コミュニケーション入門
「相対参照」と「絶対参照」 セルの内容(計算式中)に他のセル参照を含む→ 複写や移動の幅に応じて参照位置が補正される→ 「相対参照」 情報コミュニケーション入門 2018年度版 「相対参照」と「絶対参照」 セルの内容(計算式中)に他のセル参照を含む→ 複写や移動の幅に応じて参照位置が補正される→ 「相対参照」 補正を意図的に抑制するには「絶対参照」を使用 列あるいは行の「直前」に「$」を加える $A3←どの列に複写(移動)しても常にA列(行は変化) A$3←どの行に複写(移動)しても常に3行(列は変化) $A$3←どの場所に複写(移動)しても常にA3 A3←行も列も変化(完全な「相対参照」) 2018年度版 情報コミュニケーション入門 坂口利裕
「絶対参照」が有利な場面(1) 例)アンケートの集計データ 選択肢の(合計反応数に対する)割合の計算 1行ずつ式を入力 する場合 入力の手間 A B C 1 選択肢 人数 構成割合 2 17 =B2/B5 3 34 =B3/B5 4 22 =B4/B5 5 合計 =SUM(B2:B4) =SUM(C2:C4) 1行ずつ式を入力 する場合 入力の手間 →入力ミス が心配 2018年度版 情報コミュニケーション入門
「絶対参照」が有利な場面(2) 式の共通部分に着目して「絶対参照」表記 式の入力を1度ですませ,複写で手間を省く C 構成割合 =B2/B5 =B3/B5 =B4/B5 =SUM(C2:C4) 分母が共通していることに着目 複写しても補正されないように絶対参照で表記 C2の内容を =B2/$B$5 に変えて入力 C2の内容を「コピー」してC3~C4の範囲に「貼り付け」 2018年度版 情報コミュニケーション入門
「絶対参照」が有利な場面(3) 式の入力場所を★2か所で済ますには? コピペで処理 コピペで処理 A B C D E 1 選択肢 人数(男) 人数(女) 構成割合(男) 構成割合(女) 2 8 9 ★2 3 16 18 4 14 5 合計 ★1 コピペで処理 コピペで処理 2018年度版 情報コミュニケーション入門
「絶対参照」が有利な場面(4) 例)利率一定の金利計算(複利式) できるだけ式の入力を省く(コピペを最大限利用する)には? A B C D 1 利率 1 %/期 2 元金 1000000 円 3 期 期首の元金 期末に生じる利子 期末元利合計 4 =B2 =INT(B4*B1/100) =B4+C4 5 2 =D4 =INT(B5*B1/100) =B5+C5 6 3 =D5 =INT(B6*B1/100) =B6+C6 ・・・ 13 10 =D12 =INT(B13*B1/100) =B13+C13 できるだけ式の入力を省く(コピペを最大限利用する)には? 2018年度版 情報コミュニケーション入門
情報コミュニケーション入門 表計算の基本・組込み関数の利用 2018年度版 情報コミュニケーション入門
組込み関数 あらかじめ表計算ソフトに用意されている関数 Excel2013の場合のカテゴリ 財務 日付/時刻 数学/三角 統計 検索/行列 データベース 文字列操作 論理 情報 エンジニアリング キューブ 互換性(Excel2007以前の関数との互換性保持) Web 関数名がバージョンによって異なる場合がある 全ての関数を記憶する必要はないが・・・ 主要なもの(バージョンに依存しないもの)はおさえておく 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の使い方(1) 関数名(【引数(ひきすう)の並び】) ()の内部~引数~は関数によって異なる 引数を必要としないモノ 数学の記法 関数名(【引数(ひきすう)の並び】) ()の内部~引数~は関数によって異なる 引数を必要としないモノ 引数の数が定まっているモノ 引数の数が定まっていないモノ 複数の引数は「,」で区切って指定する 機能ごとに定められた名前 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の使い方(2) 関数が返す値 単一の値(数値/文字列) 複数の値(行列など) 他の計算式の一部や関数の引数として利用可能 関数の入力時に特殊な操作が必要 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の使い方(3) 頻繁に使われるもの 関数名 機能 関数の返り値 引数 引数のタイプ SUM 指定範囲や数値の合計 数値(単一) 1つ以上(不定) {数値,結果が数値となる計算式,アドレスの範囲}のいずれか MAX/MIN 指定範囲や数値の最大値(最小値) 同様の使い方ができる関数の例:AVERAGE,VAR,STDEV,COUNTなど 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の使い方(4) 数学関数など 関数名 機能 関数の返り値 引数 引数のタイプ INT 数値の整数化(切り捨て) 数値(単一) 1つ {数値,結果が数値となる計算式}のいずれか EXP 指数関数 LN 自然対数 {数値,結果が数値となる計算式}のいずれか/正の値に限る 同様の使い方ができる関数の例:SIN,COS,TANなど 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の使い方(5) 文字列に関するもの 関数名 機能 関数の返り値 引数 引数のタイプ LEFT/RIGHT 文字列の取り出し・左端(右端)から指定された数 文字列(単一) 2つ 第1引数:元の文字列{文字列,結果が文字列となる式}のいずれか 第2引数:取り出す文字数{数値,結果が数値となる式}のいずれか MID 文字列の取り出し・指定位置から指定文字数 3つ 第1引数:元の文字列 第2引数:取り出しの開始位置(左端からの文字数)を示す数値 第3引数:文字数を示す数値 文字列を表すデータを式・関数の中で示すには両端を”(ダブルクォート)で括る 2018年度版 情報コミュニケーション入門
関数の機能に関する語句で検索するか,分類を指定して絞り込む 関数の使い方(6) 関数の見つけ方 関数の機能に関する語句で検索するか,分類を指定して絞り込む 数式バーの「関数の挿入」をクリック 関数名をクリック 機能の概略や簡単な使い方の説明 より詳しい説明や使用例の参照 2018年度版 情報コミュニケーション入門
使用時の注意点(1) よく見かける失敗 B2~B4の範囲の合計を求める式 =SUM(B2+B3+B4) =SUM(B2,B4) =B2:B4 引数自体が合計を表す式なので無意味な使い方 =SUM(B2:B4) もしくは =B2+B3+B4 でよい 論外(レンジの形が使えるのは関数の引数に使うとき) 入力時の「.」(ドット/ピリオド)と「,」(コンマ/カンマ)の混同 2018年度版 情報コミュニケーション入門
使用時の注意点(2) まれに質問されるもの 「2次関数」や「3次関数」がみつからない =A2^3-3*A2^2+5*A2+4 =1/A2 情報コミュニケーション入門 2018年度版 使用時の注意点(2) まれに質問されるもの 「2次関数」や「3次関数」がみつからない いわゆる多項式は四則演算 +-*/ とべき乗 ^ を使って個々に表現する Xに該当する値が入っているセルがA2であれば =A2^3-3*A2^2+5*A2+4 =1/A2 2018年度版 情報コミュニケーション入門